丸山正樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
デフ・ヴォイスシリーズも何森というキャラクターも気に入っている。このスピンオフは何森が主役で荒井夫婦との繋がりがあるから読めるけど、小説としては今一つ。
ブレない媚びないがゆえに組織不適合者となり冷遇されている刑事。旧態依然とした警察内部の体質などは設定が平凡。一作目は何森が優秀であることを示すため警察を無能にしすぎでは。痕跡も残ってないの?
三作目の「ロスト」は良かった。犯人の方法は間違っているけどね。桐子がいい役割を担ってる。何森とみゆきは真面目で面白味や意外性はないから、このバディだけで進めるとパッとしないのかも。面白味を描く作風ではないこともあるか。
何森やみゆきのキャラクターが -
Posted by ブクログ
ひまわりめろんさんの本棚からです
『デフ・ヴォイス』シリーズからのスピンオフ作品です
この本を見た瞬間、首を45度に傾け両手を広げ肩をすくめました
「ん?なにこれ?知らない…」の手話ですね
ひま師匠と同じくテキトーなことをやってます
テキトーなところは師匠譲りです
つまりテキトーな師匠が悪いということです
で、ひま師匠曰く「『デフ・ヴォイス』シリーズが好きな人は読まなあかんやつやで!」とおっしゃっていましたので読みました
というよりも、「やずややずやってそれはにんにく卵黄な!(少し本の内容に関係あり)」のレビューの一文が気になって読んだ次第でありますw
いや〜、そういうことか!
と -
Posted by ブクログ
デフヴォイスシリーズ第二作。
個人的にはスピンオフの何森刑事シリーズの方が好きなのだが、この本編も考えさせられる。
実はこの作品で一番心に残っているのは、『聾』という漢字の成り立ち。龍の退化した耳がタツノオトシゴというのも興味深い。
この作品には緘黙症の少年が登場する。母親すら抱き締めることが出来ないデリケートな面がある一方で一度見たものは細かなところまで覚えているという驚異的な記憶力もある。
特性を掴むまで大変だが、その特性に合わせた対応が出来れば彼の能力を存分に伸ばすことが出来そうだ。
だがそれは他人であるから簡単に言えることかも知れない。
このシリーズを読んでいると障害とは何ぞやとい -
Posted by ブクログ
〈デフ・ヴォイス〉シリーズスピンオフ〈刑事何森〉シリーズ第二作。
はみ出し刑事・何森が、〈デフ・ヴォイス〉シリーズの荒井みゆきとタッグを組んで三つの事件の捜査をする。
読み終えて何ともモヤモヤする作品だった。
弱者の女性たちの犯罪を描いているのだが、何森とみゆきが犯人を捕まえてお仕舞いではない。それどころか捕まえることさえ出来ない事件もある。
作中に出てくる『クー・ハン』なる組織も、そこに助けを求めるしかない女性たちも、その先には何があるのか。
映画のようなハッピーエンドが待っていれば良いが、本当にそうなるのか。一生守られて逃げ続ける日々が続くのは辛くないのか。
今の日本社会にある様々な -
Posted by ブクログ
「デフ・ヴォイス」シリーズのスピンオフ、“刑事何森”第二弾。
「逃走の行先」というタイトルにもある通り、“逃げる女”(逃げざるを得なくなった女)をテーマにした、連作三話が収録されています。
定年間近(!)の何森刑事とバディの荒井みゆきが追うのは、派遣先の上司を刺して行方をくらましたベトナム人技能実習生。その背景には非合法の救済組織があるようで・・(第一話「逃女」)。
丸山さんの作品には毎回考えさせられていますが、今回も、この国が抱える厳しい実情が浮き彫りになるような内容となっております。
技能実習生の厳しい現実を扱った、第一話「逃女」。
ホストに嵌った女性の末路・・売春斡旋、パパ活問題の -
Posted by ブクログ
外国人技能実習生の妊娠問題「仮放免」、パパ活の実態、入管難民法の改正問題、の3話短編。
平和で閉鎖的な日本で起きている大切な問題提起本。
きっかけになれば、という思いか…
あとがきに記載されたように、読者の人気次第で、定年何森刑事のその後物語、続編が出るか決まるらしい。読んでみたい気もするが、どうも理屈っぽさに飽きも感じる。
全世代で最も貧困率が高いのは、65歳以上の高齢単身女性。コロナ禍以前から4人に1人が貧困で、65歳以上だと2人に1人になる。
フードバンクの中に、支援したい人からの提供を受け付けることを「フードドライブ」といい、集まった食品を配布する場所や作業を「フードパント