宮澤伊織のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「裏世界ピクニック」の宮澤伊織による百合SFがハヤカワ文庫から刊行された。単行本は既に2018年に刊行されているとのこと。
睡眠をテーマにして、高校生5人が睡獣(眠りを蝕む精神寄生体)に立ち向かう物語。「裏世界ピクニック」と同じく、主人公が大きな流れに巻き込まれていく心の葛藤が面白い。そして、それが無意識に百合世界に発展していく過程も見ものだ。
本作品もアニメ化しやすい内容なので、今後にいろいろと期待したい。睡獣のイメージや攻撃内容、ナイトランドの描き方等、コミック・アニメにしやすい描写表現がされている。また、次回を予感させる結末でもあり、小説もPart2, Part3と続々繋げて戴きたい。 -
購入済み
所々の恋愛描写…
所々の恋愛描写が怖い話を緩和してしまっているのが残念…
けど、今回のラストは次巻が期待できるかと想わせる展開だった。
ただ、最近は怖いというより不思議の方が勝ってきた気もする… -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回の話はバリエーション豊かで、短編集っぽさが強く出ていたように思う。
裏世界に侵入したとき、或いはそれに属するものと邂逅したときの、ひりつくような緊張感は健在で、ホラーをあまり嗜まない身としても(或いはだからこそ)十分に楽しめた。
SF的なアプローチで裏世界の事象を解き明かす面白さは、今回は少し抑えめな気がする。二人の関係性も前回大きく進展した分、これまでのように、最後に解像度が一段階高まって終わるという感じでもなく、終わり方としては少し弱いように感じた。二編目以外は、正直今後回収される要素が多いように感じて、しこりのようなものが残ったので、星4をつけた。
とはいえ、決してつまらなかった訳ではない。鳥子の気持ちに確信を抱きながらも、踏み込む決断ができない空魚は焦れったいが、そういう葛藤をこそ読みたかった。追い打ちをかけるように、本作らしい手法で、鳥子の自分に対する感情の大きさに気づかされるのも良かった。勿論、気味が悪いながらも、どこか心惹かれる裏世界の情景描写は良かったばかりか、ますます磨きがかかっているように思えた。
余談だが、前回くらいから、古い怪談に起源を持つモチーフが取り込まれているのは、なにか意図があるのだろうか。 -
購入済み
コミック一巻既読
コミック一巻既読済みです。
元々、コミック作画担当の水野英多さんのファンだから興味を持ち購入。
コミック一巻で世界観に引き込まれ、小説も購入しましたが、色々あって積ん読状態でしたが、アニメ前に読んでおこうと、読みだしたら止まらない。
雰囲気としてはクトゥルフ神話よりの人の恐怖や狂気に密接な感じ。
それでいて、題材はネットロアという現代怪奇譚という、変わり種な感じ。
オカルト苦手な人は気を付けてください。
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Posted by ブクログ
SF。短編集。エッセイもあり。
これは良い企画。5年、10年と続いてほしい。
久永実木彦「一万年の午後」
人類絶滅後のロボットたち。綺麗な文章が印象的。
高山羽根子「ビースト・ストランディング」
怪獣を持ち上げるスポーツ。相変わらず奇妙な設定が持ち味。好き。
宮内悠介「ホテル・アースポート」
SF設定でのミステリ。ミステリとしては小粒だと思うが、上手くまとまってる。舞台設定が良い。
秋永真琴「ブラッド・ナイト・ノワール」
吸血鬼&マフィアもの。ラノベやマンガぽさが強い。成田良悟『バッカーノ!』風な印象。好き。
松崎有理「イヴの末裔たちの明日」
近未来の技術的失業。リアルなテーマを、静かな文章でコミカルに描く。作者らしい。好き。
倉田タカシ「生首」
かなりの異色作。自分はついて行けなかった。
宮澤伊織「草原のサンタ・ムエルテ」
SFアクション。『裏世界ピクニック』のイメージが強いが、こんなのも書くのか…。
堀晃さんは、日記風ということでスルー。 -
