西村京太郎のレビュー一覧

  • 十津川警部 トリアージ 生死を分けた石見銀山

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    30年以上前に読んでいた著者の作品をまた読むようになった。ライトな娯楽小説という感じで、テンポ良くサクサク読み進めることができる。

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    2020年11月30日
  • 十津川警部 特急「しまかぜ」で行く十五歳の伊勢神宮(十津川警部シリーズ)

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    ○伊勢神宮を守らんとする子供たちの物語を読む
    七十年ぶりに伊勢参りをすることになった野々村は、孫とともに特急「しまかぜ」に乗って、友人の木島と阿部に会うことになった。野々村は戦時中に伊勢に彼らと住んでいて、実際に焼夷弾で燃え盛る伊勢の街を見ているが、終戦を機に上京し、その後古代史の研究者として活躍することになる。
    野々村は数々の遺構を巡る中で七十年前の様子を脳裏に浮かべるが、もう一人いた加藤という男のことも同時に思い出す。すると、その加藤の弟が現れ、体験談を集会で話してほしいと依頼をうけ、話す。その後本の賞を受けた後、謎の脅迫状が届くようになり…

    結局殺人事件が起こるまでの間が長く、終始伊勢神宮を守らんとする校長先生たちの思いにより敵からの攻撃に備える野々村たちの様子が描かれている場面が大半である。
    しかし、よく考えてみると、これだけありありと敵からの攻撃に備える現場で頑張ろうとする学生たちの姿を描くというのも珍しい。タイトルのわりに鉄道がほとんど出てこないものの、十五歳の彼らの回顧譚としては、戦争に過ごす子供たちの苦悩を浮かび上がらせる作品でもある。

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    2020年09月29日
  • 北海道新幹線殺人事件

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    〇まさか自分が書いた小説と同じ事件が目の前で起こるなんて!?でも自分はやってないから居直るしかないよね…

    ミステリー作家の三浦は十年来ヒットに恵まれていないが、明日出版の高橋社長が「ぜひあなたの作品をヒット作に仕上げる」と意気込んでやまない。不安がりながらも、オーダー通り「北海道新幹線殺人事件」を書き始める。
    初稿を出すとこんなんじゃだめだと突き返され、高橋の言うとおりに直すようになる。また宣伝も特にされていないが高橋は「十分している」と答えるばかり。よくわからないまま脱稿し、北海道新幹線の開業を迎える。
    北海道新幹線の一番列車に、作家の若林とともに乗り、出発する。
    すると、大宮から仙台の間で、9A座席で人が死んでしまう。三浦は戦慄するが、警察は三浦のことを疑う。

    小説をなぞった殺人が起こってしまったことで、本は大ブレイク。
    しかし警察はなぜ小説通りに事がすすんだのか調べていくが、作家の若林が殺されたことも影響して三浦だけでなく別の側面があるのでは、と警察では推理し始め…

    ****

    筆者がどんな経験をしてこの物語を書いたのかはわからないが、小説通りに事件が進んでいく、というのは古くて新しい手法だ。
    今回は、読者には操っていたのが高橋社長だとわかるが、実際の事件が具体的にどのように起こり、実行されたのかまでは明かされず、始終ドキドキしながら「本当に小説通りなのか?」と疑心暗鬼を抱きながら「あぁ~本当にそうなったんだ」「で、だれがやったの?」みたいな展開になるわけです。

    三浦の居直る様子が最後にちょっとむかつく形で書かれていますが、そこは仕方ないような気がしますけどもね…やってないし、わかんないし。決めつけはよくないけど、警察も「かかわっていない証拠」がない限りはなかなか疑うことを辞められないジレンマはあるのだろう。

    十津川班が結論にたどり着くまでの推理が、頑張ってひねり出してる。いろんな可能性を探り、探り、行動し、一つの答えへとたどり着くのだ。こうして今日も日本の平和は守られていく。

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    2020年09月22日
  • 札沼線の愛と死 新十津川町を行く

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    うーん、十津川警部シリーズとしては盛り上がりが足りない内容だった。
    ただ、今はなき札沼線を舞台に書いているのは貴重だと思います。

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    2020年08月26日
  • 名探偵も楽じゃない

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    名探偵シリーズ4部作の第3作。
    アメリカから「エラリー・クイーン」、イギリスから「エルキュール・ポアロ」、フランスから「ムッシュー・メグレ」、日本から「明智小五郎」が集結。ミステリーマニアの「M・M・M」のメンバー9人に唐突に現れた「左文字京太郎」が殺人事件に巻き込まれ、刑事の「吉牟田」と共に犯人を探す中、連続殺人が次々と起こる。
    クローズド・サークル、名探偵4人は推理をせずにM・M・Mのメンバー、吉牟田、左文字京太郎が推理を進める。
    読んでいて前半で怪しい人物に目星はつくが、最後の最後で動機がわかって、あっ、そういうこと、となった。
    4人の名探偵さん、早く止めてよ!ってなる作品。
    ✩✩✩ 3.0

