【感想・ネタバレ】書を捨てよ、町へ出ようのレビュー

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初読み寺山修司。すっごくおもしろかった!増田セバスチャンさんの影響で手を出した寺山だが、ここまでおもしろいとは。太宰を読んだのもアラサーのときだったが、アラフォーにして寺山にかぶれる。読書人生どんな楽しい落とし穴が待っているかわからないもんだ。

一読して思ったのは、寺山修司はぽっかり空いた穴を埋めてくれるタイプの作家ではなく、よりその穴をえぐるような扇動を仕掛けてくる挑発的な作家だということ。左翼的に思われがちな彼だが、私が感じたのは左翼も右翼も「体制」「反体制」というなんらかの体制に縛られているのに対して、寺山は「体制(スタイル)には属していない」ということ。そんな言葉があるかわからないが無体制か?ある意味アナキズムに近い気もするが、寺山はカテゴライズされることは嫌うだろう。アングラの代名詞の劇作家なので、もっと読みにくい代物かと思っていたが抜群におもしろかった。無思想足り得ることは難しいが、現代の大人にこそ寺山の挑発にのって踊っていただきたい。踊る阿呆に見る阿呆。同じ阿呆なら踊らにゃ損損。血が沸き立ちますよ。

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2019年02月26日

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ネタバレ

初めて手にした寺山さんの著書。
一読二読してみて、本書のタイトルの意味を理解できたかどうかが、この本(ひいては寺山さん)が自分に向いているかどうか、分かれるでしょう。

途中途中に詩や歌謡曲の歌詞を織り交ぜてくれる事で、つい感傷に浸ってしまいました。心に残る、ついメモを取りたくなる言葉が多いです。
売ったり手放したりせずに一冊、いつでも読めるところに置いておきたい本。人生の指南書の一つですね。

この本の中で一番好きな章は自殺学入門ですね
自殺とは死への純粋な憧れからの行動であり、何か生きてる上で足りないものがちょっとでもあればそれは他殺や病死になってしまうので自殺ではなくなる・・・とは、とても納得。今まで言いたいけど語彙力とイマジンが足りなくて手が届かなかった所に、やっと届いたという感じ。
この自殺論を理解したところで、「女がよく口にする”死にたい”はバカンスに行きたいと同義」という言葉を見たときの納得感にも説明がつきました。
大半が生の様々な苦しみから逃避したいというだけのものであり、実際に自殺したいという意味ではなく、ただ逃避したいという意味しか持たない、という風に。
何かからの逃げは他殺や病死と等しいのですね。”自殺”とは尊くあるべきものなのだと、そういう死生観がとても私のそれと重なり、快感のような物を覚えました。

丁度読む直前にTwitterで「スイスで70万円で安楽死させてくれる」という話を知り、安楽死が金で買える時代になったとは、人類は進歩したものだなあ…と思ったところで、検索から飛んできた人から「70万円は高すぎる」と絡まれ、私は「リーズナブルな安楽死というのはあまりにチープすぎる考え方ではないだろうか、死に価値を見出す人間ならば、ある意味金銭というそれなりの努力がひとつのハードルであっても良いことなののでは」と返したのですが、私の考え方は死の尊厳を重んじた正しい”自殺”の手段としてのものであり、向こうは社会的弱者に対する国家的サポート…という考え方をしていたので、話が噛み合いませんでしたね。
まあそれはそれとして、現段階では実際我が国においての倫理感の展望が初めの一歩すら踏めていない状況なので、数段も先の話なのではなかろうか…ということで話をまとめてしまいましたが…
長くなりましたが、そんなやり取りの直後に自殺学入門の頁を読んだので、より感動を呼びましたね。


さて、心に残ったさまざまなお話や言葉をメモがてらコメントがてら、続けていきます。
●「その時代の少年犯罪こそが、その時代の国家犯罪の反映だと思われる」
 ーーー学校教育への造反、あらゆる既成概念への造反がやがて国家という概念への疑いにたどりつく……とのこと。
酒鬼薔薇事件や、LINEリンチ事件など、ちょっと考えさせられました。

