丸山正樹のレビュー一覧

  • 夫よ、死んでくれないか

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    タイトルは少々物騒だけど、主人公麻矢の夫に対する分析?気持ちはすごーーーーく共感。
    話さなきゃ、言わなきゃいけないことは分かってるのに、それらから逃げちゃってることも。
    ま、諦めとも言えるけど。

    麻矢がどんな決断を出すのかは書かれてなかったけど、今まで言えなかったこと、思ってたことをぶちまけたんかなぁ、と。
    もし私ならどうせ別れるなら言ったって仕方ないよな〜と思ってしまうな。

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    2025年04月28日
  • ウェルカム・ホーム!

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    100人以上の入居者のいる特別養護老人ホームで働く新人介護士のお話だ。もちろん文章ではあるが介護現場のリアルが多少なりともわかった。
    どこからともなく漂う便臭、認知症による徘徊、陰部洗浄、宿便対応、孤独な入居者の事情、そして死…果たして自分にはできるか…そして現実問題として、これから我がオフクロを施設に入れてお世話になることも充分に想定しておかねばならない…

    派遣切りにあい仕方なく就職し、最初は嫌々いつ辞めようかと働いていたが、仕事を覚えるに連れ、やり甲斐等を見出して成長していく主人公が逞しく思えた。

    本編の解説は、なんとメイプル超合金の安藤なつさんが書いている。もともと介護施設でお手伝い

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    2025年04月12日
  • 慟哭は聴こえない

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    前の二作品を読んでから少し時間が経ってしまったので、読み返してから手に取りました。

    「聞こえない」ということは、世間的には「障害」といわれることもありますし、日常生活の中で苦労することも多々あるのだと思います。
    それでも、「日本手話」という言語と「ろう」という文化をもち、暮している彼らの生きざまは決して不幸ではありませんし日々の生活の中での出会いや感情の機微は、「聞こえる」「聴こえない」という特質による差はなく、みな一人ひとりの人間なのだと改めて感じます。

    CODAとして育った主人公・荒井がついに家族を持ったあとの4つのエピソードからなる連作短編集ですが、読後感は暖かく、ますます作品の世界

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    2025年04月11日
  • 慟哭は聴こえない

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    ネタバレ

    主人公が結婚し、子どもが生まれたけど、子どもは耳が聴こえなかった。

    人工内耳の手術しても、そこまできれいに聞き取れないのか…と知った。親は手術するか悩むし、言葉をどうするか悩むし、育てていくうえで進路にも悩むし…。
    自分も障害ある子を育ててるので、子の生き方育て方に悩むの、ジャンルは違うけどわかる気がする…。

    どの話も考えさせるエピソードだけど、ある地域限定の手話というのはかなり心に残った。

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    2025年04月04日
  • 龍の耳を君に

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    シリーズ化されていたとは知らず僥倖でした!
    1作目の内容を踏まえている描写もあり、初見の人は若干とまどうかもしれません。
    しかし聾の方々のコミュニティがなぜ閉鎖的になりがちなのか、どんな孤独を抱えていらっしゃるのかを知るには、これ以上の入門書はないのではと思います。

    朴訥で透明感のある主人公も好きです。
    宮部みゆきさんの杉村三郎シリーズや、中山祐次郎さんの泣くな研修医シリーズを思い浮かべました。

    老女の手話を聞いた時には、手話に性別はないのかなと耽ったりもしました。考えの深まる良い作品だと思います。

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    2025年03月27日
  • 慟哭は聴こえない

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    「デフ・ヴォイス」シリーズの第3弾
    聴こえない人たちが直面する様々な現実を、前作よりも更に深く、読者に突き付けてくる内容だった。
    医療へのアクセス、
    教育機会へのアクセス、
    聴者が抱く「クールなパフォーマンス」としての手話の「イメージ」と、ろう者にとっての「言葉」であり「文化」である手話のギャップ、
    職場内での差別や孤立、
    それらと並行して、尚人と妻のみゆき、みゆきの連れ子である美和、尚人とみゆきの間に生まれた「聴こえない子ども」である瞳美が、徐々に「家族のかたち」を作っていくストーリーが描かれている。
    読み終えてからあらためて表紙を見ると、少女のポーズの意味が分かってキュンとする。
    今回も、

