安西水丸のレビュー一覧
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村上朝日堂シリーズ。今回も著者が体験したこと、思ったことを書き連ねる。新聞の勧誘をされた際、直接いらないとは言えないから、漢字があまり読めないという嘘で、勧誘を断ることができた。ただし、日本共産党発刊の「赤旗」は例外であった。赤旗の場合、漢字があまり読めない人を考慮しているのか、漫画の欄も掲載されている。その為これまでの嘘が通用しなかったという。それ以降、読めないフリはやめた。
著者村上春樹は昔から本名で執筆活動をしているが、デビューした当時は、村上龍と角川春樹由来のペンネームだと勘違いされ、また銀行や病院へ行った際、本名が原因で面倒なことに巻き込まれるなど、ペンネームを使わなかったことに -
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1980年代、週刊朝日に連載されたエッセイを収録。現代と異なり、郊外では昼間に男が一人でぶらぶらしていると、周囲から白い目で見られる、銀行員に自身の職業は自由業や文筆家だと言ってもなかなか伝わらなかったなど、80年代の日本社会の雰囲気を感じられる。また映画鑑賞についても語る。B・C級映画は名作映画と違って良い点を自分で努力して探さなければ時間を無駄にしてしまうので、緊張感をもって鑑賞しなければならない。しかしそれがかえって記憶に残りやすいのだという。さらに読書の時間が減ったことについても興味深いことを語る。この時代から読書時間の減少について問題となっていたが、村上春樹は単に読書以外の活動に時
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やったー!
また水丸さんの新しい本だ!
主人公の「僕」は2年過ごしたニューヨークを引き上げ、日本に戻る途中にヨーロッパのあちこちを旅している。
ロンドンを経てパリ、リスボン、マドリード、アテネ、ローマなど・・・気ままに滞在し、お金が心もとなくなると、知人を頼って仕事をしたり、寄り道というには大掛かりな旅だ。
外国らしい不穏な事件や、いろいろな人たちとかかわりながら、
先々の町を楽しむという小説形式だが、「僕」は水丸さんであろうと思って読み進める。
そして水丸さんの話に出てくる女の人は、やっぱり妖しくて危うくて、ちょっとハラハラさせられる。
話は未だ旅の途中で終わってしまう。
まるで水丸さんも -
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村上朝日堂が、『日刊アルバイトユース』から『週刊朝日』に移って続編。
ページ数も増しまし、文庫版で1篇5ページとなった。
以前は、ちょっと尖った若者が言いたいこと言ってる風だったのが、文章も洗練され、ちょっと寝っ転がっては読めない感じ。
でもまだ36歳の、若い頃の村上さんなのだが。
記憶力の悪い私でも印象に残る話多し。
村上さんは、肉はあまり食べないんだー?厚揚げが好きなんだー!猫派か、good!
早・遅のゲームは、みなさん身の回りのものでやってみると面白いと思う。
新しいものに疎い私なんかは、結果として「遅」「遅遅」のゲームになってしまいそうですが。
正月からつけ始めた日記というのはまず長 -
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「日刊アルバイトニュース」(今は「an」という名前に変わっているらしい)に1年9ヵ月にわたって連載されていたもの。1984年(昭和59年)発行からの文庫本、平成8年4月15日 25刷
実家に行ったとき持参の本を読み終わってしまい、弟が残していった段ボール箱を漁ったら素敵なものが入っていた。(小池真理子なんかも入っていたから、昔のカノジョ箱かもしれない)
この先も続けて村上春樹エッセイを読もうと思う(弟所蔵の)。
およそ40年前くらい、春樹さん、33歳〜35歳頃のコラム。
世相を反映しているかというとそうでもなく、やはりここは村上ワールドだ。
時代を感じるのはモノの値段くらいかな?
安西水丸氏