●「印刷機械は実は詩人に猿ぐつわをはめるためのものだったのである。」
 ーーー目から鱗です。もっと詩人はもっと様々な表現手段のある「肉声」で、受け取り手との「対話」があるべきなのだということです。
詩人だけでなく、インターネット、携帯端末が発達して何をするにも肉声である必要が無くなって来ている現代においては、我々にも当てはまる事でしょう。

●「親は本来的には、子を所有しようとするエゴイズムと幸福観とを重複させ、正当化する理念しか持っていない場合が多い。親の思想というのは、いわば「子守唄の思想」であって、醒めようとする子供を、家庭の和という眠りにおとしこもうとする考えに貫かれている場合が多いのである。家庭だけを核として考えると、「親と話しあう時間」の量が問題になるかも知れないが、彼らは「仲間と話しあう時間」を十分に持っていた。むしろ重要なのはそのことではなかったろうか。なぜなら、従来の模範少年たちは親とばかり話しあっていて、仲間と話しあう時間が少なすぎたために「親の作りたいような型」にスッポリはまった成長のしかたしかできなかった……と考えられていたからである。」
 ―ーーここまで(本書の終盤でした)読んで、現状の自分を反省し、やっと本書のタイトルの意味がわかってきたところでした。

寺山さんは一点豪華主義の視点からロックの考え方(退屈や模範や教育から抜け出す反骨精神)を持つ人であると私は理解しています。
現状への満足、平均化、停滞、「あした何が起こるかわかっている、何のために生きているかわからなくなってしまう」状況に落ち込むこと、新鮮さを感じられない感受性しか持たないでいることはダメなのだ……ということを学びました。

そして、カレー人間とラーメン人間の例え話から始まる、自宅カレー人間は家庭の味だから現状維持型の保守派、ラーメン人間は街の味だから欲求不満型の革新派が多く、カレーは家庭の幸福のシンボルでホワイトカラーの典型であり、ラーメン人間は何時も少し貧しく階級的な不満が付き纏う……しかし、ハングリー精神を持ち合わせているという話。
この、2つの価値観と幸福論を照らし合わせて総括するとつまりは、「現状に満足する人間に想像力の創造などはできない」。
本書終盤の「子守唄の思想」もそうでした。そこまで「ウウム・・・」と色々と考えさせられながら読んでみて、現状の自分と照らし合わせて実感として理解したとき、カレー人間とラーメン人間の話の終わりに唐突に降ってきた言葉「幸福とは幸福をさがすことである(ジュール・ルナアル)」の言葉に帰ってくるのか、と、感動しました。

●「歌謡曲人間は、つよい人間である。すぐ消えてなくなる歌の文句を拠りどころにして、にっこり笑って七人の敵に立ち向かっているような男でなければ、時代の変革への参与など、とてもできるものではない。だからこそ、わたしは日本人一億総「歌謡曲人間化」をすすめたいと思うのである。」
 ーーー本書の一番最後の言葉です。そう言うだけありやはりこの本でも、歌謡曲の歌詞が随所で散りばめられています。
中でも私は「人に好かれていい子になって 落ちて行くときゃ一人じゃないか(畠山みどり 出世街道)」、「どうせあたしをだますなら 死ぬまでだましてほしかった(西田佐知子)」・・・が好きです。
現代であれば、口ずさむだけでなく、ブログやツイッターに歌詞を呟く事も「歌謡曲人間」に含まれるのでしょう。
瞬間瞬間に歌の文句を心の拠り所にしている人間は強い。この考え方には目から鱗でした。そういえば、心当たりがあるような気もしますし。私も歌詞に頼っているところがありますので…


本書の裏表紙に「あなたの人生は退屈ですか。どこか遠くに行きたいと思いますか。あなたの人生に必要なものは想像力だ。一点豪華主義的なイマジネーションこそが現実を覆す。書を捨てよ、町へ出よう」
というような事が書いてありますが、そのとおりだ・・・と、このレビューを書きながら思いました。笑
つい、長くなってしまいましたが。そういう本です。

