感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2022年11月06日
麻痺
何かに集中していて、意識が回らなくなる
集中
できる人に仕事が集中する
感染
空気を読んだり、仕事を増やされないように、残業する
遺伝
そういう教育を受けて、それが染み付いて、下の人間にも同じことを求める
個人に「早くこなして、早く帰れ」と言っても解決できない、根の深い問題だと分かった...続きを読む。
Posted by ブクログ 2021年07月18日
残業削減で、上手くいっている企業は
削減分を原資に別の手当にあてる のがベターのようだ。
この手のものは 強引な制度は サービス残業を生み出す要因になる。
何が原因で多いのか? 個別に聞いて回るのがよさそうだ。ただ、聞いてみると本人も なぜ増えたのかわかっていない節がある。
自分の役割を理解し...続きを読むていない。早く帰る動機がないのが原因か?
Posted by ブクログ 2020年10月23日
■うざすぎる残業武勇伝
・人はそれぞれの「残業観」を持っている。毎日のように残業をして出世した人は「残業=良きもの」とし、家計を支える人は「残業=お金」と考える
・残業に対する見方は多様
■残業が個人にもたらすリスク
①健康リスク
・「長期間働き続ける」ためには「長時間働き続けない」ようにしなくては...続きを読むならない
⓶学びのリスク
・今起きていることは「キャリアのマルチステージ化」。長期間働き続けるためには常に新しいことを学び続ける必要がある。(残業によって)学ぶ時間が持てなくなる
■残業が企業にもたらすリスク
①採用に関わるリスク
・ブラック企業として敬遠される
⓶人材育成・早期離職のリスク
・これからの時代は育成方法を再考して離職を防ぎリテンション(優秀な人材を自社に確保しておくための施策)を行ず必要がある。そのコツを一言でいえば「時間ではなく人材開発の質で個人の成長を支援する」こと
③イノベーションリスク
・競争優位を生み出すイノベーションは職場における「「労働投下量=かけた時間」とは比例しない
・イノベーションの源泉は新しいアイデアや知見を生み出すことであるが多くの場合「既存の要素の組み合わせ」から生まれる(イノベーションの本質を「新結合」と表現〔シュンペーター〕)
・異なる領域にある様々な物事やサービスを「かけあわせること」が必要。そのために必要なのは「異質なもの」との出会い
④コンプライアンスリスク
・厚労省によると2017年度労基法違反で労働基準監督署が是正指導を行った企業数は前年から4割増しの1870社で過去最高
■日本の職場特有の「二つの無限」
①「時間の無限性」
・その原因は「法規制の実効性の乏しさ」
・法定労働時間は1日8時間、週40時間と定められているが第36条協定を結びさえすれば時間外労働は認められる。しかも繁忙期などは「特別条項付の36協定届」を届ければ残業時間の基準を超えて働かせられるため実質青天井
⓶「仕事の無限性」
・日本の職場は「どこまでが誰の仕事か」という区切りが付けにくい「仕事の相互依存性」
・日本以外の多くの国では「ジョブ型」という雇用システムがとられる
・(「ジョブ型」とは雇用契約時に結ぶ「職務記述書(ジョブ・ディスクリプション)」という書類により一人一人明確に仕事の範囲が規定される仕組み
・日本型の雇用システムは「メンバーシップ型」で先に「人」を採用してから「仕事」を割り振る。その結果「必要な仕事に人が付く」のではなく職場に人が付きそれを皆でこなす」形になるため「仕事の相互依存度」も高くなる
■経済成長期の「残業文化」にはメリットがあった。
・当時の産業構造は製造業中心の大量生産・大量消費時代で「残業した分だけ物が作れ、売れる」状況であり企業にとって残業のメリットは大きかった
・その後の内需拡大により日本経済は大きく成長し欧米諸国が長期間かけて経験してきた産業構造と人口動態の変化を数十年で一気に経験した。その間に起きた急激な組織成長と変化に対応すべく、日本企業は独自の「日本型雇用システム=メンバーシップ型雇用慣行」を発達させた
・日本の雇用慣行の特徴は組織内部に労働市場を持っている
・内部労働市場と外部労働市場の特徴
