あらすじ
青和大の女子学生が高槻と尚哉の元へ相談に訪れた。
サークルの友達と一緒に、雑居ビルのエレベーターで「異界に行く方法」を試した翌日、うち一人が行方不明になったという。
心当たりを尋ねると、彼女の声は歪み――。(――第一章「違う世界へ行く方法」)
遠山からの依頼で、栃木の山奥へ赴いた高槻と尚哉。
別荘地を作るための工事中らしいのだが、沼を埋め立てようとしたところ、不審な出来事が相次ぎ、困っているという。
しかもその沼には「ヌシ」が棲むという伝承もあるらしく!? (――第二章「沼のヌシ」)
「――先生が全部忘れても、俺が覚えています。約束したでしょう」
実写ドラマ化で話題騒然&人気沸騰!
異界に魅入られた凸凹コンビの民俗学ミステリ、第7弾!
感情タグBEST3
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嘘を聞き分ける耳をもつ大学生・尚哉と都市伝説や怪異を研究する教授・高槻のシリーズ7作目。
今回も面白い話ばかりだった。エレベーターを使って行けるかもしれない"異界"や、いなくなった娘は沼のヌシ様の嫁になったという"怪異"。それらを信じることは目の前の現実からの逃避でしかなかった。そう思うと切ないと感じた。
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違う世界へ行く方法、確かに違う世界だな
一度踏み入れたら相当の努力をしないと出られない世界
自分のせいで..と心を痛めていた彼女は別の意味でショック受けそう
遠山さんが猫を愛でていることにほ嬉しさを感じていた深町くんと深町くんが大学で友人がいてそれなりに楽しんでいることに嬉しさを感じるし遠山さんの関係が好き
人魚の肉を提供している店で沙絵さんが働いてるの不穏さを感じたけどそういう結末か
あさひちゃんが出てきて嬉しい
林原さんが直接釘を刺したけど、異捜が高槻先生や深町くんをどう見るのか怖いですな
准教授・高槻彬良の推察シリーズ7巻は異世界に繋がるエレベーター、沼の主、人魚の肉の物語が収められています。
どの怪談も結局人間の仕業によるものでしたが、怪異の存在がたしかにあってゾクゾクします。
もう一人の高槻が明らかに出やすくなっていて、何か恐ろしいことが起こる前兆なのではないかと不安に思います。高槻も深町も人であり続けるための理由がたくさんあり何があっても大丈夫だと思うので、刺激的な事件を楽しみです。
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違う世界へ行く方法
ここまでピタリト読みが当たるのは久しぶり。推測が当たるってのはどんな些細なことであれやっぱり嬉しい。いやぁたった一言だけであの真相にたどり着くとはなぁなどと自画自賛してみる。うふふ。
沼のヌシ
似たような展開を何度もしながら違う結末を毎回迎える。その違いはなんだ?1回目は幻想に逃げる母親を激しく糾弾した。2回目は幻想を信じる少年を追及しなかった。3回目は幻想に縋る老婆を優しく諭した。違いがあるならそれは帰ってこれるか否かじゃないだろうか。1回目の母親は寧ろ帰らせる側だった。娘の方がこちら側に帰りたがっていた。だから激しく糾弾してでも帰らせた。2回目は未だに少年は幻想の中にいるがいつか帰ってこられる。父親がいるから。だからあのまま黙認した。幻想に浸ることよりも帰ってこないことが問題だから。3回目は………帰ってきてほしかったのかな。幻想に縋ることで一番傷ついているのは幻想の中にいる本人だから。だからいたたまれない。1回目の母親と違って可哀想に思えてくる。辛くて逃げて、逃げても辛くて、ギリギリの境界線でじっとしてるから、だから高槻は憐れみの言葉をかけたんだと思う。
