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手話通訳士・荒井尚人は、結婚後も主夫業のかたわら通訳の仕事を続けていた。そんなある日、ろうの妊婦から産婦人科での通訳を依頼される。荒井の通訳は依頼者夫婦の信頼を得られたようだったが、翌日に緊急のSOSが入り――(「慟哭は聴こえない」)。旧知のNPO法人から、荒井に民事裁判の法廷通訳をしてほしいという依頼が舞い込んだ。原告はろう者の女性で、勤め先を「雇用差別」で訴えているという。かつて似たような立場を経験した荒井の脳裏に、当時の苦い記憶が蘇る。法廷ではあくまで冷静に自分の務めを果たそうとするのだが――(「法廷のさざめき」)。コーダである手話通訳士・荒井尚人が関わる四つの事件を描く、温かいまなざしに満ちた連作ミステリ。『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』『龍の耳を君に デフ・ヴォイス新章』に連なるシリーズ最新作。
...続きを読むPosted by ブクログ 2021年09月05日
主人公の荒井尚人が手話通訳者として、そして過去に警察事務官をしていたことから法廷の通訳もこなす。
そんな中で、荒井も家族を持ち、悩んで子どもを持つことを選択する。
そして生まれてきた瞳美はろう者だった…
母親のみゆきは、聴者に近づけるよう人工内耳を手術で埋め込みたい、と悩み、最後にろう者として育て...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年07月31日
デフヴォイスシリーズ第三弾!
今回も初めて知ることもたくさん。また新たな世界を見せて頂きました。
丸山さんの社会派小説は、毎回心に訴えかけられるものがあって勉強になる。
広く読まれて欲しい作品です。
*「慟哭は聴こえない」
産婦人科での通訳。
読後、胸を抉られる思いでした。
医療通訳をめぐる問題や...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年03月19日
一気に読み終わってしまった
勿体なくて
ゆっくりゆっくり
読もう
と思ったけど
止まらないよね
前2冊で
ろう者の環境が
少しでも知った気でいたけど
最初の話から
衝撃を受けてしまう…
私達が
普通だと思う日常が
とても大変で不便な事なんだと
改めて知る
そして
命の危険を知らせる事す...続きを読む
デフ・ヴォイスシリーズで初めて読んだ作家さんです。文章も場面転換も分かりやすく読みやすいです。でもサクサク読んでしまう軽い内容ではなく、本当に心に沁みる良い小説でした。
手話の種類や『聴こえ』の度合いなどについても勉強になることが多く、もっと理解していきたいと思いました。
Posted by ブクログ 2021年02月03日
シリーズで 繋いでいくお話っていいなぁ... と しみじみ そして どっぷり 作品の世界観に浸る
時と共に成長もする 変化もする
でも どれだけ時間をかけても変えられないものもある
色々なコトを知り 感じ 考える機会をくれる このシリーズ
ぜひ続いて欲しい
また 彼らに会えるのを楽しみにして待ち...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年11月13日
手話通訳士の荒井を通して語られる聴者の世界の中での聾者の苦しみ、そして互いの世界への歩み寄りの難しさが丁寧に描かれる4つの短編。産婦人科受診や救急通報でのシステム上の問題に対する問いかけや会社からの不当な扱いに立ち上がる話、世間とのイメージの乖離の苦しみ等今回も聴者として持つある意味での傲慢さにも気...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月06日
今回も安定した面白さ
最初の慟哭は聴こえないで、うっかり泣き、ろう者との大きな壁を改めて感じます
聴こえない、というハンデはあまりにも大きい
それは見た目にはわからないものだし
見た目でわからないと、理解しにくい
でも見た目でそれとわかると、近寄りにくい
世の中って不合理で不条理
たとえ障害...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月08日
デフ・ヴォイス第三作。今回は聴覚障害者の生活面での困難を描いていました。
ろう者は119番を呼べない。日常生活はなんとかなっても、緊急時にはなすすべもなくなってしまう。今まで気づかなかった世界を教えてくれました。
誰しも色んな特性を持って生まれてきて、それらによって幸福を感じることもあれば苦悩を抱く...続きを読む
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