就業期間(日本:終身雇用が前提/欧米:就業期間は短め)
解雇(簡単には行われない/比較的容易に行われる)
育成方法(異動・転勤等を通じた内部育成/組織外部での能力・スキル調達)
給与(年功序列型/職務給与の紐づけ、報酬上昇にはより高度な職務遂行を要す)
人材流動性(低い/高い)
失業率(低い/高い)
■日本型雇用(メンバーシップ型)は人をなるべく長期に雇用するが、景気の浮き沈みで早急に人を入れ替えられない(人件費を下げることができない)。
・日本企業は景気が悪くなった時、人を切るのではなく労働時間を減らして対応する。つまり「景気が良い時は残業し、悪い時は残業を減らす」形で人員の代わりに残業時間を調整用のバッファとして活用することで外部状況の変化に対応してきた
■従業員が雇用主や企業に寄せる期待を「心理的契約」という。心理的契約は言わば労使双方の「暗黙の了解」で明文化されたものではない。
■「多元的無知」とは「自分はAだと思っているが自分以外の人は皆Bだと思っている」と予期することで結果的にその予期された「集団的な思い」ここでは「B」の方に自分の行動を合わせてしまうこと。
・「そう思っているのは自分だけ」と「皆」が思い込むことによって結果的に「皆」がその意思とは逆の行動をとってしまう
・「自分は残業したくない指導料が先に帰っても嫌じゃない」と思っていても、自分以外の人が「先に帰ることなんて許せん」と思っているんじゃないかと考え、皆が残業に勤しんでしまう(残業の「感染」)
■「若い頃に長時間残業をしていた経験がある上司」の下で働く部下は残業時間が長くなる傾向にある。
・「帰りにくい雰囲気」が上下関係や階層関係によって強化される(残業の「遺伝」)
■長時間残業を経験していた上司のマネジメント行動の特徴
・自分の仕事が終わっても職場に残る
・時間をかけて仕事をする部下を評価する
・優秀な部下に優先して仕事を割り振る
・これまでの慣習ややり方に固執する
■必要なのは「学習棄却」
■残業習慣は新卒時の残業経験に大きく影響される
・残業習慣は世代や組織をも越えて受け継がれていくため、更なる「遺伝」を断ち切るには新卒入社時に時間と効率を意識する習慣を身につけさせることが鍵となる
■個人レベルで長時間残業を強化するのが「残業代依存」と「麻痺」
・勤務時間内にはこなせない量の業務があり、そのために残業をするがいくらやっても終わらず日々残業を繰り返すうちそれが当たり前になる。残業が習慣化し残業代が支払われることが当然になってくると「残業代を前提として家系を組み立て」始め生活給の一部となる。そうなると残業代が支払われなくなることは大きな「損失」「デメリット」と感じられるようになる
・残業によって生み出された成果が組織内で評価されると人によっては過剰な長時間残業を続けていながら幸福感が高まる「麻痺」の状態になり更に残業習慣を強めていく
■組織レベルで長時間残業を強化するのが「集中」と「感染」
・習慣的な残業によって多くの業務をこなしている人は組織内で「できる人」とみなされ、「できる部下に仕事を振る」マネジメントにより、更に多くの業務を任されその人に業務が集中する
・その職場に「周りの人がまだ働いていると帰りにくい雰囲気」があると長時間残業は職場全体に「感染」する
・職場全体に残業習慣が広がり不文律となっていく
・長時間残業をしているのは上司や活躍している先輩であるため若い世代はその顔色を窺って残業するようになる。特に新人時代はこうした上司や先輩からの影響を受けやすく残業習慣が世代間で伝わる「遺伝」現象につながっていく
・これらのメカニズムのポイントは「互いが互いを強化する」方向に作用すること。残業の「集中」が進めばその職場への「感染」力は増し、そのために残業時間が増えれば「麻痺」や「残業代依存」が起こりやすくなり若い頃にそうした環境に染まれば「遺伝」を引き起こす
■ある仕事のやり方、ルーティン(仕事の定型)が組織内に「定着」し、いわば「制度」のように機能していくことを「組織学習」という。
・「長時間残業」のメカニズムもこの「組織学習」によって説明できる
・個人レベルでは「麻痺」「残業代依存」が起こり個人の「習慣」として定着する(個の学習)