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    2020年11月10日
  • 十津川警部 姨捨駅の証人

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    安定の十津川シリーズ。それ以上でもそれ以下でも無いが,それ以上もそれ以下も求めていないのでそれでいいのである。

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    2020年06月15日
  • 京都嵐電殺人事件

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    いわゆる2時間ドラマでお馴染みの十津川警部シリーズの一つ。「時刻表トリック」で有名な著者が馴染みの深い車両を扱っていることから手にとってみた。事件の発端の描き方や京都の町の描写は、さすがの面白さだった。ただ事件解決の展開にやや駆け足な印象が残ったのが、少し残念な感じである。ちなみに本書では時刻表の話は全く出てこないので、その辺を期待すると肩透かしをされると思う。

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    2020年05月20日
  • 北海道新幹線殺人事件

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    父から薦められた本

    東野圭吾が好きな私にとってどうかなと、はじめての西村京太郎を読んでみる。

    ちょうど北海道新幹線乗ったことがあったので想像しながらなのでスラスラ楽しく読めましたが、やっぱりどんでん返し好きには物足りないかも知れません。笑

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    2020年05月07日
  • 十津川警部の挑戦(下)

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    ネタバレ

    西村京太郎氏の小説は初めて読んだ。
    はっきり言って、人から譲られなければ読もうとは思わなかった。また、読み始めても、期待はしていなかった。いわゆる本格的推理小説とは異なるものだという認識を持っていたからである。
    しかし実際に読み始めてみると、続きが気になって仕方がない。物語を先へ先へ、読者を引き込んでいける手腕は確かなものがある。長編で、たくさんの登場人物がいるにもかかわらず、読んでいて複雑に感じることもなかった。
    ただ一方で、とりあえず登場する人物を増やすことで話を進めるという手法に終始しているのではないか、という批判も成り立つかもしれない。それでも、本書では20年前の事件と、現在起こっている事件とで、きちんとつながりを設けている。過去の事件はそれはそれとして一冊の物語にしても良いくらいのもので、作者は軽々とやってのけている印象すらある。
    最後の展開はさすがに無理があるか。囮捜査にしても限度というものがあるだろう。それにあれほど尻尾をつかませなかった相手が、結末部分で末端部分から急に倒れてしまうのもあっけない。また、いくら犯罪を隠すためとはいえ、10人は少なくとも死んでいるのではないか。あまりにも多いと思う。
    ただ、十津川警部が切り札となる証拠品を手にし(その品を持っていたのがなぜその人なのか、というのはよくわからなかったが)、犯人の動機と真実が一気に明らかになっていく過程で、犯人の病的な性癖、精神的な二面性、異常性について警部が分析している箇所は、興味深く読んだ。つまり、父親に対するコンプレックスが、複雑な性的衝動につながったとの分析である。
    思うに、話を展開する力は素晴らしいのだが、広げすぎているのではないか。連載だから仕方ないのかもしれないが、もう少しコンパクトにしても良かったのではないかと思う。

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    2020年05月05日
  • 北への逃亡者

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    相変わらず、軽く読める。西村さん特有の、読点で文節を区切りまくる文章が、なぜか今回に限って読みづらく思えた。自分の年の問題なのかなあ

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    2020年03月19日
  • 裏切りの中央本線

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    内容(「BOOK」データベースより)
    「君に相談したいことがあるんだよ」と、友人の崎田から持ちかけられ、急行アルプス3号に同乗した西本刑事。しかし、その列車から刺殺体が発見された。西本が松本署に協力して、被害者の和多を調べていると、数日後、和多から依頼を受けていたという私立探偵も殺害される。十津川警部は、2つの事件は関係があると考え、西本を捜査に加え、解決の糸口を探し始める。表題作を含む、日本各地を舞台にした短編ミステリ6編が登場!

    令和2年3月9日~10日

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    2020年03月10日
  • 歪んだ朝

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    西村京太郎の、たぶん初期作品。電車が出てこず、ストーリーとしては、松本清張や森村誠一のような、一般的なミステリ短編集である。

    軽乗用車で子供をはねたが、誰にも見つからずにいたと思っていた理容師のところに、むさ苦しい男が現れる。顔を剃ってもらった後に「撥ねた子供はなくなったよ」と、5000円を要求する。そこから頻繁に男が現れるようになり、来店するごとに要求される金額が倍になっていく…(優しい脅迫者)。

    西村京太郎は、以前に飽きて嫌になるほど家にあったのを読み散らかしたので避けていたのだが、鉄道の関係ない作品は、ちょっと珍しいなと思って手にした。初期作品ぽいのは特に1作目の表題作で、読点だらけで細切れになっているため、別の意味で読みにくい。

    ただ、大方の作品は、動機がいまひとつ納得いかないところがあったりはするものの、一応落ちているので安心して読める。1本だけ、豊中の女性が殺されたのは、清張の犯人の独白に近いような、状況をダラダラダラダラと書いたものの、ちゃんと締めきれていないような気持ち悪い終わり方。だいたい☆2平均というところ。

