あらすじ
京都観光を楽しむカップルが、次々と謎の死を遂げ、古都への情死行が流行の兆しを見せ始めた。しかし、これは心中ではなく、他殺なのだ! 確信を持って、捜査にあたった十津川警部は、嵯峨野の名刹・直指庵に辿り着いた。若者たちの真実の声を伝えるノートが、事件の鍵を握る。一二七万部のレコードを記録し、光文社文庫史上最大のベストセラーとなった傑作長編推理!
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Posted by ブクログ
京都感情旅行殺人事件は、山村美紗の作品かと思うくらい、京都の詳しい情報がある。
山村美紗のファンの人にはお勧めの一作だ。
始めのうち、動機が分からずに、いらいらしたりするところで、話の展開がやや弱い気がした。
動機が分からない以上、京都府警と同様、捜査の中断があってもいいはずだ。
刑事の誰かひとりは、あきらめきれずに個人的に捜査し続けるかもしれないが、
組織的に動き続けることには無理があるような気がした。
実際には十津川の心の広さと勘の鋭さを描写したかったのかもしれないが、
主人公が曖昧になったような気もした。
結末については、読んでからのお楽しみ。