貫井徳郎のレビュー一覧

  • 光と影の誘惑

    Posted by ブクログ

    創元推理に掲載された二編に書き下ろし二編を加えた中編集。どれも水準クラスでトリッキーな仕掛けが施されています。
    ベストは【光と影の誘惑】。二人の思惑の違いによって生じる緊張感を最大限に高めてから落としていますし、クライマックスまで違和を感じる部分もないので切れ味は抜群です。
    ただ、巧妙に伏線が張られていないので傑作には至らない印象です。
    【我が母の教えたまいし歌】はオチが見え易いのは残念ですが、見せ場までのプロセスが良く出来ているのでお気に入りです。

    0
    2014年11月26日
  • 警官の貌

    Posted by ブクログ

    常習犯
    今野敏は安定の面白さ

    三十九番
    なんか簡単過ぎるな〜と思ってたら、
    まさかのゲイ。

    シザーズ
    なかなか面白い
    中国人は本当なんとかして欲しい

    見ざる、書かざる、言わざる
    面白かった。
    なかなか考えさせられる。
    それでもやっぱり厳罰化、死刑制度賛成。

    0
    2014年09月11日
  • 警官の貌

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【収録作品】「常習犯」今野敏(警視庁捜査第三課・盗犯捜査第五係 萩尾秀一警部補と武田秋穂もの)/「三十九番」誉田哲也(留置担当官の話)/「シザーズ」福田和代(警視庁通訳センター・城正臣、警視庁保安課・上月千里の話)/「見ざる、書かざる、言わざる」貫井徳郎
     単行本で読んでいたが、題名が変わっていたので気づかず手に取ってしまい、再読。ちょっと悔しい。

    0
    2014年08月14日
  • 天使の屍

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    賢くて勇気のあった息子やその友人たちがこういう道を選んだとは、つくづく「性」というのは厄介な問題だなあと思う。不安定で一途な思春期ならなおさら。
    東野圭吾の「放課後」をちょっと思い出した。

    貫井さんにしてはあまり衝撃のある作品ではない。最後に少年が泣くことができてホッとした。

    冷静でドライに振る舞う最近の若者(こう一括りにすべきではないんだろうけど)も、ひとつ扉を開けば幼い顔が見える。子供が子供らしくいられるって貴重なことなんだろうか。それともこれが「らしい」のかな。子供の論理というのも時代で変わるんだろう。いま身近にこの年齢の子がいないからわからないけど。。

    0
    2014年07月26日
  • 迷宮遡行

    Posted by ブクログ

    なんかちょっと前後半でチグハグした印象。慟哭の
    あとの苦闘?それとも私がチグハグと読んでいる
    だけなのか?コロッケには醤油かける派です。

    0
    2014年06月27日
  • 警官の貌

    Posted by ブクログ

    ・常習犯(今野敏)
    捜査三課は窃盗などの捜査をする課、そこのベテラン刑事萩尾がいい味出してました。犯人と刑事の関係性が良い。

    ・三十九番(誉田哲也)
    留置係の小西の周りに漂う不穏な空気。
    終わり方がすごくてビックリ!

    ・シザーズ(福田和代)
    福田さんは初めて読みました。読みやすかったです。
    通訳捜査官の城と保安課の上月のコンビがいいです。
    通訳捜査官という仕事が興味深かった。

    ・見ざる、書かざる、言わざる ハーシュソサエティ(貫井徳郎)
    とにかく事件が残忍すぎて、ちょっときつかったです・・・死刑制度について考えさせられる内容で、内容はよかったし、引き込まれました。

    0
    2014年06月27日
  • 悪党たちは千里を走る

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    純粋におもしろかった。軽いタッチの誘拐ストーリー。

    あまり手際が良いとはいえない詐欺師たちが、小賢しい子供にそそのかされて誘拐を企てたのはいいが、その子供がどこかの誰かに誘拐されてしまった。子供を救うために、詐欺師たちは誘拐の実行犯になるしかなかった・・・というお話。

    ノリの軽さを出すため、冗長な部分あり。登場人物が少ないので、犯人も絞り込める。

    それでも軽いテイストを楽しむには最適な作品です。映像化したらおもしろいだろうな。コンビは誰と誰を組ませようか、なんて考えてしまう。

    でも、この作者なら重い作品の方が好き。「慟哭」の衝撃が強すぎて、まだあれを超える作品には出会えていない。

    0
    2014年06月10日
  • 迷宮遡行

    Posted by ブクログ

    貫井さんともあろうお方がどうしたんですか?っていうぐらい行き当たりばったりな終わり方。妻の失踪に大きな謎が…でも蓋を開けてみたらそうでもないし。主人公の人格のブレ具合も不自然。親友を殺されたからって、復讐の鬼と化したからってそこまで根本的に人格は変化しない。まるで別の人物。頼りない、うだつの上がらない男が冒険するところにこの物語の面白さがあっただけに後半は残念。そして終わり方はもっと残念。

    0
    2014年06月01日
  • 警官の貌

    Posted by ブクログ

    今野敏、誉田哲也、福田和代、貫井徳郎による警察小説アンソロジー。独立した四編の、趣きの異なる作風が楽しめます。
    恥ずかしながら、誉田哲也以外の方々は初見で(^_^;)
    警察小説の短編は難しいのか?・・・どれも軽く仕上げてる印象は否めません。
    警察小説入門編としては良いと思いますが、私的にはチト物足りないですかね・・・

    0
    2014年06月01日
  • 警官の貌

    Posted by ブクログ

    警察小説アンソロジー。作家陣の内、福田和代以外の三人(今野敏、誉田哲也、貫井徳郎)はファンといってもいい程好きな方たち。感想としては誉田哲也と貫井徳郎の作品が良かった。貫井徳郎の短編は初めて読んだが、長編同様の深いテーマ(今回は死刑の在り方)と、驚きの真相は健在。さすが!

