丸山正樹のレビュー一覧

  • 刑事何森 逃走の行先

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    「デフ・ヴォイス」スピンアウトの何森刑事の続編。非常に難しい話ばかりの3作。こういう問題、何とかしていかなくてはいけないんだけど、そういう立場じゃない人でも救いが必要な人、世の中に沢山いるんだよな。本当に難しい・・・

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    2024年08月04日
  • キッズ・アー・オールライト The Kids Are Alright

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    07月-04。3.0点。
    「漂う子」の続編。ヤングケアラーと日系ブラジル人と二つのテーマ。社会問題の二つを上手く描写していると思う。

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    2024年07月05日
  • ワンダフル・ライフ

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    ネタバレ

    別人格のように振る舞っている登場人物を、最後に同一人物です。と言われても消化しきれなかった。
    同じ人物でも、年代や人によってそれぞれは別人格に映るかも知れないし、それはあくまで主観からの視点だからおかしくないのか。

    自分を棄てる決断が出来るようにツラく当たる。これはある意味愛なのかな。

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    2024年07月04日
  • 漂う子

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    07月-03。3.0点。
    続編出たため、再読。
    カメラマンの主人公、恋人の教師の生徒が、行方不明に。探し始めるカメラマンだが。。

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    2024年07月04日
  • ワンダフル・ライフ

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    過去の作品もそうだけど、この著者は社会的弱者に焦点を当てた作品ばかりのようで、今作も障害者を巡る物語になっている。事故で頚椎損傷となった妻を介護する夫、生まれついての脳の障がい(CPというらしい)のある男性、などがでてくる。
    他にも子供を持つことで意見の相違がある夫婦、 
    不倫の関係に終わりを感じているOLなどの物語が描かれている。始めはそれぞれ無関係に見えたそれらのストーリーがやがてひとつの物語になっていく。
    重たいけど一気に読ませる力のある作品。

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    2024年06月09日
  • 刑事何森 孤高の相貌

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    デフ・ヴォイスシリーズも何森というキャラクターも気に入っている。このスピンオフは何森が主役で荒井夫婦との繋がりがあるから読めるけど、小説としては今一つ。

    ブレない媚びないがゆえに組織不適合者となり冷遇されている刑事。旧態依然とした警察内部の体質などは設定が平凡。一作目は何森が優秀であることを示すため警察を無能にしすぎでは。痕跡も残ってないの?

    三作目の「ロスト」は良かった。犯人の方法は間違っているけどね。桐子がいい役割を担ってる。何森とみゆきは真面目で面白味や意外性はないから、このバディだけで進めるとパッとしないのかも。面白味を描く作風ではないこともあるか。

    何森やみゆきのキャラクターが

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    2024年05月10日
  • 漂う子

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    カメラマンの直は付き合っている小学校教師の祥子から担任をしていた児童が「居所不明児童生徒」となった事を聞かされる。父親と共に失踪してしまったのだ。その少女のことを心配する祥子だが仕事もあり妊娠している事もあって自分で探しに行くことが出来ない。そんな彼女の代わりにその少女を探しに名古屋まで行くことになった直はそこで残酷な現実を知ることになる。
    「デフヴォイス」の著者が描く被虐待児やその子供達を利用する親や救うことのできない社会の在り方。重たい内容だが、グイグイ読まされる。
    救いのないラストだけれどおすすめ。

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    2024年05月10日
  • 水まきジイサンと図書館の王女さま

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    デフヴォイスシリーズの中で、美和ちゃんと英知くんがすごく好きです。純粋で、真っ直ぐで、本当にかわいい。
    児童書らしく温かみのあるお話であるともに、児童書といえどとても面白かったです。

    手話は聴こえない人たちにとって大切な言語であるということが児童書でも書かれていて嬉しかったな。小学生さんたちがそれってどういう意味なんだろうと考えてくれたらすごくいいなと思います。

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    2024年04月18日
  • ワンダフル・ライフ

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    四つの物語が順番に進んでいく。
    関係ないようでいてどこか繋がってるような、モヤモヤしながら読み進めるのでちょっと疲れた。
    こういう構成にする必要あったのかな?

