あらすじ
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JRAの機関誌ともいうべき「優駿」に掲載された日本ダービー観戦記の中から、寺山修司、古井由吉、佐藤愛子などが書き残した名文を再録。シンザンから始まる10のレースの興奮と感動を楽しめる。さらにレースのデータ、馬と人のその後を追跡した「蹄跡」を新たに書き起こし、オールドファンには思い出を、若いファンには歴史的な名レースを詳細に味わえる。
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Posted by ブクログ
著名作家陣が書いた『優駿』誌上のダービー観戦記と、それに編集部が「蹄跡」としてダービーの解説を付したものを10レース分あつめている。
何より興味深かったのは、かつては日本中央競馬会職員がレース後の記述を執筆していたこと(本書では第1章のシンザンについてがそれ)、そしてその際にハロンタイムを意識しまくった文章になっていたこと。客観的に書かざるをを得ないとしても、シンザン時代にこんなにハロンごとのラップタイムを意識していたとは。
そのあとは、競馬好きな作家(寺山修司、古井由吉)もいれば初観戦(はっきりしないが、影山圭二氏は競馬も初生観戦のよう)の人もいて、目の付け所は人それぞれ。しかし、せっかくのクライムカイザーのダービーでレースそれ自体の感想はほとんどなくてもったいないなあと思ったりも。
編集部の「蹄跡」部分が多くて、ちょっと方針がずれているというか、編集部がダービーについて色々書きたいのがメインで、それじゃあ売れないから優駿上の観戦記をつ買ったんじゃないかという気もした。著作権などの扱いは難しいのだろうが、いっそ10番勝負とせずに作家さんの観戦記だけをまとめてもらった方がよかったように思う。
なお、各レースの観戦記のあとに載っている着順表、制裁も載っていて面白い。ダイシンボルガードの厩務員さんは戒告だったのか。そして、タニノムーティエとタケホープは制裁金取られてることも知れた。また、ヒカルイマイの位置取りは本当に絶望的で、よく勝ったなと改めて思う。