・組織レベルでは「集中」「感染」が起こり組織内の非公式な「制度」として定着する(ヨコの学習)
・これらの異なるレイヤーのメカニズムが互いに強化し合い単なる「個人の意識」レベルを越えて残業習慣を「組織全体」に根付かせる「負の組織学習」が起きる。さらにその学習効果は「遺伝」というプロセスで世代間に継承される(タテの学習)。ここに生活費を残業代に依存する「家庭」という要素も加わる。残業代を家計に組み込んだ生活を続けてきたことで家庭という組織内でも「負の組織学習」が起きる
■数十年変わらない長時間労働習慣は長い年月にわたって日本企業全体で行われた「組織学習」の「成果の蓄積」と捉えられる
・長時間残業は個人がひとりで解決できる問題ではなく組織ぐるみで解決しなければならない問題
・今、蓄積されてきた「負の組織学習効果」に対して人手不足、産業構造の変化、労務管理のリスク、新たな価値観といった変化に対する外部環境とのコンフリクト(考えや利害の衝突)が起きている
■全社的に強制力の強い残業施策が実施され残業時間が削減された分の「残業代還元」がなければ従業員にとっては実質的に給与の不利益変更でしかない
・調査では全体の60.8%が「基本給だけでは生活に足りない」と答えている
・「残業代還元」がない限り「残業施策」へのコミットメントを高めることは難しい
■「希望のマネジメント」(残業少+パフォーマンス高)に必要な3つの力
①ジャッジ力:不確実な状況でも一貫した軸をもって迅速に状況判断・支持する能力
⓶グリップ力:現場の状況や進捗を把握する能力
③チーム・アップ力:オープンで風通しよく活発にコミュニケーションをする能力
・これらをバラバラに意識する必要はない。3つの力は密接に関連している
・3つのうちのどれか一つでも欠けると「負のスパイラル」に陥る危険性もある
・絶望のマネジメントはジャッジ力、グリップ力、チームパップ力のいずれも低い
・「グリップ力」の低いマネジャーは上層部からの指示を丸呑みして部に伝達するだけ
・「チーム・アップ力」が低いマネジャーは部下と上司、あるいは部下同士での情報連携、フォロー体制の構築ができない
■残業の組織学習を解除する「3つの透明性」
①業務の透明性
・残業の「感染」「集中」は「誰が・何を・どんなふうに行うか」といった業務の透明性に関わるもの
⓶コミュニケーションの透明性
・コミュニケーションの透明性が低い組織では残業が感染しやすい。「先に帰りにくい」という同調圧力が強くなる
③時間の透明性
■「成果」の定義を変える─「努力+成果」から「時間当たり成果」へ
■「成長」の定義を変える─「経験の量」から「経験の質」へ
Posted by ブクログ 2020年09月19日
タイトルからして面白く、中身も面白かった。一昔前に味わった残業感覚・文化にデータも踏まえて納得。最終講の、定義を変えるがよくまとまってた。努力+成果、から時間あたり成果へ。経験の量から経験の質へ。ムラからチームへ。仕事との対立から仕事との共存へ。
Posted by ブクログ 2020年06月29日
耳の痛いことがたくさん書かれている。自分の身近に置いておいてバイブルとしたいと思った。残業を是と認めがちで、比較的残業の多い人は固定観念を身にまとう前に読むべき本だ。私はどちらにも該当し、この本を読んで少し頭を抱えてしまった…。
Posted by ブクログ 2020年05月06日
「残業」について分析・探求し、そのメカニズムや改善策を語った「残業学」講義の一冊。データ等基づき、具体的な解決策の提案もあり、大変参考になる。残業は「集中」し、「感染」し「遺伝」すること。「成果」「成長」「会社」「ライフ」の定義を変えて、働く人生に「希望」を持つこと。「残業」をキーワードにした組織論...続きを読む、仕事論は「働き方改革」が叫ばれる中、多くのことを考えさせられる。
Posted by ブクログ 2020年04月19日
中原先生とパーソル研究所による力作!
本書に本当に学ぶところでしたが、コロナパンデミックによるテレワークや在宅勤務が働く環境を一変させました。
この本から学べるものはどこにあるのだろうか?
Posted by ブクログ 2020年03月28日
<どんな本?一言で紹介>
国会などでは語られない!