さよならだけが人生ならば また来る春は何だろう。
はるかなるかな地の果てに 咲いてる花は何だろう

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2014年08月29日

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ことばで人を、世の中を斬ろうとしている人。

本質の、大きなところに遡って思考するようにしたい。


・ぼくたちには日常生活内の「冒険」が必要である。
生き方としての一点豪華主義。

・ホームに帰ることがよしとされていた時代の、ホームベースに帰る野球人気。

・あらゆる既成概念への造反は、やがて国家という概念への疑いにたどりつく。

・ライスカレー人間は、現状維持型の保守は、ラーメン人間は、欲求不満の革新派。

・勝負の世界で、何よりも大きな武器は不幸。

・三分三十秒で命をかける、競馬。

・わかれは必然的だが、出会いは偶然的である。

・あらゆる文明の権力から、自らを守るためには速度が必要。

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2012年11月20日

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寺山修司氏の1967年の著作を、1975年に文庫化したもの。

同じ寺山氏の1963年の著書『家出のすすめ』と何となくタイトルが似ていて、混乱します。
まあ、どちらも寺山氏らしい、とっ散らかったエッセイ集ですが、印象としては、寺山氏20代の著書である『家出のすすめ』よりも、寺山氏30代の著書である『書を捨てよ、町へ出よう』のほうが更にとっ散らかった印象です。
これは、寺山氏が若い頃のほうが落ち着いていた、ということではなく、ベトナム戦争の影響で日本の文化が混沌としていったことが関係しているでしょう。

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2021年05月16日

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原作のエッセイを読んで、いまいち分かりにくかったのだが、年配の友人に寺山修司ってどういう人?って尋ねたら、映画の方が面白いよと言われて読後に鑑賞もしてみた。

確かに面白かった。原作で読んだ言葉たちが繋がった。「書を捨てよ町へ出よう」とは「町そのものを書物のように読むべし」ことだそうだ。町とはそこに生きている人間、光の当たらない人々の言葉なんだろうなと思った。主人公とその家族、人力飛行機で祖国へ帰ろうとする在日朝鮮人、ゲイの文通欄の言葉、娼婦、尋ね人の言葉、犯される少女の叫び、姥捨山に送られる老婆、街中の落書き、看板、街頭インタビュー、悪態をつく若者、気持ちの吐き出せないさまざまなマイノリティの言葉が出てくる。それが町の言葉なんだろうなと。

今の時代でも彼らの言葉は街中に、そしてネットの中に溢れている。でも、ないものにされてしまっている。そして眉をひそめて批判する人々があまりにも多いことに、何も変わってないんだろうと思ってしまう。

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2018年12月23日

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《ノック(30時間市街劇)》という演劇の存在を知り、興味が湧いたので読んでみた。寺山修司という人が、天井桟敷や、映画や、詩などを通して何をやりたかったのか少しだけ分かった気がした。当時はあらゆる人間が、とにかく何か動かしてみること、行為を起こすこと、を求めていたのかも。私は今、あした何が起こるかわからない日々を生きている。何をすべきか。

『これは、決して進歩のすすめではなくて、むしろ移動のすすめに過ぎないのだが、座標軸を決めてかかった移動には、常に新鮮な視野がひらける。社会閉鎖と「あした何が起るかわかっている状況」への挑戦には、こうした休みなしの運動が必要な時代なのではないか、というのが私の考えである。』(本文より)

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2016年04月27日

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思わず一気読み。今でいう中二病的視点と俗っぽくて場末のスナックで一人呻いているおっさんのような人間臭いユーモアが同居していて、寺山修司の人間としての深みがアンバランスな文章に浮き出ていて面白い。笑うに笑えない、または笑えないのに笑えてしまう、というか。真面目に競走馬のセックスについて綴られている場面は笑ったけど。

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2013年10月19日

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評論集。途中の詩集は、正直、さっと読んだ。
氏と私の年齢差は24歳。金田ストライクや、ファティング原田などの共通項がかろうじてあるくらい。
素材はもちろん古いが、氏が言いたいことはわかるようになってきた。
その一つが「無菌状態で育った個体は、外界では生きられない」ということ。

