中原淳のレビュー一覧
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育児は仕事の足かせになるというネガティブな印象を少しでも変えるための本。
・専業主婦は少数派になる可能性。
自分の仕事を持ちたいという女性の増加、家計の厳しさから共働き夫婦が今や6割まで増えてきた。
・父親の子育て参加のメリット3つ。
対人関係系(多様性のある人間関係、攻撃回避を含めた自己調整能力を学べる)、ストレス系(母の育児不安やストレス軽減)、非行抑制系(子供の非行を防止)。
・育児=子供のお世話ではない。
保育園のリストアップ、先生とのコミュニケーション、行事参加、トラブルあったら相談などの体制づくりも含む。
・ワンオペ育児ではなくチーム育児。
出産後、共働き生活がスタートして1年が正念場。そこでチーム形成ができればその後も働いていける可能性が高まる。
・リーダーシップ行動。
ゴールを設定して人を巻き込む行動。育児は1つのプロジェクトで、リーダーシップ行動の獲得が促される経験が含まれている。
・育休中のママと管理職の共通点2つ。
次に何が起こるのか予測しにくい。仕事の重なり度が激しい。
・チルドレンファーストではなくファミリーファースト。
やりたいことができなくて不満が溜まる、それが子供に伝わるというデフレスパイラルに陥る人が多い。
・思い込む男性が乗り越えるべき3つの壁。
できるとは思えない思い込みを解除する。
やり方を学ぶ(1-2ヶ月なんとか頑張ってみる)。
働き方の見直し。
+妻の先輩風に耐える。
・女性は育児が苦手とは言えない。
・翻弄されることを楽しまなきゃやってられない。
・家事の総量を書き出すことで夫のしている割合がわかる。
・ヘルプシーキング思考。抱え込まずに他者に対して援助を求めていく発想。
出産はプレイヤー発想からマネージャー発想に切り替える絶好のチャンス。
男性の育児参加の重要性が学べた。 -
Posted by ブクログ
フィードバック系最高の良書。
組織も上司も先輩も、成長に必要な資源を提供しなくてはならない。その資源提供の手段としてフィードバックスキルを学ぶべき。
○フィードバックとは
・情報通知(ティーチング)
┗ たとえ耳の痛いことであっても、部下のパフォーマンス等に対して情報や結果をちゃんと通知すること
┗ 現状を把握し、向き合うことの支援
・立て直し(コーチング)
┗ 部下が自己のパフォーマンス等を認識し、自らの業務や行動を振り返り、今後の行動計画をたてる支援を行うこと
┗ 振り返りと、アクションプランづくりの支援
○フィードバックの流れ
0. 情報収集
1. 信頼性の確保
2. 事実通知
3. 問題行動の腹落とし
4. 振り返り支援
5. 期待通知
6. フォローバック
○0. 情報収集
・情報収集のSBI
・Situation(シチュエーション/どのような状況で、どんな状況のときに)
Behavior(ビヘイビア/どんなふるまいが、行動が)
Impact(インパクト/どんな影響をもたらしたか、何がだめだったか)
・常にメモれ
○1. 信頼性の確保
・もちろん普段から相互理解は進めておくべき
・最低でも相手の意思をリスペクトする態度から始めるべき
○2. 事実通知
・目的をストレートに述べること
・一緒に改善策・打開策をみつけるんだ。だから正直に言うんだ
・「私には、先日のあなたの行動は○○のように見えるけど、どう思う?」という聞き方も良い。まず事実を相互で客観的にしていく
○5. 期待通知とフォローバック
・上司がしっかりと期待を伝えること
・フィードバックで即改善できるやつは1割。継続的に向き合え
○フィードバックには期限を設ける
・フィードバックをしても変わらない部下がいるのは事実
・相手は「変わらない」を選択している
・感覚的には3~4回で変わらなければしかたない
・そうなったら外科手術(配置転換、降格、リストラ
┗ もちろん、安易に外科手術に走ってはいけない。まずは部下の成長を信じて期待し、フィードバックを与え続ける
○メモ
・人から指摘される痛みを最近味わってないなという人がいたら、それは自分の実力がついたからというより、成長が止まりつつある危険信号
・ティーチングとかコーチングとかどうでもよい。成長に焦点あたっていればなんでもいい。そんなことよりフィードバック
・コンフォートゾーンにいさせるな。常にラーニングゾーン(ストレッチゾーン)におけ
・成長を期待しているが故にストレートにフィードバックを今からしますって言うような前置きで心理的な安全性を一部担保するべき