人魚の肉
狂気と怪異のハーモニーか。人魚の肉でないなら残る選択肢は1つしかない。だってダリアもそうだったし。でもその解釈は面白かった。食べてもいいものと駄目とされているものの境界に位置しているから禁忌。確かに、そもそも世界が隔絶していれば禁忌にならない。だってそこに行き着くことすらないから。頑張れば手の届く場所にあるから禁忌になる。面白い解釈だ。そして出てくれば出てくるほど人外になっていく沙絵さん。良いキャラなんやけどラスボスって言われても納得できそう。そして新キャラ林原。深町の怪異編が終わり境界の二人編になってから(名前は自分でつけた)さらに面白くなっている。後2巻かと思うと残念だが読みきってしまおう。
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2023.11.12 Audibleにて完聴
異世界に行く方法を試した男子学生が消えたのは、本当に異世界に行ったからなのかを調査する話
遠山さんからの依頼で、沼のヌシを探る話
人魚の料理を出すレストランがある⁉︎の真相を調べる話
の3つ
以下、ネタバレあり
3つ目の人魚の話は、いろんな意味でドキドキした。このシリーズってこういう終わり方すんの?って焦った。
人肉かー言われなきゃ分かんないかもだけど、知らずに食べて、食べた後知ったら、肉全般食べれなくなりそうだけどなあ。
相変わらず、ふっと笑えるところがあって、マスクしないと外で聞けない作品。
ストーリーやテンポはもちろん面白いんだけど、他の作品聞いて気付いた。
これは、ナレーションの相乗効果もある!
声やテンポ、あとは登場人物の口調や声音で、誰が喋ったか分かるから、テンポ良く会話が聞けて面白いんだ、と気付いた
ナオヤが、嘘を聞き分けちゃうこともあるからか、遠慮のない会話が面白い
ナオヤと高槻先生の会話や、そこにササクラさんが入ると尚良いんだけど、今回はササクラさん少なかったな。。。次巻も楽しみ〜
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都市伝説や伝承が関わりつつも、リアルに現実な出来事の3話。1.違う世界へ行く方法 2.沼のヌシ 3.人魚の肉。しばしば登場のもう1人の高槻だが、まだまだ正体はわからず。八百比丘尼の海野沙絵さんや「憧れの作家は人間じゃありませんでした」の異捜の林原夏樹刑事の登場が嬉しい。
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第一章「違う世界へ行く方法」第二章「沼のヌシ」第三章「人魚の肉」が収録されています。今回はすべての話でかつて怪異に巻き込まれてしまった高槻の内面や新たな力を身に着けてしまった深町の内面に踏み込まれた描き方がされており、人間であり続けてこの世界で生きていこうとする彼らの決意が示されていたと思います。第一章と第二章は現状から逃れたい、悲惨な出来事や秘密を夢物語にしたいという人の願いからの救済が描かれていた展開に対し、第三章では本物の怪異について触れられており展開の内容も若干他二編より異質な面が強調されていて面白かったです。
Posted by ブクログ
シリーズ第7弾です。
再読。audibleにて。
今回も本編3遍です。
1話目は異世界へ行く方法。エレベーターを使ってやる方法。
結構難しい。
2話目は沼のヌシの話し。
尚哉と同じ境遇の遠山さんの依頼で那須の沼へ‥
3話目は人魚の肉を食べさせるレストランの話し。
人魚を食べるための合言葉がギザだとかロマンチストだとか尚哉も高槻も言ってたが、私は好きだな笑
面白かったです!
