河野裕のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
相変わらず綺麗な文章。
とても読みやすい。
本作はメーテルリンクの青い鳥がモチーフとなっており、鳥かごの中に閉じこもってしまった女の子の青い鳥を探す物語。
その脇ではそれぞれがそれぞれの本当の幸せを探している。知っている、わかっている、近くにある、それを幸せと認識していないから幸せと感じないだけで、やはりそれは幸せである、ということが言いたいのかな。結局のところ、青い鳥である。
「人が隣で笑うことを幸せという」いい言葉ですね。
また、本巻はサクラダリセット全7巻の後編の始まり、と位置付けている作品らしい。たしかに、相馬菫の物語が始まった感じはする。
文化祭がどうなるのかが気になる。 -
Posted by ブクログ
ひとりの女の子の夢の世界のお話でした。夢は彼女そのもの、というのは難しかったように思います。今回は夢と現実を行き来して、時間も前後してすこしややこしかったかな。
相麻と浦地の思惑が垣間見えてどきどきしました。今後どうなるのか、こわいけど気になります。
そして、リセットしたことによる代償を改めて思い知って悲しくなりました。春埼がもう一度あの感情を知ることができるのだろうか…ケイと春埼と相麻の三人の関係がうまくいくといいなと思うけど、難しそうだ。
野々尾さんと老人の話は悲しいけれど、なんとかいい結末になったようでよかった。老いはどうにもならない問題だ。チルチルとミチルも、今後ちゃんと生きていくこと -
Posted by ブクログ
サクラダリセットシリーズ4巻、と思ったら短編集なんですね。
最初の「キャンディ」はいままでのサクラダリセットっぽいと思いました。津島先生そんなこと考えてたんだ、みたいな。
ショートショートのある日の春埼さんは、どちらもかわいかった。野々尾さんとのからみは癒されます。お見舞いで悩む姿もとてもかわいい。ついにやにやしました。久しぶりに皆実の姿が見られたのもうれしかった。
月の砂を取ってくる少年の話もおもしろかった。野々尾さんも淡白な人だと思ったけど、やさしさも見えてちょっと安心しました。出てくる女の子あんな感じの子ばかりじゃこわいです。
最後の「ホワイトパズル」はかなりよかったと思います。サクラダ -
Posted by ブクログ
シリーズ2巻目。前回に引き続き淡々とお話が進みました。
今回は前回よりもさらに、過去と現在を行ったり来たりして、ややこしかったです。過去も大幅に変わってて、複雑でした。それなのに、すらすらとお話を読み進められました。淡々としているけれど、きれいであたたかい言葉でつづられる文章はすてきでした。
新キャラも違和感なく馴染んでいて特徴的で魅力的でした。わずかに変化していくヒロインがどうなるか気になります。歪なふたりの関係がどう変化していくかも気になります。
異能系、そして女の子キャラに主人公が囲まれたハーレム系ともいえる設定の作品なのに、ラノベっぽくなくていいですね。イラストもお話の雰囲気に合ってて -
Posted by ブクログ
紫の指の人についてようやく前進したかな。
そして、佐々波さんの過去。
佐々波さんの過去が静か過ぎるのか…何となく5年前の佐々波さんは過去だからなのか淡々としているというか、無音の世界みたいでした。色んな事が起こっているのに、穏やかな印象です。
『タイトル未定』と『非常口』が気になります。読んでみたいです。特に過程が見えるだけに『非常口』は一冊の本として読んでみたいです。『タイトル未定』は話題にはずっと出て来るのに出版もされず、原稿も残っていないだけど読んだ人は絶賛する話って滅茶滅茶気になります。内容すら分からないから余計に気になります。『トロンプルイユの指先』はこれも内容が語られていないし、み -
Posted by ブクログ
新シリーズ開始とのことですが、そもそも前回までのシリーズが終わったことに気づいてませんでした。ていうかシリーズくくりがあったのですね…今回はまさかの佐々波の過去話しでした。萩原と佐々波の関係は恋人であるはずなのに殺伐としていて悲しかったです。でもたしかに愛はあったのではないかなぁと思います。佐々波が萩原を思い出して泣くシーンと、スズキがこれからも本を書くと言ったシーンで泣いてしまいました。河野先生の文体はきれいで淡々としていて好きです。紫色の指先の情報がまた増えましたね。最後で思わず「え!?」と声をあげてしまいました。前シリーズよりもシリーズ感が出ていたので、忘れる前に次が読みたいです。
-
Posted by ブクログ
コンビの掛け合いにクスッとしてしまいます。
一つの事件を一つの物語として扱い、お話しを作るように謎を解いていくのが面白いです。
「お前の推理は、全ボツだ」一駅前からゆるやかに続く神戸北野坂。その途中に佇むカフェ『徒然珈琲』には、ちょっと気になる二人の“探偵さん”がいる。元編集者でお菓子作りが趣味の佐々波さんと、天才的な作家だけどいつも眠たげな雨坂さん。彼らは現実の状況を「設定」として、まるで物語を創るように議論しながら事件を推理する。私は、そんな二人に「死んだ親友の幽霊が探している本をみつけて欲しい」と依頼して…。(BOOKデータベース) -
Posted by ブクログ
編集者&作家コンビの2作目。
前作よりずっと好き。ばらばらになった脚本の順序を探る、ということ自体が、コンビの職業に合っているからかもしれない。し、ネタ自体が自分の好みだからかもしれないけれど。
「著者には書けない」。なるほどね。切ないね。
探偵役ふたり(というかおもに小説家の方)の才能こそがテーマになっているシリーズにおいて、「才能」が謎の根幹になっているのも、すんなりと納得できる。才能って、すごいことなんだけど、随分とつらく悲しいことでもあるのかな。
ナルシストでいられる作家(に限らず芸術家、なのかな)というのは幸せなのかもしれないですね。
1作目で、「幽霊」ってなんだよ、と思う