・一番誠実なのは「相手の気持ちを考えたうえではっきり伝えること」でしかない
┗ 率直なフィードバックをしないのは「不誠実」
・怒った相手へのフィードバックは「そんなに怒るということは、こうした方がいいという強い思いがあるんだよね。それを聞かせてくれないかな」
┗ 無理に話そうとしないで相手に喋らせておけば落ち着きを取り戻す
・フィードバックは場数。シャドーフィードバックもやるべきだし、フィードバックした自分の点数を自分につけて振り返るべき -
Posted by ブクログ
■うざすぎる残業武勇伝
・人はそれぞれの「残業観」を持っている。毎日のように残業をして出世した人は「残業=良きもの」とし、家計を支える人は「残業=お金」と考える
・残業に対する見方は多様
■残業が個人にもたらすリスク
①健康リスク
・「長期間働き続ける」ためには「長時間働き続けない」ようにしなくてはならない
⓶学びのリスク
・今起きていることは「キャリアのマルチステージ化」。長期間働き続けるためには常に新しいことを学び続ける必要がある。(残業によって)学ぶ時間が持てなくなる
■残業が企業にもたらすリスク
①採用に関わるリスク
・ブラック企業として敬遠される
⓶人材育成・早期離職のリスク
・これからの時代は育成方法を再考して離職を防ぎリテンション(優秀な人材を自社に確保しておくための施策)を行ず必要がある。そのコツを一言でいえば「時間ではなく人材開発の質で個人の成長を支援する」こと
③イノベーションリスク
・競争優位を生み出すイノベーションは職場における「「労働投下量=かけた時間」とは比例しない
・イノベーションの源泉は新しいアイデアや知見を生み出すことであるが多くの場合「既存の要素の組み合わせ」から生まれる(イノベーションの本質を「新結合」と表現〔シュンペーター〕)
・異なる領域にある様々な物事やサービスを「かけあわせること」が必要。そのために必要なのは「異質なもの」との出会い
④コンプライアンスリスク
・厚労省によると2017年度労基法違反で労働基準監督署が是正指導を行った企業数は前年から4割増しの1870社で過去最高
■日本の職場特有の「二つの無限」
①「時間の無限性」
・その原因は「法規制の実効性の乏しさ」
・法定労働時間は1日8時間、週40時間と定められているが第36条協定を結びさえすれば時間外労働は認められる。しかも繁忙期などは「特別条項付の36協定届」を届ければ残業時間の基準を超えて働かせられるため実質青天井
⓶「仕事の無限性」
・日本の職場は「どこまでが誰の仕事か」という区切りが付けにくい「仕事の相互依存性」
・日本以外の多くの国では「ジョブ型」という雇用システムがとられる
・(「ジョブ型」とは雇用契約時に結ぶ「職務記述書(ジョブ・ディスクリプション)」という書類により一人一人明確に仕事の範囲が規定される仕組み
・日本型の雇用システムは「メンバーシップ型」で先に「人」を採用してから「仕事」を割り振る。その結果「必要な仕事に人が付く」のではなく職場に人が付きそれを皆でこなす」形になるため「仕事の相互依存度」も高くなる
■経済成長期の「残業文化」にはメリットがあった。
・当時の産業構造は製造業中心の大量生産・大量消費時代で「残業した分だけ物が作れ、売れる」状況であり企業にとって残業のメリットは大きかった
・その後の内需拡大により日本経済は大きく成長し欧米諸国が長期間かけて経験してきた産業構造と人口動態の変化を数十年で一気に経験した。その間に起きた急激な組織成長と変化に対応すべく、日本企業は独自の「日本型雇用システム=メンバーシップ型雇用慣行」を発達させた
・日本の雇用慣行の特徴は組織内部に労働市場を持っている
・内部労働市場と外部労働市場の特徴
就業期間(日本:終身雇用が前提/欧米:就業期間は短め)
解雇(簡単には行われない/比較的容易に行われる)
育成方法(異動・転勤等を通じた内部育成/組織外部での能力・スキル調達)
給与(年功序列型/職務給与の紐づけ、報酬上昇にはより高度な職務遂行を要す)
人材流動性(低い/高い)
失業率(低い/高い)
■日本型雇用(メンバーシップ型)は人をなるべく長期に雇用するが、景気の浮き沈みで早急に人を入れ替えられない(人件費を下げることができない)。
・日本企業は景気が悪くなった時、人を切るのではなく労働時間を減らして対応する。つまり「景気が良い時は残業し、悪い時は残業を減らす」形で人員の代わりに残業時間を調整用のバッファとして活用することで外部状況の変化に対応してきた