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『違う世界へ行く方法』では、「異界に行く方法」を試し、行方不明になった男子は、田舎から出てきて大学での居場所が見つけられなかった。
『沼のヌシ』では、老婆は昔、村から自分の娘がいなくなった理由を「沼のヌシ」に嫁いだからという考えに固執した。
『人魚の肉』では、八百比丘尼として生き続けるさみしさを感じた。
語りの底に眠るのは、自分の在るべき場所に居続けることが困難な者、危うくなってしまった者達のどうしょうもないさみしさなんでしょうかねぇ。
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相変わらず癒される高槻先生の喋り方。そしてウソや軽はずみな言葉もなく常に前向き。
紗英さんは本当に人魚の肉を食べてそして食べた経緯も知ることができた。人と魚の肉の境界線、人魚の肉を食べる禁忌も知れて癒しと雑学両方を満喫。
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2022年出版。シリーズ第7作。前作迄でかなり盛り上げたので、一旦小休止?的な内容なのかなと、読みながら思いつつ…。それでも4.0相当には充分面白いところは、流石というか、ちょっと悔しい。
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今回はいずれも人の事件
けれど、それぞれの事件に巻き込まれる内に尚哉の新たな能力がわかったり『もう一人の高槻』との絡みがあったりと異界にどんどん近くなっていく。
3話目には林原夏樹くん登場。
先日「憧れの作家は人間じゃありませんでした(澤村御影著)」を読んだばかりだったので、読んでてよかった~‼って思いました。
今後が楽しみ
Posted by ブクログ
今回は悲しい、きゅっと胸をしめつけられる話ばかりだった。大学生に馴染めなかった湊くん。娘はヌシ様のところに嫁にいったんだと信じ続ける弘子。恐ろしいのは、肉は肉だと人間を料理にする篠田。すごい怖かった。 紗絵さんと再会。人魚の肉について共に調べるときに、EXに出てきた刑事が登場(林田さん)。高槻の中のもう一人が何なのか、紗絵にも分からなかった。でも、―そこにいるのは 高槻先生とは、全く別のものだ と言ってくれたのが救いだった。―そういうたくさんの約束が、僕をこの場所に繋ぎ止めているんです。
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民俗学とオカルトとホラーとミステリーがバランスよくおもしろい。
ちょっと切ない要素もあり恐怖とか罪を隠すだけでなく願いからも怖い話や都市伝説みたいなものは生まれてくるのかもなぁ
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『もう1人の高槻』に言われた「黄泉の匂い」を気にする尚哉。その黄泉の匂いとやらの発揮方法が暴かれた巻でした。巻数を重ねるごとに面白くなってきます。
第2章のお話では、直接今回のお話には関係ないのですが、EXの巻で語られていたお話と通じる部分がありました。尚哉に恋愛もしてほしくて、尚哉応援隊の私としては嬉しかったです。
第3章は、『人魚の肉』というタイトルの時点で予想はしていましたが、沙絵さんが出てきました。彼女のことは、八百比丘尼ということのみ明かされていましたが、過去も語られた今回はアツかったですね。沙絵さんと親しそうな夏樹さんという方も新しく登場しました。別れ際、フラグを立てるような発言をしていたので、またどこかで会いそうな予感がします。
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面白くて1日で読み終わった。
1話目が怪奇と見せて、犯罪で警察が介入してきて悪が壊滅ってストーリー好き。
登場人物でサエさんは魅力的で好きなんだけど、瑠衣子さんがどうも好きになれない。なんか狙いすぎ?
早く続きが読みたーい!
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現実と異界の境界線に生きている2人が“向こう”から手を伸ばされながらも人間であろうと周りの人との交流を大切に宝物の様に大事にしている姿にほっとする。「人は自分を人だと思っている間は人でいられる」という言葉が深く、重い。
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沙絵さんの再登場が嬉しい巻。深町くんもどんどん強かに、図太くなってきて、もう一人の高槻とも普通に意思の疎通を図ろうとしてるのはなかなかすごい。
沼の主の話はなんだかとても切ないし辛いし、どこに感情移入してんのかわからないけどしんどかったです。
重い….….
沙絵さんの正体は、昔々、人魚の肉を食べて、不老不死になった、八百比丘尼だった、「人間で居たければ、自分は、人間だと思い続けなければならない。」という彼女の言葉が、重い。
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怪異でない話が2話。
最終話は朗らかに怪異だが、今度は高槻の記憶にも残る?