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    2025年02月16日
  • 龍の耳を君に

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    【「龍の耳を君に」丸山正樹】
    「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」シリーズの第2作。丸山正樹さんの作品は、ミステリとしての面白さと、社会の中で見過ごされている課題への気付きが相乗りしている。読んでいる間はすごくドキドキ・ モヤモヤするのに、読後感か爽やかなところが好き。

    不十分な通訳で無実の罪の被疑者となってしまった林部、
    日本語対応手話での取り調べに応じなかった新開、
    手話によって「自分の言葉」を得た場面緘黙症の少年、英知。
    「意思を自分の言葉で伝える」ということは、「尊厳」そのものなんだと思った。

    ろう者や日本手話、ろう教育の歴史などについても多くを知ることができる。その丁寧な描写から

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    2025年01月29日
  • 慟哭は聴こえない

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    デフ·ヴォイス シリーズの第三弾。
    手話通訳士の荒井尚人が依頼を受ける人々との関わりの中に、大切な事がこの世には沢山ある。ということを教えてくれる。
    昨年は草彅剛さん主演でドラマ化もされました。
    このシリーズでは新井さんに新しい家族が出来ます。父となった新井さんは少しずつ心ほどかれ、柔らかな表情を見せてくれる。
    私は、このシリーズを読み、初めてコーダや手話表現、ろう文化など沢山の事を知りました。耳が聴こえないことの生きづらさも物語を通して初めて知ることばかりで、自分がいかに何も知らなかったかをしり愕然としたものでした。

    もっともっと沢山の人に、この本を読んでほしい。
    そして、皆がお互いに歩み

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    2025年01月22日
  • ウェルカム・ホーム!

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    よかった!!!一気に読んでしまった。
    鈴子さんと自分の境遇が重なる部分があって、うわーわかるぅ、、ってなったりも。
    できていたことができなくなる、伝えたいことが伝えられない状況ってしんどいなあ。介護する側の時はできるだけ相手の立場に立って考えていきたいなあって思った。それが難しいんだろうけどね。

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    2024年12月03日
  • 刑事何森 逃走の行先

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    ネタバレ

    デフ・ヴォイスシリーズのスピンオフですが、本作ではろう者や手話については書かれていません。純粋に特定の社会問題を題材としています。

    リアリティがあるだけに、正直、すっきり万事解決!とはいかないので、もやもやしたりするのですが、フィクションの中に現代の社会問題がうまい具合に織り込まれていて、色々と考えさせられる作品だと思いました。何森刑事は定年を迎えるため、最後の事件とのことなので、読後は何だか寂しくなりました。

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    2024年11月17日
  • 慟哭は聴こえない

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    ネタバレ

    相手に寄り添うためには、相手が今何を必要としているか、困っているかを想像する必要があるけれど、知識がなければ想像することも難しいと思う。

    辛いこと、うまくいかないこと、心の中のことを話せる人がいることが、一番の救いということが、一つのテーマなのかとも思った。
    最後に美和と栄知くんのつながりに救われる最後だった。

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    2024年11月11日
  • 刑事何森 孤高の相貌

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    「デフ・ヴォイス」シリーズで、いつも憎まれ口をききながらも主人公の荒井尚人をフォローする埼玉県警の刑事・何森。
    昔気質の刑事である彼を主人公に据えた短中編集。とても面白く読んだ。

    短編2作。多発している窃盗事件と同一犯という本部の見立てに疑問を感じたり、被疑者の男の一貫性がない供述に違和感を覚えて、独自の捜査を始める何森。
    それを通して、彼の刑事としての優秀さや、にもかかわらず昇進もせず所轄署をたらい回しにされる期し方や、刑事という仕事への執着が分かっていく。
    さらには、捜査の線上に浮かぶ、頚髄損傷、共依存、供述弱者といった人々に対する温かい眼差しも感じさせ、「デフ・ヴォイス」シリーズで知っ

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    2024年11月11日
  • 慟哭は聴こえない

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    デフ・ヴォイスシリーズ3作目。
    今回も面白かったです。
    今までと違って、4つのお話からなる連作短編集になっていて、前より読みやすくなったと思います。
    『静かな男』では泣いてしまいました。
    この作品を読むと、いつも切なくて温かい気持ちになります。

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    2024年11月10日
  • 慟哭は聴こえない

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    シリーズ3作目。ろう者を取り巻く問題を知ることができる社会的な側面と、家族の成長も温かく見守ることができるハートフルな側面を合わせ持つ、特別なシリーズだと感じる。続けて4作目も読みたいと思う。

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    2024年10月16日
  • ウェルカム・ホーム!