膨大なデータから「残業」を減らす施策本。
<どんな人におすすめ?>
残業を減らしたい会社員。
残業が多くて、達成感がある会社員。
社内の「働き方改革」を担当している人。
<読んだら、どんなことが分かるの?>
どうして日本人は残業するのか。
どう...続きを読むしたら、残業を減らせるのか。
・人口減ってるのに「長時間労働ができない人」が働けない現状はおかしい。
・働く人にとっての「長時間労働」によるリスク2つ
・企業にとっての「長時間労働」によるリスク4つ
・日本で残業文化が根付いたのは「仕事と時間の無限性」のせい
・「残業麻痺」に陥る2つの要因
・「アンラーニング」は新しいことを吸収するよりも難しい
<日々の生活、仕事などに活かせるポイント>
1.「仕事の相互依存性」を脱却せよ
個人の仕事の範囲がはっきりしておらず、責任範囲も不明確。そのため、自分の仕事が終わっても帰りづらい。
残業は、個人の能力不足というより、職場の雰囲気や人間関係の中で生まれている。
(個人で出来ることは限られているが、勇気をもって帰宅すると、慣習が変化していく。※本書でない個人のプチ体験談)
2.残業しても、本質的に成長しない
大人の学びには、「3つの原理」がある。①難しい仕事へ②背伸びする、③過去の仕事の振り返り、信頼できる人からのフィードバック。
「長時間労働」をしている人は、②③ができない状況なので、本人が感じているよりも成長していない。
(やらなくていい仕事は依頼を受けてもやらない。相談や依頼をされ、提案できる立場になると、残業コントロールが可能。ただし、作業を受ける立場でずっといると、コントロール不可避が続く。※本書でない個人のプチ体験談)
3.「アンラーニング(学習棄却)」する
「長時間残業体質」の上司たちは、「働き方改革」や「長時間労働是正」がこれだけ叫ばれていたとしても、マネジメントの仕方を変えられない。かつての成功体験がくっついているからだ。
とりわけ優秀な社員を採りたいのであれば、「人事課題」ではなく「経営課題」として早急に取り組む必要がある。
<感想>
会社のトップが意識を変えないと、マネジメントも変わらない。しかしトップもマネジメントも、なかなか旧来の慣習に縛られている。
そんな中で個人で出来る事は、本当に限られているけれど、本書で考えるいいきっかけになる。
Posted by ブクログ 2020年03月15日
働き方改革が、号令をかけるだけで、実態が伴わない。
何故、働き方改革が進まないか。
長時間残業がなぜ起こるか、から読み解く。
なんとなく感じていたことを、客観的に言語化して説明してくれる、気づきにあふれる本。
残業は、長年日本の会社が組織学習してきた、強固な仕組だということ。
チームで一致団...続きを読む結して解決する風土がある職場で長時間残業が発生しやすいというのも、言われてみれば確かに。
本来は、生産性向上のために、そのような職場を作ろうと皆気を配っていると思うのだけど、逆に個人の裁量がなくなり、付き合い残業や、残業麻痺した幸福感を醸成しているのだなと、目からウロコでした。
皆で協力していればその努力が報われ、自然に出世が約束されていた社会では、頑張ることが重要で、モーレツに仕事に奉仕することへ見返りがあった。
現在は、先が見えなく、役職ポストも不足、その上、会社が安泰かすらわからない状況、会社に見切りをつけた者は、条件の良い会社へ転職していく。
社会の状況が変わってきている今、長時間残業を良しとするのは時代遅れなのだなと感じた。
第四章のタイトル『残業は、「集中」し、「感染」し、「遺伝」する』
というのが、残業の仕組みを端的に表している。
・能力の高いメンバへ仕事が「集中」する。
・能力の高いメンバが長時間残業する姿を見た他のメンバは
①あこがれ、自分も長時間残業へ
②自分の能力がないと思われたくないのでフェイク残業へ
・そのような職場で育った人物が、残業を良しとする。
残業をすることでフロー状態(完全に集中、浸っている状態)に入り、幸福感が増す「残業麻痺」が起こる。残業は心身に影響を及ぼしているが、本人は気づかない。
というのも実感伴って理解できる。
Posted by ブクログ 2019年07月20日
本書で挙げられている残業体質の会社の特徴は、まるで自分の会社のことを言われているようでした。きっと、多くの日本企業が同じような問題点を抱えているのでしょう。
しっかりと統計をとって、問題を提起するだけでなく、具体的な対策も書かれているので、多くの人に参考になると思います。上層部の人にこそ読んでほしい...続きを読む職場の実態がここにあります。
