西研のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
暇な時期があったので、ヘーゲルの『精神現象学』を読もうと画策するも、一番わかり易いと言われる長谷川宏の訳本を読んでも、全く歯が立たず。そこで、名著『ヘーゲル・大人のなりかた』の著者の西研と、竹田青嗣の解説書である本書の助けを借りることになる。
元ネタの訳文の雰囲気をかなり残しながらも、大事なところを選んでギュッと圧縮して、うまくまとめている。適宜、砕いた解説文が入っていて、だいぶわかりやすくなっている(それでも後半からは、段々疲れてくる)。タイトルの様に「完全読解」したとは思えないが、気になったところだけ書いておきたい。
まず、有名な「自己意識」の「ストア主義・懐疑主義・不幸の意識」の部分 -
Posted by ブクログ
面白かった。
タメになりました。美人の方には必要ないと思われるかもしれませんが女性なら読んどいて、世間の厳しさを知っておくのもいいかもしれません。
それと、不美人だけでなく、現在の日本がいかに、生き難いことになっているか特に学校に通っている人々の大変さが染みます。
「友達」との関係を維持していくことに全精力費やしているかのような
歪んだ人間関係についても書かれていて、勉強をするどころでない。
自分が受け入れられない、受け入れてもらいたいと思っている人の心が書かれている。
誰かに、他人に受け入れてもらえないと心配。
でも、みんな(美人も不美人も関係なく)同じような事で悩んでいるんと思うので -
Posted by ブクログ
読んだのはダイブ前。
だけど、ボロボロになった本が今、手元にある。
当時、大学受験で小論文のある学校を受けようとして
この本をバイブルとして読んでました。
(結局、その大学を受験はしませんでしたが)
今、ジブンは面接試験の対策を考えているんだけど
この本にある、常に「なぜ?」と考える姿勢が大事だと思ったのです。
また、別の本になるんだけれども、頭がクラクラして
疲れるまで「真剣に」1つのことを考えたことがあるのか?
と書いてあって、なんか「似てる」と思って。
確かに、ジブンは深く考えてなかった。考えが浅かった。
最近、ちょっと自己嫌悪・・までは行かないけど
もうちょっと頑張ろう -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
「ゆとり教育」は「学力低下」の事実によって追いやられ、「学びのすすめ」へと方針転換された。
さて、では「学び」と「教え」との間に生じる関係性、つまり教師と生徒の間の知識伝達の共有は、どのように起こるのだろうか。
本書では「わかる」の現象学的な試みを、教育社会学者と哲学者との間で徹底してつめていく。
「いま、なぜ勉学をするのか?」という問いかけから、「私」よりも「公」を重んじようという風潮に疑問を投げかけつつ、個人の自由と社会的平等の両方が成り立ちうる地点をめざして、「ともに考え、わかりあう」みちすじを模索・考察する。
[ 目次 ]
序章 教育と社会を哲学するために
第1章 今な -
-
Posted by ブクログ
■評価
★★★✬☆
■完走
◯哲学でカント以前・カント後と言われるほどの絶大な影響をもたらしたカント。難解と言われるが、本書では非常にわかりやすく説明されている。
◯感性・悟性・理性のフィルターで、認識をしていることと、物自体は、知ることができないというのはなるほどと思った。
◯物自体は理解できないとしながらも、これらのフィルターの解像度やを上げていくことや、複数のレンズをもつことは重要かと感じた。
◯厳格なほど規則正しい生活を送っていたカント。しかしルソーのエミールを読んでいた頃、あまりに夢中になり寝坊。近所の引立はカント先生がいつもの散歩コースに姿を表さないと言って心配したエピソードある -
Posted by ブクログ
ネタバレ子育てをする中で、ふとルソーのエミールを思い出した。原文を読む体力はなかったので本書を手に取ったがよくまとまっていてよかった。
以下は本書の要約的なメモ。
一般意志について書かれた社会契約論。しかし一般意志を実現するためには、何がみんなのために重要なのか判断できなければならない。どうやってその判断力を獲得するのか。個人の自由と人類の自由を同時に考えられる人間とは何か。そんな人間のための教育論として描かれたのが本書である。
ルソーは、エミールの中で「こども」を発見している。子どもを自然人と社会人の間に位置づけた。
当時、ロックによる人権のベースとなった「人間には生まれながらにして権利がある