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    いやあいっぱい詰まってた。康介の介護士の仕事の成長(人としても)が読んでいてわかりやすくて、風俗で発散して自分の心のバランスをとるとか、でも同窓会で言われた重労働がバランス取れるのかって今でも思うけど、お菓子にカップ麺を食べるとか。ラスト依田さんの事件も、園の本音と建前とあるのが切ない、自民党のダメな政策のせいで、安い賃金で働く外国人も、6人に2人しかいない正社員も、あーなんでこんな国になっちゃうの?しか思えない。あとラスト依田さんない語り掛ける場合が何故かジーンときてた。あとオムツ換えにお風呂に陰部を洗うにお尻の穴に指入れてクソを掻き出すとか自分の親に出来るのかと考える

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    2024年10月15日
  • 龍の耳を君に

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    デフ・ヴォイスシリーズ第二弾。丸山さんの作品は、弱者に寄り添い、代弁者として声を上げているのに、少しも押し付けがましさや説教臭さがないのがすごい。知識や情報がたくさん盛り込まれているにも関わらず、それが会話の中なために、不自然さがなく、すっと頭に入ってくる。今回も純粋にミステリーを楽しみつつ、たくさんの学び、気づきを得た。

    『弁護側の証人』
    聾学校の教師の教育法への自信に対する、生徒であった被告人の習熟感の低さ。教師と生徒の認識の大きな齟齬によって、聾学校の教育法に大きな疑問を投げかける。現在、日本の一般的な聾学校においては、聴覚口話法といって、補聴器を使って残存聴力を活用しながら、相手の唇

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    2024年10月15日
  • 刑事何森 逃走の行先

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    外国人技能修習生の妊娠、非正規滞在外国人の仮放免、コロナ禍下での女性の失業と貧困。罪を犯さざるを得なかった女性たちの社会的背景を、彼女らを追う何森刑事が浮き彫りにしてゆく。

    スポットを当てられた女性たちの問題は、どれも既視感のあるものばかり。その時々には、憤りを感じているものの、日々右から左に流れてゆく新しいニュースに埋没していた。外国人技能修習生の問題についてもそうであるが、「社会全体として難民問題に関心を寄せる人が少ない」との言には、ただただ耳が痛い。せめて、関わることのある留学生や外国人研究員には、寄り添える人間でありたいと気持ちを新たにする。

    ぶっきらぼうな物言いは相変わらずなもの

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    2024年10月11日
  • 慟哭は聴こえない

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    デフ・ヴォイスシリーズ第三段。
    『慟哭は聞こえない』
    聾者にとっての緊急通報の問題。作中では、サービスの欠如で通報が遅れ、痛ましい結果となったが、現在は、事前登録することでメールやチャットでの通報対応、GPSでの位置検知対応などができる緊急通報サービスが整備されているよう。文字の入力が難しくても状況を動画や画像撮影して送ることもできるし結構便利かもしれない。緊急時、家に一人でいる際など、いつでも口が利ける状態とは限らないし、自分でも登録しておきたいぐらい。
    ストーリーの展開上仕方がないとはいえ、聾の若い夫婦があまりにも受け身というか危機管理がなってない気がした。妊娠に気づき、産婦人科を受診とい

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    2024年10月27日
  • 慟哭は聴こえない

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    ネタバレ

    オーディブルにて。

    やはり障害者とその周りの環境について興味があるからか面白く読めた。
    聾者として生まれた瞳美が手話を覚えた2歳になるまでが飛んだけど、文字の概念も分からぬうちにどうやって教えたのか気になる。
    3作目なので新井とその家族の成長も一緒に追えて面白い。

    「一人でも障害児を減らせるように」との言葉にみゆきは 障害児は減らさなきゃいけないものなのか、この子は変わらなきゃいけないものなのか と思ってたけども、障害児に関わる者としては 人工内耳のようにその子自身が大きく変わらなくても道具や環境を変えることで生きづらさがなくなればいい という思いなのかな〜とも思いつつ。
    でも少なからず(

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    2024年10月02日
  • 龍の耳を君に

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    ネタバレ

    オーディブルにて。

    今回はより法廷に寄せて。
    個人的に興味のある発達障害のこともテーマとして含まれてたので面白かった。
    普段読まない作者さんでも法廷系だと読めちゃう説か、作者さんと合っているのか。とりあえず読み進める。

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    2024年09月26日