丸山正樹のレビュー一覧
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〈デフ・ヴォイス〉シリーズスピンオフ〈刑事何森〉シリーズ第二作。
はみ出し刑事・何森が、〈デフ・ヴォイス〉シリーズの荒井みゆきとタッグを組んで三つの事件の捜査をする。
読み終えて何ともモヤモヤする作品だった。
弱者の女性たちの犯罪を描いているのだが、何森とみゆきが犯人を捕まえてお仕舞いではない。それどころか捕まえることさえ出来ない事件もある。
作中に出てくる『クー・ハン』なる組織も、そこに助けを求めるしかない女性たちも、その先には何があるのか。
映画のようなハッピーエンドが待っていれば良いが、本当にそうなるのか。一生守られて逃げ続ける日々が続くのは辛くないのか。
今の日本社会にある様々な -
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「デフ・ヴォイス」シリーズのスピンオフ、“刑事何森”第二弾。
「逃走の行先」というタイトルにもある通り、“逃げる女”(逃げざるを得なくなった女)をテーマにした、連作三話が収録されています。
定年間近(!)の何森刑事とバディの荒井みゆきが追うのは、派遣先の上司を刺して行方をくらましたベトナム人技能実習生。その背景には非合法の救済組織があるようで・・(第一話「逃女」)。
丸山さんの作品には毎回考えさせられていますが、今回も、この国が抱える厳しい実情が浮き彫りになるような内容となっております。
技能実習生の厳しい現実を扱った、第一話「逃女」。
ホストに嵌った女性の末路・・売春斡旋、パパ活問題の -
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外国人技能実習生の妊娠問題「仮放免」、パパ活の実態、入管難民法の改正問題、の3話短編。
平和で閉鎖的な日本で起きている大切な問題提起本。
きっかけになれば、という思いか…
あとがきに記載されたように、読者の人気次第で、定年何森刑事のその後物語、続編が出るか決まるらしい。読んでみたい気もするが、どうも理屈っぽさに飽きも感じる。
全世代で最も貧困率が高いのは、65歳以上の高齢単身女性。コロナ禍以前から4人に1人が貧困で、65歳以上だと2人に1人になる。
フードバンクの中に、支援したい人からの提供を受け付けることを「フードドライブ」といい、集まった食品を配布する場所や作業を「フードパント -
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なーんかまだまだ分かったようで全然分かってなかった。
今までずっと「全盲か全ろうだったら、視覚情報ある全ろうの方がまだ生活しやすいんじゃないか」って思ってたけど、コミュニケーションの部分で「聞こえない・話せない・伝わらない」っていうのはめちゃくちゃネックなんだって気づいた。
見ることしかできないのに、マスクで見えない、暗くて見えないのは全部無くなったのと一緒やんって。
幸村に五感奪われたときみたいな。
孤独だよなー。みんなの輪に入れないから。
私は10代の頃の日記に書いてた『常に少数派・弱者側の味方でありたい』っていうの、今もそうでありたいと思ってるし、なるべくそのようにしてるから、これか -
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ヤングケアラー、在日外国人の子どもたち…「普通」の子どもたちの輪の中に入っていけず、学校から遠ざかってしまう子どもたちがいることを知ることができた。そして、そんな子どもたちに対して、大人ができることはなんだろう、と考えさせられた。
物語に出てくるNPO「子どもの家」のメンバーは、児相でも警察でも対処できないようなケースに対して、多少「強硬」なやり方でも子どもたちを救おうと活動している。彼らのように、子どもたちの何気ない言葉から、SOSを読み取って、何かしらの行動をすることが、周りの大人にできる唯一のことではないかと思う。
子どもに仕事を押し付けるのが保護者の責任放棄になる一方で、「何もできない