河野裕のレビュー一覧

  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    階段島シリーズ最終巻。現実の大地にとって一番良い世界を選ぶ為それぞれ奔走する七草と真辺。とは言ってもどちらも自分の信念に基づき過ぎているのでそれ大地にとっては本当に一番なのか?なもやもやが残る。結局真辺が放つ理想の光がいつか消えると怯えてならばと吹き消そうとしたけどその光は七草がいる限り輝き続ける、とある意味完璧な二人の世界を再確認する結末でこう結ぶかと納得。しかし時が進んだ現実はどうなったかとか堀と安達の魔法を巡る対決は?とか色々語られないままのエピソードあるけど二人の物語だから語るのは野暮か。

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    2020年01月19日
  • さよならの言い方なんて知らない。3(新潮文庫nex)

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    おお、新刊だ!と楽しく読んだもののルールの細かいところを忘れていて、んん?と言う感じ。ポイントってループすると戻るんだっけ?いや、戻らないよな。それじゃ意味ないし。
    トーマの現実世界での現状も知り果たして他の人物たちはどういう扱いになっているのだろうというもの気になる所。そして生きるのが苦手な彼が、ポイントの貯蓄ではなく消費を目指しているというのも面白い。普通考えないよな、確かに。
    でもやっぱり自分はトーマの方が好きだな。

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    2020年01月10日
  • 凶器は壊れた黒の叫び(新潮文庫nex)

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    ネタバレを避けて感想を述べさせて頂きます。
    うーーん、色々と腹が立つ!笑
    色々と起きたけどなにも解決していないような気がする。
    衝撃の事実が明らかになったので、話が進んでいないわけではないけれど、、。読んでいてどうしようもなく苦しいです。
    けれど今回も時々ハッとさせられるような言葉が散りばめられていて、やっぱり階段島シリーズはいいなあと思いました。

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    2020年01月05日
  • その白さえ嘘だとしても(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    内容の面白さに関しては可もなく不可もなし。ただ、堀が魔女だとしたら時任はどういう立場なのか、以前電話をした魔女は何者かが気になったので、次巻も読みたいとは思う。

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    2019年12月26日
  • 最良の嘘の最後のひと言

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    超能力者たちがその能力を使って競争する話。
    互いの能力をほぼ知りつつ何とか優位に立とうとする駆け引きは面白いが、複雑な仕掛けを入れ過ぎたお陰で後半は上手く要素をまとめきれていない印象を受けました。惜しい。

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    2019年11月23日
  • つれづれ、北野坂探偵舎 物語に祝福された怪物

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    完結!!とは言え前回どういう所で終わったんだっけ?とちょっと考えちゃいました。
    天才の定義って難しそうだなぁ。
    しかも文章を書く天才を扱う小説って…色々と大変そう。すごい難しい題材だなぁと思いながら読みました。

    それにしても文に感銘を受けたり、羨望したり、挑戦したりと文章を書く人は読書も一苦労なんだなぁ… 何の気負いもなく本を手に取って読んで、面白いだ面白くないだ言えるご身分の読者って幸せだな、なんてそんな事を思いました。

    うん、私は天才はわからないけれども面白い作品は愛している。それは間違いないな~

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    2019年11月11日
  • さよならの言い方なんて知らない。2(新潮文庫nex)

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    これもペーパー目当てで購入。
    100万回死んだ猫の話。

    一番好きな童話とか聞かれたら自分はなんて答えるんだろう…。難しいな。座右の書も今だに見つけられないし。
    好きだった本を、年を取ってから読み返してもいつも面白いとは限らないしなぁ… 

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    2019年11月11日
  • さよならの言い方なんて知らない。(新潮文庫nex)

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    階段島の短編があるとか聞かされるとな~
    というわけでオマケのペラペラに踊らされて買いましたとも!

