河野裕のレビュー一覧

  • さよならの言い方なんて知らない。(新潮文庫nex)

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    『階段島』シリーズも楽しませてもらったけれど、ようやく終幕、と共に『架見崎』シリーズを始めてしまうとは。

    そして、読まされる。面白い。すごい。

    香屋、トーマ、秋穂の親友トリオ。
    ある日、香屋と秋穂の元に「架見崎運営委員会」からゲームの招待状が届く。
    その招待状は、失踪したトーマの写真に写っていた封筒と同じものだった。

    二人は「架見崎」という異界の地で、一つの特殊能力を携え、戦争ゲームに参加することになる。
    『ノゲノラ』好きな私にとっては、この、読み応えのある香屋アンド秋穂の知能戦に、終始唸らされるのでした……。

    弱小チームが、どうやって盤面をひっくり返していくのか、も、勿論面白いのだけ

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    2019年08月31日
  • その白さえ嘘だとしても(新潮文庫nex)

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    河野裕のその白さえ嘘だとしてもを読みました。

    階段島を舞台にした物語の2冊目でした。
    主人公の七草、同級生の真辺由宇、佐々岡、学級委員長の水谷たちが、クリスマスの七不思議に翻弄されながら、クリスマスパーティの準備に走り回ります。

    登場人物たちはそれぞれ性格に欠けたところがあるのですが、それでも必死に行動していきます。
    七草はクリスマスのうちに、階段島を管理しているという魔女を探すことが出来るのでしょうか。

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    2019年08月21日
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

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    真辺への信仰心の比喩を多用している場面が多すぎる。
    互いに尊い存在 ピストルスター として追い求め続ける二人の関係性に憧れた。

    どこまでも希望があるという絶望。
    この矛盾を何度も訴え続けている。

    それ理解してもなお、足を止めずに進み続けてく真辺、それを愛する七草。

    二人のどこまでも繋がり続け、信仰し続ける。

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    2019年08月04日
  • つれづれ、北野坂探偵舎 心理描写が足りてない

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    読書録「つれづれ北野坂探偵舎心理描写が足
    りてない」4

    著者 河野裕
    出版 角川文庫

    p298より引用
    “「物語が作り物でも、それを読む人間は現
    実にいるんだ。問題は君が、何を感じて、何
    を信じるかだよ。読者の感情に僅かでも影響
    を与えられるなら、フィクションにはリアル
    で具体的な意味がある」”

    目次より抜粋引用
    “本を探す幽霊の誤謬
     迷子のリドル
     心理描写が足りてない
     リリカルファイア”

     小説家と元編集者でカフェオーナーの探偵
    所長を主人公とした、短編連作ミステリ小説。
     カフェでお茶を飲みながら、男性二人の会
    話に耳を澄ます少女。二人は反対方向を向い
    て座ったまま、しかし決

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    2019年07月18日
  • さよならがまだ喉につかえていた サクラダリセット4

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    ネタバレ

    サクラダリセットのシリーズ第4弾。
    短編集。


    特別収録の「ホワイトパズル」はシリーズとは関係なく読める作品。この作品の透明感が好きです。

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    2019年06月22日
  • つれづれ、北野坂探偵舎 物語に祝福された怪物

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    シリーズ完結。雨坂続が再び眠りについて2年が経った。二人の小説家は、自らが求める究極の小説家を目指し、ついにそれが何かを知る。雨坂続は最高の小説を書き上げる事ができるのか?そして再び戻ってこれるのか?“紫色の指先”の正体とは?そして、“紫色の指先”が作り出す世界とは?雨坂聡一郎はどう絡んでいるのか?このシリーズを読み始めた時は、ここまで深い話に発展するとは思わなかった。結局、謎のまま終わったものもあったけど、まぁ…それもいいかな。『なんて気持ち悪いのだろう。なんて病的なんだろう。なんて純粋なんだろう。』佐々波の思いが印象に残った。

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    2019年06月13日
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

