あらすじ
今度は私があなたたちの“言葉”をおぼえる
荒井尚人は生活のため手話通訳士に。あるろう者の法廷通訳を引き受け、過去の事件に対峙することに。感動の社会派ミステリー。
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Posted by ブクログ
予想以上の作品でした『デフ・ヴォイス』。
手話通訳者が裁判で活躍するお話かと思っていたら、ぜんぜんぜん違いました((*゚Д゚)ゞ
主人公は色々あって 卑屈な性格なところからはじまるのですが、読む手が止まらない!
毒っ気がチラホラする、好きな感じ。
全11章なので、短くエピソードが纏まって面白いのは作者の腕ですね!
作者丸山さんには伝えたいテーマがはっきりあって、読み手にどストレートで伝わる描き方が
11章立てで伝わりやすい!
「衝撃のラスト」と帯にはありますが
「納得のラスト」でした、わたしには。
いやぁ、久しぶりに自分の
無関心かつ無知さに心臓ドキドキでした。
ろうの方が言います、
補聴器をつけると世界はうるさいと。
家で補聴器を外すと世界は静かだと。
ろう者は自らを障害者と思っていないと。
あぁ、
何十年も生きてきたのに
知ってるつもりばかりだ。
この読書でほんのすこしでも
やさしいひとになりたい。
Posted by ブクログ
流行したことは露知らず、古本屋でこの1冊を手に取った。
手話のことは少し勉強していた時期もあった為、前半から割とスムーズに読み進めることができた。
後半からは怒涛の連続で、あっという間に読み終えてしまった。
言葉の重み、私達自身の周りとの繋がり、色々と改めて考えさせてもらえる1冊だった。
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聾者と聴者を結ぶ存在"コーダ"の主人公が、事件を通して聾者とコーダのリアルを伝えてくれる話。
以前NHKで草彅剛さん主演の同名のドラマがやっていたので、興味があって読んでみました。
手話にも種類があったり、聾者の方が"聾者"という名称に誇りを持っていたり、コーダの方の孤独感だったり、知らないことだらけだったので読んでいて学ぶことばかりです。
自分だけが聞こえる孤独感、同じ言語を使えても聾者同士だけの結束感を幼きながらに知ってしまった主人公の寂しさに寄り添える人がいてくれたらな、と勝手に思ってしまいました。
転んでも気付いてもらえないから泣いてはいけない、なんて子供にはあんまりじゃないですか。
また、聾者の支援施設で起こった性的虐待の事件。
被害者である幸子が被害を受けながらも「外部との関わりを持ちたかったが故に受け入れていた」という心境を裁判で話していて、あまりにもやるせないというか…
ひっそり生きていかなければいけない境遇であったとしても可哀想過ぎる。
過去の事件での悔恨をようやく晴らせた荒井のこれからの人生が温かいものでありますように。
また門奈一家のこれからが穏やかなものでありますように。
幸子さんが罪を償って、また新しい人生を歩み直せますように。
Posted by ブクログ
全11章の構成が素晴らしかった。章末にぐぐっと読者を惹きつける。手話を介する事で言葉の重みを何倍にも感じた。コーダは聴者なのに、こんなにつらいのか…転んでも泣けない理由を聞いて苦しかった。
Posted by ブクログ
「若いうちに読んでおくことを勧める本」というジャンルがあります(自分の中で)。めでたく仲間入り。
手話通訳士を主人公とした本ですが、「世の中を見る目が少し変わるかもしれない。若いうちにそれを知っておくといいよ。」といえる、そんな本ですね。
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「あなたはどちらの味方?」
このひと言に凄くはっとした。
耳が聞こえないってだけで
非人道的に扱われたり
差別や事件に巻き込まれたりして。
でも障がいがあるから
可哀想だね大変だねってする物語じゃなくて
尊厳とか公平ってどういうことか
そんな根本的なことを深く考える本だと
私は感じました。
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ろう者と聴者では世界が違うとお互いに思ってしまっている。その狭間で生きているコーダ。
コーダであることでの苦労がたくさんあった主人公だが、最後母に名前を呼ばれること、母の手の動きが好きだったと。コーダとして理解できることもたくさんあるんだなと思った。
日本手話、日本語対応手話は恥ずかしながら自分は知らなかった。
