西村京太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
運転士が突然路面電車をスピードアップさせた、という話と理由は面白かった。実際に乗ったことのある路線だと、絵が浮かんできてよいな。
が、その先はかなり無理のある展開で、昔ながらの政治家描写。
本当にその政治家まわりの人が気になってるなら選挙運動を追いかけているはずで、今更見つけたというのは無理矢理感が強い。
せっかくの設定をもう少し上手く活かしてほしかったなあ。
なお、この本が出たのは2018年。西村さんの頭の中に広島1区の大物の姿は浮かんでいたのだろうか。
そういえば、西村さんが亡くなったことで、三上さんは政治家になれずに終わっちゃったんだなあ -
Posted by ブクログ
シリーズ3作目。
今回は4人の名探偵の前に、自称若き名探偵が登場。ミステリーマニアの集いで起こる連続殺人事件を追う。
冒頭からミステリー論、名探偵論が飛び交い、シリーズらしいメタな雰囲気で幕を開ける。
舞台はホテル内に限定され、登場人物の動きも少なめ。物語の軸は、刑事と自称名探偵、それぞれの推理がぶつかり合うこと。その様子を4人の名探偵が見守る構図となっている。ただ、その4人も途中まではほとんど傍観者で、期待していたほど存在感はなく、やや物足りなさを感じた。
名探偵という軸は変えず、第1作は日本の未解決事件、第2作は大怪盗、そして第3作となる今回は跡を継ぐかもしれない若き名探偵へと題材を広げるなど、シリーズごとに趣向を凝らしたパロディは今回も健在。一方で、本格ミステリーとして読むとやや物足りなさも感じる。4人の名探偵の競演を期待すると肩透かしかもしれないが、シリーズならではの遊び心や世界観は十分に楽しめる一冊だった。
次はいよいよ、あの話にまつわる物語。
-
Posted by ブクログ
仕事場が北海道にちなんだ場所ということもあり、北海道を舞台にした作品として読んでみた。起承転結がしっかりとしており、物語もとんとん拍子で進んでいくため、テンポが良く読みやすかった。宗谷本線や北海道という、自分にとって馴染みのある土地が舞台になっていることも楽しめた。
一方で、内容自体はややありきたりで、読んでいて驚くようなロジックや、感情を大きく揺さぶられる展開はなかった。作品が書かれた時代背景を考えれば仕方のない部分もあるのかもしれない。
欲を言えば、音威子府駅のキヨスクが登場するのであれば、駅そばについても触れてほしかったところだが、ストーリーには直接関係しないため、そこまで求めるのは野暮というものか。
読みやすく最後まで楽しめたものの、再読したいと思うほどの強い印象は残らなかった。 -
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。
前作は「4人の名探偵+三億円事件」だったが、今回は「4人の名探偵 VS 怪盗ルパン&怪人二十面相」。
瀬戸内を航行する4人の前に現れるのは、怪盗ルパンと怪人二十面相。ルパンはホームズと対決したのか、ルパンは明智小五郎と対決したのか。そんなわかる人にはわかるメタなやり取りも楽しく、古き良きミステリーファンなら楽しめる内容。ただし全体的にはこじんまりとした話に落ち着いた印象。
そして思い出した。
そうだ、西村京太郎は読点が多いんだった。文節ごとに読点が入るような独特の文体で、慣れるまで、もしくはそれに気付くと少し読みづらい。
それでも、このシリーズならではの豪華な顔ぶれと遊び心は十分に魅力的。
読点の多さに負けず、このまま3作目へ。
-
Posted by ブクログ
ゴールデンウィークに家族旅行でハウステンボスへ行くことになり、旅行前に長崎にまつわる作品を読もうと思い、オンランイン購入しました。
西村京太郎さんのお名前は、幼い頃、両親がサスペンス劇場を見ていたので、知っている程度で、作品自体は初めて読みました。
(当時、親がサスペンスを見出すと、自分のみたいテレビが見れず、あまりいい思い出ではないです。)
前半は、既視感のある内容で、やや退屈なんですが、後半の十津川警部がイギリスにいくところから、面白かったです。西欧人の持つアジア人への印象について、どこまで本当なのか分かりませんが、こういうこともあったのだろうなと、居た堪れない気持ちになりました。
作品当時、ハウステンボスはまだなく、前身のオランダ村という名で登場するのですが、小説のオランダ村までの道中の風景と、実際に私が旅行で見た風景で重なる部分があり、旅行が1.5倍増しくらい楽しくなりました。長崎県は風光明媚な場所で、とても気に入りました。
旅行に行くときは、行き先にまつわる本を読む、この読み方はいいなと、再認識しました。