丸山正樹のレビュー一覧

  • 青い鳥、飛んだ

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    青い鳥、飛んだ、ってこういう意味だったのね。

    面白かった。
    ノンストップで数時間で読んでしまった。

    柳田の、悔恨と改心、
    恵の立ち直り、
    人は何度でも立ち直ることができるんですね。
    恵の立派なのは、決して他人のせいにしないこと。

    万引きは確かに悪いこと。
    何度も繰り返してしまうことが多いという窃盗罪について、温情をかけるべきなのかどうか。
    柳田はあの時どうするべきだったのか。
    難しい問題ですね。


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    2025年12月06日
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士

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    ろう者と聴者では世界が違うとお互いに思ってしまっている。その狭間で生きているコーダ。
    コーダであることでの苦労がたくさんあった主人公だが、最後母に名前を呼ばれること、母の手の動きが好きだったと。コーダとして理解できることもたくさんあるんだなと思った。
    日本手話、日本語対応手話は恥ずかしながら自分は知らなかった。

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    2025年12月02日
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士

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    数年前に読んだ時、デフやコーダといった言葉も知らなかった…。どれだけ自分が無知で、健常者で生きている世界しかみえていなかったのかと痛感した。そこにミステリーも絡みあい読後の感動が忘れられない。

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    2025年11月19日
  • デフ・ヴォイス

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    ネタバレ

    特別支援教諭の免許取得に向け大学で聴覚障害児の授業をしている中で出会ったこの作品、なんとも言えない思いになった。

    きっとこの作品が全てではないけれどとてもリアルで考えさせられる部分が多かった。

    このシリーズ、全部読んでいきたい。

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    2025年11月16日
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士

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    ネタバレ

    ろう者であったために、誰にも打ち明けられなかった、両親にも打ち明けるための手話がわからなかったというのが悲しすぎる。年少者に対する、逆らえないものからの暴力は本当に許せないが、相手が誰にも言えないとふんでの暴力は本当に腹が立つし、許せない。あの親子は自業自得。

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    2025年11月12日
  • 龍の耳を君に

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    第二シリーズも面白く読んだ。
    特に英知くん、発達障害のある少年が、障害云々でなく1人の少年として描かれている感じがすごくいいなと思った。聴覚障害とか、コーダとか、複雑な気持ちを持つ人たちをたくさん理解しているからこその、それぞれ一人一人の人生が描かれている、そんな感じがした。

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    2025年11月01日
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士

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    身内にろう者がいる訳ではないけど、でもSNSメディアや、昨今の映画で、私の身近になってきた、「Deaf」「Coda」という存在。
    ろう者の取り巻く現状、ろうの中でも一筋縄ではいかない世界を垣間見つつ、終盤は人間ドラマに魅了され、一気に読んだ1冊でした。

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    2025年10月10日
  • 青い鳥、飛んだ

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    一言メモ、被害者と加害者の区別は、単純ではなくて、時と場合、個々を取り巻く環境によって、結果的に、受け取る個人により判断されていく

    当初被害者は、結果的に加害者に移り変わっていく。どうやっても、どうすることもできない状況にある主人公に、自分がなっているかのような気持ちで、読み進められた。
    数人の目線で、ストーリーは書かれている。それぞれが置かれている状況から、少しずつ重なりだしていくストーリーも面白い。
    みんなそれぞれに被害者で、加害者だけど、どうしても、主人公は、トータル的に、やはり被害者じゃないかと、今の私の状況からは、判断する。

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    2025年09月29日
  • ワンダフル・ライフ

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    ネタバレ

    有能/無能なんていう物差しは、社会が作ったものにすぎない。そんなもので命の価値に軽重をつけたくない。健常者の感覚で言うならば、コスパ•タイパが重視される社会で、それに適応できる人が「優秀」と評価される。
    でも本当は生きているだけでその生が尊重される世界で生きたい。
    なんていうのは綺麗事かもしれないけど、少なくとも命の選別が行われて、蔑ろにされている命がある今の社会では生きていたくない。



    •353頁の裕太のセリフに刺された。
    「自分が差別的な人間と思われたくないからそんなこと言ってるんだろ。会いたいわけないじゃないか。いや仮に会いたいというのが本心だとしても、それはあくまで『奉仕の精神』だ

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    2025年09月04日
  • 青い鳥、飛んだ

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     大手フランチャイズ加盟コンビニ店主の主人公は、「万引き犯など最低の人間」との正義感の強い人物で、許しを請われても必ず警察に通報して、喜びを味わっている。ある日、菓子パンを万引きした男を捕まえようとして、もみ合いうちにその男を死亡させてしまい、人生は大きく崩れていく。妻子との離別と娘のパパ活疑いが、心をかき乱す。一方、児童養護施設で暮らしていた頃に万引きで捕まり、人生が大きく崩れてしまった女性。バイトを掛け持ちしながら必死に自律生活を夢見るが、コロナ禍で次々に職を失い、メンズエステで働いている。しかし、インターネットでの書き込みなどに不安を抱き、目標の貯金も貯まり潮時だと思っている。自身の児童

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    2025年08月30日
  • わたしのいないテーブルで

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    ネタバレ

    自分の子どもが聴こえない子どもだった場合、先天性にしろ後天性にしろ、親は、せめてどちらかの親は手話を覚えるものだと思っていました。
    覚えて、子どもとコミュニケーションをとるものだと思っていました。
    それが、まさか結構な数の親が手話をさせないで口話をさせているなんて。
    手話をする子どもと一緒に歩くのが恥ずかしいと、それを子どもに言う親がいるなんて。
    これが小説の中の話でなく、現実の話だということに衝撃を受けました。

