貫井徳郎のレビュー一覧
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ネタバレ賢くて勇気のあった息子やその友人たちがこういう道を選んだとは、つくづく「性」というのは厄介な問題だなあと思う。不安定で一途な思春期ならなおさら。
東野圭吾の「放課後」をちょっと思い出した。
貫井さんにしてはあまり衝撃のある作品ではない。最後に少年が泣くことができてホッとした。
冷静でドライに振る舞う最近の若者(こう一括りにすべきではないんだろうけど)も、ひとつ扉を開けば幼い顔が見える。子供が子供らしくいられるって貴重なことなんだろうか。それともこれが「らしい」のかな。子供の論理というのも時代で変わるんだろう。いま身近にこの年齢の子がいないからわからないけど。。 -
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・常習犯(今野敏)
捜査三課は窃盗などの捜査をする課、そこのベテラン刑事萩尾がいい味出してました。犯人と刑事の関係性が良い。
・三十九番(誉田哲也)
留置係の小西の周りに漂う不穏な空気。
終わり方がすごくてビックリ!
・シザーズ(福田和代)
福田さんは初めて読みました。読みやすかったです。
通訳捜査官の城と保安課の上月のコンビがいいです。
通訳捜査官という仕事が興味深かった。
・見ざる、書かざる、言わざる ハーシュソサエティ(貫井徳郎)
とにかく事件が残忍すぎて、ちょっときつかったです・・・死刑制度について考えさせられる内容で、内容はよかったし、引き込まれました。 -
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ネタバレ純粋におもしろかった。軽いタッチの誘拐ストーリー。
あまり手際が良いとはいえない詐欺師たちが、小賢しい子供にそそのかされて誘拐を企てたのはいいが、その子供がどこかの誰かに誘拐されてしまった。子供を救うために、詐欺師たちは誘拐の実行犯になるしかなかった・・・というお話。
ノリの軽さを出すため、冗長な部分あり。登場人物が少ないので、犯人も絞り込める。
それでも軽いテイストを楽しむには最適な作品です。映像化したらおもしろいだろうな。コンビは誰と誰を組ませようか、なんて考えてしまう。
でも、この作者なら重い作品の方が好き。「慟哭」の衝撃が強すぎて、まだあれを超える作品には出会えていない。 -
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競作?
アンソロジー?
……この手の本の良さは、まだ読んだことのない作家を試し読みが出来るという点。
過去、同じような競作本をきっかけに「では、長編も読んでみよっか」と、京極夏彦や柴田よしきを読むようになった・・・。
さて、本書。好きな作家2名と未読作家1名を含む全4編。
【今野便】
さすがの安定感。
安心して読めた。キャラの立った二人の刑事の長編も存在する模様。読むべし。
【誉田哲也】
彼の作品の中では、自分の好み的にはちょっと残念。
まあでも、誉田さん“らしさ”が健在な点は、安心。
【福田和代】
初読み。
面白かった。ぜひぜひ長編も読んでみよう……本書購入の、一番の収穫。
短編のみ