■従業員が雇用主や企業に寄せる期待を「心理的契約」という。心理的契約は言わば労使双方の「暗黙の了解」で明文化されたものではない。
■「多元的無知」とは「自分はAだと思っているが自分以外の人は皆Bだと思っている」と予期することで結果的にその予期された「集団的な思い」ここでは「B」の方に自分の行動を合わせてしまうこと。
・「そう思っているのは自分だけ」と「皆」が思い込むことによって結果的に「皆」がその意思とは逆の行動をとってしまう
・「自分は残業したくない指導料が先に帰っても嫌じゃない」と思っていても、自分以外の人が「先に帰ることなんて許せん」と思っているんじゃないかと考え、皆が残業に勤しんでしまう(残業の「感染」)
■「若い頃に長時間残業をしていた経験がある上司」の下で働く部下は残業時間が長くなる傾向にある。
・「帰りにくい雰囲気」が上下関係や階層関係によって強化される(残業の「遺伝」)
■長時間残業を経験していた上司のマネジメント行動の特徴
・自分の仕事が終わっても職場に残る
・時間をかけて仕事をする部下を評価する
・優秀な部下に優先して仕事を割り振る
・これまでの慣習ややり方に固執する
■必要なのは「学習棄却」
■残業習慣は新卒時の残業経験に大きく影響される
・残業習慣は世代や組織をも越えて受け継がれていくため、更なる「遺伝」を断ち切るには新卒入社時に時間と効率を意識する習慣を身につけさせることが鍵となる
■個人レベルで長時間残業を強化するのが「残業代依存」と「麻痺」
・勤務時間内にはこなせない量の業務があり、そのために残業をするがいくらやっても終わらず日々残業を繰り返すうちそれが当たり前になる。残業が習慣化し残業代が支払われることが当然になってくると「残業代を前提として家系を組み立て」始め生活給の一部となる。そうなると残業代が支払われなくなることは大きな「損失」「デメリット」と感じられるようになる
・残業によって生み出された成果が組織内で評価されると人によっては過剰な長時間残業を続けていながら幸福感が高まる「麻痺」の状態になり更に残業習慣を強めていく
■組織レベルで長時間残業を強化するのが「集中」と「感染」
・習慣的な残業によって多くの業務をこなしている人は組織内で「できる人」とみなされ、「できる部下に仕事を振る」マネジメントにより、更に多くの業務を任されその人に業務が集中する
・その職場に「周りの人がまだ働いていると帰りにくい雰囲気」があると長時間残業は職場全体に「感染」する
・職場全体に残業習慣が広がり不文律となっていく
・長時間残業をしているのは上司や活躍している先輩であるため若い世代はその顔色を窺って残業するようになる。特に新人時代はこうした上司や先輩からの影響を受けやすく残業習慣が世代間で伝わる「遺伝」現象につながっていく
・これらのメカニズムのポイントは「互いが互いを強化する」方向に作用すること。残業の「集中」が進めばその職場への「感染」力は増し、そのために残業時間が増えれば「麻痺」や「残業代依存」が起こりやすくなり若い頃にそうした環境に染まれば「遺伝」を引き起こす
■ある仕事のやり方、ルーティン(仕事の定型)が組織内に「定着」し、いわば「制度」のように機能していくことを「組織学習」という。
・「長時間残業」のメカニズムもこの「組織学習」によって説明できる
・個人レベルでは「麻痺」「残業代依存」が起こり個人の「習慣」として定着する(個の学習)
・組織レベルでは「集中」「感染」が起こり組織内の非公式な「制度」として定着する(ヨコの学習)
・これらの異なるレイヤーのメカニズムが互いに強化し合い単なる「個人の意識」レベルを越えて残業習慣を「組織全体」に根付かせる「負の組織学習」が起きる。さらにその学習効果は「遺伝」というプロセスで世代間に継承される(タテの学習)。ここに生活費を残業代に依存する「家庭」という要素も加わる。残業代を家計に組み込んだ生活を続けてきたことで家庭という組織内でも「負の組織学習」が起きる
■数十年変わらない長時間労働習慣は長い年月にわたって日本企業全体で行われた「組織学習」の「成果の蓄積」と捉えられる
・長時間残業は個人がひとりで解決できる問題ではなく組織ぐるみで解決しなければならない問題
・今、蓄積されてきた「負の組織学習効果」に対して人手不足、産業構造の変化、労務管理のリスク、新たな価値観といった変化に対する外部環境とのコンフリクト(考えや利害の衝突)が起きている
■全社的に強制力の強い残業施策が実施され残業時間が削減された分の「残業代還元」がなければ従業員にとっては実質的に給与の不利益変更でしかない