    基本的に主人公の…正義感溢れる彼女より魔女の方が好きだったのでちょっと嬉しかったかも。色々と気苦労の絶えなさそうな人だなぁとは思うけど。

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    2019年11月11日
  • さよならの言い方なんて知らない。(新潮文庫nex)

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    河野さんの世界観は、自分にとっては難解で、すべてを解くのに何回も読まないといけないなという印象でした。階段島シリーズは、途中で挫折してしまいましたが…。

    今回のシリーズは、個人的には階段島と比較すると、とっつきやすい方かなと思いました。領土や生き残りをかけたバトルあり、様々な謎ありでした。最初は主人公と同じように訳がわからないまま、世界観に放り出されていくようでした。が、段々と状況がなんとなくですが掴めていき、すっかり引き込まれる自分がいました。RPGっぽい展開で、ミステリー要素を含みながら、進行していくので、楽しめました。
    色々な謎が散りばめられていて、わからないまま終了はしましたが、ちょ

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    2019年10月26日
  • さよならの言い方なんて知らない。(新潮文庫nex)

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    異世界に飛ばされて、ポイントやらチームやら領土やらリセットやら完全にゲームの世界。ちょっとついていけない感じになってきたのでこの先は読まなくてもいいかな…。この子達はとても気になるのだけど。

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    2019年10月13日
  • 夜空の呪いに色はない(新潮文庫nex)

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    階段島シリーズの5冊目。

    いつの間にやら7年前に捨てた自分を階段島の七草が拾っていたり、魔女を巡って構図が七草・堀vs.真辺・安達になっていたり、ややこしいなぁ…。
    よって七草は“堀を愛して真辺を信仰する”七草となったわけだが、その七草を現実の七草がまた拾い、2作目で『時々訳の分からない独り言ちがあったりして、その存在がどうも謎だな』と書いた時任の過去が明らかになったり、大地の母の秘密が明かされたり、お話としては結構面白い展開だと思うのだけど、筋の運びがどうもね…。
    今回のお話としては、成長(大人になるとは)何か、決断する(何かを捨てる)ことの重さ、集団と個の関わりについて、などなど深淵なテ

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    2019年12月01日
  • その白さえ嘘だとしても(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    前回と同様の、ある特殊な島での物語の続編。
    各キャラのクセや思考が、さらに深く描かれており、没頭し易く、読みやすい。
    些細な出来事を進行させながら、物語の本筋にも深く入り込んでおり、連作としては楽しみな作品。
    次作も期待。

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    2019年09月11日
  • 凶器は壊れた黒の叫び(新潮文庫nex)

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    階段島シリーズの4冊目。
    少し前から読み始めていたのだけれど、重たい本を片付けるために盆休み中はこの本は読み止しにしていたので、休み明けから仕切り直し。

    前巻で登場した安達が階段島の平穏を搔き乱す?
    前作あたりから、この作者独特の言い回しや論理展開に、私の読解力がついていけてないのだが、相変わらずに思わせ振りな文章でたらたらと進まない前半の話にはいささか嫌気。
    なんだか、七草がひとりで疑心暗鬼になって、読者をミスリードした上で、自らあっさり真相を語るてな感じに見えて、P.130に『でも君はなかなか決定的なことを口にしない。とどめを刺すなら、さっさとそうしてくれないかな?』とあったけど、そん

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    2019年08月21日
  • その白さえ嘘だとしても(新潮文庫nex)

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    最初はなんだかよくわからない

    クリスマスイブの階段島で何が起こっていたのか

    それらのことがどう繋がっていくのか

    七草の頭の中はどうなっているのか

    でも今回、何人かの心の中がわかったし
    魔女の正体もわかったので
    今後の展開か楽しみではある

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    2019年07月28日
  • つれづれ、北野坂探偵舎 著者には書けない物語

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    読書録「つれづれ、北野坂探偵舎著者には書
    けない物語」3