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2012年12月28日

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博識全話題下ネタ直結おじさん。

野球は球が小さい→サッカーは球が大きい→一目見て展開が追いやすい→そして大きいタマは男性的で英雄的→大きいタマは世界を制する条件の一つ

という流れは笑った。飛躍が多く到底分からない内容が多かったが失笑しちゃうほど無茶苦茶なくだりもあって逆に良かった。

第2編の若者の詩が好きだな。

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2024年03月11日

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中学生のときに買って以来つまみ読みしていたけれど、初めて通読した。第二章の賭博や競馬、パチンコの話が面白い。あと第四章の「歌謡曲人間入門」。
昭和50年刊行かあ。終戦からまだ30年だけど、今よりよっぽど豊かな時代なんじゃないかなと思う。だって、サラリーマンの終身雇用や年功序列の出世、マイホームなんかを”ありきたり”的に言えるんだものな…。
ジャパン・ドリームが潰え、終わりなき日常も幕を閉じた今になって読むと、ルサンチマンに苛まれ少し虚しくなってしまう。

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2022年01月21日

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出てくる人や時事ネタは古過ぎて知らないのも多いが、意外と当時も現代も人の悩みがそれほど変わっていないなと思う。寺山修司の目が人間の奥深い部分を見抜いていたからか。コンプレックスの塊であり、それを言葉で昇華させようともがく著者の姿は、今でも人を勇気づけるものではないだろうか。

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2021年04月22日

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寺山修司の想像力の豊かさと個性的な考えに圧倒された。この人めっちゃロックだなと思うと同時に、確かにと納得させられたり、ちょっとわかるなーと思ったりしてなかなか面白かった。ただ途中から少し冗長だったり、寺山修司の個性的な考えに慣れたりしちゃったのか飽きてきた。

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2021年04月01日

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寺山修司(1935~1983 享年47)著「書を捨てよ、町へ出よう」、1975.3発行。町へは出かけますが、書は離せませんw。少年時代、トイレで「誰か故郷を想わざる」をハーモニカで吹いていたそうです。私も大好きな曲です。処世訓は畠山みどりの歌謡曲「やるぞ見ておれ 口には出さず~」。自殺紳士論で円谷幸吉の自殺を他殺と言ってますが、彼の遺書は心に響きます。「父上様、三日とろろ美味しゅうございました~」。

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2020年11月23日

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刺激的だとかそういう面白そうなワードでちょっと話題になっていたので読んでみた。成る程、「クールな挑発の書」と形容されるに相応しい語り口だ。
なんとなく若者向きかな…と思ったがしかし、やはり時代か。サラリーマンを平穏とか言ったり❨今のサラリーマンはブラック会社で命がけで働いているのに!❩、生活を切り詰めて高いクルマを買うような一転豪華主義を推奨したり❨あおり運転の人に煽られるリスクもあるしなぁ❩、このあたりは共感は得にくいだろう。だが寧ろどこかの世界のカルチャーを語っているのをガラス越しで眺めるような、それはそれで面白い感覚で読める。
個人的には最初の章「書を捨てよ、町へ出よう」の文学人らしい指摘❨月光仮面が素顔を隠す意味は?❩と、最後の章「不良少年入門」の自殺の薦めのウィットに富んだ文章にクスりとさせられて著者の感性を感じた。

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2019年12月07日

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ネタバレ

 そういえば最近読んだのだった、と書き忘れていたのを追加。寺山修司である。
 僕が読んだのは緑色のカバーに朱色で印字されたシンプルなやつ。最近デザインが変わったらしい。
 タイトルが好きで、いつか読みたいとずっと思っていたのだけど、折よく機会に巡り合うことができた。表題作、君もヤクザになれる、ハイティーン詩集、不良少年入門の四章構成で、さらにそれぞれ細かく中身が分かれているので、時間のないときでもちょこちょこ読み進められる。内容は、まあ面白いかな、という感じ。残念ながら寺山修司は僕を虜にするには至らなかった。読めば文学少年ぶれるかな、と軽い気持ちで読みだしたのだけど、ふたを開けてみれば詩集でも戯曲集でもなく、虚実入り混じった持論とエッセイのごった煮だった。八割は女と博打の話で占められているし。現実なんてこんなものだ。
 でも、収穫がなかったわけではない。僕はまだニワカなので、彼の文章がどうとか細かい分析なんて望むべくもないけれど、三章「ハイティーン詩集」に収められた「一本の木のなかにも流れている血はある」から始まる短い詩は味わい深く思えたし、四章「不良少年入門」は面白く読んだ。後者はプレイボーイならざる「ブレイボーイ」になるべきだなどと、難しく考えずとも、肩の力を抜いて楽しめる文章だったので、是非一読を勧める。
 また、読んでいて寺山修司の教養の豊かさに唸らされることも多々あった。非常に様々な分野への造詣が深い人物だったのだなぁ、などと感心しながら僕は読んでいた。氏が有しただろう、演劇や詩にまつわる知見がつまびらかにされることはほとんどなかったけれど。

