あらすじ
薬売りだった父を亡くし、江戸へ旅立った生き別れの兄を追ってきた娘はる。偏屈者の治兵衛から任された一膳飯屋「なずな」で住み込み働きを始めて、半年。兄らしき人物を長崎で見たという消息を得るものの、店を放ってはおけず、彼女の悩みは深まる。一方、好評だった「稲荷笹寿司」が他の店でも出されるようになったある日、新たな料理の考案を治兵衛から頼まれ、行楽の季節に合わせて弁当を考える。そして棒手振りのみちの与兵衛への想いも募り、店の面々は二人を縁結びしようとするも……。慎ましい庶民の味と生活への讃歌。大好評時代劇第三弾!
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Posted by ブクログ
花川戸にある一膳めし屋「なずな」の料理人、23歳のはるを主人公にした物語。ほのぼのとした好きなシリーズです。佐々木禎子「思いの深さの花火弁当」、はるの味だより№3、2022.11発行。
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印象になった言葉
正念場だと、ふたりはそう言って去っていった。が、正念場なのは、彦三郎と竹之内だけの話ではない。今日から、治兵衛とはるのふたりで『なずな』を切り盛りしなくてはならない。