宮澤伊織のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
長谷敏司『10万人のテリー』★*3
さすがシンギュラリティ世界だからか対人対戦ゲームを5年間運営で調整2回で済む
凄すぎる
人間の想像力につきあってあげなければならないのは大変だ
単体としては文章の癖が印象悪いかも
下永聖高『猿が出る』★*3
普通に対決してあっさり倒せてしまうところが独自後味
長さのわりにはすっきりせずもうひとひねり欲しい感じ
星野之宣『雷鳴』★*4
硬式飛行船が行けるんだからまして地上専用ならばみたいな
タイムマシンが実用化されてもそういうことが問題になるという落ちが秀逸
作者らしい佳品
理山貞二『折紙衛星の伝説』★*3
郷愁雰囲気夏のロケット
ブラッドベリもSF
いまひとつ感興弱い
草上仁『スピアボーイ』★*4
カウボーイものというのが意外と目新しく良い感じ
西部劇も時代劇のひとつだと思うけど
娯楽活劇としては広がりが弱い
円城塔『Φ』★*3
泡坂妻夫作品風とでもいうべきか
形式先立ち過ぎで
この作者作品としては普通
堀晃『再生』★*5
外科手術を体験風に余談なく描いただけでありながら
しみじみ感が良くできた一作
短編小説かくあるべき
田丸雅智『ホーム列車』★*5
ショートショートとして過不足なく収まり良い一篇
隅々上出来
宮内悠介『薄ければ薄いほど』★*4
希釈するほど薬として良いという
理性に反するが納得させられる雰囲気を持つ事柄は面白いが
まとまりはもうひとつ
矢部嵩『教室』★-
SFというか雰囲気ホラー
ホラーはよくわからない
悪趣味なら偉いのか
伴名練『一蓮托生(R・x・ラxァxィ)』★*4
R・A・ラファティ作品の変奏
元がありきだが味わい再現度が上手
もうすこし短くまとめて良かったのでは
三崎亜記『緊急自爆装置』★*4
題材どうこうより職場ものとして嫌々しく良くできている
世界よこれが日本の職場だ
他の国もこうかもしれないけど
SFというかブラックコメディなのだがそこは弱め
諸星大二郎『加奈の失踪』★-
星野之宣と両御大を並べたい気持ちはわかる
題材の「魚籠に加奈の首」というのも確かに前例が思いつかないお題ではある
でもこの作品がそれはともかく面白いかというとどうか
それはともかくというのが違うのか
遠藤慎一『「恐怖の谷」から「恍惚の峰」へ-その政策的応用』★*4
論文形式にしっかり合致した内容で高い評価も頷ける佳作
「薬は薄いほど効果的」が理性と間隔の乖離を思い起こさせるように
「不気味の谷」「恐怖の谷」「恍惚の峰」も想像されて面白いが
『ビートレス』世界ほどひねらなくとも
シンギュラリティ環境下ならではの落ちがあってよかったのでは
高島雄哉『わたしを数える』★*4
表題作と同じような感じだが
核となる登場人物とそれが数えるという意義でSFに転回する設定が面白い
秀作
オキシタケヒコ『イージー・エスケープ』★*4
娯楽活劇その2
作成された背景上の必然か設定描写が多いが
上手く収まっているのは他作品でもある良いところ
登場人物が普通すぎて話の展開が狭いのが欠点か
酉島伝法『環刑錮』★*4
ファンタジー作家としての高い力量を感じさせる凡百にない独創
自覚的に使いこなせていて偉い
広く受けはしないにせよ狭く高く評価される作風
宮澤伊織『神々の歩法』★*4
『僕の魔剣が~』の一巻感想に書いたように
良くできているけれどあまりこの作者ならではというのがない
テンプレセリフ喋ってるだけでなく
決めるところは決めるから幻蔵せんせいは良いキャラなんですよ
作者もわかってるだろうけれども
とりあえず選評にある「歩法の影薄」がその通りだと思う
他の娯楽活劇『スピアボーイ』『イージー・エスケープ』と比べても
一長一短に達しているので
長所を磨いて頑張って頂きたいところ
SFマガジンが隔月化して発表の場がますます減っているけれど
電子書籍や私家版などでSFの勢いはまだまだあるぜな解説が
時代を感じさせる2015年
いや2014年の選集か
今回これはと思ったのは堀晃『再生』次点で『ホーム列車』くらいで
突き抜けた傑作というのがなかったのは残念
来年でなくあと20日ないが今年に期待 -
Posted by ブクログ
長谷敏司「10万人のテリー」まさかのカードバトル。デュエル脳最高だぜ!めっちゃ楽しい。
下永聖高「猿が出る」進化していく猿。こわい。
星野之宣「雷鳴」恐竜の巨体の謎。
理山貞二「折り紙衛星の伝説」『夏色の想像力』読みたいなあ。
草上仁「スピアボーイ」前回の「ウンディ」も好きだったけどやっぱり楽しい。宇宙西部劇。
円城塔「Φ」これは既読。
堀晃「再生」手術を受けるSF作家。私小説のような。
田丸雅智「ホーム列車」これ関係ない人も移動してしまうのでは…と思ってたらやっぱり。
宮内悠介「薄ければ薄いほど」うむ…薄い。
矢部「教室」授業つらすぎる。
伴名練「一蓮托掌(R・×・ラ×ァ×ィ)」寓話調に双子がどんどん割っていく。
三崎亜紀「緊急自爆装置」役場は大変だなあ。
諸星大二郎「加奈の失踪」栞と紙魚子をここで見ることになろうとは。
遠藤慎一「「恐怖の谷」から「恍惚の峰」へ~その政策的応用」こういうの好きだな!
