寺山修司のレビュー一覧

  • あゝ、荒野

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    修司さんは変な人だ。考えてることが地球を一周してるよ。
    でもこんな綺麗な言葉で語られたら、なんか信じてもいいやって思えてくるんだよな。

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    2009年10月04日
  • 戯曲 毛皮のマリー 血は立ったまま眠っている

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    友人の紹介で戯曲集(いわゆる劇の台本)に初挑戦。
    妖艶かつ淫靡な寺山ワールドが余すところなく詰め込まれた名作。

    美しい表現とは対照的に醸し出される淫らな空間。
    何かに酔っぱらったような感覚に襲われる表題作「毛皮のマリー」。

    一方で、戯曲ならではの音楽じみた文学的表現を用いて、人の心の闇をえぐりだす技術も素晴らしい。
    安保闘争を描いた「血は立ったまま眠っている」、愚かな人間家庭の堕落ぶりを神格化して描いた「アダムとイヴ、私の犯罪学」はその最たるもの。

    サン・テグジュペリの名作星の王子様を独自の視点で描く「星の王子様」も魅力的だ。

    戯曲集は読んだことない人も、一度は読むべき。

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    2009年10月07日
  • 寺山修司少女詩集

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    修司がさみしがりやできゅんとした

    「童話なんかでごまかされるもんか!
    夢なんかじゃない
    本当に抱いてくれる
    男がほしい
    王子さまなんかじゃなくていい
    やさしい人なら誰でも」

    「片想いはレコードでいえば、裏面の曲のようなものです。
    どんなに一生懸命唄っていても、相手にはその声がきこえない。」

    「なみだは
    にんげんのつくることのできる
    一ばん小さな
    海です」

    くるしいなぁ

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    2012年10月15日
  • さかさま文学史 黒髪篇

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    日本の文学者と文学者の女の歴史。
    文学者とその女、二人の関係から見える文学者の人間像を寺山が語る。

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    2009年10月04日
  • 家出のすすめ

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    なんとなく世の中がつまらない、しかし、どうつまらないのかがいまいち良く分からない。そんな時は、寺山修司を読みましょう。探している答えがここにはきっとあります。というか僕にはありました。

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    2009年10月04日
  • 家出のすすめ

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    最高。寺山修司最高。なるほど大人の反抗期。というか、なるほど大人の軽い社会への反逆。軽いというのがポイント。その軽さが、かっこいい。

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    2009年10月04日
  • 書を捨てよ、町へ出よう

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    1960年代に20代中盤の著者が、当時の世相を踏まえて自身の考えをつらつらと綴った本。

    戦前生まれで、戦中、戦後と激動の時代を生きてきた筈だが、感性としては、現代のこじらせた若者そのものである気がして面白かった。ただ、やはり言い回しや情景描写からは昭和の匂いが漂い、それも読んでて味わい深かった。

    正直、特段、感銘を受けた考え方はなかったが、エンタメとして楽しめる本だと思う。

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    2025年11月29日
  • 書を捨てよ、町へ出よう

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    競馬、ギャンブルがやりたくなる一冊。
    わたくしも一点豪華主義を標榜して生きてゆきたいものである。
    「家庭は幸福で、経済的にも充足しており、天気も晴朗で、小鳥もさえずっている。何一つ不自由がないのに、突然死ぬ気になるーーという、事物の充足や価値の代替では避けられない不条理な死、というのが、自殺」なのである。
    書を捨てよ、町へ出よう!

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    2025年11月22日
  • 世界でいちばん孤独な夜に~寺山修司のことば集

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    以前にMOEで紹介されてブックマークしていた本。

    著者は天井桟敷という劇団を主宰していた人ぐらいにしか知らなかったし、なんだか伝説の人みたいな印象をもっていた。

    詩人・歌人であったとこの本を読んで初めて知る。
    まさに、我が年代が詩と認識している詩であった。

    なので、今読むと新鮮であった。
    こんな直球な愛を読む時代があったこと、この感性が懐かしい。

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    2025年09月30日
  • 寺山修司青春歌集

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    18歳から書いた短歌

    …何この大人びた言葉

    でも、死んでない母親を
    死んだように書いてるって
    どういう感覚か、凡人な自分には
    わからないなぁ。

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    2025年08月31日
  • ポケットに名言を

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    寺山修司の心に響いた、名言の数々。
    1970年代から前の映画、戯曲、小説などから。時代を感じさせるものも多いが、今読んでも響くものも。
    たまに読み返したい一冊。

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    2025年04月11日
  • 「優駿」観戦記で甦る 日本ダービー十番勝負(小学館文庫)

