丸山正樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「デフ・ヴォイス」シリーズのスピンオフ作品。美和と英知が活躍する児童書。
おもしろかった!
これは是非シリーズ化して学校図書に置いて欲しい。子どもたちに読んでもらいたいなと思いました。
小さな謎を美和と英知の二人がソウサする。
場面緘黙症の英知。声での会話は難しいけど、手話が使える美和とは手話で会話をしている。
そんな二人が道に迷った耳の聞こえないおばあさんと出会い、物語は動いていく。
あぁ、子どもの世界ってこんなだったなぁ。
「子どもの想像力と無責任なウワサ」
最近は大人でもみられることだけど、改めて怖いなぁと思った。
クラスのみんなとのアイデアが素敵でした。
無かったことにしないで振り -
Posted by ブクログ
読み始めて、何となく何かに引っかかる。
あ…これは『漂う子』と繋がってる話だと感じる。
(あまり詳細は覚えていないのだが…)
「ヤングケアラー」「在留外国人(日系ブラジル人)の子供」を題材としていて
またまた考えさせられる内容だ。
所々にさしこまれるゴシック体部分、
その都度、誰の言葉か考える作業が生じて、
どんどん引き込まれる勢いにブレーキがかかるのが
個人的には少しもどかしかった。
子供が苦しむ作品を続けて読んで、かなりキツイ。
「誰かの役に立っている」そう思えることは
明るい一歩になることもあり、重い鎖となることもある。
子供には、明るい光のさす道を歩いてほしいと願います。 -
Posted by ブクログ
コロナ禍になってから職を失い、住むところを無くして途方に暮れている人がいる。
だが表面に出ていないだけで、日系人だと国に帰らざるを得ない人もいただろうし、親にすてられた外国籍の子どもたちは、何処で生きているのか…それすら把握できないのが現状ではないのだろうか。
この小説も学校すら行けていない日系ブラジル人の少年たちや介護に追い詰められるヤングケアラーの少女のことである。
フィクションではあるが、リアルな出来事では…と感じてしまう。
彼らの叫びが、聞こえてくるような…それほどまでに危機的状況を受けるほどの切実さである。
子どもたちが追い詰められて悲惨な結果になる前に、誰かが気づいて手を差し伸 -
Posted by ブクログ
The kids are alright(子供たちは大丈夫)。子供の人権救済活動に携わる人々の話です。
デフ・ヴォイスシリーズから離れ、前作『ウェルカム・ホーム!』は軽いコメディータッチのお仕事小説で少々アララ?でしたが、本作は丸山さんらしいやや重めタッチ。やはりこの方が似合います。学校で阻害され義務教育さえ受けずに堕ちて行く日系ブラジル少年の集団、貧困や虐待の末「パパ活」などに走るストリートチルドレン、最初は自らの善意で始めたものの抜け出せなくなったヤングケアラー。そうした子供たちの状況が生々しく描かれます。そしてそれを救おうと様々レベルで動く人達。
奥さんが重度身体障碍者という所からくる経