Posted by ブクログ
数年前に読んだ時、デフやコーダといった言葉も知らなかった…。どれだけ自分が無知で、健常者で生きている世界しかみえていなかったのかと痛感した。そこにミステリーも絡みあい読後の感動が忘れられない。
Posted by ブクログ
ろう者であったために、誰にも打ち明けられなかった、両親にも打ち明けるための手話がわからなかったというのが悲しすぎる。年少者に対する、逆らえないものからの暴力は本当に許せないが、相手が誰にも言えないとふんでの暴力は本当に腹が立つし、許せない。あの親子は自業自得。
Posted by ブクログ
身内にろう者がいる訳ではないけど、でもSNSメディアや、昨今の映画で、私の身近になってきた、「Deaf」「Coda」という存在。
ろう者の取り巻く現状、ろうの中でも一筋縄ではいかない世界を垣間見つつ、終盤は人間ドラマに魅了され、一気に読んだ1冊でした。
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興味があったけど、ドラマは途中で離脱してしまった。時間をおいて読んだ小説は、興味深くおもしろく、一気に読み進んだ。
10年前に旅行したニュージーランドで、添乗員が普通に、英語とマオリ語と手話が公用語だと話すのを聞いて、ニュージーランドがもっと好きになった。
この世に生を受けた人全てに、幸せであってほしい。
心を繋ぐ手
年末にドラマを観て原作を読みたくなった。荒井という人物のバックボーン、人間関係などがよくわかった。そして、手話について、新たな認識を得た。読後はやりきれないものを感じた。姉妹の葛藤、家族の繋がり、心の繋がりを強く感じる作品であった、
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コーダ(ろう者の親を持つ聴者)である過去から逃げるように生きてきた荒井尚人。手話通訳士となった彼が、ある法廷通訳を引き受けたことから物語は動き出す。
本作を通じ、日本手話と日本語対応手話の違いや補聴器のノイズなど、聴者側の無理解を突きつけられた。さらに過酷なのは、ろう者同士の対立や差別だ。
幼少期の尚人の回想。
転んで泣いても気づかず遠ざかる母の背中に「あぁ、聞こえないんだ」と悟る場面。甘えを殺し孤独を飲み込んできたコーダの痛みに、強く胸が締め付けられた。
後半のミステリー展開には少しフィクション特有の物足りなさも覚えたが、
ラストに響く「デフ・ヴォイス」{聾者が発する声)には涙があふれた。ろう者か聴者か、敵か味方かという二元論ではない。
二つの世界の狭間で傷つきながらも、己の立場と生きる道を見出した姿に未来を見た気がした。
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面白かった。
ろう者の世界は初めてでした。
前半は理解しかながら読んでいたので
ちょっとしんどかったですね。
でも、中盤からは一気読みでした。
読後感も良かったので星5でもよい作品でした。
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実家にたまたまおいてあった一冊。何気なしに読み始めたけど、自分が生きてきた世界とはまるで違う人々と感情がそこにはあった。手話のことをまるで知らないからイメージしづらい表現もあったけど、この本で注目すべきはそこじゃない。こういう人たちも一緒の世界に住んでいるんだ、その事実を知るきっかけにこの本を読んで、よりよい社会を創っていく一歩としたいなぁなんて思いました。
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知らないことばかりだった。
後半は本当に引き込まれて、ページをめくる手が止まらなかった。
参考文献の多さに驚いたと共に鮮明に描かれたリアルに納得した。
Posted by ブクログ
再読シリーズ。
読んだことも大枠のストーリーもうっすら覚えているのに、結末はほぼ終わりまで忘れていた。。
前に記録していたものが消えてしまい、いつ読んだか定かではないけれど、おそらく手話に興味を持って少し習っていた時か少し後。日本手話と日本語対応手話とそれに関する様々な見解、コーダという言葉と存在を知ったのもこの本だったと思う。
書かれたのが前の本なので、今はまた色々と環境も変わっているだろうし、自分も最近、福祉の勉強をするようになって、当時とはまた受け止め方の違いもあった気がする。当然、当事者の人々と同じように考えるのは無理なことだけど、色んな境遇や考えや課題があることはこれからも知っていきたい。