Posted by ブクログ 2023年02月09日
データに基づき、残業という現象を様々な角度から考察していて、解決の提案まで書かれている本書は全ての日本企業に参考になるのではないかと思いました。
働き方改革が言葉として定着していますが、それが形骸化していたり、見かけ上、残業がなくなっても、家に仕事を持ち帰ったりしている実態も世の中にはあります。
...続きを読む
そんなお飾りの言葉だけの働き方改革ではなく、もっと本質的な職場改善のために、個人そして組織のレベルでできることが解説されています。
さっそく職場で試したいです。
Posted by ブクログ 2021年11月07日
残業を学問的に分解分析していて面白かった。残業は集中、感染、遺伝する。など。これみんなが読めばそれだけで前に進みそう。内容すごくわかりやすく、こういう本書ける人は信頼できるよなあと。
Posted by ブクログ 2021年09月26日
取り組む順序を明確にしている点がよい。目新しさはそこまで無いが、近道はなく愚直に進めるしか無いのだろう。
結論、組織内の風通しが全てなのかなと。正直に残業を申請できて、何がネックかを打ち上げできて、上司がそう理解していること。チーム全体でコミットメントを高める以外に方法はない。
オーディオブックで拝...続きを読む聴したが、図解資料が多かったので本にしておけばよかったと少し思っている。
Posted by ブクログ 2021年09月25日
残業に「学」が付いている通り、残業を学問的にとらえて分析した本。残業をどうやったら減らせるのか、減らすだけではなく、生産性の向上にどうやったら繋げられるかを期待して読むと少し肩透かしかもしれません。
が、存外面白かったという印象。
具体的な対応や著者のコンサル的な解決策は、本当の後半にしか出てきませ...続きを読むんが、現場の声というか、ノー残業デーなんて意味ないよね、とかいう声もちゃんと把握、理解した上で展開しているのも好印象。
生活費の一部として残業代を考えている人がいる(自分の会社にもいた、いわゆる大企業なのですが)のに対し
て、残業代分を給与として還元している企業があり、効果が高かった、という件は、なるほどぉー、と。
残業が、個人の問題ではなく「集中、感染、遺伝、麻痺して残業依存になるのは職場や会社の問題」という主張に納得はするものの、自分個人として、自分を守ねばな
、と思いつつ閉じました。
Posted by ブクログ 2020年09月22日
リモートワークやフレックス、多様な働き方が増えてきた今、読んでおきたい一冊。
残業を仕組みから捉えて、なぜなくならないのかと。仕事への姿勢、成果のあり方や生活の仕方に様々な道がある。世の中の変化に合わせて変えるべきは変えて、仕事に希望を持っていけるようにしていきたいとあらためて感じる。
ジャッジ...続きを読む、グリップ、チームアップを心して「希望」を生むために実践。
Posted by ブクログ 2020年03月28日
2万人規模の調査で見る実態。今も続く残業信仰、残業麻痺、残業代などの問題の核心に鋭く迫る。しかしこれを現場レベルで解決するのは鬼ムズ。社長が高粗利モデルの戦略に変えて残業せず儲かる形にするのが先決かなぁ。社長にこそ読んでほしい1冊!
Posted by ブクログ 2020年01月26日
残業はメリットがあった。でも今はそうじゃない。残業のメカニズムがいろんな視点から書いてあって面白かった。
・残業のメリット
日本は解雇が難しく労働市場に流動性が低いため、景気の波への対応を残業時間の増減で実施していた。
日本の労働者(男性)は、残業は増えるが、残業代確保と安定雇用と昇給というメ...続きを読むリットがあったため耐えられた。
・現状
ー残業の見返りの約束が果たされなくなってきた
ー成長できない
・成長のためには、背伸びした仕事、振り返りすること、信頼できる人からフィードバックをもらえること
ー残業は集中する
・できる人に仕事が集中するため、残業は集中する
・その人は意欲的に仕事をするので個人としては大丈夫。その人のせいで周囲も”残業がいい!”という価値観に変わっていき、残業が感染する
・そんな環境で育った人が上に立つと、残業が遺伝する
ー残業代が生活費に組み込まれている
・残業削減が効かない理由
ー労働時間が正確に把握されていない
⇒見える化する
ー会社への信頼感がなく、やる気にならない
⇒コミットメントを高める
=色んな所で一貫して言う
=上司、キーマンが行動で示す
ー施策がやりきられず、やっても仕方ない感がでる
⇒死の谷を乗り越える、長期で見える化
