西村京太郎のレビュー一覧
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ネタバレ職安(はろーわーく)通いの中年の男性が殺される。
そこから,東京湾アクアラインでの事件までの飛躍がわからない。
お金目的なら手が込みすぎているし,逃走経路が杜撰。
海外に逃亡するなら,事件中に逃亡し,
スイスの銀行にでも振り込まないとうまくないのでは?
なぜ仲間を殺し始めるのかもわからない。
しっちゃかめっちゃかな世相を反映していると言われればそうかもしれない。
アクアラインの建設の課題を掘り下げているわけでもない。
納得感のない事件だ。納得感がなくても,十津川警部の推理に説得感があればいい。
どちらも不十分だと感じると,何を頼りに読めば良いのだろう。 -
Posted by ブクログ
土曜ワイド劇場で西村京太郎サスペンスを何度か見ているうちについに原作にも手を出してみた。
予備知識なしにタイトル買い。毎日通過している「上野駅」に惹かれて。
舞台は民営化前、しかも東北新幹線が上野まで開通する直前の物語。
一瞬、古すぎる!と思ったが。
昔のドラマや映画の街並みが記録映像的価値があるように、上野駅、上野駅周辺の当時の街並みの記録とし
て興味深い。二十数年前の上野界隈を想像することに夢中になるあまり、帰宅途上の電車下車駅で焦った
ことが印象的だ。いつもは一駅前から降りる準備をしているのに。
今作は駅シリーズということで、2時間サスペンスで舞台となる列車ものとは違うものの十津川警部が出て
くる。テレビとの印象が違うことも興味深かった。十津川以上にギャップを感じたのは亀井刑事。某局の愛
川欣也演じる亀井とはかなり正確が異なると思った。
駅シリーズは、東京駅、札幌駅など馴染みある駅があるようなので是非読んでみたい。
そして王道の列車もの。最終的には無知の列車や地方舞台のものが楽しめるか非常に興味深い。 -
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トラベルミステリーの大御所、西村京太郎先生の作品を、実は本で読んだことがなかったことに今頃気がついて、何から読もうかなぁ~と古本屋さんにずらりと並ぶタイトルを見ていたら、「五能線の女」というのがあったので、迷わずこれに決めました。
実は先日、20年ぶりに五能線に乗ってきたばかりだったからです!
西村京太郎ものといえば、土曜ワイド劇場など2時間モノを子供の頃に見ていたイメージが残像としてあるので、もっと、男女の愛憎がドロドロ渦巻く世界に時刻表トリックなどがからむ、重た~い作品なのかしらと勝手に想像しながら読み始めたら、意外にも軽妙で、ドロドロ感がまったくないので、こりゃいいわ~とさらさら読めました。
今回の事件は、鉄道ファンの聖地ともいえる五能線を舞台に、元・刑事の若い私立探偵の兄ちゃんがあっさりと素人の罠にかかり、それを助けようとした私立探偵仲間のお姉さんも手玉に取られるというストーリー・・・
もう、あんたたち、なんて無防備なのよ~!とつっこみたくなるような展開にやきもきさせられますが、悪人のしわざを描いていてもどことなくワルにはなりきれていない人間像の描き方が、ほっとする作家さんなんだなぁと思いました。
まあ、何人か殺人事件が起きてしまうので、ちょっとどんよりはしますけど・・・
ミステリーだからしょうがないっつうの。
話の中で、十津川警部が事件の足跡をたどって五能線で旅をするシーンがあるのですが、やたらと「昔はこの路線はこうだったんだ」とか「五能線は有名になりすぎて、昔の素朴な感じがなくなった」とかいうくだりが多く、もぉ、本当はそれがいちばん書きたかったんでしょー!と西村先生の背中をバンバンしたい気持ちでした。
実はわたしもそう思うくち・・・
20年前に乗った五能線はもっとベタな地方路線だったんだもーん。
でも今の五能線でないとこのトリックは成立しないもんね♪
しかし、あの路線でこんなにたくさん事件がおきたらいやだろう・・・ -
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ネタバレ○3つの別な動きが収束して事件が起こる。きれいな決着はすっきり
外務省の中田は、アメリカ大統領の命により駐米大使となることが決まっているウィリアム・コテッティ一家の私的な日本国内旅行に帯動することになった。秘密裏な旅行であるから警察もいない。はじめは京都から、和歌山の串本へ行きたいといい、中田はその行程や旅館を手配する。
一方十津川は、都内の神木という男性の家でJR西日本の社員が死んでいる現場に向かった。神木は息子が鉄道事故で亡くなったことについて、JR西日本に対して恨みを持っていたようだった。
そして十津川の妻・直子は、叔母が経営する和歌山のリゾートホテルのオープン準備の手伝いで、しばらく東京を離れていた。
この本は、そんな3つの物語が集まった「オーシャンアロー17号」で起こった事件だ。
犯人の高木はトレインジャックを行なったが、その目的は?そしてどのような方法で行い、日本の警察とアメリカ軍がいる中で勝算はあるのか!?
華麗なトレインジャックの様子には思わず感嘆とし、直子や十津川の鋭さには思わず目を見張る。
薄い本の中でもなかなか読みごたえのある作品だ。
やや回収しそびれている伏線がある気がしないでもないのだが、これから新しく出た小学館文庫で改稿されるだろうか?
最近の筆者の作品は若干改稿されて別レーベルで出版されることもあるようだから、そこにも期待したいところである。 -
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ネタバレ○死体たちがマンションで見つかった意味とは。結末は悲しい家族物語へ
マンションのモデルルームで見つかった男の死体。直前まで見学していた彼は、同じく見学していた他の複数人に事情を聞くがわからない。名刺の肩書きや名前も大手企業の岡崎を騙っているようだし、品川署の田島刑事は困り果てる。
一方、これから入居だという家族が見つけた死体は、北多摩署の園田刑事が調べるものの、住宅公団の職員だという以外は出てこない…と思いきや、岡崎の名刺が出てくる。
そして次の殺人は、青酸カリを飲まされて海に投げ込まれた秋山という、岡崎を騙っている人物と一緒にマンションの見学をしていた女だった…!
田島と園田は連携しながら捜査を続ける。捜査線上に現れたのは、牛山という不動産業者と、あかねというバー経営の女。そして秋山へのお悔やみのハガキを出したとされた市川。岡崎を騙っていた栗原と関係しているのは誰か。そしてこの殺人はなぜ行われなければならなかったのか?
十津川警部シリーズとは一線を画すこの小説は、田島刑事が出てくるものの十津川警部シリーズに出てくる新聞社の田島とは無関係だと思う(が、ネーミングは近いものがあるはず)。
なかなか煮え切らない犯人や関係者たちに、刑事たちもしびれを切らしてしまうが、一つだけ小さな糸口が見つかる最後は、なんともの悲しい家族物語だっただろう。
それこそ、この本が書かれた当時の「マンションバブル」を象徴する話題を書いた、時事ネタ好きな作者ならではの切り口だったかもしれない。