Posted by ブクログ
息子の高校で感想文の宿題となっていた本でした。
紹介文を読んで気になって読み始めた。
私は障害者雇用を進めている特例子会社の責任者を、していますが、社員に聴覚障害者が複数人います。
手話に複数の種類がある事は知らなかった。コーダという存在も知らなかったが、存在はありうるし、小説の中の事もありうるのではないかと理解は出来た。
昔は、障害者に対して差別的な社会であったと思うし、物語のような事も表に出ていないだけで沢山あったと想像できる。
若い人に読んでもらいたい小説に選ばれて然るべき内容であり、大人も読むべき内容です。
小説としては、かなりドキドキした部分が多く、早く読み進めたい衝動に駆られました。最後の方ではなんとなく予想出来たことだったので、評価は⭐︎4にしましたが、素晴らしい本であることは間違いありません。
解説の作者本人の言葉が良かったです。
Posted by ブクログ
「日本語手話」「口話教育」「聴覚障害者ではなくろう者」「コーダ」など、普段あまり触れてこなかった、触れづらいデフの世界のことが身近に知ることができ、色々学びがある物語だった。ミステリーとしてはオチが分かってしまうところも多々あったが、出てくる人たちの淡々とした主張が逆にずしんと来るところが多かった。
聞こえるか聞こえないじゃない、敵か味方かじゃない、正しく理解し、正しく伝えていく主人公の最後の姿勢がとてもカッコいい。
Posted by ブクログ
コーダを初めて知った。
ろう者の親をもつ聴者の子どものことを指すんですね。
恥ずかしながら、「ろう者」「聴者」の言葉もなじみが薄く、耳の聞こえない方々をとりまく様々な問題について、今回の小説を読んで初めて知ったことも多かった。
コーダの存在なんて考えもしなかった。
転んで泣いても親に気づかれない。我慢するしかない。
両親とは、聴者の世界を分かち合えない。
コーダの孤独に気づかされる。
本当に理解や寄り添いが必要なのは障がいをもつ人だけではないのだ。
手話ができる。
仲間だと思われる。
でも聴者だとわかると「仲間ではない」と落胆に近い表情をされる。
ここでも孤独を感じる。
「損なわれた子」
こんなふうに思う人が一人でも減るよう、理解が進むと良い。
また、もう一つ。
声を出せない、コミュニケーションがうまくとれない人たちに対して、それを利用する悪い大人がいる。
悪い人間に利用されないよう、搾取されないよう、傷つけられないよう、人生を壊されないよう、私たちはこれから何をどうするべきなのか考えるきっかけにもなった。
ミステリーに関してはそれほど凝ったものではなく、すぐにピンとくるとは思うが、それ以上に読み応えがあった。少し考えてみたら、わかることなのに、自分はただ「聴覚障がい」を持つ人がいるという情報だけを頭に入れて生きてきたんだなあ・・とこの小説を読んで思わずにはいられない。
Posted by ブクログ
手話は独立した言語である。そう考えるととてもすっきり腑に落ちる。日本語の便宜上の代替品だと考えるから扱いにくくなってしまうと言うことだ。
日本語を使うろう者の手話に、言語として別体系の日本手話と日本語対応手話があることを、私は知らなかった。手話で話せないことが、コミュニケーションの欠落となり、日本語読解の妨げとなりうることも、考えたことがなかった。
ろう者の、そしてコーダの問題を描きつつ、しっかりミステリーでもある。自ら望んだわけではなく、渋々始めた手話通訳の仕事に、初めはやむなくだった尚人が、いつか前向きに取り組むようになり、自身の存在意義を見出す過程もきちんと描かれる。
続くシリーズ作も読んでみたい。
Posted by ブクログ
涙なくしては読めない 極上の社会派ミステリー
警察事務官を辞めた主人公は
手話の特技を活かし手話通訳士となる
少しずつ明らかになる主人公の過去…
過去の殺人事件と現在の殺人事件が
交錯するとき…
全ての真実が明らかになる
ミステリーの内容も素晴らしいが
生まれながらに聴こえない人が使う手話と
事故や病気などで難聴になった方が
習得する手話との違いがあること…
そしておのおのが抱える心の悩みがあること…
私たちのすぐそばにいる方であるはずなのに
私たちが知らない世界がそこにあり…
恥ずかしいながら…
知ろうとしてこなかった世界だったと痛感した
相手の想いや言葉を知ろうとすることは
私は相手を深く愛することと同じように感じた
………まずは“知る”ことから始めようと思う!!
