佐々木禎子のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
優しい気持ちになれる
ユギ先生の特徴のある濃い作画は控え目ですが、表題作のみで充足感があります。
「綺麗な人が好き」と神主・将和の可笑しな言動で迫られて気色ばむ悠人だが、優しさもあり神主としての能力が優秀な彼の一面も知り…。
「綺麗な人が好き」には肝心の「魂」が抜け落ちていますよ、言葉足らずの将和君!
心が清らかで優しいのは二人共通で、神様に愛されているなぁとつくづく。
しっとり感も加わり優しさ感じるいいお話でした。 -
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これを読んだ日には牡蠣の昆布舟を作りました!
美味しくて、心温かくなれる時代小説。
時代小説初心者(TV時代劇が好きなので興味はあるけど、これまで読んでこなかったので今後は積極的には読んでいきたい勢)にも読みやすく、情緒や空気感を伝えてくれる素敵な作品。
なにより、出てくるものがしっかり美味しそう!
しかも手順やら、作る時の考えやらも描写が丁寧です。
ただただ料理ドーン! 知識ドーン! として終わるのではない筆力によって作品に引き込まれ、とても良い読書体験ができました。
飴のように優しいだけじゃなく、ダメなものはダメと諭してくれる人々の人情もまた味わい深い。
失敗も多いけれど、ついつい応 -
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おなつが 小茶屋たけの家 をやっていく物語
頼りになる父親は火事で亡くなり 母親は気落ちして寝たきりになる。
弟の清一は 夕女の丞 という役者
妹のおきくは 目が見えない
たよりになるのは 自分とお茶子のおすえだけ!
これぞ 長女の頑張り!
弟の清一に言われて 東西のちまきを作ったあたりから お客が入るようになる。
弟 夕の丞の 宣伝のおかげ
弟は 寝込んでいる母親のところにいって
暗いところで 父親の声音で 母親を励ます
息子って よっぽど可愛いのか
死んだ亭主なら そんなふうに 言ってくれるな!
って納得できたのか
母親は起きれるようになる。
この頃は 歌舞伎をやる女の人たちがいたんですね -
Posted by ブクログ
ネタバレ帝都契約結婚その2。
前作で練習していたダンスを披露する機会が来て、
義姉が自分の古いドレスをもってお針子と乗り込んでくるところが面白かった。
たまきは美人じゃない分、少女の面影が残っていてレースや小花が良く似合うと、
と褒めてるのかけなしているのかよくわからないことを言いながら。
あとは桐小路がやんごとなきアオ相手にのろけているところも。
結局、たまきの見ていた人のまわりに輝く光とは何だったのか。
死ぬ間際だけではなく絶望している人にも光は失われているようだったが、
あまりはっきりさせないまま終えたのはよかったかも。
時代設定的に太平洋戦争の影を匂わせながら、
侯爵家の継ぎものの力を終わ -
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Posted by ブクログ
ネタバレTさんのお勧め。
なんらかの取引条件のもとに結婚し、
その後相思相愛になる、という近頃ありがちなお話。
とはいえ、
なぜ侯爵家当主の妻が自ら家事をしないといけないのか、
なぜ下働きだった彼女が妻に選ばれたのか、
継ぎもの、という異能をもつ侯爵家の当主の秘密は何なのか、
と謎解きがいろいろあって面白かった。
全体的には良くできた話だとは思うが、
異能とか、宮様とか、当主姉の過去とか、
盛り込みすぎというか、もうちょっと長くしても良いのでは。
ダンスの練習をしたのに披露する本番の場面があっても良かったし、
指導役の家令の描写ももうちょっとあっても良かったのでは。