    瞳の今後が気になります。
    案じられてなりません。

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    2025年08月29日
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士

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    興味があったけど、ドラマは途中で離脱してしまった。時間をおいて読んだ小説は、興味深くおもしろく、一気に読み進んだ。
    10年前に旅行したニュージーランドで、添乗員が普通に、英語とマオリ語と手話が公用語だと話すのを聞いて、ニュージーランドがもっと好きになった。
    この世に生を受けた人全てに、幸せであってほしい。

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    2025年08月21日
  • 慟哭は聴こえない

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    デフ・ヴォイスシリーズで、これだけ読んで無かったので。

    決して明るい話ではないけれど、知るべきことが記されてる本というか、読んで良かったと思うし、色々と考えさせられる。

    ろう者ではないけれど、何森さん、何だか気になる人だなぁと思ったら、スピンオフ出てるのか!
    まだ文庫にはなってないのかなぁー。
    読んでみたい!

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    2025年07月17日
  • わたしのいないテーブルで

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    ディナーテーブル症候群という言葉自体はきいたことがあったし、概要もある程度は知っていたけれど、いざ当事者の声を読むとかなりきついものがある。
    毎度のことではあるが、今回は特に全体的に入念なリサーチのもと書かれていて、ろう文化・ろう者を取り巻く社会のことがよくわかるものだった。SNSでろう者が日々呟いていることがまさに出てきて、より心に重くのしかかるものになった。正直、ろう者と聴者の分断は完全に無くなることはないと思っているけれど、少なくとも自分はニュートラルでありたいと願う人はこのシリーズを読んでほしい。きっともう読んでいるかもしれないね。

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    2025年07月05日
  • わたしのいないテーブルで

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    見えない は 疑似体験できる気がするが
    聞こえない は なかなか難しい
    音が無いのに 聞こえる気がするなんて
    紛らわしい事もあるようだし

    聞こえる家族の中で自分だけ聞こえない
    聞こえない家族の中で自分だけ聞こえる
    どちらも孤独感は想像を越えていると思う

    お互いに歩み寄れると良いのにと思うのは
    当事者ではないからかもしれないけれど
    少しずつでも考えていたいとは思う

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    2025年07月05日
  • 青い鳥、飛んだ

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    ネタバレ

    2025/05/15予約 2 
    いつもながら考えさせられる作品。
    社会問題の万引き、SNS誹謗中傷、児童養護施設、悪質ホストなどに加え初めて知る言葉であるケアリーバーなど盛込み、突破口はどこにあるのか分からなくなる。コンビニ店主だった柳田は、万引きをしたミチルを警察に通報、その後2人は立場も変わり興信所の調査員と依頼人として顔を合わせてしまう。何かひとつでも躓いてしまうと連鎖反応のように全て崩れてしまう。誰にでも起こりそうな躓きを受け止めたり再生を促す余裕が、現代にはない。万引きを許さない気持ちも、児童養護施設で育っとたことも、親が万引きし追いかけられ亡くなったことも、本人の罪ではない。だから

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    2025年06月08日
  • わたしのいないテーブルで

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    丸山正樹『わたしのいないテーブルで デフ・ヴォイス』創元推理文庫。

    『コーダ』の手話通訳士・荒井尚人を主人公にした『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』シリーズ第4弾。

    『デフ・ヴォイス』とは、ろう者の発する明瞭でない声、何を言っているか判然としない言葉のことで、『コーダ』とは、ろう者の両親から産まれた聴者のことである。著者は一般の人が全く知らない聴覚障害者について誤解することが無いよう非常に気を使ってその実態を極めて詳しく、正確に描いていることが良く解る。

    今回は『ディナーテーブル症候群』という家族や友人、仲間と交われない聴覚障害者の苦悩がテーマとなっている。ページを捲る度に聴覚障害者の

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    2025年05月30日
  • 刑事何森 孤高の相貌

    購入済み

    こっちがわから

    デフ・ヴォイス」で馴染みのある何森刑事が主人公。シリーズのスピンオフ。荒井尚人視線から何森刑事視線になり、伏線回収もできる。何事にも視線を変えると言うことは大切だなと感じる。視線を変えると生きやすくなるのにと思う。

    #共感する #切ない #アツい

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    2025年05月25日
  • 青い鳥、飛んだ

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    コンビニの万引犯を誤って殺害してしまった店長の柳田と、かつてその店長に捕まりそのごの人生が狂ったミチルが偶然にも邂逅し、お互いが抱える事態を救いあっていく。

    コンビニの万引がもたらした加害者と被害者の立場が、それぞれのその後の境遇を辛辣に描く追い詰め方は、厳しく説得力があった。
    暗い結末に終わらせず救いのある展開を予測させる物語は、優しい余韻を残して満足して読み終えることができた。

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    2025年05月22日
  • ワンダフル・ライフ

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    健常者が障がい者を特別扱いするのは差別なのか
    障がい者の子どもを殺してしまった親は…

    「無力の王」「真昼の月」「不肖の子」「仮面の恋」という4つの物語が同時進行で展開されていきます

    どうしても傲慢で偽善的になってしまいますが、とても考えさせられる本でした

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    2025年05月10日