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    2024年04月18日
  • 慟哭は聴こえない

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    「デフヴォイス)シリーズ3弾。
    みゆきと結婚し、娘が産まれた。だがその子は先天性の聴覚障害があった。
    妊婦の手話通訳をした事を通して描かれる医療上の聴覚障害者への対応の問題。
    モデルのHALとの仕事で感じた聴者が考える「手話通訳」の問題。
    先天性聴覚障害者に対する治療の問題。
    聴こえない事を「可哀想な事」と考える聴者の驕りのようなものが描かれていて胸が痛くなる。障害をもつという事について考えさせられる。

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    2024年04月08日
  • 龍の耳を君に

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    手話通訳士の荒井は恋人のみゆき、美和親娘と同居するようになっていた。ある日その美和に頼まれて同級生の英知に手話を教える事になる。英知は場面緘黙症で母親とも会話がほとんどない暮らしをしていた。
    その頃町で殺人事件が起こり、その被害者を英知が見たことがあると言い出した。
    「デフヴォイス」第二弾。通訳の仕事を通してろう者の世界の厳しさ、苦しさか描かれる。今回はその教育の問題に迫っていく。

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    2024年04月05日
  • 水まきジイサンと図書館の王女さま

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    ひまわりめろんさんの本棚からです
    『デフ・ヴォイス』シリーズからのスピンオフ作品です


    この本を見た瞬間、首を45度に傾け両手を広げ肩をすくめました
    「ん?なにこれ?知らない…」の手話ですね
    ひま師匠と同じくテキトーなことをやってます
    テキトーなところは師匠譲りです
    つまりテキトーな師匠が悪いということです


    で、ひま師匠曰く「『デフ・ヴォイス』シリーズが好きな人は読まなあかんやつやで!」とおっしゃっていましたので読みました

    というよりも、「やずややずやってそれはにんにく卵黄な!(少し本の内容に関係あり)」のレビューの一文が気になって読んだ次第でありますw

    いや〜、そういうことか!

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    2024年03月22日
  • 慟哭は聴こえない

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    ネタバレ

    デフ・ヴォイス3作目

    耳の聴こえない人たちの苦悩が日常生活の多岐にわたることに気付かされる
    産婦人科受診、119番で救急車を呼ぶこと、雇用差別、手話を使う人への特別視

    荒井家に生まれた子ども、瞳は生まれつき聴覚障害を持っていた
    そのことによって家庭内外で起こる出来事に心が痛む

    ただ、瞳は家族みんなに愛されて健やかに成長している
    やっぱり家族との関りが大事だなと思う

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    2024年02月29日
  • 慟哭は聴こえない

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    デフヴォイスシリーズ3作目。
    通報システム、赤ちゃんが手話を覚える過程や、限られた地域だけの手話があることなど、多くの学びがあった。こんなにも話の種が尽きないことに驚くばかり。本当に奥が深いし、知らないことだらけ。そして語り口が優しく、いつもとても読みやすい。

    あの天真爛漫な美和ちゃんも反抗期が来るなんて、なんと寂しい…とここまで読んできた読者はみんな思うのではないかな。大人っぽく成長した英知くんとのこれからがどうなるのか楽しみすぎる!

