【感想・ネタバレ】准教授・高槻彰良の推察7 語りの底に眠るもののレビュー

あらすじ

青和大の女子学生が高槻と尚哉の元へ相談に訪れた。
サークルの友達と一緒に、雑居ビルのエレベーターで「異界に行く方法」を試した翌日、うち一人が行方不明になったという。
心当たりを尋ねると、彼女の声は歪み――。(――第一章「違う世界へ行く方法」)

遠山からの依頼で、栃木の山奥へ赴いた高槻と尚哉。
別荘地を作るための工事中らしいのだが、沼を埋め立てようとしたところ、不審な出来事が相次ぎ、困っているという。
しかもその沼には「ヌシ」が棲むという伝承もあるらしく!? (――第二章「沼のヌシ」)

「――先生が全部忘れても、俺が覚えています。約束したでしょう」
実写ドラマ化で話題騒然&人気沸騰!
異界に魅入られた凸凹コンビの民俗学ミステリ、第7弾!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

違う世界へ行く方法、確かに違う世界だな
一度踏み入れたら相当の努力をしないと出られない世界
自分のせいで..と心を痛めていた彼女は別の意味でショック受けそう

遠山さんが猫を愛でていることにほ嬉しさを感じていた深町くんと深町くんが大学で友人がいてそれなりに楽しんでいることに嬉しさを感じるし遠山さんの関係が好き

人魚の肉を提供している店で沙絵さんが働いてるの不穏さを感じたけどそういう結末か
あさひちゃんが出てきて嬉しい
林原さんが直接釘を刺したけど、異捜が高槻先生や深町くんをどう見るのか怖いですな

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2024年03月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

違う世界へ行く方法
 ここまでピタリト読みが当たるのは久しぶり。推測が当たるってのはどんな些細なことであれやっぱり嬉しい。いやぁたった一言だけであの真相にたどり着くとはなぁなどと自画自賛してみる。うふふ。

沼のヌシ
 似たような展開を何度もしながら違う結末を毎回迎える。その違いはなんだ?1回目は幻想に逃げる母親を激しく糾弾した。2回目は幻想を信じる少年を追及しなかった。3回目は幻想に縋る老婆を優しく諭した。違いがあるならそれは帰ってこれるか否かじゃないだろうか。1回目の母親は寧ろ帰らせる側だった。娘の方がこちら側に帰りたがっていた。だから激しく糾弾してでも帰らせた。2回目は未だに少年は幻想の中にいるがいつか帰ってこられる。父親がいるから。だからあのまま黙認した。幻想に浸ることよりも帰ってこないことが問題だから。3回目は………帰ってきてほしかったのかな。幻想に縋ることで一番傷ついているのは幻想の中にいる本人だから。だからいたたまれない。1回目の母親と違って可哀想に思えてくる。辛くて逃げて、逃げても辛くて、ギリギリの境界線でじっとしてるから、だから高槻は憐れみの言葉をかけたんだと思う。

人魚の肉
 狂気と怪異のハーモニーか。人魚の肉でないなら残る選択肢は1つしかない。だってダリアもそうだったし。でもその解釈は面白かった。食べてもいいものと駄目とされているものの境界に位置しているから禁忌。確かに、そもそも世界が隔絶していれば禁忌にならない。だってそこに行き着くことすらないから。頑張れば手の届く場所にあるから禁忌になる。面白い解釈だ。そして出てくれば出てくるほど人外になっていく沙絵さん。良いキャラなんやけどラスボスって言われても納得できそう。そして新キャラ林原。深町の怪異編が終わり境界の二人編になってから(名前は自分でつけた)さらに面白くなっている。後2巻かと思うと残念だが読みきってしまおう。

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2023年11月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第一章「違う世界へ行く方法」第二章「沼のヌシ」第三章「人魚の肉」が収録されています。今回はすべての話でかつて怪異に巻き込まれてしまった高槻の内面や新たな力を身に着けてしまった深町の内面に踏み込まれた描き方がされており、人間であり続けてこの世界で生きていこうとする彼らの決意が示されていたと思います。第一章と第二章は現状から逃れたい、悲惨な出来事や秘密を夢物語にしたいという人の願いからの救済が描かれていた展開に対し、第三章では本物の怪異について触れられており展開の内容も若干他二編より異質な面が強調されていて面白かったです。

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2022年09月29日

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ネタバレ

『違う世界へ行く方法』では、「異界に行く方法」を試し、行方不明になった男子は、田舎から出てきて大学での居場所が見つけられなかった。
『沼のヌシ』では、老婆は昔、村から自分の娘がいなくなった理由を「沼のヌシ」に嫁いだからという考えに固執した。
『人魚の肉』では、八百比丘尼として生き続けるさみしさを感じた。

語りの底に眠るのは、自分の在るべき場所に居続けることが困難な者、危うくなってしまった者達のどうしょうもないさみしさなんでしょうかねぇ。

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2025年05月05日

ネタバレ 購入済み

重い….….

沙絵さんの正体は、昔々、人魚の肉を食べて、不老不死になった、八百比丘尼だった、「人間で居たければ、自分は、人間だと思い続けなければならない。」という彼女の言葉が、重い。

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2023年05月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

違う世界へ行く方法
異世界エレベーターは裏世界ピクニックで初めて知った。
大学デビューできる者もいれば、挫折してしまう者もいる。
確かに自分の席が決まっていない大学というのは所属意識が芽生えにくいのかもしれない。
そして別のことにハマって行かなくなってしまう者も。
それが趣味や将来に関係することであればいいが、いろいろな罠があるからね…。
エレベーターの中で飴をくれようとする女。
異世界の食べ物を口にする怖さは尚哉の例で十分に分かっていたが、現実の方がよりリアルで怖い。
先日も海外のハロウィンのお菓子に、よく似たドラッグが混ぜられていた、という話もあった。

沼のヌシ
尚哉と同じ能力を持つ遠山再登場。
開発の為に埋めようと沼の工事を妨害する老女。
彼女の娘が沼のヌシの花嫁になっているからという。
子供の頃に行方不明になった娘の身に起きた真相とは。現実を受け入れ死を悼むことで死者を弔うことができる。

人魚の肉
沙絵さんと警察の人再び。
人魚の肉を出すという噂のレストラン。
ある肉が入荷すると変化するHP。合言葉を言うと特別な部屋で提供される裏メニュー。
不老不死というのは孤独だ。

個人的に沙絵さんの声は日笠陽子さんで脳内再生している。
高槻は櫻井孝宏のイメージだったんだけどなぁ。

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2022年11月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

このシリーズはあまり重くない事件が多いと思ってたけど、今回は死が絡んできたりいつもよりは少し重めだったように思う。
怪異ではなく人間の犯罪がメインの巻だった。

第三章の事件は警察の動きとしてこれ大丈夫?って感じはあったけど、まぁ怪異絡みの部署とかになってくるとまた違うんかなとも思ったり…。

沙絵さんのことも今回だいぶわかってきたし、今後も楽しみです。

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2022年10月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【収録作品】
第一章 違う世界へ行く方法
第二章 沼のヌシ
第三章 人魚の肉

ホラー寄りになってきている。沙絵さん登場はうれしい。

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2024年07月14日

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