玉木亨のレビュー一覧
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ネタバレロンドンの社会問題を背景に、社会運動家のモリーとエラが抱え込む殺人トラブル。
モリーの視点で進むストーリーに対して、エラの視点のストーリーはそもそもの「発端」に向けて過去へと遡る。
話が進む(遡る)につれて若き活動家と思われていたエラの謎めいた生活が徐々に明らかに…という異色の構造をもつ作品。
人間関係が複雑で、これ、誰だっけ?ということも多々ありながらも後半核心に迫ってくるあたりからは一気に読めた。
若くて少々浅はか、かつ小狡いエラと、自分の生きる意義であった活動に対して自分の体力、気力の衰えを自覚し、孤独と心細さに哀しむモリーの対比が何とも。
最後まで自分のことを与し易い相手と舐めてかかっ -
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二人の視点で過去と未来を交互にえがく、死体を隠した二人の女性はどんな終わりを迎えるのか… #終着点
■あらすじ
エラは取り壊し予定が近づくマンションの一室で男の死体を発見した。友人のモリーがその部屋を訪れると、相談して死体をマンションのエレベーターシャフトに隠すことにした。死体はじきに見つかってしまうのだが、果たして彼女たちはどのような終着点を迎えるのだろうか…
■きっと読みたくなるレビュー
サスペンスフルでドエンタメな展開かと思いきや、思った以上にじっくり読ませる社会派小説。心情描写がきめ細やか表現されたミステリーで高品質な文芸作品でもあります。
本作でメインの謎は、死体で発見される男 -
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ネタバレシェトランド諸島最北端に位置するアンスト島にて、里帰り結婚式が催された。
新婦キャロラインと新郎ロウリーは、大学時代の友人とそのパートナーの本土人4人を招いていた。
アンスト島にはその昔、島きってのお屋敷の幼い娘が水難事故に遭ってから、その子の幽霊"小さなリジー"が現れるという民間伝承がある。
新婦友人のエレノアはパーティ後、同行者3人とのクールダウンの語らいの場でその"小さなリジー"を見たとの目撃談を披露。
"小さなリジー"を見るとその後子を授かるという風説、流産によりいっとき心身喪失状態に陥っていたエレノアという組合せにより、一同 -
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ネタバレ比較的懇意にしていた知人の葬儀の最中、轟音と共に大規模な地すべりが発生。
土砂は丘の斜面を駆け抜け、幹線道路を挟んだ農家を直撃。
亡き恋人フランの墓石も流されてしまうような惨事の中、落ち着きを取り戻したジミー・ペレスは被害の状況を確認しに農家へと向かう。
そこで発見された赤いドレスに着飾った美しい女性の死体。
その農家は空き家だったはずなのに、この女性は一体誰なのか。
さらに検死で判明した事実。
女性は地すべりにより命を落としたのではなく、その前の時点で殺されていたという。。。
女性の身元を辿るうちに、またしても「ここはシェトランド」の狭く濃密なコミュニティの人間関係が複雑に交錯していく物語 -
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ネタバレジミー・ペレスの新作「炎の爪痕」を読もうとしたら、1個前の作品を読んでなかった。前回ウィローが出てきた時、あんまり好きになれないなと思ったが、今回ジミーとの仲が進展して、彼女の印象も変わって、素直に良かったなあと思えた。
事件は、地滑りで流された家で殺された女性が見つかるところから始まる。近くに住む、どこか張り詰めた様子のジェーン一家、一向に良くならないシェトランド島の荒天。2件の殺人で更に全体の雰囲気が重苦しくなっていく。サンディの存在だけが軽くて明るい。最後あたりで犯人はこの人かなと分かったが、ウィローまでも?とヒヤヒヤしたが助かって良かった。 -
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ああ…終わってしまった。。
物語の結末はわかっていた。
そんな雰囲気が早い段階から漂っていたもの。
それはさておき、今回は閉ざされた空間で起こった殺人事件で、ペレスが容疑者たちと対峙してじっくりと捜査を進めていく様は、読みごたえがあり興味深かった。
時にじっくり過ぎて、フランじゃないけど
ちょっとジリジリしてしまったけど。
でも嫌いじゃない、そんなペレス。
この作者の作品は、ほんとにどれも淡々としていて、
先が気になりどんどん読めるというタイプの物語ではないんだけど、読み終えると不思議と次の作品も読みたくなる、スルメ的なおもしろさがある。
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シリーズ3作目。
これまでで一番おもしろかった。
今回の主役はなんと言ってもペレスの部下、サンディだ。
上司であるペレスの評価は毎回かなり低めで、
けっこう辛辣な言われようをされてきた、この頼りなげな青年。
その彼が生まれ故郷で起きた連続殺人事件の目撃者となり、被害者のうちひとりは彼の祖母だった。
これまでの印象は、ちょっといい加減で適当で、いいところなしな感じだったのが、今作では心優しく気遣いができ、家族思いで、ちょっとうぶな所もかわいくて、
一人きりでの出張シーンではまるで彼の母親にでもなってしまったかのように心配してしまった。
また、他のキャラクターも魅力的に描かれていて、
特に被 -
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北欧ミステリとは、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、デンマーク、アイスランドの主に5か国が舞台となるミステリー作品のこと。このジャンルでは、アイスランドを舞台にした「湿地」が有名になりましたね。本書もそんな北欧ミステリです。
舞台となるのは、アイルランドとノルウェーの中間くらいの海洋に位置するシェットランドの孤島。この地で大晦日の夜、長年の間家に閉じこもる老人を2人の女子高生が訪問するところから物語は始まります。翌朝、2人の女子高生のうちの1人の遺体が近くで発見されました。シェトランドでは数年前にも別の少女少女が疾走する事件が起きています。その過去の事件の容疑者でもあったマグナスは、当 -
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ネタバレシェトランド四重奏完結編。
今作はシェトランド本島ではなく、ペレスの故郷フェア島での物語。
3作目を数年前に読んでいるので、前回読んだ2作目からペレスと恋人フランの関係がぐっと進んでおり、結婚を前提とした両親との顔見せの装い。
フェア島のフィールドセンターはバードウォッチングシーズン真っ盛りだが、生憎の荒天でほとんどの宿泊客は足止めを恐れて帰っていった。
僅かに残った宿泊客とセンター職員、名ばかりセンター長のモーリス、実権を牛耳るモーリスの妻で世間からの注目も高い鳥類学の研究者アンジェラ、料理人のジェーン達でペレスとフランの婚約祝いパーティを開催。
翌日発見されるアンジェラの死体で物語が動 -
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司書さんから個人的にお借りした本ですが、シリーズ最終巻でした。(なぜこの本を?)
シリーズの主人公はシェトランド署の警部で、過去に婚約していた女性の娘と二人暮らし。
婚約していた女性は目の前で刺殺されたらしく、そのトラウマから抜け出せないでいる。
しかし、シェトランドを含む広域を管轄する主任警部と現在は恋愛関係にあるのだが、今回は二人の間に溝ができて…。
というような複雑な人間関係が、事件と同じくらいの分量描かれています。
事件の背景にあったものはなかなかに重苦しく、読後嫌な感じがぬぐえません。
親に厳しくしつけられ情愛を感じることなく育った父と、親に甘やかされ自分のことしか考えられない母と