丸山正樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なーんかまだまだ分かったようで全然分かってなかった。
今までずっと「全盲か全ろうだったら、視覚情報ある全ろうの方がまだ生活しやすいんじゃないか」って思ってたけど、コミュニケーションの部分で「聞こえない・話せない・伝わらない」っていうのはめちゃくちゃネックなんだって気づいた。
見ることしかできないのに、マスクで見えない、暗くて見えないのは全部無くなったのと一緒やんって。
幸村に五感奪われたときみたいな。
孤独だよなー。みんなの輪に入れないから。
私は10代の頃の日記に書いてた『常に少数派・弱者側の味方でありたい』っていうの、今もそうでありたいと思ってるし、なるべくそのようにしてるから、これか -
Posted by ブクログ
ヤングケアラー、在日外国人の子どもたち…「普通」の子どもたちの輪の中に入っていけず、学校から遠ざかってしまう子どもたちがいることを知ることができた。そして、そんな子どもたちに対して、大人ができることはなんだろう、と考えさせられた。
物語に出てくるNPO「子どもの家」のメンバーは、児相でも警察でも対処できないようなケースに対して、多少「強硬」なやり方でも子どもたちを救おうと活動している。彼らのように、子どもたちの何気ない言葉から、SOSを読み取って、何かしらの行動をすることが、周りの大人にできる唯一のことではないかと思う。
子どもに仕事を押し付けるのが保護者の責任放棄になる一方で、「何もできない -
Posted by ブクログ
ネタバレ本の中で紹介される児童虐待のエピソードは強烈なのだけれど、主人公があまり踏み込んだ立場におらず「話を聞いて衝撃を受けた」というところ止まりなので、他のルポタージュなどとあまり変わらない感じがした。フィクションなので、もう少しこの社会問題の核となる部分に主観的な意識を持っていってくれたらな〜と少しだけ残念。
また主人公が自分の子どもを持つことに対して抱く否定的な思いが、抽象的でつかみどころがないため、それを乗り越える過程もイージーに見えてしまった。デフヴォイスがすごすぎて、ちょっと期待しすぎたかもしれない。
それでも小説の題材としてはなかなか扱われない内容だと思うので、意義ある一冊だったと思うし