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    2024年02月17日
  • 龍の耳を君に

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    ネタバレ

    デフ・ヴォイスの続編

    手話通訳士の荒井
    前作からの恋人、みゆきとの関係が一歩進み同棲をすることに
    みゆきの娘美和とは手話を教えたり、良好な関係
    美和の友達で緘黙症の少年に手話を教えるが、それが後にとある事件に関わってくる

    今作でも日本手話と日本語手話についてや、聴覚口話法のことについて、ろう学校についての議論がなされている
    身近にろう者がいないこともあり、今まで知らずにいたろう者の抱える多くの不自由さに気がつく

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    2024年02月02日
  • 漂う子

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    居所不明児童をテーマにひとりの女の子に焦点を当て書かれた小説ではあるが、
    丸山作品を読むと、小説の可能性を感じる。
    読者を楽しませるというよりも、引き込みつつ「社会」と向き合うきっかけをくれる。

    しかし、里親制度と養子縁組の混同はあってはならぬミスで残念であった。

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    2024年01月17日
  • 龍の耳を君に

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    デフヴォイスシリーズ第二作。
    個人的にはスピンオフの何森刑事シリーズの方が好きなのだが、この本編も考えさせられる。
    実はこの作品で一番心に残っているのは、『聾』という漢字の成り立ち。龍の退化した耳がタツノオトシゴというのも興味深い。

    この作品には緘黙症の少年が登場する。母親すら抱き締めることが出来ないデリケートな面がある一方で一度見たものは細かなところまで覚えているという驚異的な記憶力もある。
    特性を掴むまで大変だが、その特性に合わせた対応が出来れば彼の能力を存分に伸ばすことが出来そうだ。
    だがそれは他人であるから簡単に言えることかも知れない。

    このシリーズを読んでいると障害とは何ぞやとい

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    2024年01月06日
  • 刑事何森 逃走の行先

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    〈デフ・ヴォイス〉シリーズスピンオフ〈刑事何森〉シリーズ第二作。
    はみ出し刑事・何森が、〈デフ・ヴォイス〉シリーズの荒井みゆきとタッグを組んで三つの事件の捜査をする。

    読み終えて何ともモヤモヤする作品だった。
    弱者の女性たちの犯罪を描いているのだが、何森とみゆきが犯人を捕まえてお仕舞いではない。それどころか捕まえることさえ出来ない事件もある。

    作中に出てくる『クー・ハン』なる組織も、そこに助けを求めるしかない女性たちも、その先には何があるのか。
    映画のようなハッピーエンドが待っていれば良いが、本当にそうなるのか。一生守られて逃げ続ける日々が続くのは辛くないのか。

    今の日本社会にある様々な

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    2023年12月29日
  • 刑事何森 逃走の行先

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    「デフ・ヴォイス」シリーズのスピンオフ、“刑事何森”第二弾。

    「逃走の行先」というタイトルにもある通り、“逃げる女”(逃げざるを得なくなった女)をテーマにした、連作三話が収録されています。

    定年間近(!)の何森刑事とバディの荒井みゆきが追うのは、派遣先の上司を刺して行方をくらましたベトナム人技能実習生。その背景には非合法の救済組織があるようで・・(第一話「逃女」)。

    丸山さんの作品には毎回考えさせられていますが、今回も、この国が抱える厳しい実情が浮き彫りになるような内容となっております。
    技能実習生の厳しい現実を扱った、第一話「逃女」。
    ホストに嵌った女性の末路・・売春斡旋、パパ活問題の

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    2023年12月24日
  • 刑事何森 逃走の行先

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    外国人技能実習生の妊娠問題「仮放免」、パパ活の実態、入管難民法の改正問題、の3話短編。

    平和で閉鎖的な日本で起きている大切な問題提起本。
    きっかけになれば、という思いか…

    あとがきに記載されたように、読者の人気次第で、定年何森刑事のその後物語、続編が出るか決まるらしい。読んでみたい気もするが、どうも理屈っぽさに飽きも感じる。



    全世代で最も貧困率が高いのは、65歳以上の高齢単身女性。コロナ禍以前から4人に1人が貧困で、65歳以上だと2人に1人になる。

    フードバンクの中に、支援したい人からの提供を受け付けることを「フードドライブ」といい、集まった食品を配布する場所や作業を「フードパント

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    2023年11月16日