・調査では全体の60.8%が「基本給だけでは生活に足りない」と答えている
・「残業代還元」がない限り「残業施策」へのコミットメントを高めることは難しい
■「希望のマネジメント」(残業少+パフォーマンス高)に必要な3つの力
①ジャッジ力:不確実な状況でも一貫した軸をもって迅速に状況判断・支持する能力
⓶グリップ力:現場の状況や進捗を把握する能力
③チーム・アップ力:オープンで風通しよく活発にコミュニケーションをする能力
・これらをバラバラに意識する必要はない。3つの力は密接に関連している
・3つのうちのどれか一つでも欠けると「負のスパイラル」に陥る危険性もある
・絶望のマネジメントはジャッジ力、グリップ力、チームパップ力のいずれも低い
・「グリップ力」の低いマネジャーは上層部からの指示を丸呑みして部に伝達するだけ
・「チーム・アップ力」が低いマネジャーは部下と上司、あるいは部下同士での情報連携、フォロー体制の構築ができない
■残業の組織学習を解除する「3つの透明性」
①業務の透明性
・残業の「感染」「集中」は「誰が・何を・どんなふうに行うか」といった業務の透明性に関わるもの
⓶コミュニケーションの透明性
・コミュニケーションの透明性が低い組織では残業が感染しやすい。「先に帰りにくい」という同調圧力が強くなる
③時間の透明性
■「成果」の定義を変える─「努力+成果」から「時間当たり成果」へ
■「成長」の定義を変える─「経験の量」から「経験の質」へ -
Posted by ブクログ
「データと対話」で職場を変える技術 サーベイ・フィードバック入門 これからの組織開発の教科書
著:中原 淳
「サーベイフィードバック」とは、サーベイ(組織調査)で得られた「データ」を適切に現場に届け(フィードバックし)、現場の変化・職場の開園を導く技術のことである。
サーベイによるデータは「正解」を教えてくれない。
サーベイやデータが、「現場を変える」わけではない。
しかし、データは「無意味」ではない。
効果的にフィードバックされたサーベイやデータは、「現場に対話」をもたらす。そして、対話は「明日」をつくる。
本書の構成は以下の6章から成る。
①なぜサーベイ・フィードバックが必要なのか
②サーベイ・フィードバックの理論
③効果的なサーベイ・フィードバックのプロセス:前編
④効果的なサーベイ・フィードバックのプロセス:後編
⑤サーベイ・フィードバックの盲点
⑥サーベイ・フィードバックの企業実践事例
サーベイは大切であり、フィードバックも大切。
しかし、その企業・組織としてどうあるべきか・どうなりたいかを明確にする。方向づける。ことが出来ていなければ、サーベイも本質を得なかったり、フィードバックについてもゴールなきもの、ゴールしてもそこは望んでいなかった・・・。ということにも陥る。
もちろん始める前から明確なゴールはそこは正解かはわからない。やりながら進むことも必要であり、それを繰り返す中で時代に合わせることも大切である。
手探りの中動くにしても本書のようにサーベイ・フィードバックの入門書はより正解に近づく指南書として活躍する。対個人に対してのフィードバックでも大変であるが、それを組織に当て込むとなるより大変である。しかし、今の時代はそれが求められている。近道はなく一歩ずつ進むしかない。
遠い道のりではあるかもしれないが、一歩踏み出さなければ始まらず、ゴールにはたどり着かない。
難しいが興味深い。
まずは試すことからスタートしたい。 -
Posted by ブクログ
見えるかできないものは、マネージできない。
自動的に見えるようにするためのサーベイやデータ
測定によって見える化されたデータが、ただちに意味あるものかどうかは別の話。
職場や環境を変えるに値するものであるかどうか、それを決めるのは、現場の人々です
ミュラー 測りすぎ なぜパフォーマンス評価は失敗するのか
危機感を叫ぶだけでは人は動きません。
重い腰を上げるだけのデータが必要なのです。
「このデータは自分たちのは変革につながるのだ」「将来の姿は自分たちの選択で決まるんだ」という当事者意識オーナーシップの醸成、これができていないと変革への抵抗(自己防衛的な行動)
サーベイ・フィードバック 短期間で組織を変えるアクション
定量か、定性か、ではなく定量も定性も。
自分たちの働き方を自分たちで決めよう
フィードバックミーティング(目的をはっきり答える)
データは所詮データですが、と言って逃げ場を残す -
Posted by ブクログ
ネタバレ<どんな本?一言で紹介>
国会などでは語られない!