⇒最終的には残業代減を従業員に還元
・上司にひつような力
ー決断する(やること、やらないことを決める)
ー把握する(現場の環境、進捗)
ーチームづくり(メンバー間の信頼をつくる)
・これから
ー成長のためには、人・本・旅
ー仕事外の時間を作って、質の高い経験を増やすことが大切
Posted by ブクログ 2020年01月25日
同調圧力ほど無駄なものはない
残業代とか気にならないなら、自分自身に投資する時間を増やして成長するべきだと思うし、この本を読んで社会的に見てもその風潮が強くなりつつあることが分かった。
自分の職場にもアンラーニングできてない人が多いから、内容に共感できた。
Posted by ブクログ 2019年12月14日
私自身も入社当時は、時間が助長されているとまでは言わないまでもサービス残業が当たり前で、それによって自己成長を得ていたと思っており、それ自体を悪いことだとは考えなかった。逆に労基法順守、働き方改革や生産性向上という名目でサービス残業撲滅や時間外抑制を会社から求められることに対して、反発を覚えたことも...続きを読むあった。本書でいうところの「昔の武勇伝」を部下に語ることもあり、今の若手たちは自由に残業もできず仕事をやりたいのにできないという環境をかわいそうにおもってしまうことさえあった。
しかし、自分が若いころに得られていた成長感は効率の悪いものであり、誤った考え方であると大いに反省させられた。
一方で、これが個人的な問題ではなく、日本社会に文化として浸透し待っており、個人の意識を変えただけで変えられるような問題ではなく、国や企業が働き方改革などの号令や規制だけではなく、各職場に合致した具体的な具体的な施策をもって推進しなければ容易に解決できない問題であるということを理解した。
とはいえ、それを待つだけではなく、管理職の一人としてできることから少しずつでも始めてみる必要性を感じた。まずは、自分の考え方を改めることが最初の一歩だ。
日本以外は「ジョブ型(明確に仕事の範囲を規定した契約書に基づき雇用契約)」、日本は「メンバーシップ型(人を採用してから仕事を割り振る)」。後者では仲間意識が強くなり、残業も組織や会社全体の文化になってしまう。
欧米では「労働は」なるべく避けたいもの、といった「負の効用」を持つ概念。「国富論(アダム・スミス)」において、人間にとって労働とは「toil and trouble(骨折りと苦労)」と述べている。
一方日本人は「仕事」が「希望(幸せ)」を規定する傾向にあり、仕事の中に何か「幸せ」を見出したいという価値観を持っている人が多い。
従業員が雇用主や企業に寄せるこうした期待を「心理的契約」という。心理的契約はいわば労使間の「暗黙の了解」で明文化されたものではない。これまでの日本では、年功序列や終身雇用という「心理的契約」があったからこそ、残業も厭わずがむしゃらに働いてきたとしても、その「見返り」が期待できた。
しかし、「終身雇用」と「出世への期待」は、以前に比べて「裏切られる」可能性が高まっている。
経験学習理論では、①背伸びの原理(現在の自分の力では少し難しい能力が伸びる仕事をすること)、②振り返りの原理(過去の行動を振り返り、意味づけた上で未来に何をするべきかを自分の言葉で語れるようになること)、③つながりの原理(信頼のおける他社からのコメントやフィードバックなどを得て周りとのかかわりの中で学んでいくこと)、の3つの原理が欠かせない要素である。
一方、長時間残業では①は機能しても、②と③が機能しなくなってしまう。つまり長時間残業で経験を積み重ねる(①)だけでは成長できない。日本人には「努力信仰」と結びつく「量をこなすことが成長につながる」といった思い込みが強い。
日本企業では「残業あり、成果あり」(よく頑張った)>「残業なし、成果なし」(もっと成果を出せたはずだ)=「残業あり、成果なし」(まあよくがんばった)と評価される傾向が強い。
日本人男性は残業時間が減っても「家事・育児」の時間に変化はないが、女性は増加する。つまり、女性が社会進出することで、今まで以上に女性への負担が増える構図になっている。
残業が発生するメカニズムは、「個人の能力不足」ではなく、職場の雰囲気や人間関係の中で生まれる。「集中(優秀さに基づく仕事の振り分け)」「感染(帰りにくい雰囲気)」「遺伝(若いころに長時間労働していた上司)」。
残業が定常化すると、生活費を残業代に依存する「残業代依存」になり、残業が助長される。
残業削減は、個々人で解決できるものではなく、トップダウンで全社的に取り組まなかれば効果が出ない。単なる号令だけでなく、具体的な施策やフォローがなければ浸透しない。