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    著名作家陣が書いた『優駿』誌上のダービー観戦記と、それに編集部が「蹄跡」としてダービーの解説を付したものを10レース分あつめている。
    何より興味深かったのは、かつては日本中央競馬会職員がレース後の記述を執筆していたこと(本書では第1章のシンザンについてがそれ)、そしてその際にハロンタイムを意識しまくった文章になっていたこと。客観的に書かざるをを得ないとしても、シンザン時代にこんなにハロンごとのラップタイムを意識していたとは。
    そのあとは、競馬好きな作家(寺山修司、古井由吉)もいれば初観戦(はっきりしないが、影山圭二氏は競馬も初生観戦のよう)の人もいて、目の付け所は人それぞれ。しかし、せっかくの

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    2024年11月07日
  • 世界でいちばん孤独な夜に~寺山修司のことば集

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    寺山修司の色々な作品から、彼のことばを集めた本。

    タイトルどおり、孤独な夜に、愛のこと、旅のこと、幸福とは何か、人生とは何か、ちょっと哲学っぽく考えるのによいかも。

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    2024年11月02日
  • 幸福論

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    寺山修司は競馬の話してる時が一番面白いよって聞いたんだけど、その通りだった。競馬のこと何もわからないのにここがいちばよかった。

    もとい、引用も多く、ご存じのね、みたいに言われても存じない浅学ですみませんという気持ちになる部分もあるが、決して読みやすくはない文章の連なりの内に、腑に落ちることや胸に刺さることも多く、手元に置いて折に触れて読み返したい一冊だなと思います。

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    2024年06月12日
  • 栞子さんの本棚2 ビブリア古書堂セレクトブック

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    本編作中に登場した小説をちょこっとづつ掲載されていて試し読みが出来ます。今回は江戸川乱歩が多めでちょっと興味を持てるような作品かと思いました

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    2024年04月05日
  • 書を捨てよ、町へ出よう

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    博識全話題下ネタ直結おじさん。

    野球は球が小さい→サッカーは球が大きい→一目見て展開が追いやすい→そして大きいタマは男性的で英雄的→大きいタマは世界を制する条件の一つ

    という流れは笑った。飛躍が多く到底分からない内容が多かったが失笑しちゃうほど無茶苦茶なくだりもあって逆に良かった。

    第2編の若者の詩が好きだな。

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    2024年03月11日
  • あゝ、荒野

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    若い頃の青臭さといったら目をそむけたくなる。夢や妄想で頭がいっぱいになって高揚したり落ち込んだり、心と体が同時に異性を求めて悶々としたり。
    「コンプレックスを抱えることは普通のことなんだよね」って大人の階段を踏み外しながらもちょっとずつ昇ってる今となっては微笑しながら言える。だけど10代20代の若い頃なんて「なんだ自分だけこんなに悩んでるんだ」ってつい考えてしまう。

    いつの時代でも人間の本性なんて同じなんだね。みんな一見普通に見えても、心の中はいろんな「ひずみ」を抱えている。
    いやあしかし、やっぱり古臭さは否めない。どんなに新しい油も古くなると黒ずんでくる。いくらテラテラピカピカ輝いていても

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    2024年02月14日
  • 世界でいちばん孤独な夜に~寺山修司のことば集

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    感想
    寂しい夜。誰も助けてくれない。愛すら自分のそばにいてくれない。でも誰かを愛した記憶は寄り添ってくれる。いつかその愛はここに帰ってくる。

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    2024年01月22日
  • あゝ、荒野

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     詩人、劇作家、映画監督、写真家等、マルチに活動し47歳で逝去された寺山修司さん。
     本書は1966年に刊行された著者唯一の長編小説です。ボクシングに関わる2人の若者と、周辺の人間模様が描かれ、中心に2人の絆、友情、成長、そして逃れられない宿命を置いた物語です。

     寺山修司さんといえば、1968年から連載が始まった『あしたのジョー』の主題歌の作詞を手掛け、ジョーのライバル・力石徹が死亡した際に、実際に喪主として葬儀を執り行い、弔辞を述べるという、今では信じ難い逸話もあります。
     『あしたのジョー』がもつ若者の孤独、友情、挫折、再生といった普遍的なテーマが、何となく寺山修司さんの生き方と重なる

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    2023年10月17日
  • あゝ、荒野

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    映画に触発されて読んでみた。あの映画、驚くほど原作に忠実だったのだなと思った。あともうひとつ思ったのは、なんとなく中村文則っぽくね?ということだった。今まで寺山さんと中村さんを同列で考えたことがなかったので、この感覚は自分でも意外だった。いたるところに荒野はあり、その中で個人の力で立ち向かうのが人生なのだ。「田園に死す」がなければきっと「荒野に死す」というタイトルになっていたのではないかな。

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    2023年02月16日