玉木亨のレビュー一覧

  • 白夜に惑う夏

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    シェトランド島を舞台にしたミステリ。「大鴉の啼く冬」に続く2作目。4作でまとまるそうです。

    地元の名士で成功した女性画家ベラの開いたパーティ。
    ベラの甥で有名なミュージシャンのロディも花を添える催しだったが、画廊のある豪華な邸宅に集まった人数は意外に少なめで、これが最初の展示だったフランは内心がっかり。
    絵を見て泣き出した男性がいて、地元警官のペレスが話を聞くと、記憶がないようなことを口走る。
    翌日、無人の建物でピエロの仮面をかぶった死体で発見され…
    パーティは取りやめになったという偽のチラシが配られていたこともわかります。

    夜も暗くならない、そんな時期にはおかしな事も起こるという荒涼とし

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    2023年09月07日
  • 白夜に惑う夏

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    シリーズ2作目、前回から引き続いて主人公の刑事の捜査と恋愛が中心。恋愛といっても甘いものではなく、中年?の落ち着いた現実的なものでした。
    地域に根ざした小コミュニティーでの殺人で、こういう冷静な描写はイギリスの女性作家ならではと感じた。2作目ということでだんだん判ってきましたが、もう少しこの地域の描写などしてもらえたら嬉しいかも。

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    2009年12月18日
  • 大鴉の啼く冬

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    シェトランド島を舞台とする4部作の1作目だそう。ほぼタイトル通りの期待に応える雰囲気と内容です。

    女性作家が書いているだけあって、地元のペレス警部もちょっとイイ感じ。本土のインヴァネス署から来たテイラー警部と共に、捜査に当たります。
    雪に埋もれた風景の中を行き来する女子高生、その親たち、バイキングのような船主の息子、幼い子を連れた離婚女性フラン、大金持ちのフランの元夫、知的障害のある一人暮らしの老人マグナス…
    誰もがよく知り合っている村で、1年前に越してきた娘キャサリンが殺された。

    数年前の少女行方不明事件も思い出させて、大きな祭りへ向かう時期に、村は紛糾する。
    スコットランド北端からノル

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    2023年09月07日
  • 水面の弔花

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    アン・クリーヴスの新たなシリーズかと思ったら、ジミー・ペレスシリーズより前からのシリーズで、ドラマ化もされているらしい。個人的にはペレスシリーズに比べて登場人物に魅力を感じなかった。ミステリーとしても今一つ。
    ただ、シリーズが今後も翻訳されれば読んでみたい。

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    2026年08月24日
  • 図書館司書と不死の猫

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    邦題に惹かれて読んだらホラーだった。原題の"Cat out of Hell"ならホラーと気づいたのに。まぁ、後味はそれほど悪くはなかった。最初は、メールで届いたファイルを紹介する形なので、過去の事件を推理する小説と思ったら、途中から主人公の周りでも不思議な事件が起こり始める。猫は邪悪だというのが感想。続編が未訳のようだが、もし翻訳されてもホラーだったら読まないだろうな。

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    2026年08月20日
  • 凍った夏

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     本の初めの宣伝文によると、英国本格ミステリとのこと。全編シリアス調のイギリスの冬の暗い雰囲気が漂っている。翻訳は読みやすいが、風景描写などの記述で見慣れない単語が時々出てくる。事故死に見える事件を新聞記者が謎を解く物語だが、そもそもの初めの事件記述から疑うことのできる内容が省かれている。途中の説明で少しずつ解明されているが、最初から疑う内容に思う。作者はD.セイヤーズを慕っているようだが、セイヤーズの方が読みやすい(例えば、『不自然な死』はすばらしい)。伏線も推理もあり、決して駄作ではないとは思うが、J.D.カーの不可能性と、結末の意外性は残念ながら感じられなかった。

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    2026年05月28日
  • 終着点

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    主人公は女性2人。訳あって、死体遺棄をするが、その2人の目線で、現在と過去が、入れ替わりで語られていく。結果、最後は、大きな裏切りもあるのだが、そこまでが非常に長かった。我慢強く読まねばって感じ。

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    2025年12月09日
  • 終着点

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    試み自体は評価できる。
    ただ、意外性はあまり感じられなかった。詳細が次第にわかってきたものの、想定の範囲内というか……。
    イギリスものは好きだが、この手の倒叙(っぽい)ものはあまり好きではないということが実感できた。

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    2025年09月29日
  • 終着点

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    とある集合住宅の一室で、一人の男性の死体を前に向かい合う二人の女性。
    なぜ、何があったのか?

