延原謙のレビュー一覧

  • シャーロック・ホームズの叡智

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    本作は、原典から新潮文庫に収録する際、省略した物語を集積したもの(巻末解説より)。1892年から1927年にかけての作品で、ホームズが事件に関与し、探索が行き詰まるかに見せ、隠れていた事実をホームズが見つけ出して解決するという展開の多いものになったのか? しかし、ついつい惹き込まれてしまう。「緑柱石の宝冠」では壊された宝冠の始末がどうなったかが気になってしまった。「ノーウッドの建築士」のカラクリは脱税にも使われそう。最も印象に残ったのは「ショスコム荘」だった。

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    2021年10月08日
  • シャーロック・ホームズ最後の挨拶

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    ネタバレ

    犯人が残忍だったり、とにかく猟奇的な事件が多い印象だった。
    見所としてはフランシス・カーファクス姫の失踪。生きている人間をクロロホルムで寝かせつけ、棺桶に詰め込みそのまま火葬するというシュレシンガーの鬼畜っぷりには戦慄した。間一髪、トリックを看破してフランシス嬢を救い出すシーンはバスカヴィル家の犬でヘンリーが死亡したかのように思えたが生きていたシーンのように気持ちが高揚した。
    ボール箱も極めて印象深い作品となった。ドイル作品の女の癖はかなり強いが、この作品の登場するセーラの野暮ったさは一度読んだら忘れられない。周りを掻き乱しに掻き乱して、殺人事件まで起こす下衆っぷり。この女は懲らしめられるべき

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    2021年09月29日
  • ドイル傑作集(I)―ミステリー編―

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    シャーロック・ホームズシリーズはまだ読んだことがないのですが、シャーロック・ホームズ不在のコナン・ドイルワールドも面白いと思います。ただ、オチがわかりづらい作品も入っているので注意して下さい。

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    2021年09月20日
  • 恐怖の谷

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    ネタバレ

    シャーロック・ホームズシリーズ最後の長編。
    ホームズが活躍する第一部もさることながら、ホームズの出ない事件の経緯編である第二部が特に面白かったです!
    シャーロック・ホームズシリーズのこれまでの長編作品と比べてもかなり出来がよく最後まで楽しめました!

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    2021年02月26日
  • シャーロック・ホームズの帰還

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    この本の中に納められている『黒ピーター』で、シャーロック・ホームズが言った言葉が刺さった。『…。人は常に起こり得べき変化に対する心構えを持って、対策を抱いていなければならない。これは犯罪捜査学の第一原則だ』犯罪捜査学でなくても、日頃の仕事にも当てはまる。

    ところで、子どもの頃親しんでいたシャーロック・ホームズシリーズを何十年の年月を経て今ごろ読んでいるのは、『憂国のモリアーティ』がきっかけだ。
    このマンガには正典に対するオマージュが込められており、いたるところに正典を彷彿とさせる題材が散りばめられている。
    『第二の汚点』は、マンガでの『大英帝国の醜聞』の原案になっているはずだし(題名は『ボヘ

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    2021年01月23日
  • ドイル傑作集(I)―ミステリー編―

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    ホームズシリーズがあまりに有名なので、それほど期待したわけではなかったが、予想以上のおもしろい。特に「50年後」は、題材より構成がよいと思った。2020.7.3

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    2020年07月03日
  • シャーロック・ホームズの事件簿

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    初めてシャーロックホームズを読みましたが、短編集になっており読みやすかったです。
    物語の前半で概要説明や伏線を張り、後半で一気に回収するため、最後までドキドキしながら読み進められました。

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    2020年06月24日
  • シャーロック・ホームズの事件簿

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    Macでマザリンと打ち込むと「マザリンの宝石」が変換候補に出るくらいシャーロック・ホームズシリーズは欧米人にとっては身近な物語なんだな〜。犯人から宝石を取り上げるシーンは、喜劇のようだった。「ライオンのたてがみ」は、一線から退いたホームズの、隠退先での事件である。そろそろホームズを引退させてあげて……という著者の思いが感じられるのだが、如何だろう?