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2018年03月01日

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安定、バランス、保守、平凡、そうじゃない世界に生きたいと思うけど、無理ですよ。もうすっかり骨の髄まで習慣の虜。自殺する資格さえ持てないわ。
寺山修司さん初めて読んだ。さらっと読めるのに意味がまったく頭に入ってこないのはなぜ?私の想像力では追いつかない!!

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2016年06月18日

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街には沢山の発見と知識があるから本を読むより経験を積め~をつらつら書いてある自己啓発本かと思っていた。が、読み進めていくうちにハッとしてしまったり、寺山修司さんの考えに疑問をもったり、私にとって難しく感じたり、かなり頭を使った本だった。若者へ反社会精神の必要性を提示し、世をいじくってほしいように感じた。一点○○主義が軸なのかな。
年上には負けたくない青く攻撃的なのが私はとても好き。本当に昔の本なの?笑

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2016年04月27日

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若者達に対する修司なりの啓発書かと思っていたら競馬の話で埋められていました
時代が違うのでしょうか。今の若者は「生きる」という強い意思をエナジーとして生きてはいないと思う。安全嗜好なのでしょうか。書も捨てれないし、街にも出ない。だからこそ刺激的なものではありましたが、期待ほどではなかった。

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2014年11月19日

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私にはちょっと難しかった。けれど、たまにすごく共感する部分があったりして、そういう瞬間が嬉しかった。

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2014年09月21日

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【本の内容】
あなたの人生は退屈ですか。

どこか遠くに行きたいと思いますか。

あなたに必要なのは見栄えの良い仕事でも、自慢できる彼や彼女でも、お洒落な服でもない。

必要なものは想像力だ。

一点豪華主義的なイマジネーションこそが現実を覆す。

書を捨てよ、町へ出よう―。

とびきり大きな嘘を抱えながら。

家出の方法、サッカー、ハイティーン詩集、競馬、ヤクザになる方法、自殺学入門etc…。

八歳にして詩を書き、時代と共に駆け抜けた天才アジテーター・寺山修司による、100%クールな挑発の書。

[ 目次 ]
第1章 書を捨てよ、町へ出よう
第2章 きみもヤクザになれる
第3章 ハイティーン詩集
第4章 不良少年入門

[ POP ]
今、本を持っていてもてる時代では決してないでしょう。

ましてや寺山修司のような観念的な読みものなど、30年前にタモリによって脱構築されていらい無用の長物となって久しいのでここではあえて内容は読まずに、タイトルを真に受けて、読書なんてやめてクラブにでも出かけてしまいましょう。

図々しい人間ほどモテるということはこの本には書いてありません。

[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2014年09月11日

Posted by ブクログ

あぁ、これは....とんでもないところに入ってしまった。

読んでいてそんな一言がもれてしまいます。
説明ができません。判別不能で、誰かに「そもそも何が書いてあったの?」って言われたら、たぶん答えられません。
時代駆け抜けすぎでしょ。つらつらと独特な文体で、独特な内容が張り巡らされています。困ります

「書を捨てよ、町へ出よう」というクールなタイトルから似てもにつきません。
読んでいて、読む本間違えたかなって思いました。

時代背景を知らないからかもしれませんが、当時一世を風靡した著者の作品ですが、読み解くことができませんでした。
そして、個人的にはもう深淵な世界に入りたくないので、抜け出します。

