鈴木次郎のレビュー一覧
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“祝い”と“呪い”は形が違うだけで本質は紙一重なのかもしれないと感じた。不幸の手紙やチェーンメールといった身近な存在までも民俗学の対象になることに興味を惹かれる。大正時代の話や、以前はよく届いていたチェーンメールの背景を知ることで、日常の中に潜む”想い”の力を改めて意識させられる。また、どんな場面でも人良い面を見出そうとする高槻先生の姿勢は印象的で、自分も見習いたいと思う。高槻先生と佐々倉の幼少期のエピソードは可愛らしく微笑ましい一方で、どこかにほんのりとした怖さが漂い、この作品らしい余韻が残った…あれはトラウマになるわ(笑)決して単純なハッピーエンドではないものの、読み終えた後には不思議と心が温かくなる作品。
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5つ章の短編集からなる番外編
その中には、シリーズ11の本編で書かれていた「入ってはならない場所」につながるものが2章分
海野沙絵が、人間だったころの話から、八百比丘尼となった理由、それから更に時をへて、現代にいたり、「入ってはならない場所」へつながったお話
また、同じ「入ってはならない場所」につながる舞台の場所へ、高槻先生の夏ゼミ合宿に参加していた難波君の視点からのお話。
本編を随分前に読んでいたので、忘れてしまっている部分も多く、もう一度読み返してみようと思った。
それ以外に、彰良が神隠しにあって帰ってきてから、ロンドンの叔父のところで生活していた話、
そして、彼が、誕生日を祝うことを大切にしている理由を書いた話等。
准教授としての彰良先生の、子供のころの日常の生活が垣間見れた。
そして、彰良が誕生日を祝うことを大切にしている彼のその深い思いは、それを彼に言った人には伝わっているのだろうか・・・。
神隠しにあって、幸せだった日常が、失われててしまった彼は、どこか危なっかしい存在になってしまった。そんな中で、幼馴染である健司の存在は、言葉は乱暴で、ぶっきらぼうなところはあるけど、彼をこの世につなぎとめることができる、唯一の人かもっと思った。 -
ネタバレ 購入済み
高槻彰良って、何者!?父親は、誰?若しくは、何?亡くなった祖父は、誰と取り引きをしたの?そして、彰良本人は、何処に行ったの?解けそうで、解けない、謎が謎を呼ぶ………
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ネタバレシリーズ番外編3冊目。
「美術準備室の女」
美術準備室に裸の幽霊が出るという話。
実際には、準備室を締め切って、生徒が交代でヌードモデルになってデッサンをしていたという……。
女子校だからできることではある。
「山の向こう」
山梨の洞窟に住んでいた怪物に食べられに行く沙絵さんの話。
沙絵さんの半生?は、別のとこでも出てきた気がするけど、色んな意味で切なすぎる。
「俺の友達の地味メガネくん3」
番外編恒例、難波視点の話。
合宿の人食い怪物事件を難波目線でも。
難波、深町のこと大好きじゃないか・・・!