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     階段島シリーズも本巻にて完結。

     これ読んでる同じ時期に、ちょうど涼宮ハルヒシリーズが文庫化してて、そっちも読み進めてるから、つい対比してしまう。

     真辺は一人で突っ走ってるハルヒなんだ。
     両人ともに自分の意志を貫き通してるけど、真辺は他人のあるべき姿を理想として突っ走って世界を変えようとする。
     変数が他人なわけで、絶対に理想の世界にはたどり着かない。

     七草は傍観者でありキョンなのだ。
     ただし、キョンは傍観してなすがままに流されているけど、七草は傍観しながらも真辺の否定すべきところはキッパリと否定している。

     シリーズは魔女だったり、家庭の事情のだったり、いろいろとテーマにな

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    2019年05月11日
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    長かった。
    2014年からなので、もう5年になるんですね。
    以下、ネタバレ注意。



    途切れ途切れの記憶を辿りながらだと、どうも見えなかった部分はある。

    「愛情」を預けてしまった母親と暮らす大地を、幸せにしてやりたい。
    そこで、真辺は魔法の力で、母親が大地を愛するようなシミュレーションを何度も繰り返す。
    失敗する度に傷つき、トライアンドエラーを繰り返し、やっと得た小さな幸せにも、満足しない。

    そんな真辺の崇高さに、七草は感嘆しながらも、対峙する。
    大きな幸せ、持続的な幸せという、たった一つの正解を探し当てるまで、トライアンドエラーを繰り返すのなら、真辺はこの世界から永遠に出られない。

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    2019年05月03日
  • さよならがまだ喉につかえていた サクラダリセット4

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    4作目にしてシリーズの外伝的な作品です。
    本編のストーリー展開とは関係ないけれど、特に印象深いキャラクターを深掘りしたという感じで興味深かった。
    最後の短編はなんだろう?今後の暗示かな。

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    2019年04月16日
  • 凶器は壊れた黒の叫び(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    なんだか終わりに近づいてるなぁという感じ。というか、3巻以降、急展開が多い。少なからずちりばめられていた伏線や何かしらのアイテムが一気に回収されつつあるというか。ピストルスターがここまで引っ張られたりや逆上がりなど、伏線らしい伏線から、それも活かすのかというところまでいろいろ。

    それに伴って1巻を読んだときには語られないことが多すぎてよくわからなかったことが、やっとこわかってきた。

    信仰という言葉がでてきたのは2巻だったか、3巻だったか。それの対象がピストルスターであったわけだが、ピストルスターの意味させるところが、この作者のうまいところなんだろうな。もともと抽象的であったものをなんとなく

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    2019年03月30日
  • 汚れた赤を恋と呼ぶんだ(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    階段島シリーズの1作目を初めて読んだときは、正直よくわからなかったけども、もう1度1作目を読み、続けて2作目を読んだときに、少しずつ面白さがわかってきた気がした。

    そんなわけで、3作目に至ったわけだけども、今回の作品はパラレルワールドの主人公が主役。というか、パラレルワールド自体が主役というべきか。どちらが表か裏か、魔女の思惑一つ。その上で現実世界のリアリティのなさは、おそらくあえてなんだろうなぁ。

    作者が「色」に意味を込めている理由はいろいろあるんだろうけども、その1つは2つの平行世界に色を固定させないことじゃないかと思う。一方の色が決まってしまえば、もう一方も自ずと色が見えてきてしまう

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    2019年03月29日
  • サクラダリセット4 GOODBYE is not EASY WORD to SAY

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    短編集ということで3巻のひっくりかえるようなあれはなかったが
    平均点はさすがに高い
    突飛な設定でなしに ごく普通の舞台で 
    「普通の語彙でしか」喋れない人物を描写するとどうなるかも見てみたいもの

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    2019年01月07日
  • 機械仕掛けの選択 サクラダリセット3

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    時間と空間が交錯してストーリーが複雑になってきているけれど、非常に面白い。
    善性に関する考察とそれを検証するためのプロセスを、3冊分という長い文章を使って構築しているところも凄い。