    0
    2014年05月23日
  • 警官の貌

    Posted by ブクログ

    近年、大きなブームが継続中の警察小説の四人の作家によるアンソロジー。
    読み比べると、四人の個性が出ていて面白い。特に今野敏氏はベテランらしい安心感と渋さがたまらない。若手筆頭格の誉田哲也氏はギラギラした野心を感じるし、福田和代さんの通訳捜査官という設定がユニークだ。貫井徳郎氏の作品は死刑制度の功罪が描かれ、社会性をテーマにする氏らしい。

    0
    2014年05月19日
  • 天使の屍

    Posted by ブクログ

    中学二年生の息子の自殺の原因を探る父親。そんな中、息子の同級生による第二、第三の自殺事件が起きる‥。

    中学二年生は難しく危うい年頃だから、では納得できない子供達の行動や考え方だった。
    あまりにもリアリティがなく無理がある。生理的嫌悪感もあり、貫井作品にしてはイマイチな出来だった。

    0
    2014年05月12日
  • 夜想

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    うーん、宗教の話?
    人は弱った時に何かに頼りたくなるもの。人から言葉をもらって生きる自信をもつのは悪い事でないけど、結局、自分が前に進もうという気力がないと何も始まらない、って感じかなあ。
    貫井作品の中ではあまり好みではなかったかも。

    0
    2014年04月27日
  • 警官の貌

    Posted by ブクログ

    それぞれ趣向を凝らした、警察小説アンソロジー4編。
    今野敏「常習犯」は、小説ではあまりなじみのない捜査三課盗犯捜査の刑事が主人公。
    誉田哲也「三十九番」では、留置担当官が主役。
    福田和代「シザーズ」は、通訳捜査官という役職が登場。
    貫井哲郎「見ざる、書かざる、言わざる」では、死刑制度に言及する。
    長編の醍醐味はないが、いろいろな役職の発見と、各作者の作風を楽しめる。

    0
    2014年04月20日
  • 夜想

    Posted by ブクログ

    家族を突然の事故で失った雪藤は、その絶望の中から救ってくれた不思議な能力を持つ女子大生、遥を中心に教団をつくり上げる。どの様にして新興宗教、カルト教団などが発生するのか参考になる。専門的な解説は期待できないが、切っ掛けとしては十分である。続編として、小さな集団から巨大宗教に成長するストーリーを期待したい。

    0
    2014年04月11日
  • 天使の屍

    Posted by ブクログ

     現実に起こりうるかどうかを問うのは愚問として、なかなかないタイプのミステリーだと思った。「子供の規律」と言うものは確かに存在するけれど、それ一言で大人、もしくは読み手との溝を作ってしまうのはなんだか残念。もっと子供の規律を理解するように動いてもよかったと思う。ただし、そちらの規律を受け入れていくと結末は変わると思う…。僕としてはバッドエンドのようになったほうが面白味はあるように思った。後味は最悪でしょうが…。

    0
    2014年04月09日
  • 警官の貌

    Posted by ブクログ

    競作?
    アンソロジー?
    ……この手の本の良さは、まだ読んだことのない作家を試し読みが出来るという点。
    過去、同じような競作本をきっかけに「では、長編も読んでみよっか」と、京極夏彦や柴田よしきを読むようになった・・・。

    さて、本書。好きな作家2名と未読作家1名を含む全4編。

    【今野便】
    さすがの安定感。
    安心して読めた。キャラの立った二人の刑事の長編も存在する模様。読むべし。

    【誉田哲也】
    彼の作品の中では、自分の好み的にはちょっと残念。
    まあでも、誉田さん“らしさ”が健在な点は、安心。

    【福田和代】
    初読み。
    面白かった。ぜひぜひ長編も読んでみよう……本書購入の、一番の収穫。
    短編のみ

    0
    2014年04月03日
  • 被害者は誰?

    Posted by ブクログ

    あれ?あれ?っと何度も前にさかのぼって読まなくてはならない。まんまとだまされてしまった。狂気的な内容はないが、だまされた感はほんのり味わえる。
    狂気的内容が好きな私にはすこし物足りなかった。

    0
    2014年02月23日
  • 天使の屍

    Posted by ブクログ

    父親が息子の自殺の真相を解明しようとする中で、親として今まで子供の何を見つめてきたのだろう・・・と後悔する姿はとてもやるせなく、なんとも言えない気持ちにさせられます。それでも、親と子の絆の回復を図ろうとする父親の思いには、それが例え遅すぎたとしても胸に迫るものがあり、色々と考えさせられました。最後に明らかになる真相は「えっ、そんなことで?」と疑問に思うところもあるけれど、「子供の論理」ではそれしか選択肢が無かった、ということでしょうか。

    0
    2014年02月22日
  • さよならの代わりに

    Posted by ブクログ

    推理小説かSFか、それとも恋愛小説か?文体は読みやすく話の展開もどうなるのだろうと期待がかかるが、最終的になんだかな?って言う終わり方。タイムスリップものとして捉えると、おきまりの競馬で大儲け、ってこれ競馬やる人がいつも夢描く展開。主軸は、恋愛なのかもしれないが、いろんなことが未解決のまま。ちょっと消化不良の感があるが、貫井徳郎は好きな作家だからまあいいか。

    0
    2014年01月25日