いいヤツだ。
「妖精の小箱」
高槻の叔父、渉のお話。
「誕生日を祝おう」
健ちゃん視点での過去の回想。
高槻と健司の話もなかなかに切ないものがある。
こういう、本編で読んだ話を別の登場人物の視点から見る、というのは嫌いじゃない。
というか、割と好き。 -
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ネタバレ読むと悲鳴が、という噂を聞いて戦々恐々としつつも覚悟を決めて読み進めると、なるほどなるほど。
その展開はこのシリーズを読んでいる以上は以前から予想していたことではあったので、今更悲鳴は上げずにすんだが、ついに来る時が来てしまったという妙な諦観はあった。
話がいよいよ進んだというか。
個人的には、その直前の鬼女の真相の方が余程怖かった。
途中まで、それが皆さんのいう悲鳴の理由かと思ったほど。
最初の話は手がかりを知る唯一の相手、祖父が亡くなって途方には暮れたが、久々に渉叔父さんが来てくれたし、高槻先生がまさかのスーパーで講義始めるし、まさかのキーマン、祖母からは惚気話を打ち明けられるし、精神的に安心して読めるパートだったと思う。
それなのに、ああそれなのに。
健ちゃんは(本人曰く兼任ながら)あの人の部下になっちゃうし、何だったらあの人が高槻先生と接触しちゃうし、後半は一気に精神的にくる話に。
それ以上に、前述通り鬼女の話にゴリゴリ精神削られたのだが。
子供が関わる話は、うん、しんどい……
ともあれ、物語はますます加速するのだろう。
ただこの状況で次巻までお預けを喰らうのも、またしんどいという。
そっちの意味で今切実に悲鳴を上げたい。
早く続きを、続きを早く。 -
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ネタバレ第一章「真夜中の訪問者」第二章「鬼女の腕」extra「妖精のような君」で構成されています。
第一章は11巻のラストで亡くなった高槻の祖父・嘉克の葬儀から始まり、交流の無かった祖母・佐奈子と会い、彼女から生前祖父を真夜中に訪ねてきた『友』の話を聞きそこから高槻家に何があったのかを巡らせます。
第二章は高槻のもとに山路が現れ、歴史のある料亭に伝わる『鬼女の腕』に関する依頼を受ける話です。鬼女の腕の謎を解いていくところからラストにかけては衝撃の展開でした。(ミステリー面に関してはあまり捻りは無く、民俗学というテーマ上、どうしても当時の事を詳しく知る古老が犯人となるのは仕方がない)
extraは高槻の父・智彰からの視点で語られる話なのですが、第一章の佐奈子の話と第二章で高槻たちが遭遇した怪異の発言から考えると答え合わせになる面があるのと、智彰も決して息子である彰良に対して冷淡では無かったという人間の弱さや悩み苦しみがわかる一編でした。
10巻の番外編で語られた高槻の母の過去の話から高槻の神隠しは、おそらく祖父が家を繁栄させるために何らかの契約を異界の者としたことによることで起こったことだろうなと、うっすらと思ってはいましたが、高槻本人のルーツ(おそらく父親が異界の者と考えられる)に関わることになった、また高槻が姿を消すというラストで終わることは完全に予想外でした。 -
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ネタバレ第一章 真夜中の訪問者
高槻先生のおばあちゃんから、祖父の話を訊く回。おじいちゃんではなくて、祖父。
祖父が交わしていた約束と、おばあちゃんが見た真夜中の訪問者、キーワード盛りだくさん!
お葬式とお米についての高槻先生の解説と、その後の深町くん・渉おじさん・佐々倉さんとのパーティの描写が白黒とカラフルに感じられて好き。本巻ほぼ唯一の高槻先生わんこゾーン、、でも完全なる大型犬モードではなかった(?)もっとわふわふしててほしいのに、、、
第二章 鬼女の腕
高槻先生と山路、ついに出会ってしまった。
ゼミのテーマ「呪物」の解説から入って、鬼女の腕を祀る料亭からの依頼。最近の高槻深町コンビ本物引きすぎ。最後10ページはよそ見不可の展開だし読み終わった瞬間に新刊情報が欲しくなった。
難波くんはやっぱりいいやつ。
【extra】妖精のような君
高槻先生父の印象が大分変わった回。
一章、二章での過去話にさらに上乗せしてくるかここで!?今までの巻のextraは割とあったかいお話が多かったから油断してたら最後にとどめ刺された。
シリーズの中でこんなに息を止めて読んだ巻は初めてかもしれない…。
「約束」をめぐって物語の核心に迫っているのがひしひしと伝わってくる。早く続き読みたい。
けど、やっぱり高槻深町佐々倉トリオの思わずクスッとしちゃう掛け合いとかご飯のシーン、わふわふ高槻先生を欲してしまう…既刊を読み直そう…。