高島雄哉「わたしを数える」ラノベにできそうで好き。
オキシタケヒコ「イージー・エスケープ」日本人・本名ってのが印象に残りすぎて。
酉島伝法「環刑錮」珍しくストーリーを理解できた。
宮澤伊織「神々の歩法」『ウは宇宙ヤバイのウ!』の人か!ベタベタですけどピザ配達の件が好き。
長谷敏司「10万人のテリー」、草上仁「スピアボーイ」、遠藤慎一「「恐怖の谷」から「恍惚の峰」へ~その政策的応用」、宮澤伊織「神々の歩法」辺りが特に好きかな。 -
Posted by ブクログ
わからん・・・。
哲学?
難しい物理学???
どこかで聞いたことがありそうな難解な理論を、
漫画や絵や言葉などの形にしようとした営み。
「宇宙と自分の境界」とか
「時間は人が認識するから存在する」とか
「空間は実は存在しない」とかとか。
たまに、難解なアニメとかマンガとかに触れていると、
本当の科学的な理論なのか、
作者が世界観を成立させるために、
視聴者を煙にまくために作った理屈とか、
どっちなのか分からなくなる設定があるけど・・・。
本作品も、
もしかしたら実際の理論に則っており、
理解できる人には理解できる話なのかも。
私にはさっぱり分からないけど、
とりあえず最期まで読ませられる話でした。
分からないので評価もしようがないのですが、
とりあえず中間の★3を付けてみました。
今後、どなたかがレビューを書かれたら、
それを読んで「なるほどー」となり、
★評価も変えるかも。 -
Posted by ブクログ
配信サービスで新たにチャンネルを開設した十時さくらが、同居人の発明品を面白おかしく配信しながらチャンネル登録者1000人を目指すと配信SF。
マッドサイエンティストの多田羅未貴は、高次元生命体が扱うネット環境に不法アクセスし、現代科学では実現不可能な道具を生み出します。宇宙の液体化や時間の結晶化といった、スケールが大きすぎてかえって実感の湧かない発明品を十時が使用し、多田羅が考察するそのドタバタ騒ぎを少数の視聴者がコメントでリアクションしていく——劇場型のゆるい日常SF、とでも呼ぶべき独特な読み味が楽しめます。
序盤は多田羅によるSF設定の解説が中心で、配信という設定がやや活かし切れていない印象でしたが、中盤以降は配信カメラが異世界から飛来した怪物を捉えたり、自身が死んでしまったIFの未来を観測したコメントが流れてきたりと、プラットフォームを利用した物語が展開されます。
主人公たちをリスナーが観測し、その一方で主人公たちは発明品によって自分たちを取り巻く世界へ干渉していく。
この妙な入れ子構造が独特で、ハードSFの設定でほのぼのとした日常が繰り広げられる不思議な世界観が楽しめます。
ストーリーとは別に、本作の形式そのものも興味深いです。
地の文が一切なく、十時と多田羅の掛け合いだけで物語が進行するため、小説というより戯曲本に近い読み心地があります。
私はAudibleで聴きましたが、主人公二人を別々のナレーターが担当しており、アニメのように感情を込めた掛け合いが展開されるため、実際の配信を聴いているような臨場感がありました。
おそらく、最初から朗読・マルチメディア展開まで意識して作られた作品なのでしょう。配信文化を題材にしていることも含め、かなり現代的な作品だと感じます。
多田羅のSF解説を文字で追えないというデメリットはありますが、個人的にはAudibleでの聴取をお勧めします。
【総評】
ゆるい日常とハードSFを組み合わせ、そこへ配信という現代的な要素を加えた、かなり独特な作品です。
万人におすすめしやすいタイプではありませんが、多田羅によるSF解説が分かりやすく、難しい設定を気軽に楽しめるため、SFにあまり馴染みがない人の入門としても面白い一冊だと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ高次元の存在に憑依された人間。狂ってしまった彼らは、人間世界を破壊しようとする。その中で唯一正気を保っている少女ニーナとアメリカの特殊部隊による憑依体との戦いが描かれる。超巨大な異形のブッダや現実改変、時空の割れ目などスケールが大きい。
結構ハードなSF&ミリタリーな作品だけれど、ニーナの存在が大きく、魔法少女のような雰囲気もある。兵隊さん達とニーナのやり取りが微笑ましく、最後の方には兵隊たちが保護者のような立場になっている。最初は嫌なやつだと思っていたマッケイも結構男気ある。ニーナが月に行って中途半端な感じで終わってしまったけれど、続きがあるのかな?? -
Posted by ブクログ
ネタバレSFでありホラーでもあり、この先進むと異世界の攻略みたいになるのかなあ?
シリーズ化されており、現在は10巻まで刊行。コミック化、さらにはアニメ化もされている。
いわゆる 人気作品なんでしょう。
物語は、現実とは異なる「裏世界」に迷い込むところから始まる。そこは都市伝説や怪異が実体化する危険な領域で、そこで出会った二人の少女が協力関係を結び、調査と探索を重ねながら現実と異界を往復していく。
事前の知識として、匿名掲示板―2ちゃんねるに投稿されていたオカルトネタを活用していると聞いていたが、ストーリーだけではわからず むしろ巻末の参照で 小説の背景を説明されている。
いわゆる都市伝説をそのまま語り直すのではなく、「存在してしまったもの」として扱い、接触できる異界が存在するのが面白い。恐怖というよりも、理解の及ばないものに手を伸ばす。都市伝説的なものなんだから そうなりますか。