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    2018年12月10日
  • つれづれ、北野坂探偵舎 心理描写が足りてない

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    サクラダリセット作者の新作
    一話目ひよったかと眉しかめるが
    二話目から面白くなる
    ただずいぶんキャラクタ配置やミステリとしての流れがぎこちない感じ
    サクラダリセットがとても変化球でありながら絶妙の調律だったのに対して
    題材がふつうすぎて(幽霊が出るミステリとか当たり前すぎて)もてあますのか
    あと連載時は4話目がなくて大丈夫だったのか
    ともかく続きが楽しみ

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    2018年11月12日
  • つれづれ、北野坂探偵舎 トロンプルイユの指先

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    このシリーズを読み始めた頃は作家と編集者が、探偵事務所に持ち込まれた事件を「小説に仕上げるならこんな結論に違いない」という視点で謎解きする構成だったはずが、いつの間にか壮大なファンタジーになっていた。
    抽象的な理論のぶつけ合いのようなこの展開も良いけれど、最初からこの構想をもって書き始めたのかな?

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    2018年10月27日
  • つれづれ、北野坂探偵舎 著者には書けない物語

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    余計なことがらを排してさっくりまとまった一冊
    劇中劇をするとこの作品の
    というよりこの作者の作品の劇的であることに自覚的であることがよくわかる
    鏡に映して対称を照らすのと同じく
    小説の題材にもならないありふれた事柄に映して
    お話になるだけの出来事は
    いかに日常と対称して劇的であるべきか
    そんな創作に当たり前の意識ない作品のいかに多いことか

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    2018年10月25日
  • つれづれ、北野坂探偵舎 ゴーストフィクション

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    ロボットが出るSFでも幽霊が出るファンタジーでもミステリなんだ
    あんまり説得力がないが
    超探偵と超犯人(何しろ幽霊だから許される)の思い通りに描かれる世界を楽しむものであって
    そこは重要でないのである
    飛び道具の味わいである
    さすがに面白い

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    2018年10月25日
  • つれづれ、北野坂探偵舎 感情を売る非情な職業

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    これまでのミステリ風味と異なり編集者を素材にした職場ものな一冊
    それぞれの仕上がりは流石の出来栄えなのだが
    全体として方向性が良く分からない

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    2018年10月20日
  • つれづれ、北野坂探偵舎 感情を売る非情な職業

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    全体像が見えて来るからか、巻を追う毎に難解さが薄れて、段々と読み易くなる。五年前を知ることで当時編集者だった佐々波の人物像がぐっと飲み込み易くなった。佐々波の恋人の萩原春の死や、賞に向けて奮闘する後輩編集者の工藤凜や、目覚めたばかりの雨坂にも引き込まれた。文章の良い意味で色のない感じが心地好くて、朽木続の「トロンプルイユの指先」の圧倒的なところも印象的だった。溢れるような校正者に対する尊敬が眩しくて、校正の仕事や文章を磨いていく作業のプロフェッショナルさが格好良い。一巻で読むのをやめなくて良かったなあ。

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    2018年10月19日
  • 最良の嘘の最後のひと言

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    『鋼鉄都市』のSFミステリを思い出させるような
    超能力者同士のMF(マジックフィクション?)ミステリ
    『ジ・エンターテイナー』のリズムでさくっと読める一冊
    『サクラダリセット』もそうだったけれど
    よくぞこの設定で破綻なくミステリ仕立てに出来るものだと感心する
    ただライトノベルだった『サクラダ』と比べると
    登場人物の造形着地点がもうひとつ定まらない感じ
    感心はするが娯楽小説として不可欠の感動に至る押しがどの作品でも弱いと思う
    悪い意味であざとくなく自然に押し付けがましくない
    より印象深く記憶に残る揺り動かしとなる舞台上の場が欲しいところ
    『ジ・エンターテイナー』が示すようにそういう効果を狙ったお

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    2018年10月17日