Posted by ブクログ
長谷敏司『10万人のテリー』★*3
さすがシンギュラリティ世界だからか対人対戦ゲームを5年間運営で調整2回で済む
凄すぎる
人間の想像力につきあってあげなければならないのは大変だ
単体としては文章の癖が印象悪いかも
下永聖高『猿が出る』★*3
普通に対決してあっさり倒せてしまうところが独自後味
長さのわりにはすっきりせずもうひとひねり欲しい感じ
星野之宣『雷鳴』★*4
硬式飛行船が行けるんだからまして地上専用ならばみたいな
タイムマシンが実用化されてもそういうことが問題になるという落ちが秀逸
作者らしい佳品
理山貞二『折紙衛星の伝説』★*3
郷愁雰囲気夏のロケット
ブラッドベリもSF
いまひとつ感興弱い
草上仁『スピアボーイ』★*4
カウボーイものというのが意外と目新しく良い感じ
西部劇も時代劇のひとつだと思うけど
娯楽活劇としては広がりが弱い
円城塔『Φ』★*3
泡坂妻夫作品風とでもいうべきか
形式先立ち過ぎで
この作者作品としては普通
堀晃『再生』★*5
外科手術を体験風に余談なく描いただけでありながら
しみじみ感が良くできた一作
短編小説かくあるべき
田丸雅智『ホーム列車』★*5
ショートショートとして過不足なく収まり良い一篇
隅々上出来
宮内悠介『薄ければ薄いほど』★*4
希釈するほど薬として良いという
理性に反するが納得させられる雰囲気を持つ事柄は面白いが
まとまりはもうひとつ
矢部嵩『教室』★-
SFというか雰囲気ホラー
ホラーはよくわからない
悪趣味なら偉いのか
伴名練『一蓮托生(R・x・ラxァxィ)』★*4
R・A・ラファティ作品の変奏
元がありきだが味わい再現度が上手
もうすこし短くまとめて良かったのでは
三崎亜記『緊急自爆装置』★*4
題材どうこうより職場ものとして嫌々しく良くできている
世界よこれが日本の職場だ
他の国もこうかもしれないけど
SFというかブラックコメディなのだがそこは弱め
諸星大二郎『加奈の失踪』★-
星野之宣と両御大を並べたい気持ちはわかる
題材の「魚籠に加奈の首」というのも確かに前例が思いつかないお題ではある
でもこの作品がそれはともかく面白いかというとどうか
それはともかくというのが違うのか
遠藤慎一『「恐怖の谷」から「恍惚の峰」へ-その政策的応用』★*4
論文形式にしっかり合致した内容で高い評価も頷ける佳作
「薬は薄いほど効果的」が理性と間隔の乖離を思い起こさせるように
「不気味の谷」「恐怖の谷」「恍惚の峰」も想像されて面白いが
『ビートレス』世界ほどひねらなくとも
シンギュラリティ環境下ならではの落ちがあってよかったのでは
高島雄哉『わたしを数える』★*4
表題作と同じような感じだが
核となる登場人物とそれが数えるという意義でSFに転回する設定が面白い
秀作
オキシタケヒコ『イージー・エスケープ』★*4
娯楽活劇その2
作成された背景上の必然か設定描写が多いが
上手く収まっているのは他作品でもある良いところ
登場人物が普通すぎて話の展開が狭いのが欠点か
酉島伝法『環刑錮』★*4
ファンタジー作家としての高い力量を感じさせる凡百にない独創
自覚的に使いこなせていて偉い
広く受けはしないにせよ狭く高く評価される作風
宮澤伊織『神々の歩法』★*4
『僕の魔剣が~』の一巻感想に書いたように
良くできているけれどあまりこの作者ならではというのがない
テンプレセリフ喋ってるだけでなく
決めるところは決めるから幻蔵せんせいは良いキャラなんですよ
作者もわかってるだろうけれども
とりあえず選評にある「歩法の影薄」がその通りだと思う
他の娯楽活劇『スピアボーイ』『イージー・エスケープ』と比べても
一長一短に達しているので
長所を磨いて頑張って頂きたいところ
SFマガジンが隔月化して発表の場がますます減っているけれど
電子書籍や私家版などでSFの勢いはまだまだあるぜな解説が
時代を感じさせる2015年
いや2014年の選集か
今回これはと思ったのは堀晃『再生』次点で『ホーム列車』くらいで
突き抜けた傑作というのがなかったのは残念
来年でなくあと20日ないが今年に期待