西研のレビュー一覧
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論文とは、他者に自分を知って貰う手段の一つ。他者を説得しようと根拠を示しながら自分なりの意見を表明する。大学に入る為に求められる基礎レベルの教養だ。論文も、読者とのコミュニケーションの一種である。だから、誰もが納得のいくように論を進める必要がある。その際に、把握すべきなのは個人と社会の関係性、具体的事例と抽象的理論の関係性だ。今どんな社会が到来しているのか、そしてそれらが引き起こしている問題状況はどうなっているか等について、個人の生と深く照らし合わせながら論述する。
そもそも、意見とはどのようにして形成されるのか。著者は、己がまだ認識できぬ隠された段階にある意見は、各人の抱える感覚や感情 -
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ネタバレ「考える力」を身につけたいと思い、その一助となるような本を探していたのだけど、これは良い出会いだった。小論文対策として以上に、一人の人間として物事(人間の生や社会について)を考え、まとめることについて真摯に取り組んでいる本だ。
読んでいて思ったのは、「独自性ある文章」は思っている以上に簡単には出てこないし、かといって諦めるほど手の遠いものでもないんだ、ということ。
普段から、私たちの周りには「もっともらしい正論」がそこら中蔓延していて、すぐに思考がそっちに引きずられてしまいがちだけれど、それは結局は考えた「つもり」でしかない。そうした紋切型の思考の軛から離れるには、素朴な問いに立ち返 -
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ネタバレ西 研さんという哲学者の著書、集中講義 これが哲学!
「人生は何のためのものか」という~問いを問わずにおれないのは、
その人の生がどこかに苦しいものを抱え込んでいるからですね。
~生の物語がなかなか描けない。~将来的な展望がはっきりしない
~存在可能が明確でない~この種の不安や苦しさが究極的な
意味を求めさせる。ということが書いてあります。この部分にとても
共振してしまった私は、いったい・・・
最近、お世話になっている哲学者は、この西 研さんと竹田青嗣 さん、
この二人にかかると、難しい近代哲学も、私の人生に活かせる概念に
なってくれる。
私たちは、私たちなりに、私たちが生きている世界のル -
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小論文入試を控えているため、
1.評価される小論文とはどんなものか
2.それを書くに当たって必要な力は何か
3.その力をどのように養えばいいか
について知りたいと考えて読んだ一冊。
1、2については明確に知ることができた。3についても完璧とは言わないまでも、8割程度の、かなり明確ではあるけれども少しぼんやりしている、といった程度まで知ることができた。残りの部分は他の書籍や、実際に文章を書くことによって明確にできそう。
自分の読書目的と本書の内容の一致度を考えると、非常に効率の良い読書だった。
内容については、小論文の文章テクニックとかではなく、書く際の思考の軌跡をメインに据えて論じられて -
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[ 内容 ]
論文は、なりよりも自分のモヤモヤした考えを明確にするため、またそれを他者に伝えるために書かれる。
「自分とは何者か」から「人間の生」「現代社会の在り方」まで幅広いテーマを取りあげて、論文の「かたち」と「なかみ」をていねいに解説する。
本書は、大学入試小論文を通して、文章技術の基本を身につけるための、最良の実用参考書である。
と同時に、「書く」ことによって自分をつかみ、思考を深めていくための哲学の書でもある。
[ 目次 ]
第1章 論文ってどういうもの?
第2章 じょうずに「考える」ために
第3章 「読み」と「発想・構成」―原理篇
第4章 「読み」と「発想・構成」―実践篇
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Posted by ブクログ
古典に触れたくなった。
近代教育の古典である『エミール』を読みたいと思った。
原典に手を出す前に、入門書を読んでみようと思い、手に取った本。
最近、批評家の東浩紀さんの雑談配信を視聴していて、
「人文系の若手は、古典を読んでない。」というような苦言?を耳にした。
そうだ、まさに自分もその1人だ。
40歳になり、今一度古典に触れたいという気持ちが湧いてきた。
『エミール』は200年以上前に書かれた作品だ。
幼い頃、決して恵まれた家庭環境にはなかったルソーが、理想的な教育とは何かということをことを示すために著した実験小説ともいえる。
いち教育者として、親として、非常に納得できる部