高橋由太のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
高橋由太さんのハートウォーミングストーリーですね。
谷中景と風花の兄妹は、交通事故で亡くなった父と母の事業を引き継ぐ。
袖ヶ浦で、父は『メモリアルホール谷中』という葬儀会社を、母は海の見える民家のような木造の『海のそばの喫茶店』という喫茶店を経営していた。
兄と妹は、どちらを引き継ぐか相談するが、兄は頑強に母の喫茶店を引き継ぐと言う。
風花は仕方なく、葬儀会社を引き継ぐが、元来の引っ込み思案で泣き虫なので、会社の仕事がきちんと出来るか、毎日悩んでいた。
一方、景は喫茶店の名前を『くろねこカフェ』に変える。実は、まだ父や母が生きていた時に、家に迷い混んだ黒猫を飼い始めて、十八歳まで一緒に暮らしていたのだ。名前を「ハルカ」と言った。ハルカの思い出と、父の経営する『メモリアルホール谷中』の生前葬儀相談のオプションに、顧客が亡くなった後に母の経営する「海のそばの喫茶店」を貸し切りにして、顧客の想いの残る人たちを招待して「おやつ」を提出していたのだ。
喫茶店はハルカの思い出で『くろねこカフェ』と名前を変えて、「おやつ」も『くろねこカフェのおやつ』と呼ばれる。
目次
プロローグ
第一話 午後三時の蜂蜜トースト
第二話 失恋とブルーベリータルト
第三話 少年と焼きとうもろこし
第四話 蜂蜜トースト、ふたたび
エピローグ
兄の景がどうしても喫茶店を引き継ぐと言い張るのには、実は深い訳があったのだがそれが最後に明らかになる。
猫はハルカ以外には、チラリと別の猫が出てくるだけなのが寂しい。ハルカの亡霊はよく出てくる(もともと(あやかし)の作家なので!)。
『メモリアルホール谷中』と『くろねこカフェ』で起きる人情話と、やさしさにあふれた物語展開に、心がほんわりと温まります(=゚ω゚=)
-
Posted by ブクログ
ネタバレあのパワハラ岩清水の過去が明らかとなる。岩清水いい人じゃん。あとお兄ちゃんの視力はこのままであって欲しい。この本はどれも泣きそうになるけど毎日を大事に生きようと思わせてくれる。そしてだいすきな人のために長生きしたいしだいすきな人よりも早く死にたいのはすごく納得した。わたしは夫のいない世界では生きれない。
・わたしは寂しがり屋だから、独りぼっちになりたくないんです。だから、あの人──勉さんに結婚を申し込まれたときに、『わたしより長生きして』って頼んだの。約束してもらったの。このおやつを振る舞っているということは、勉さんは約束を守ってくれたのよね。わたしより長生きしてくれたのよね。 ありがとうって彼に伝えてください。わたしより長生きしてくれて、ありがとうって。最後まで幸せでしたって。幸せな人生でしたって。すごく、すごく愛していますって。
・岩清水は叫んだ。「優斗、しっかりしろ!岩清水だ!岩清水が、見舞いにきたぞ!目を開けろ!開けるんだ!
・「会社の人をお葬式に呼ばないでほしいんだ。岩清水さんやみんなの顔を見たら成仏できなくなりそうだから。ずっと一緒にいたくなっちゃうから。その代わり、一回か二回でいいから、お墓参りに来てもらって」
・奇跡を起こすのは、いつだって人間の優しさなのかもしれない。熱い気持ちなのかもしれない。