    著者 河野裕
    出版 角川文庫

    p38より引用
    “ 雨坂続ー小説家は現実の情報を「設定」
    として、物語を創る。推理ではない。あくま
    で物語だ。だから、突飛な内容でも平然と語
    る。
     佐々波蓮司ー編集者は物語の矛盾点を指摘
    する。ストーリーが自然なものではなかった
    なら、あるいは現実と僅かでも齟齬があった
    なら、詳細にそれをつつく。
     小説家が創り、編集者が崩す。崩れたらま
    た創り直す。こうして二人は真実ににじり寄
    る。”

    目次より抜粋引用
    “バッド・クォートに憑く幽霊
     TO MY SISTER
     アナグラム・プログラム
     著者には

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    2019年07月23日
  • 汚れた赤を恋と呼ぶんだ(新潮文庫nex)

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    階段島シリーズの3冊目。

    今回の舞台は階段島ではなく元の世界ということで、人格の一部を捨てた側の七草と真辺の物語。
    1冊目の感想に『元の世界にいる彼と彼女も含めたふたり(4人?)の関係が、これからどう展開していくのかは楽しみ』と書いたところ、2冊目では全く触れられず、どうなってるのと思っていたが、ここで来た。
    通勤電車の中でサラッと読むには話が分かりにくく、冒頭から暫く同じところを二度読みし、お話が並行して進んでいるの分かってからは1冊目をチラ見しながら読み進む。
    しかし、なんだかまだるっこしい。
    内省的というか思わせ振りな文章はこのシリーズの特徴とは思うけど、今回はいささか冗長に感じる。

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    2019年07月16日
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

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    本屋の新刊コーナーで、5巻の郵政カブのイラストを見て、へぇ、と気になった。
    で、デザイナーの川谷さんの特集(この間休刊したMdN)を見て、読まねばなるまい、と思って古本で順次集めた。
    (この6巻目だけは新刊で購入)
    イラストがビブリアの越島さんだということには、つい最近になって気が付いた。

    2巻まで読んだ後、しばらく間が開いたけど、3巻以降は割と一気に読み進んだ。
    で、この作り物の世界を美しいとか愛しいとか感じるか、というと、それはないなぁ。

    6巻の帯の「映画化」に、シャフトですか、と思ったら実写だ、と。
    その映画の幸福な未来はまるで思い描けないね。

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    2019年07月07日
  • 夜空の呪いに色はない(新潮文庫nex)

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    最終巻が出たということで、積んでいた山から引っ張り出して一気読み。1年も積んでいたことに驚き。ラストに向けて伏線とか、いろいろと繋がってきました。内容を忘れてしまう前に次も早く読まないと。
    トクメ先生の大人の話が好きでした。

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    2019年06月09日
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

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    星を見る物語だった。それは手が届かない理想を求める物語。そして誠実を求め続けた物語だった。

    6巻に渡る階段島シリーズの完結巻。本作を簡潔に総括することは大変な困難なのだけど、ワシはこの美しい言葉の群れに耽溺したと言える。

    それは同時に、木を見て森を見ずになってしまっている、すなわちこの物語をまだ咀嚼できてないのかもな、とも思っている。それでもその木は美しく、特に突然現れる、カタルシスとも違う唐突な登場人物の言葉に心揺さぶられる。

    人は何も捨てずに成長できるのか。捨てられた人たちの、捨てられなかった声に沈思する。

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    2019年06月06日
  • 最良の嘘の最後のひと言

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    ネタバレ

    平熱系超能力コン・ゲーム小説。Googleをモデルにしたと思わしきハルウィンという企業が超能力者探しをするという、一見すると壮大なシチュエーションだが、その大風呂敷に反して、話自体は緻密なトリックと嘘の応酬である。限定条件のバトロワ的な、血で血を洗う荒っぽさや緊張感はないものの、応用力のある超能力や偏執的なまでのルールの恣意的解釈などはこの作者ならではの持ち味だろう。他の作家ならもっと大仰な嘘をつくのだが、この作者は他の作者なら捨てる部分を拾って有効活用するような、謂わば捨てられた食材で美味しく調理するスキルに長けた作家だと思う。

    ただ、いくつか難点もあり、まず登場人物の描写がやや薄っぺらい

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    2019年05月29日