    そこから、若いエラの視点では過去へと話が遡り、年上のモリーの視点では、未来へと話が進んでいきます。
    凝った構成で、緊密な展開。

    二人は、社会運動家。
    集合住宅の取り壊しによる立ち退きに抗議して、住民に協力しています。
    高層ビルが既に目の前で建築中という状態なので、諦めて出ていった人も増えてきました。
    若いエラは、成り行きで反対運動のシンボルのようになっていたのですが…

    モリーは、長年様々な運動に携わってきましたが、年齢的な衰えを感じ、悩んでもいます。
    この件で知り合ったエラには、力になりたい感情

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    2025年09月15日
  • 大鴉の啼く冬

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    海外ミステリーに慣れたくて手に取ってみた一冊。じっとりとした、閉鎖的なロケーションで起きる事件が、淡々と解決に向け進んでいく感じが嫌いではなかったです。シリーズ物のようなので、次のも読んでみようと思います。

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    2025年05月26日
  • 白夜に惑う夏

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    若干の長さは感じてしまいましたが、とにかく登場人物の心理を描きながら事件が起こり濃密な人間関係の中から、何が起きたか、そしておきていたかを割り出して行くミステリです。
    表層の物語と実際の過去の乖離から事件につながっていくなど物語の中にうまく溶け込む様はいい。

    2782冊
    今年10冊目

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    2025年01月10日
  • 終着点

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    「見知らぬ男性から襲われたので正当防衛で殺してしまった」と主張する女性が、仲間の女性と結託して死体を隠匿し、そこから現在進行の章と過去に遡る章とが交互に語られ、後味の悪い結末に辿り着く。
    話が過去に遡っていくという構成なのは面白いし、そうでないと「被害者の男性は誰なのか」という謎について早々に見当がつく可能性があるからということも理解できる。
    好感を持てたり感情移入ができる登場人物がいなかったので、「読みにくいサスペンス」という印象だった。

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    2024年11月17日
  • 終着点

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    1人の男性の死体を前にして、2人の女性が対峙する。そこから片方は未来へと、片方は過去に遡って語られる。男性は一体誰なのか。次々と出てくる人物たちにも詳しい説明はされず、2人の女性は常に不安定で猜疑心の塊。特にエラは言っていることが出まかせで危なかっしく信用できない。2人を全く好きになれず、一体何が言いたいのか?どこへ行きつくのかと、読み進めるのが少々しんどかった。矛盾だらけの活動家たち、男性優位を振りかざした警察の権力、どちらも気分が悪かったが、生きづらい女性たちを描いた、辛口シスターフッドの話だったんだな、と最後はいろいろ終わってホッとした。

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    2024年10月31日
  • 炎の爪痕

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    ペレス警部のシェトランドシリーズ最終章。シェトランドに移住してきた家族の住む家で、連続して遺体が発見される。村の濃厚な人間関係、繰り返される児童虐待など、闇の部分が次々と明らかに。
    妊娠を告白された時の戸惑うペレスや、ブレないウィロー。サンディの可愛いらしさも相変わらずだ。それぞれが少しだけ前へ進む。オークニーでの続編を期待したい。

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    2024年07月01日
  • 炎の爪痕

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    ここ数ヶ月かけて読み続けていたシェトランドシリーズがとうとう完結。

