水野良のレビュー一覧
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呪われた島・マーモの公王となったスパークは、かつてのやんちゃ坊主っぷりがウソのように、現実と理想の間でバランスを取った統治を目指すことができる、優れた君主としての資質を見せつつあるように思います。
一方で、新生マーモ帝国の抵抗はまだまだ始まったばかりでその全容が見えてきません。おそらく、これから多くの混乱が彼らの上に降りかかるのでしょうが、仲間との絆で乗り越えてほしいと思います。主人公をまっすぐに応援できる展開であるところは、「古き良きファンタジー」という感じがしますし、古典的なRPGをプレイしているような印象で読み進めることができます。 -
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Posted by ブクログ
ひまわりめろんの青春を振り返る旅
グループSNE祭りは、初期メンの水野良さんの『ロードス島戦記』だ!
グループSNEと言えば『ロードス島戦記』というバリバリの代表作
もちろん再読
そして角川スニーカー文庫と言えば『ロードス島戦記』
そして『ロードス島戦記』と言えばイラストレーターの出渕裕さんなのよねー
『ロードス島戦記』はメディアミックスの大大大ヒット作品なんだけど、出渕裕さんのイラストなくしてこの大大大ヒットはなかったのは確実だと思うんよね
『ロードス島戦記』の他にも『機動警察パトレイバー』とかな
そして出渕裕さんと言えば、日本のファンタジーにおけるエルフ族の容姿を決定付けた人なんよ -
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「王になれ」と周囲から再三勧められても固辞して冒険者としてロードス島の平和のために奔走するパーン。シリーズを通して、目先の正義に囚われて暴走することもなくなりましたし、剣技で自分よりも優れた相手とまみえて敗北を知ったことでより戦士として強くなっているように思います。
「皆を助けたい」と願うあまり、国のためには犠牲もやむを得ないと判断しなければならない場面がある王位という立場には抵抗があるのかもしれません。共に戦った冒険仲間たちも、王位についたり宮廷魔術師となったりそれぞれの道を歩み始めています。
次がシリーズ第一部の最終話になりますが、これまでの冒険で育んできた絆がどのように実を結ぶのか、と -
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前作で描かれた戦争の傷跡がまだ続く、二年後のロードス縞が舞台です。
正義まっしぐらの熱血主人公だったパーンですが、多少は価値観の異なる他者を理解することができるようになってきた点や、自身の行動が他人に与える影響を反省するようになったところなど、主人公としての成長が感じられます。
新装版として改稿されている部分があるとはいえ、やはり「昭和感」が漂う作品世界ではありますが、それでも楽しく読み進めることができるのは読み継がれてきた古典作品ならではの力があるからでしょう。
TRPGのシナリオであったからこそ、作品の舞台設定がしっかりしていることも、ともすれば荒唐無稽になることのあるファンタジーの世 -
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1988年に刊行された作品の新装版(加筆あり)ということ
ですから、世に出てから37年が経つということになります。
たしかに「正義とはかくあるべき」という思想がつよい熱血主人公は、令和の時代には違和感を覚える読者もいるかもしれません。登場キャラクターの属性(エルフやドワーフ)といったファンタジー要素も、昨今のライトノベルスと比較すると作り込みが甘く感じるところもあるでしょう。
そうはいっても、まだ「ライトノベル」というジャンルが確立される前に、出版刊行され、一大ブームを生み出した作品として、確かな魅力がある小説だと思います。
シリーズとしても複数の作品群が展開されていますが、まずは「原点」 -
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ロードス島戦記 最終章 上 第6巻
フレイム王国の宝物庫が盗賊に狙われた。
そこに出くわした騎士見習いのスパークは、手柄を立てようと意気込むも、
ダークエルフに苦戦し、取り逃がしてしまう。
自由騎士パーンの助言を得て、秘宝奪還の任務に燃えるのだった。
最終章にして、新キャラが多く、主人公がパーンではなく、スパークという
騎士見習いで、登場早々失態を犯してしまう。パーンの最初に似てるのは、
自由騎士パーンにあこがれているからこそなのだろうか。
上下巻で終わってしまうので、とこまで活躍し成長するか気になるところ。
最終章は前章からだいぶ時がたっているため、パーンはカシュー王や
カノン王と肩を並べ