延原謙のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「コナン・ドイル」の『シャーロック・ホームズの帰還』を読みました。
『最後の事件』でライヘンバッハの滝壺に落ちて転落死したと思われていた「ホームズ」ですが、、、
本作の最初の短編『空家の冒険』で、作者の巧妙なトリックにより死の淵から生還しました。
まっ、読者からの強い要望で復活したというのが真実のようですが、何はともあれ、お陰で「ホームズ」シリーズが少しでもたくさん読めるのは嬉しいことですね。
読んでる間は、現実から離れて19世紀のロンドンに赴いた気分に浸りながら作品を読みましたよ。
(実際は、ほとんど満員電車の中なんですけどね・・・ )
今回読んだ、新潮社の文庫本に収録されているのは以下の10編なのですが、、、
■空家の冒険
■躍る人形
■美しき自転車乗り
■プライオリ学校
■黒ピータ
■犯人は二人
■六つのナポレオン
■金縁の鼻眼鏡
■アベ農園
■第二の汚点
原作には13篇の作品が収録されているのに、ページ数の関係とかで省かれているらしいです。
創元社の『シャーロック・ホームズの帰還』には13篇すべてが収録されているらしいので、ちょっと残念でしたね。
でも、10編をとてもワクワクしながら読むことができたので、まぁ、ヨシとしましょう。
全て楽しく読めたのですが、特に印象に残ったのは、
謎解きが遅れ依頼主を守れなかった『躍る人形』、
謎の自転車に追跡される『美しき自転車乗り』、
「ホームズ」と「ワトスン」が依頼主を守るため、危険を覚悟で、なんと泥棒に入ってしまう『犯人は二人』ですかね。
でも、ホント、全編楽しく読めましたよ。
「ホームズ」と「ワトスン」が共同生活を送っていた、100年前の"ベイカー街221B"に行ってみたくなりましたね。
(当時、ベイカー街に221Bという番地は存在しなかったらしいですけど… ) -
Posted by ブクログ
ネタバレ印象的だったのは高名な依頼人で大暴挙に出たウィンター。ギリシャ語通訳に登場したソフィアに並ぶデンジャラスな女性で終盤あまりにも大暴れしていたのでもはや清々しかった。
過去作品を彷彿とさせる作品が多かった。マザリンの宝石では空家の冒険で大活躍したホームズの蝋人形が再び大活躍したし、三人ガリデブはトリックというか犯人の行動が赤髪組合そのものだった。ただ、二番煎じ感は特になく、やはり元の作品がよく出来ているからこそこれらもよく出来ていた作品だった。
それにしてもソア橋は一本取られた。殺人事件が実はただの自殺だったなんてミステリーではとてもベタなのに思い切り騙されてしまった。誰が犯人なのか?と考察に考察を重ねたものが全てドイルによって一瞬で白紙となってしまった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ犯人が残忍だったり、とにかく猟奇的な事件が多い印象だった。
見所としてはフランシス・カーファクス姫の失踪。生きている人間をクロロホルムで寝かせつけ、棺桶に詰め込みそのまま火葬するというシュレシンガーの鬼畜っぷりには戦慄した。間一髪、トリックを看破してフランシス嬢を救い出すシーンはバスカヴィル家の犬でヘンリーが死亡したかのように思えたが生きていたシーンのように気持ちが高揚した。
ボール箱も極めて印象深い作品となった。ドイル作品の女の癖はかなり強いが、この作品の登場するセーラの野暮ったさは一度読んだら忘れられない。周りを掻き乱しに掻き乱して、殺人事件まで起こす下衆っぷり。この女は懲らしめられるべき、と思いながら読んでいたが、セーラは物語に良いスパイスを与えたといえる。 -
Posted by ブクログ
この本の中に納められている『黒ピーター』で、シャーロック・ホームズが言った言葉が刺さった。『…。人は常に起こり得べき変化に対する心構えを持って、対策を抱いていなければならない。これは犯罪捜査学の第一原則だ』犯罪捜査学でなくても、日頃の仕事にも当てはまる。
ところで、子どもの頃親しんでいたシャーロック・ホームズシリーズを何十年の年月を経て今ごろ読んでいるのは、『憂国のモリアーティ』がきっかけだ。
このマンガには正典に対するオマージュが込められており、いたるところに正典を彷彿とさせる題材が散りばめられている。
『第二の汚点』は、マンガでの『大英帝国の醜聞』の原案になっているはずだし(題名は『ボヘミアの醜聞』を仄めかしてる)、登場人物であるトリローニ・ホープ伯爵のファミリーネームは、『シャーロック・ホームズの研究』に出てくるジェファーソン・ホープ(伯爵殺しの犯人)に使用されている。
今後このシリーズを読み進めていく上で、どんな気づきがあるのか楽しみだ。