秋川滝美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズも、もう9巻目!あらためて驚く。
8巻、9巻と続けて読むことができました。
おかげで、黒豆やら伊達巻やら栗きんとんやら、すっかりおせち気分になってしまい、黒豆を煮てみたい、なんて思ったりして…これから暑くなるのに。
シリーズ長続きの理由はやはり、ヒロイン美音の年代の問題だけではなく、「ぼったくり」と縁のあるさまざまな年代や家庭の問題を親身になって扱っているからだと思います。
解決してめでたしめでたしになるものもあれば、当事者同士が一緒に考えていける方向に進むものなど、簡単にまとめないところもリアルでいい。
美音と要の関係も進んで、いよいよお店はどうなるのかという局面に差し掛かってきた。
美音にとって、商店会にとって、「ぼったくり」がどういう存在なのか、どんな風に大切なのかが語られる巻でもある。
それにしても…
他の作品でもあるけれど、どうして結婚が決まると女性だけが、今まで大切にしてきたお店を続けることができない、という問題で悩まなくてはいけないのかな。
ぼったくり常連のアキさんが、そういう問題について、忌憚のない意見を述べています。
『傷を癒すもの』
加藤精肉店、ヨシノリの息子ユキヒロは、最近リカと結婚して、店舗兼住宅に、店主夫妻と2世代で同居している。
自営業で同居だけでも今時大変だが、リカの目下の悩みは“隣の姑”?!
『お助け栗きんとん』
昭和のホームドラマの王道展開っぽい。
口の悪い豆腐屋の婆、自慢の嫁を、手のひらを返したようにけなし始める。
『それぞれの居心地』
「ぼったくり」に寄せる、常連の、そして店主・美音、妹の馨のそれぞれの思い。
…と見てくると、要は外から来た異物のようだ。
根を下ろすことはできるのだろうか?
『家出騒動』
男の子って、元気ですごくうるさい!
けれど、しっかりしている子は小さなうちから頼りになる。
『いつか来た道』
水面下でその進展が気になっていた、アキとリョウ。
気をもむ美音だが…
人の心配してる場合?(笑) -
Posted by ブクログ
居酒屋ぼったくりシリーズ、気になる第8弾。
さまざまな年代の思いや、食べ物にまつわる記憶がほろ苦く、時によって懐かしい映像を見るようにも描かれる。
作者が歳を重ねたことも感じさせる一面。
みんな気になる、美音と要の仲も新しい展開あり。
“代々”とか“親族”と言うキーワードが重要な、今回の一冊。
黒豆ゼリーのお話は特に良かった。
『おじいちゃんの記憶』
幼稚園のお芋掘りの副産物、サツマイモの茎。
ウメの大好物でもあるのだが、それにまつわる記憶は人によってさまざまだ。
おじいちゃんを思う孫、十分に手をかけられないことを気に病む家族。
『女たちの仕返し』
佐島の男たち、仕事はできるが…
いや、男ってだいたいこんなもの。
それを逆手に取って手綱を握る女たちがすごいのだと思う。
『魔女につかまれた胃袋』
客じゃなくて、家族として。
『黒豆ゼリーにとけた心』
戻りたいとは思わなくても、無邪気だったころの記憶はまぶしく美しい。
『黄金(きん)色の出汁(だし)』
下の子が生まれる。
それまでの100パーセントが減ってしまう焦り。
2人目以降の子供にはわからない感覚。
そして、乙女心は幼くてもあなどれない。
栴檀は双葉より芳し…そんな感じ。