膨大なデータから「残業」を減らす施策本。
<どんな人におすすめ?>
残業を減らしたい会社員。
残業が多くて、達成感がある会社員。
社内の「働き方改革」を担当している人。
<読んだら、どんなことが分かるの?>
どうして日本人は残業するのか。
どうしたら、残業を減らせるのか。
・人口減ってるのに「長時間労働ができない人」が働けない現状はおかしい。
・働く人にとっての「長時間労働」によるリスク2つ
・企業にとっての「長時間労働」によるリスク4つ
・日本で残業文化が根付いたのは「仕事と時間の無限性」のせい
・「残業麻痺」に陥る2つの要因
・「アンラーニング」は新しいことを吸収するよりも難しい
<日々の生活、仕事などに活かせるポイント>
1.「仕事の相互依存性」を脱却せよ
個人の仕事の範囲がはっきりしておらず、責任範囲も不明確。そのため、自分の仕事が終わっても帰りづらい。
残業は、個人の能力不足というより、職場の雰囲気や人間関係の中で生まれている。
(個人で出来ることは限られているが、勇気をもって帰宅すると、慣習が変化していく。※本書でない個人のプチ体験談)
2.残業しても、本質的に成長しない
大人の学びには、「3つの原理」がある。①難しい仕事へ②背伸びする、③過去の仕事の振り返り、信頼できる人からのフィードバック。
「長時間労働」をしている人は、②③ができない状況なので、本人が感じているよりも成長していない。
(やらなくていい仕事は依頼を受けてもやらない。相談や依頼をされ、提案できる立場になると、残業コントロールが可能。ただし、作業を受ける立場でずっといると、コントロール不可避が続く。※本書でない個人のプチ体験談)
3.「アンラーニング(学習棄却)」する
「長時間残業体質」の上司たちは、「働き方改革」や「長時間労働是正」がこれだけ叫ばれていたとしても、マネジメントの仕方を変えられない。かつての成功体験がくっついているからだ。
とりわけ優秀な社員を採りたいのであれば、「人事課題」ではなく「経営課題」として早急に取り組む必要がある。
<感想>
会社のトップが意識を変えないと、マネジメントも変わらない。しかしトップもマネジメントも、なかなか旧来の慣習に縛られている。
そんな中で個人で出来る事は、本当に限られているけれど、本書で考えるいいきっかけになる。 -
Posted by ブクログ
働き方改革が、号令をかけるだけで、実態が伴わない。
何故、働き方改革が進まないか。
長時間残業がなぜ起こるか、から読み解く。
なんとなく感じていたことを、客観的に言語化して説明してくれる、気づきにあふれる本。
残業は、長年日本の会社が組織学習してきた、強固な仕組だということ。
チームで一致団結して解決する風土がある職場で長時間残業が発生しやすいというのも、言われてみれば確かに。
本来は、生産性向上のために、そのような職場を作ろうと皆気を配っていると思うのだけど、逆に個人の裁量がなくなり、付き合い残業や、残業麻痺した幸福感を醸成しているのだなと、目からウロコでした。
皆で協力していればその努力が報われ、自然に出世が約束されていた社会では、頑張ることが重要で、モーレツに仕事に奉仕することへ見返りがあった。
現在は、先が見えなく、役職ポストも不足、その上、会社が安泰かすらわからない状況、会社に見切りをつけた者は、条件の良い会社へ転職していく。
社会の状況が変わってきている今、長時間残業を良しとするのは時代遅れなのだなと感じた。
第四章のタイトル『残業は、「集中」し、「感染」し、「遺伝」する』
というのが、残業の仕組みを端的に表している。
・能力の高いメンバへ仕事が「集中」する。
・能力の高いメンバが長時間残業する姿を見た他のメンバは
①あこがれ、自分も長時間残業へ
②自分の能力がないと思われたくないのでフェイク残業へ
・そのような職場で育った人物が、残業を良しとする。
残業をすることでフロー状態(完全に集中、浸っている状態)に入り、幸福感が増す「残業麻痺」が起こる。残業は心身に影響を及ぼしているが、本人は気づかない。
というのも実感伴って理解できる。