丸山正樹のレビュー一覧
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コンビニのオーナーである柳田は正義感が強く、万引犯を捕まえては斟酌せずに警察に引き渡している。ある日、いつものように捕まえた犯人を死なせてしまう。その場を動画に撮られ、SNSに上げられたことから生活が一変して行く。家庭もコンビニも破綻して行く。一方、高校時代に万引で柳田に捕まったミチルも施設をだされ転落して行く。風俗で金を貯めるミチルもSNSの被害に遭う。ここに柳田により父親を失った息子の復讐が絡む。ここまでは救いようが無い話しが続き、暗くなってくる。
因果応報とも呼ぶべきか、3者が濃厚に絡んでくる。柳田の娘も風俗に沈んでしまったが、この結末も無く、唐突に良い話しで終わってしまった。ミチルが万 -
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「『ディナーテーブル症候群』という名がついたことで、こうして大勢が『同じようなことを経験した』『私も』と声を上げ始めた」
このような現象は、例えば「ヤングケアラー」や「LGBTQ+」などにも当てはまるのではないかと思います。
自分の中でもやもやしていたことに名前がつくということは、そのような問題を解決する第一歩になるのだと感じました。
「手話を覚えたらバカになると思っていた」という母親。どういう根拠があってのことかわからず理解に苦しみました。
親の無理解で、ろう者の子どもの第一言語になるはずの手話を取り上げられるのは虐待に当たるのではないかとさえ思いました。
本書の記述がどこまで現実 -
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ネタバレ【ネタバレなし感想】
大学からの友人の麻矢、璃子、友梨香。璃子。
三人は会う度に夫の悪口を言い、死んで欲しいと愚痴をこぼす。
ある日璃子が夫との言い合いの末夫が怪我をして記憶喪失に。麻矢は夫が突然の失踪。
それぞれの真相と結末とは?
展開が多く、先が気になってどんどん読んでしまう。
【ネタバレあり感想】
麻矢の夫は部下のカナと不倫をしていた。カナは麻矢に憧れ、麻矢になりたいと考えた末?の行い。
夫のモラハラやDVもだいぶ激しいが妻も「死んでほしい」と愚痴を言うあたり、お互い様というか…
夫婦生活ってなかなか難しいのは分かるが、そこまでか!?と思ったりもする。でもそういう境遇の人もいるの -
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久しぶりに好みのミステリーに出会いました。
社会問題を提起しながらもミステリーとしてのレベルも高く、読みごたえがあります。
主人公は荒井という40代男性。
離婚歴あり、無職。聴者だが手話がかなりできる。
冒頭ではこれしか情報がないので、どこか屈折した態度を取る荒井への好感度はどうしても低くなります。
ハローワークで職を探す中で手話通訳士なる資格を得て派遣通訳士となるが、1件の法廷通訳を務めたことからとある殺人事件に関わっていくこととなるー。
荒井が事件に興味を持つ理由は彼の過去にあり、作中少しずつそれが明らかになっていきます。と同時に読み手は彼がコーダであり、家族に複雑な感情を抱いているこ -
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この小説には、「聴こえない人」や「手話」を理解する入り口になってほしいという筆者の願いが込められている。
ろう者と聴者のコミュニケーションの困難さや、手話の種類(日本手話、日本語対応手話)、「コーダ」の意味などについて分かりやすく書いてあるので、まさに筆者の願いがそのまま小説にのって読者に届けられているような1冊でした。
この作品のいいなと思ったところは、「障害」がマイナスなものではなく、同情を誘うものでもなく、障壁のない人にもあり得るような、ごく日常的な葛藤として描かれているところ。
是非、単行本・文庫本どちらも「あとがき」を読んで丸山さんの小説に乗せた「想い」を感じてもらいたいです。 -
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ネタバレあまり事前情報を入れずによんでいただきたい作品。
ワンダフルライフこのタイトルは作中のあそこからきているのね!
後半、つまりあそことあそこが繋がっているのか…?やっぱりそうなっているのかーーーー!!!スッキリ!!!!!という感情になる素晴らしい構成ではあるが、内容が内容なだけに爽やかさはないですね。あとがきでなんとか救われました。
障害者とそばに生きる人の話。「それでも君は僕と恋ができますか?」差別ってこういうことだよなあと思いつつ、自分ならどうなのか、自信がない。もはや普通に接しようと思うことすら差別になるんだなと。偏見ゼロで関わるのは難しいし、できないと思う。
障害のことは全然知らな -
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外国人研修生の問題。その中でも、女性の。
といえば、坊やの私でも容易に想像がつくようになったのは、皮肉にも小説のおかげかもしれない。作中にもあるように、現代の日本がこんな国だったなんてというショックは、デフ・ヴォイスシリーズを通して何度も体験してきましたがいまだ慣れません。慣れないのは諦められないんだと思います。
ぶっきらぼうの刑事がどう怒るのかも手に取るように分かりました。かといって、オーロラのようなひだで守られた女性同士のコミュニティには何度も跳ね返され、不器用な自分まで涙目になってきます。
少しエキセントリックな考えですが、仮に中国人富裕層がさらに国を買い取った行く先には、誰が待つこ