人は生きていく中で 様々な経験をして
他の人が想像できないような想いをしている
まずは“相手を知ろう_”と思いやりを持って
接することができたなら…
世界はもう少し
やさしくなっていくように感じた
Posted by ブクログ
友達からの勧めで読んだ。
日本手話、日本語対応手話‥ 今まで知らずに来たことが恥ずかしくなる。
ストーリーが面白いので自然に読める。続編も楽しみ。
Posted by ブクログ
久しぶりに好みのミステリーに出会いました。
社会問題を提起しながらもミステリーとしてのレベルも高く、読みごたえがあります。
主人公は荒井という40代男性。
離婚歴あり、無職。聴者だが手話がかなりできる。
冒頭ではこれしか情報がないので、どこか屈折した態度を取る荒井への好感度はどうしても低くなります。
ハローワークで職を探す中で手話通訳士なる資格を得て派遣通訳士となるが、1件の法廷通訳を務めたことからとある殺人事件に関わっていくこととなるー。
荒井が事件に興味を持つ理由は彼の過去にあり、作中少しずつそれが明らかになっていきます。と同時に読み手は彼がコーダであり、家族に複雑な感情を抱いていることも知ることとなります。
この辺りの描写を通して、実社会におけるろう者やコーダが抱える問題や心情、手話をめぐる現状など多くの学びがありました。
著者あとがきにあるように、私にとっても「この本が『ろう者』や『手話』を理解する入口にな」りました。
「音のない理髪店」の内容が記憶に新しいこともあり、社会の一員として私にできることは何であろうかと考えています。
以前に何かの本でマイノリティをマジョリティが「認めてあげる」という立場を取っていることに疑問を呈するという内容に触れたことがあります。
それがずっと心に残っているため、迂闊に言葉を発するのはかえって迷惑になるのではとも考えたりするのですが、解説を書かれたエッセイストの三宮さん(全盲)によると、当事者の発言より、当事者に近い健常者が語ることも時に効果的であるそうです。
荒井は健常者ですが、当事者に限りなく近い。
そういう人が架け橋になり得るそう。
荒井が妙にろう者に感情移入しすぎないからこそ、本作において架け橋の役割を果たし、ミステリーとしての面白さも高まったのかなと思います。
本作でおきた痛ましい事件はフィクションですが、ろう者に限らず何かしらのハンディキャップを負う方々がそれを理由に悲しい事件に関わってしまうことのない社会であってほしいと切に願います。
文庫版あとがきでは丸山さんが全日本ろうあ連盟の方に「この本が入口になれば」と話した際、「では出口も探してください」と言われたと書かれています。
ハッとしました。
最後まで読んでも荒井のことは好きになれませんでしたが、このシリーズは早く全部読みたいです。面白かった!
Posted by ブクログ
ろう者と呼ばれる耳の聞こえない人たちの話。
なんとなく不便そうだな、としか考えたことがなかったが、役所の手続きや裁判などの場面で苦労している様が描かれて確かにと感じた。
最後の方の謎が絡まっていくところはストーリーに引き込まれたし、最後にスッキリするのも良かった。
Posted by ブクログ
手話通訳士の話。
手話にも昔ながらの言葉と現代に作られた言葉があるというのは知らなった。
耳が聞こえないというだけで世間から遠ざけられたり、虐待を受けたり、表に出ていない差別的なことがたくさんあるのかもしれない。
けど、同じ命ある人間であるし、うまく共存できる世の中にしていかなければならないし、色々考えさせられる本だった。
知らない世界観
本を読み進めるのが、面白みを感じ角度には、いくつか種類がある。
その中でも、この本のように、【なるほど】の角度、【知らない世界観を感じる】角度は好きだ。
Posted by ブクログ
話も分かりやすく、ミステリーとして面白かった。
また、聴覚障害関連の話や当事者達の感情も、普段関わりがないだけに初めて知ることが多かった。
家族愛も美しかったし、何森がかっこよかった。
正義や哲学のある態度悪い現場職っていつでもかっこいい。
Posted by ブクログ
例えハンディがあるからと言って、何でもかんでも手伝ったり過保護になったりすることが正しいことではない。ただ同じ視点に立って一人の人間として向き合うという当たり前のことが、この世の中には欠けているなとこれを読んで思った。