経営学において、マネジメントのもっとも有名な定義は「他者を通じて、事を成し遂げる」。
Posted by ブクログ 2019年11月29日
働き方改革について、アカデミックなアプローチ。特にアンケートの結果を重回帰分析している点が勉強になった。以下、本文からメモ。
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・世の中の「働き方改革」関連情報は、枝葉ばかりを見て、木も見てないし、ましてや森も見ていない。重要なのは森を見ること。本来問われなければならないのは、「日...続きを読む本をどのような社会にしていくか」ということ。
★このような絶望的なすれ違いをもたらすのは、「データに基づく対話がされていない」ため。
×人は自分に関心がある分野にだけスポットライトをあてて、全体を見ようとはしない
★残業の個人リスク=健康リスク+学びのリスク
★残業の企業リスク=採用リスク+人材リスク+イノベーションリスク+コンプライアンスリスク
★残業の三層分析モデル(分かりやすい!)P53
★残業で幸福感が増す仕組み(分かりやすい!)P123
★★★★仕事の責任範囲が明確であればあるほど、優秀な人への仕事の偏りが抑制される
★多元的無知:みんなが「帰りたいと思っているけれど人は残りたいのだろうと思って残る」
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進め方
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・市場環境が変化する中で、このままだと自社がどのように推移していくか、経営の数字をもって語る
・〇〇は手段であって、目的は、自社が力強く成果を残すこと。
・長い時間かけて組織学習されてしまった〇〇の慣行を解除するには、〇〇という外科手術的方法に加えて、中長期的な効果を狙った「漢方治療のような施策」が必要になる
→「人材開発のナレッジ」と「組織開発の知恵」が重要
★組織学習を解除する3つの透明性
①業務の透明性
②コミュニケーションの透明性
③時間の透明性
★組織開発の鉄板フレームワーク
①見える化
②「ガチ対話」
③未来づくり=プランを作る
★組織開発のコツ
①武器を渡す(知識やスキルの教育、、研修・テキスト・ワークショップ。。)←おそらく筆者が売りたい商品
②トップの強いコミットメント
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アンケートの活用←おそらく筆者が売りたい商品
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×データは得たが使い方が分からない
×やりっぱなしになっている
★従業員調査で大事なポイント
①どの数字が自社にとって重要か
②解釈を邪魔する邪念に抵抗できるか
③データを誰がどう活用するのか
★測定しないことには修正できない
Posted by ブクログ 2019年11月16日
すべてのマネジャー層、人事部門に読んで欲しい一冊。社内研修デザインに有用なインプット。昔は部下から仕事巻き取っていたなぁ...。あなたは「ジャッジ」「グリップ」「チームアップ」はできていますか?
「教室を出たら、「事」をなすのみ」
Posted by ブクログ 2019年08月28日
残業が発生するメカニズムやその対処法について書かれている。経営者や管理職は、読むべき本。思わず職場の上司の机の上に置いて置きたくなる本。ただこの本に書かれている残業削減施策を実現させるのは、本気になって取り組む必要があると思うが、日本企業でそこまでできる企業は少ないと思った。
Posted by ブクログ 2019年07月07日
残業の歴史・構成要素等、暗黙の了解となっていたことが豊富なn値のエビデンスに基づいて紐解かれており、包括的な知見を踏まえて現場の抱える課題を考える上で、役立つ良書だった。
自分が属する「ムラ」の住人をいかに幸せにするか、というミクロな起点から実践に移したい。
Posted by ブクログ 2019年06月27日
『働き方改革』によって多様な働き方、労働力の確保を実現するために重要な『長時間労働の是正』。残業を減らし、持続可能な働き方で、うまく仕事と付き合いながら人生を歩む。
残業文化その歴史についてや、残業発生のメカニズム、残業時間削減のためにはどうしたら?と言った内容が講義形式で書かれています。