「もう一人の彰良」も出現品度を増し、深町の生活にも彩りが加わるのか。
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やっと7巻読み終えることが出来ました。おもしろいからさくさく読めるのに時間がなくてもどかしかった…愚痴はこのくらいにして、今回もとてもおもしろかったです。どのお話も隣にありそうな感じがするのはどうしてでしょう。異界への扉はいつでも開いていると思いたいからでしょうか。もう1つのシリーズも読みたくなりました。
Posted by ブクログ
バランスが良かった。
彰良の謎も気になるけど、ずっと前巻のようなローテンション異界バージョンだとちょっとキツい。
「違う世界へ行く方法」は本来の学生からの相談ネタ。青春ぽいところも読後感○
「沼のヌシ」相談相手といい、弘子おばあちゃんの秘密が彰良には刺さるところといい、1話よりは重いが、ミステリぽく収まっていておもしろかった。
「人魚の肉」は少し異界ネタ。夏樹くんも出て来て、まあまあ不穏な空気だけど短めで軽いので、楽に読めた。
Posted by ブクログ
違う世界へ行く方法
異世界エレベーターは裏世界ピクニックで初めて知った。
大学デビューできる者もいれば、挫折してしまう者もいる。
確かに自分の席が決まっていない大学というのは所属意識が芽生えにくいのかもしれない。
そして別のことにハマって行かなくなってしまう者も。
それが趣味や将来に関係することであればいいが、いろいろな罠があるからね…。
エレベーターの中で飴をくれようとする女。
異世界の食べ物を口にする怖さは尚哉の例で十分に分かっていたが、現実の方がよりリアルで怖い。
先日も海外のハロウィンのお菓子に、よく似たドラッグが混ぜられていた、という話もあった。
沼のヌシ
尚哉と同じ能力を持つ遠山再登場。
開発の為に埋めようと沼の工事を妨害する老女。
彼女の娘が沼のヌシの花嫁になっているからという。
子供の頃に行方不明になった娘の身に起きた真相とは。現実を受け入れ死を悼むことで死者を弔うことができる。
人魚の肉
沙絵さんと警察の人再び。
人魚の肉を出すという噂のレストラン。
ある肉が入荷すると変化するHP。合言葉を言うと特別な部屋で提供される裏メニュー。
不老不死というのは孤独だ。
個人的に沙絵さんの声は日笠陽子さんで脳内再生している。
高槻は櫻井孝宏のイメージだったんだけどなぁ。
Posted by ブクログ
人魚の話、カラクリは予想通りだったけど、気になるあの人が出てきて盛り上がりました。よく二人は八百比丘尼の誘いを断れましたね、人でないものが混じっているからかしら。
Posted by ブクログ
このシリーズはあまり重くない事件が多いと思ってたけど、今回は死が絡んできたりいつもよりは少し重めだったように思う。
怪異ではなく人間の犯罪がメインの巻だった。
第三章の事件は警察の動きとしてこれ大丈夫?って感じはあったけど、まぁ怪異絡みの部署とかになってくるとまた違うんかなとも思ったり…。
沙絵さんのことも今回だいぶわかってきたし、今後も楽しみです。
まさかの夏樹さん登場
前作のEXを読んでいて良かったです。じゃなかったら夏樹さん?だれ?て感じでした。
他にもちょいちょいEXネタが出てきたので、読んでおくと理解が深まると思います。
高槻先生と尚哉くんの関係にまた少し変化が生じたような巻でした。
人と意識しながら境界線上を歩く二人は、どういった関係に行きつき、どんな未来が待っているんでしょうね。
個人的には高槻先生と遠山さんが真逆のタイプで、尚哉くんが先に出会ったのが高槻先生で本当に良かったと思います。
Posted by ブクログ
3作収録されているが、それぞれ違う事件。このところ、推理小説というよりファンタジー小説の分類に入るような作品が増えてきている。まあ、このシリーズの特徴ではあるとは思うが・・・ まあ、悪くはない。もうすぐ続編が出るんだ。いつか解決するんだろうか、このシリーズ
Posted by ブクログ
前後しましたが7巻。
人魚のはなしがよかった。サエさん好きなんですよね。
ちゃんと進級してるところをみる限り、卒業で最終巻とかなのかなあ・・・。