成田良悟のレビュー一覧
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購入済み
あぁ…
成田先生がずっとおまけページで言っていた「ジグはあくまで語り手」「トロマが主人公」という部分が如実に現れた第3巻でした。実はジグは最初から狂っていた。トロマは空虚だった。この空虚さがトロマを主人公と感じ辛い要因だったかな、と思います。最初に示された通りのマニュアル人間。彼は依頼されたことをただやっていただけ。そうわかったとき彼への関心がすっと薄くなるのを感じました。描き方の問題と連載期間の短さゆえの問題ですが、最後まで読むとトロマの魅力が微妙です。2巻までなら良いキャラだと感じられたのですが。
最後まで運命に振り回されていた救いようのないジグはあまりにお労しい最後でしたが、悲劇の主人公という意味では彼の方が主人公でした。しかしだからこそ、最後のジグの顔にトロマのお面が重なるシーンでこの作品が何を描いたのかが腑に落ちた気がします。
ジグのリルへの手紙で始まった連載版第一話。そして彼の節々に潜む違和感。そして部屋の壁。少年誌でやるには悲しすぎる話でした。
しかし畳み方自体は非常に巧妙で、序盤の高額の遺産がジグに牙を向けたり、逆に敵として現れた遺産が味方をしてくれたり、彼のことを惜しんでくれる友達がいたり、彼の死を引きずっていくであろう人がいたり。悲惨な運命を辿ったジグでしたが、彼の人生は決して無駄なものでも、空虚なものでもなかったんだと思います。彼が取り返しがつかなくなる前に、村の誰か、力のある誰かが手を差し伸べてあげたらと思わずにはいられません。彼が先代とは違う道を選んだのも、彼の少年らしいまっすぐさの表れですし、その真っ直ぐさがあったから、犯した罪の重さが彼を追い詰めてしまったんだというのもとても悲しいものです。
あとスライス。こいつは大嫌いです。最後、矜持のある悪役みたいな描かれ方をしていますが、正直吐き気を催すキャラでした。アリスへの執着の仕方が気持ち悪いし、自己の正当化も気色が悪いし、ジグの破滅のトリガーを引いたのは間違いなくスライスだと思います。仮に彼の制御する遺産をジグに与えていれば、結末は変わったのかもしれません。
奪うな奪うなと言う口で、人に殺し合いをさせたり合意の上だと言い張るのは選択肢をそれしか残していない悪党のそれですし、それを悪党だと開き直らず、合意の上だと言い張る面の皮の厚さは癪に触りました。
面白いところも微妙なとこもひっくるめてこの評価です。 -
購入済み
vs V&V
1巻では独自の価値観で動くのが頼もしかったトロマさんが商売敵に。ジグが語り手ではありますが個人的にはアリスさんの動きがとてもよかったです。序章での語り手だった彼女がV&Vで丸くなったかと思いきや、吸血鬼スタイルになった途端好戦的な口調になるのはなんか良いです。戦闘が終わり元のスーツ姿に戻っただけなのになぜかドキドキしてしまう自分がいました。
彼女のやるせなさ、葛藤であったり復讐を誓った過去が次巻では明かされそうですね。
序盤で張った伏線が少しずつ、そして巧妙に回収されるのもこの作品の面白いところですね。
ジグにライカ、コルトと、機兵学舎メンバーは結構良い味出してます。マスターの正体も意外で面白かったです。
この世界、成田先生の「デッドマウント・デスプレイ」に通ずるものも感じます。
読むほどに面白い作品ですが、ジャンプらしさはないな、とも思います。自分はこれもまた良いものだと思いますが、当時の読者は全員がそうではなかった、ということでしょうか。
あと、天野先生の絵はずっと素晴らしいです。特に女性キャラや中性的なキャラのデザインは最高です。ありがとう。新しい作品でもお目にかかれますように。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったです。
2016年発行なので、福岡ドームがヤフオクドームだなぁと思いながら読みました。
はかとんの面々が遠征試合で東京へ、そして池袋で集合してしまう…と、舞台は違えどいつものパターンでした。別件だし期間が被ってないけど猿っちと巨くんまできてるのはもう。。。
デュラララ!!は未読でしたが、強烈なキャラです。特にシズオくん凄いなぁ。借金取りだそうだけど、お仕事描写なくて今回は道路標識や電灯フルスイングして自販機投げて、野球やってて愉快な人でした(?)
そんなシズオくんを助っ人として取り込む馬場さんの人間力……ハッカーバトルかと思ったら電話しかしてない榎田くんと折原臨也さんも、榎田くん「え、もう一緒に野球しちゃったよ」折原さん「……は?野球?」でさすがでした。
トラさんとラビットさんの、それぞれタイガースファンと巨人ファンというのは元々ある設定なのかなぁ。
「賞金稼ぎより殺しのほうが楽」みたいな林ちゃんに、博多豚骨ラーメンズの博多の殺伐さが伺えます。
露西亜寿司は結局なにが露西亜だったんだろう。対殺し屋じゃなかったのでにわか侍にはならなかった馬場さんがタダで使ってた妖刀はどこへ。。コラボという祭りだから細かいとこはいいか -
Posted by ブクログ
ロニーが、みんなが不死の酒を飲むのを「止めなかった」理由が、「長続きする」と思ったからなのがいい。止める可能性もあったのに、止めないという選択をする人間なのがいいと思う。それこそ悪魔的な立場から、他の人間らがどんな選択をしようが傍観するなどではなく、ここにいる仲間が「長続きする」ことを良いことだと思うような人間なのがおもしろいと思った。そうだとすれば、予想に反して「長続き」しなかった時は、がっかりするとか残念に思うとか、悲しいとか寂しいとかとも思うのかもしれない。それは辛いのではないかと思う。つまり、「辛い」という感情もありそうなところがいい。だが、そうはならなさそうな仲間たちであることが、何よりいい。続きも楽しみな展開なのがいい。