読後は『...続きを読むやはり特効薬はなく、地道に働きかけ、実践するよりほかない』『組織ぐるみで取り組まねば実現は難しい』『ネガティブなケースで、自分にも当てはまってるものがあるなぁ』『今の組織ってまさしくこの状態なんじゃ?』などと少し気持ちが暗くなりました。が、『自分自身』と『組織』の『未来』のために、今取り組む必要があることもひしひしと感じました。
過去にすがらず今と未来を見る。これを肝に命じて粘り強く取り組んでいこう。
Posted by ブクログ 2022年01月11日
この本を通して、残業がなぜ発生してしまうか
・残業が成長させた(成長実感へのすりかえ)
・残業は遺伝、感染することを非認識
・生活残業化と企業側の景気変動の調整弁
また抑制しないとどの様なリスクがあり、
・個人 学びのリスク
・個人 振り返り/フィードバック機会損失
・企業 イノベーションのリスク...続きを読む
個々が抑制をどのようにして行けばよいかを学ぶ
・希望のマネジメント(成果と残業)
①ジャッジ力(迅速に判断,指示)
②グリップ力(状況と進捗を把握)
③チームアップ力(活発なコミュニケーション)
・他者を通じて、ことを成し遂げる
Posted by ブクログ 2021年02月20日
前半の残業自体の分析で、残業に幸福を感じる人達の話など「ああわかる…」ということが多々。残業の原因が個人の能力不足ではなく、職場に起因するものだというのがデータを通じて浮かび上がってきている。後半の施策の話でも、ノー残業デーなどの施策が形骸化する回を重ねるたびに効力を失っていく(しかも闇残業化する)...続きを読むというのも納得。
ではどうすればいいのか、外科手術的・漢方的という二つのアプローチが提案されている。前者は、残業時間の見える化→施策を社内でちゃんと流行らせる→1ヵ月を乗り越える→効果の見える化。後者は組織の現状を見える化→ガチ対話→未来づくり。
「見える化」を徹底的に行うのがとても大事だと思った。
Posted by ブクログ 2020年05月28日
「人は自分の経験という色眼鏡を通して世の中を見つめている」
「努力と成長を結びつけるのが日本人。現代は、競争優位を作り出すイノベーション、量ではなく質が求められる時代です」
「良いアイデアは人、本、旅から生まれる」
Posted by ブクログ 2019年08月20日
わたしの職場はいわゆるブラック企業で、みんなそれを承知で、昼食も食べずに働いているし、朝出勤すると、社員の誰かが徹夜をしている。公休なのに、働いていたりする。
組織の体質を変える、ということは、それなりに時間がかかる。今の体質を作るにも時間をかけてきたように、ちょっとやそっとじゃ変わらない。
これ...続きを読むまでに政府が掲げてきた政策や、各会社が掲げている残業対策も、間違ってはいない。ただ、その政策や対策が、その会社にマッチしているかどうかだ。
つまり。
最後の方、ある企業の実際の取り組みが載っていて、けれど、頭に入ってこないレベルで現実味のなさを感じてしまって。
残業をなくすには、長い時間をかけて、現場と上司(上層部含)が一体となって努力していくしかないのはわかる。また、単に「早く帰れ」というだけではいけないし、できる人に仕事が集中するのも得策ではない。現場によって、どんな残業対策がいいのか、それは会社によって異なるから、現場が問題点を挙げ、上司はツールを作り、現場はそのツールをもとに、試行錯誤を続けていく。
言っていることはわかる。けれど、上司にはそんなツールを作る能力なんてないし、現場も、日々自分の仕事にいっぱいいっぱいで、なかなか試行錯誤をする余裕がなく、結局いつも通りに戻ってしまう。現場も上司も、常にキャパオーバーだから、こんな風に「どうしていったらよくなるか」を頭で考える余裕がない。そして上司も、「なんとなくうまくいかなかったね」「やっぱり残業減らすなんて無理なんだよね」と、ろくに深められずに終わってしまう。
残業に対する価値観は人それぞれだし、残業に対する施策もたくさんあって。そんな中。
結局、上司が残業遺伝子を持っている以上、何も変わらないし、変えられないのか。
調査でわかった内容がとても興味深かっただけに、ちょっとだけ残念…
Posted by ブクログ 2019年07月12日
残業の発生メカニズムをデータで説明するところは、無料の労働力を利用できる先生ならでは。
行きつ戻りつ残業のメカニズムを述べてはいるが、結論に目新しさはない。
・ジャッジ力
・グリップ力
・チームアップ力
何事にも共通するキーワード。
働き方改革が声高に叫ばれる会社にお勤めのマネジャーの理論...続きを読む武装にどうぞ。