丸山正樹のレビュー一覧
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ネタバレいつしか随分と歳月を経た我が人生において、公私いずれの場でもろう者と交わることがなかった。よって、このデフ・ヴォイスシリーズを読むたびに、学ぶこと多いなぁ、毎回面白いシチュエーションだなぁと感心しつつ楽しんでいる。考えようでは、この楽しむとは不適切な感想表現なのかもしれないが、正直ハマっている。聴覚ではないが障害を持つ家族がいる中、苛立つことが多い。冷静でいるときはいいものの、自分のわがままをよそに相手のわがままにたびたび腹が立つ。歩み寄れていない未熟さを思う。そういえば、難聴が進んだ母への思いやりも…。慟哭、聴こえないでなく、聴いてないか。
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シリーズ3作目。
前作までの間に、みゆきと結婚し、刑事課で働くみゆきの代わりに主夫をしながら、細々と手話通訳を続けていた荒井。
1章目は耳の聴こえない妊婦さんの話。
耳が聴こえないことが、救急車を呼ぶことへの障害もあるとは考えたこともなかった。
2章目以降では、みゆきとの間に生まれた娘・瞳美の話が描かれる。
子供を授かることに消極的だった荒井の心配は当たってしまい、生まれた瞳美は耳の聴こえない子だった。
ショックを受ける荒井だったが、みゆきも、みゆきの連れ子である美和もその現実を受け止める姿がとても印象的。
これまではミステリーの要素も絡めていたが、今作はミステリーの要素は少な目で、聴覚障害を -
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デフ・ヴォイス以上の衝撃作だと思う。日本には1年以上,所在が分からない子供(中学生以下)が千人以上。そしてそれすらも氷山の一角というのだから驚きを超えて寒気すら感じる。漂わざる得ない子供の目を覆いたくなるような悲しい現状に多くを考えさせられた一冊でした。超オススメ。
あらすじ(背表紙より)
恋人の教え子・紗智が父親と共に突然姿を消した。彼女を探すことになった二村直は、ただ一つの手掛りをもとに名古屋へ向かう。所在が分からない子供、「居所不明児童」という社会の闇を知るうちに、直は重大な決断を迫られる―。子を持つとは、親になるとはどういうことか。『デフ・ヴォイス』著者が描く問題作。 -
購入済み
知らない世界観
本を読み進めるのが、面白みを感じ角度には、いくつか種類がある。
その中でも、この本のように、【なるほど】の角度、【知らない世界観を感じる】角度は好きだ。
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オーディブルで。万引きを絶対に許さないことを信条としていたコンビニ経営の男。万引き犯を捕まえる過程で、過って殺してしまう。一方、過去に男に万引きを咎められた、施設育ちの女の子。グレーなメンエスで働いていた彼女は、いい人だと思っていた客からレイプされる。その客を特定するため頼った興信所にいたのが、元コンビニ経営の男。男は事件をきっかけに妻と娘と別れ、しかも娘はホストにはまって立ちんぼをしている。もう一人、男に恨みを持つのが、誤って殺された男の息子。彼も事件をきっかけに貧困に陥り、施設で育っていた。復讐心から、男を特定し、あとをつけるようになる。
コロナ禍で非正規の女性が職を失ったり、ホストの売