    全部の作品の中から、あらすじを紹介したものは、ショートショート的で、ページ数も少なくオチもよく出来ていたと思うんだよね。ということで☆を1個足した。

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    2020年03月03日
  • 十津川警部 会津 友の墓標

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    ネタバレ

    会津ならではの白虎隊の話が登場しますが、
    ウ~ン今の時代にはいない考えの折戸さんにちょっとしっくり来なかったなぁ。

    奈緒さんもしたたかなのか、折戸さんをからかっているのか、ちょっとわからない感じでしたね。

    結末に犯人がハッキリしないのは珍しい。
    最後まで読んでもスッキリしない、なんとなくモヤモヤ感が残る作品でした。

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    2020年05月02日
  • 生死の分水嶺・陸羽東線

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    きっと作者も分水嶺を見に行ったのだろう。太平洋と日本海それぞれに向かって流れが分かれるせせらぎ。こけしと温泉で有名な鳴子。情緒溢れる地を舞台で悪が跳梁する。最後の種明かしがショボい。2020.2.3

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    2020年02月03日
  • 十津川警部 青い国から来た殺人者

    購入済み

    途中から一気読み

    普段の十津川警部シリーズよりは、入り込むまでに時間を要した作品でした。しかし読み進めて行くうちにいつの間にか引き込まれ、気付いたら読み終えていました。

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    2020年01月10日
  • 若狭・城崎殺人ルート

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    帰省中に読んだ。
    こういうタイプは旅行しながら、できればタイトルになっている場所へ向かって読むと気分があがりそう。
    自分と共通点があると、やはり相手のことが気になるというものか。

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    2019年12月26日
  • 「ななつ星」一〇〇五番目の乗客

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    〇戦時下米兵将校の起こしたこととは。そしてケイコの失踪との関連は。
    賀谷大三郎は、母親の松枝とともに豪華列車「ななつ星」に乗車するために、カップルを監禁してチケットを奪い取り乗車することができた。
    しかし、家に隠しマイクがしかけてあったり、客室に置いてあった手紙に「池田夫婦が行ったゆすりの証拠を手に入れろ」ということが書いてあったり、その池田氏から池田氏の客室に賀谷が入った写真を見せられたり…だましたりだまされたり、である。一〇〇五番目の乗客がMR商会といううさんくさい団体の人間であると気づいたときに思いついたのは、「金儲け」という単語で、そのターゲットにされたのは、将来の駐日大使シャーリー・杉山・ケイコ。そして彼女は失踪してしまい…

    戦時中のアメリカ軍将校が日本の天皇にあこがれて犯した様々な罪を背負うケイコ。それを誇らしくさえ思っている様子は、日本人とアメリカ人の戦争に対する考え方の違いが如実に表れているのだろう。今回、その罪がきっかけで起こった事件だとはだれもが思うまい。一方、賀谷がこの列車に乗り合わせたのは本当に偶然だったのか、その伏線は回収されていたかよくわからないものの、小悪党の賀谷のサジェスチョンが一定の機能をしていたことも言うまでもない。

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    2019年12月15日
  • 暗号名は「金沢」―十津川警部「幻の歴史」に挑む―(新潮文庫)

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    新しい史実の語りが延々と続く。広島はわかったが長崎はどう解釈するのか。他にも奇抜な話題もなく、読んでてストレスがかかる内容だった。2019.9.30

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    2019年09月30日
  • 十津川警部 八月十四日夜の殺人

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    西村京太郎『十津川警部 八月十四日夜の殺人』実業之日本社文庫。

    西村京太郎の作品は殆ど読んだことが無い。何しろ著作が500冊以上もあるので、何から読んでいいのか解らないのだ。本書はたまたま貰った文庫本。長らく寝かせていたのだが、ついに読んでみることに。

    西村京太郎作品を読んでいなくとも、テレビドラマなどで十津川警部の名前だけは知っている。

    8月14日の深夜に都内のホテルで有名な俳句の先生が何者かに刺殺される。捜査にあたる十津川警部は、大昔から8月14日に同様の殺人事件が発生していることに気付く……

    大風呂敷を広げるだけ、広げて、風呂敷の端を摘まんだだけのような、何ともぶっ飛んだミステリー。貴重な本編の半分以上を費やして終戦記念日を巡る謎が描かれ、殺人事件は暫く放置状態。そして、心の準備も、納得出来ないままに、突如として犯人が捕まる。ひと昔前のナンセンス小説かと思った。

    本体価格593円
    ★★★

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    2019年06月25日
  • 十津川警部 七十年後の殺人

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    割と新しめの西村さんの本。最近の西村さんの作品は読んでなかったのだけれど、また社会派ミステリを書くようになったのだろうか。またしっかり追いかけてみようか。

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    2019年06月10日