あらすじ
かのこ庵に、幼い少女の幽霊が訪れた。
「すい」と名乗った彼女は、朔の式神である天丸・地丸を見て喜ぶ。なんと二匹は、江戸時代、山神に捧げる贄にされた彼女を守ろうとして死んでしまったというのだ。
すいも結局山の神に喰われ、死んでしまった。その後成仏できずに彷徨っていたが、ようやく時満ちてかのこ庵に辿り着いた。
山神の攻撃により傷ついた天丸・地丸は、瀕死の状態を朔の先祖である御堂柊に救われ、すいと再会できるまで御堂神社で式神として仕えてきたのだという。
二匹の目的は、すいと一緒に、いつか幸せに成仏することだった。その舞台がととのったのだ。
切ない過去、そして二匹の思いを知ったかの子は、すいと天丸・地丸のために、何かしてやりたいと思い……。
願いがあるなら、ここにおいで。
夜だけ開店する、あやかし専門の和菓子処で、新米和菓子職人と、麗しい鎮守様がお待ちしております。
心あたたまる、妖しお菓子の人情ストーリー、ついに完結!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
終わってしまったぁ。
序盤から、あらゆることが結末に向かっていて、成仏は素晴らしい、喜ばしいことなのに寂しくて。
みんなが成仏していく中、レナちゃんにはその気配がないけど、いつかは、ね。
天丸、地丸の過去には泣けて仕方がなかった。
道子さんも、、、
和三郎のこともよく知ることができて、より大好きになった。
かの子が、出した答えにはびっくりした。
朔があんなに自分の気持ちを自覚したのに?
でも、ああいう結末で本当によかった。
寂しいけど、みんな、ずっと元気で。
Posted by ブクログ
シリーズ3冊目の完結。
式神の天丸と地丸と少女のお話しは切なくなった
前シリーズと比べると
和菓子のコトよりも成仏のコトの話しっていう
イメージだった。
ラストの迎え火を焚き終えて、
かの子が歩いてきた とはっ??…
Posted by ブクログ
どのお話も笑いあり、涙あり(特に「金つば」は何度涙ぐんだことか…)、感慨深く、出てくる和菓子はどれも美味しそうで。もっともっと読んでいたいと思いつつ迎えたラストは心がポッと温まる素敵な括りだった。(Twitter感想)
○追加メモ
完結巻ということもあって、どうしてもトントン拍子でお話が進んでしまうのはしょうがないことかもしれないが、もう少しゆっくり堪能したかったと思う所も。後、譲り受けたかのこ庵を取り壊して〜…ってところは借金の件がどうなるのか気になって仕方がなかった。
☆3.8