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2014年05月20日

Posted by ブクログ

 寺山修二さんのお名前と、タイトルを見たことがあって、なんとなく手を伸ばした一作品です。
 限定カバーかなにからしく、緑色のカバー、銀色の文字でつらつらと表紙に中の内容らしいものが書かれているものでした。

 評論というのでしょうか。
 わたしにはちょっとむつかしくて、読んでいる途中で頭がぐるぐると回転してきました。
 心中のすすめはおもしろかったです。自殺をするため相手を決めてみようとかそんなことさらっと言っていいのかwとなんだか笑ってしまいました。
 若者のためにという本みたいですが、読んでいくうちに眠くなってしまう可能性が高いので「完読してやる!」という気合いとともに読んでいけばいいと思います。

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2013年09月17日

Posted by ブクログ

13/8/28

課題読書。かの時代にこのような本が執筆されたことは素晴らしい。が、どうせならその時代に読みたかった。
第四章の自殺への考察が興味深い、と感じるのは中二病だからであろうか。

何にせよ、セックスと賭博について取扱過ぎ。

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2013年08月28日

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題名のインパクトで気になっていた作品。

昭和という体験したことのない空気が全体に流れる。難しい言い回しや性的なことを書くのが格好いいとされていたのかな。

最初の方はあまり興味を持てなかったが一点豪華主義と4章がおもしろかった。時代のズレのせいもあると思う。
この写真の装丁は正直好みじゃない・・・

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2013年07月19日

Posted by ブクログ

なんか、本屋で緑色の素敵な装丁だったので、購入!
「書を捨てよ、町へ出よう」何故か知っていたこの一文。
本のタイトルだったとは知りませんでした。

とりあえず読後の感想としては、まとまったイメージというか主張はとらえられなかったが、
若者ガンバレ!みたいな事が書いてあった気がします。
平均化せずに一点豪華主義で、どーんと現状を打破せよ!と。

言ってることめちゃくちゃな気もするけど、そこには人に「確かに」なんて思わせる力もあります。

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2013年07月14日

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約40年前の本なのに、サッカーについて記述してくれてるのがうれしい。あと、玉についての話が非常におもしろい。大きい方がいいそうですね☆

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2013年05月19日

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表現や引用が古いため、読みにくかった。しかし、書かれたのは50年前だが、庶民の悩みであったり考えていることは通じるものがあるのでは。日本人は果たして幸せになったのだろうか?成長しているのだろうか?と考えさせられた。

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2013年03月02日

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20130202 ひねくれた大人。最近は居ない。そんなに若く死んだんだ!既に年上になった自分はどうすればいいのだろうか。

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2013年02月02日

Posted by ブクログ

タイトル詐欺は言い過ぎですが、、、
この本で初めて寺山修司の世界を知ったので、正直タイトルとはギャップがありました。
難解な文章ではないのに、読みにくかった。
最後に読んだ巻末の中山千夏さんの解説でその読みにくさの正体がやっと腑に落ちた感じでした。
うん、理解する必要はなくて、感覚で読む本だな、と。

でも、あまり知らない世界を垣間見ることが出来た点は良かった気がします。
あとは、「言葉のあーてぃすと」だなぁと思いました。
もうだいぶ前にこの本を読んだ人から「一点豪華主義」って言葉を耳にしていて
随分と長いこと頭の片隅にこびりついていたんですが、
まあ、そういったスパッと来る言葉の使い方がうまいなぁと。
なんというか、キュッと心をひきつける言葉が随所に出てくるなぁと。
物事を適確に表してるというよりは、心をひきつける寺山修司語?のようなものが散りばめられています。

小説?
ノンフィクション?

いや、文章のアートだなぁ、と。

10ページごとくらいで一つの話になってるので、一冊読みきれない時間のサイクルでしか読書が出来ない人には良いと思います。

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2012年12月02日

Posted by ブクログ

タイトルは、知っているが
映画も本も見ていなかった。

100%理解する必要はない本 
おそらく作者も「わかるよ」と言っている人はきらいじゃないだろうか?

堕落するにも 気合とセンスが必要な時代は 大変だったろうな

あぁ 銃を撃ってみたい そして死のう

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2012年11月17日

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