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    2020年05月03日
  • シャーロック・ホームズ最後の挨拶

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    久しぶりのシャーロック。本書のタイトルである『最後の挨拶』から連想するのは、やはりシリーズ終了ということだった。ヴィクトリア朝と言えば19世紀後半で、日本で言えば幕末から明治といったところ。現代の科学捜査とは違う、残された証拠と推理から犯人を追い詰めるのは、ともすると都合がよすぎる場面がないとも言えないが……。そう思いながらも、海外版時代小説として楽しんだ。

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    2020年04月29日
  • シャーロック・ホームズの帰還

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    ホームズとワトスンの再会のシーンはもう少し劇的な表現でも決して大袈裟ではなかったと思うので、少し消化不良。

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    2020年04月29日
  • 恐怖の谷

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    2部では胸糞悪いストーリーが続くが我慢した先の爽快感はたまらなかった。シャーロックホームズの長編物では1番面白かったと思う。

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    2020年04月25日
  • 恐怖の谷

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    長編で賛否が分かれる作品のようですが、私はとても好きでした。ホームズの中でな異色な雰囲気ですが、描写が昔のアメリカ映画のようでかっこいいです。

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    2020年02月29日
  • シャーロック・ホームズの帰還

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    ホームズをちゃんと読み返してみようと網羅的に読んでいっていますが、本作の中では、「六つのナポレオン」が一番ホームズらしくて素敵です。

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    2020年01月04日
  • シャーロック・ホームズの事件簿

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    小さな伏線をいくつも散りばめて推理の段階で一気にそれを回収していくカタルシス、この手の作品にめっぽう弱いんだよなあ
    いやあ面白い

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    2019年11月02日
  • シャーロック・ホームズの叡智

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    シャーロックホームズ最後の短編集

    8編のストーリーをまとめた一冊で、親指を失った奇妙な男の話やテストの問題の解答が盗み見された事件など
    短く楽しめる話が多くて良かった。

    これで新潮文庫では読み終わったので他の文庫でもホームズシリーズを読みたいと思う。

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    2019年09月18日
  • 恐怖の谷

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    ホームズの宿敵モリアティ教授と繋がる人物からの手紙から端を発する事件は、二部構成でアメリカの鉱山街の出来事を長大な背景説明として書かれている。ホームズが扱う事件のトリックの難易度よりも、鉱山街に巣くう悪党の執念と、モリアティの組織の恐ろしさを十分に描いた物語と言えよう。自分にとってはイギリスの田舎町を想像するよりも、アメリカの鉱山街を頭の中に描く方が易しかった。

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    2018年08月29日
  • シャーロック・ホームズ最後の挨拶

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    ホームズの物語の中で、時系列的に一番最後の「最後の挨拶」が収録されている短編集。このあとに「シャーロック・ホームズの事件簿」がまだ執筆されるわけだけれど、引退したホームズの最後の事件か…と思うと、寂しいものは寂しい。馬車じゃなくて自動車が登場したり、ホームズが60代になっていたり…当時の読者はホームズロスになったんじゃなかろうか。

    個人的に好きだったのは「瀕死の探偵」それまでの作品とはひと味違った展開をみせるから。
    あと「悪魔の足」も。ホームズ作品って、未開の地の神秘を要素に入れてることがけっこうあるよね。当時の人々の冒険心とか文化人類学的な興味を刺激したんじゃなかろうか。
    まあ今の感覚でい

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    2018年05月16日
  • ドイル傑作集(I)―ミステリー編―

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    シャーロックホームズで有名な著者だが実はそれ以外の著作の方が多い。個人的にドイルは短編が面白いと思うがこの短編集は秀作だけ厳選したと銘打っているので堪能できる。今作はミステリー編。消えた臨急など収録。
    肩透かしなような事件もあるが基本的には読んだ人が不快にならないよう工夫されているところが良い。

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    2018年03月28日
  • シャーロック・ホームズ最後の挨拶

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    ネタバレ

    最後の挨拶、とはいってもこれぞ最後ってのがあるわけでもない。

    つーかそもそもホームズの物語って終わりのないものだと。
    なんたって作者が殺しても生き返っちゃうんだからなー。
    コナンドイル、めっちゃすごいもの生み出したなあ。

    「最後の挨拶」はなんかいつもと違う感じだなーっと思っていたのだが、どうもワトソン語りじゃなかったからみたいだ。
    まあ、ホームズの手際のよさはいつも通りですが。
    しかも、引退後らしいので結構なお年、なのか?

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    2017年12月03日
  • シャーロック・ホームズの帰還

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    ファンに乞われてシャーロックを復活させた著者は、作者冥利に尽きただろうか? 犯人は分からずともトリックは何となく想像できる作品が多く、著者が楽しんで書いたというよりも、読者を楽しませる方向にシフトしたような印象を受ける。解説にもあるとおり、発行順に読み進めている。次は『恐怖の谷』を読もう。

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    2017年11月09日