高橋由太のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ目次
・節東風(せちごち)――まんぷくトマトスープ
・桜湯――ごまねぎポン酢
・春祭――びっくり焼きおにぎり
・祝言――えんむすびのサツマイモ
・掻餅(かいもち)――ぼた餅とおはぎ
偏見だとは思うけど、最近こういう話が流行っているんだろうなあ。
ちょっと頑張れば作れそうな美味しい食事(またはスイーツ)と、ほっこり心温まる物語。
本屋さんに行けば、これでもかってくらい並んでいる。
玉石混交なのはどんなジャンルでもそうなのだけど、ちょっとこのジャンルは善意の読者に付け込んで、作品の出来というハードルが低いと思うわ。
例えば、結婚に反対していたとはいえ、結婚式のあとの食事会でも娘の結婚相手に対す -
購入済み
江戸時代ファンタジー
異世界ものよりははるかになじみやすい江戸時代ファンタジー。
妖怪の方が人情があって、人間の方が恐ろしい存在という逆転現象を描いているところが面白い。
ファンタジーだからいくらでも話を膨らまし好き勝手なことが書けるのだが、ある程度のところで自制しているところがよい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最後のお話"キジトラ猫と菜の花づくし"
が凄く良かった!
ちびねこ亭の最寄り駅「青堀駅」のそばにある眼鏡店の主人、80歳の佐久間さんが、思い出ごはんを依頼する。会いたい相手は、幼馴染みで結婚する予定だった花村佳子。だが、女は長生きはができない家系の彼女は、結婚直前に本当に死んでしまった。
ちびねこ亭で再会できた二人は、60年前に戻り、結婚した人生を送る。
という、今までと少し違ったストーリーで、最後は涙で目が潤みました。
生きることは、失うこと。
だけど、誰かを思う気持ちはいつまでも残る。愛する気持ちは失われない。
この最後の文章が、愛する誰かを失っても思いは消えないか