    最初の頃に抱いていたシェトランドのイメージは
    のどかな風景、自然に囲まれた素朴な人々、だったけど、読み終えた今は、
    プライバシーゼロ、噂話にあふれた知り合いだらけの場所、というふうに変わった。

    シリーズを通して描かれたのはやっぱり家族。
    ただただ幸せなだけではない、複雑で、変化しやすく、離れ難い関係を、様々な家族を通して繰り返し繰り返し見せられて来た作品だった。
    今回の殺人事件の結末は辛いものだったけど、
    メインキャラクターたちのラストは明るい兆しの見えるもので良かった良かった。

    いや、でも、ペレスに関しては
    わたしとし

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    2024年03月19日
  • 地の告発

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    あれっ、
    確かわたしはミステリーを読んでいたはず…
    なんだけど、もはやこのシリーズ、
    ジャンルはミステリーと言うよりは人間ドラマ。
    ザ・シェトランドの人々。

    おなじみの登場人物や、何かありそげな住民たちの
    頭の中を覗き、その関係性をあれこれと想像するのが日常となり、犯人が誰なのかは二の次になってきた。

    今回はシリーズ一作目に登場し、犯人扱いされた老人
    マグナスが再登場。
    愛すべきキャラクターだった彼がなんだか懐かしく、しんみりとした気持ちになった。


    と、ここからは心の声です- - -


    あ〜、それにしてもペレスの恋心がもうやばい!
    元々が真面目なだけに、どうなってしまうのか?
    お願

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    2024年03月09日
  • 空の幻像

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    シリーズ6作目。
    今回はシェトランド最北の島、アンスト島で事件が起こる。

    傷ついていたペレスも少しずつ回復している。
    冒頭、部下であるサンディを「同僚」と捉えているシーンにじーんとした。
    本土からやって来るウィローは相変わらずペレスの心をかき乱し、彼女自身もペレスに対し、複雑な感情があるようで。。
    あんまり恋愛モードが入るのが好きじゃないわたしは
    2人の関係がこれ以上進展しないことを望みます!

    今作の謎の部分は、
    子どもの幽霊話を軸に
    二つの殺人事件の犯人を追う、というもの。
    今回もかなり複雑に人間関係が絡まっていて、
    それがゆるりゆるりとほどけていく感じ。
    個性の強い魅力的な登場人物が多

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    2024年02月29日
  • 水の葬送

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    ネタバレ

    シェトランド四重奏を経ての
    ペレス警部、新章の始まり。

    愛する人を失い、なかなか立ち直れないペレスに新たな殺人事件が。
    相変わらず頼りなげなサンディと、本土から派遣された女性警部と3人での捜査が始まる。

    サンディに対しては、過去四作の彼を見てきたせいで
    親か祖母目線で見る癖がついてしまい、何をしてもかわいく、応援したくなる。
    外見が超ラフなウィローは天然なのか計算か?美しいのかだらしないのか?男性を翻弄させる小悪魔的女子。
    傷心なはずのペレスが早々にコロッとその魅力に吸い寄せられてるのがなんだかなぁ。。(まだ早いよ〜)

    本筋の事件の方は
    登場人物が多くて最後まで名前が一致せず、
    最初の人

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    2024年02月12日
  • 大鴉の啼く冬

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    ネタバレ

    物語全体のこの「トーン」は好きです。
    4人の視点で書かれるというのも、新鮮でした。

    意外な犯人に、驚きの声が出てしまったけど、
    (もう一度読み直さないと、色々読み落としてる)
    私が犯人の立場でも、同じことをした…かも。

    次も読みます。

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    2024年02月11日
  • 地の告発

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    ペレス警部シリーズ。ペレスの自宅の近くで地滑りが発生。壊れた空き家から女性の絞殺死体を発見する。今回も、シェトランド島の自然と濃密な人間関係を背景に、辛抱強く事件を追ってゆく。今作も、アン・クリーヴス独特のゆったりとした時の流れとペレス警部の落ち着いた佇まいに、安心して読破できる一冊である。

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    2024年02月08日