水野良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中学・高校の頃、『ロードス島シリーズ』はもう純粋に面白く、RPGの世界を独力で何か形として残したいという願望を理想的に具現化したものとしてワクワクしながら読んでいた。
しかし大学、そしてつい最近になっては読書遍歴を重ねて目が肥えたせいか、過去の遺産にしがみついて書かれた付録として捉えていた。
しかし、今回、そういった自分の不明を恥じる。
一見、竜騎士、魔神、魔法など、典型的なモチーフを取り扱った作品と思われていたこのシリーズは、実は単なるファンタジー物ではなく、作者なりに、濃度はどうあれ、リアリティー、根拠付け、動機付けを持たせようと腐心していることがわかった。
というのも、この『ロードス島伝説シリーズ』を完成品とすべく、編まれた本作は、短編集というよりも、エピソードの集積と代言してもいいほど、地味な内容なのだ。主人公のナシェル自体、ストイックなものだから、自然に話の色も地味になるのだろう。
だがその内容に込められた情報、描写は非常に味わい深い。今まで竜騎士が竜を操る事に対してこれほどまで深く理論付けた作品があっただろうか?
こうして考えてみると今までスカスカだとしか思えなかった文体は、実は極力情報量を切り詰め、冗漫になりがちな贅肉を削ぎ落とした洗練されたものだったのではなかろうか?
・・・まだまだ未熟である。平伏。 -
Posted by ブクログ
前巻で戦乱に一区切りが打たれ、ここから第2部に突入となる8巻目ですが。
「連合」と「同盟」と「条約」という三勢力の均衡による安定を目指すとか、なんとまあ三国志めいてきたものですね。
条約軍は大きな戦いに勝利した勢いがあるからもっと盤石なものだと思っていたのですが、実情はそうではなかったみたいで。オイゲンが戦死した時のように、この巻でも尊い犠牲が出てしまったのが残念でならないですね。好きなキャラだったのですが。
にしても。アレクシス覚醒には驚かされました。今の今まで無能君主だとばかり思っておりましたのに…。あんまり彼が有能だと、主人公チームの出番とか存在感の問題以前に、あっさりと戦争が終わってしまいそうで不安になりますね。いったいどうなることやら。 -
Posted by ブクログ
ネタバレシスティナから大陸に舞台を移して、とうとう因縁の敵であるミルザーとの決戦に挑むことになる7巻目ですが。
しかしミルザーはアレですね。単騎で戦況を覆すほどの武力もちとか。完全に「一人戦国無双」状態ですか。グランクレストには稀有なキャラクターですよね。
ただまあ、やはり現実でもそうあるように、ただ一人の武力で「戦場の現実」をどうにかできるわけがなく。戦いの勝敗は始まる前に決しているとはよく言ったもので、戦争とは戦端が開かれる前の段階でどれだけ策をめぐらし準備を積み上げたかできまるのでしょう。
テオとミルザーの勝敗を決したのは、それぞれについた軍師の力量差であったと考えられますか。 -
Posted by ブクログ
水野良作品として手に取るのはロードス島伝説以来となる戦記物ですね。
最近はなろう系の新人作家作品を多く読むようになっていたため、こういうベテラン作家の物語を読むのは逆に新鮮な気分になります。読んでいて安心感がありますよね。
クレストや戦旗など、巷に溢れているファンタジー作品には見られない設定に心踊らされます。
また、戦記物であるにもかかわらずテンポがよく、サクサク読み進められるのもよかったですね。国獲りSLGチックな面白味のある物語を、ゲームではなく小説で表現してある作品を読むのは久々でした。
主人公はテオではなくシルーカなのですかね。女性主人公の作品もまた珍しいものですか。
とはいえ、この二人のみならず、他の魅力あふれる登場人物たちの視点で語られる部分も多く、群像劇といっても差し支えないですかね。 -
ネタバレ
感想の感想になってしまいますが、ルール覚えてから読んだので、
ソード・ワールドRPGのルールを知らないと話の細かい所が解らない事があるのかと驚きました。
知っていても知らなくても面白いという方がいいですよね。
割と昔の作品だからその辺りが試行錯誤の最中であったのでしょうか?
ゲームルールでは、精霊魔法はレベルに応じて、その場に精霊がいさえすれば、性別で違いがでる2種類の精霊以外、なんでも使えます。いないと全く使えません。
同一世界内でも別ゲームの「ロードス島戦記」や「クリスタニア」では、魔法のルールもいくらか違いますが。
精霊を品物に封じて連れ歩いて(持ち歩いて?)本来はいない場所へ連れていき魔法の使用を可能にする精霊魔法があります。これが「契約」といえば契約かも知れません。
ドルティ高司祭に関しては、奇跡(神聖魔法)を使えないと思い込んでいた今までの経験も踏まえて、最終的に本人が今後も一切使わないと決断したので、結果的に一度限りの神聖魔法の使用に。この短編によると歴史上では 奇跡の使えない法王 となるらしいですね。
「魔法戦士リウイ」の最後からすると、大陸中が戦争で大変なのに...?負傷者病人大勢出て、自分が神聖魔法を使いたいと、使うことが可能なだけに悩むでしょうね。
魔法能力無しの法王なんて、弱そうで馬鹿にされそうで国家的・宗教的に不利益な気がしますが、むしろ世間で魔法使い嫌いが増えたから信者の獲得と安心の為に是非とも即位していただくのでしょうか?人格的には元々優れているのですし。←他の作品の感想混ざりました。この短編執筆当時は大陸の未来をどう想定していたのでしょうか。
小説なのでルールがどうの言うのはうざったいですが、ルールではこんな感じ?と考えながら読んでいました。
読んだのが昔の事で覚えが怪しいですが、こんな感じだったと思います。