玉木亨のレビュー一覧
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シェトランド諸島シリーズの2作目。原題はWhite Nightsで、夏の白夜の季節の出来事が書かれています。ペレス警部とフランは慎重になりながらも互いに抱いていた好意を大切にしながら付き合いを深めており、読みどころとなっている島の住人たちの人間関係の中で、ひとつの大きな流れになっています。前回ペレスとタイプは違いながら良好な協力関係を築いた本土の警部ロイ・テイラーも登場。今回は都会のペースで物事が進まないことにジレて自分を制御しきれないテイラーと、島の時間、島の感覚で地元を理解しながら捜査を進めたいペレスとの間がかなりギクシャク。仕事にやりがいと意義を認めつつも、フランとの関係も大切で、どちら
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シェトランド四重奏の3作目。
独特な雰囲気が魅力的。
日本紹介は最近だけど、実はベテランの実力派。
スコットランド最北端の島で起きる事件が、綿密に描かれます。
ペレス警部はスペイン人が漂着した子孫で、浅黒い肌とスペイン系の名前を持っています。
今回は、若い部下サンディ刑事が故郷ウォルセイ島に帰っているときに事件が起きて…
霧の深い夜、いつになく農場に出ていた祖母ミマが射殺されたのです。
兎を狩りに出ていた隣人の誤射らしいということにはなりますが、それにしても不自然。
その隣人も、サンディにとっては親戚で、子供の頃からの友達一家なのです。
祖母ミマは個性的で奔放、若いときに何か事件があったと -
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スコットランドの北に浮かぶシェトランド島が舞台。
完全な孤島というわけではないが離島。
本土とはやや違う風習。寒い灰色の風景。
そして、本土から来たヨソモノ。明らかにあやしい老人。
そんな感じが、所謂「クローズドサークル」の雰囲気を盛り上げて面白い。
以上、”イカニモ”な感じの設定なのに、読みすすむのはその筆致にあるとおもう。
それに、クローズドサークルの犯人が誰でしょう?が主題はではない。
#もっとも、私としては意外な犯人でしたが。
このシェトランドという「クローズドサークル」な社会と人々を描いたおはなし、と言って良いのではないだろうか。
そのへんに、イカニモな設定にもかかわらず、グ -
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シェトランド島を舞台にしたミステリ。「大鴉の啼く冬」に続く2作目。4作でまとまるそうです。
地元の名士で成功した女性画家ベラの開いたパーティ。
ベラの甥で有名なミュージシャンのロディも花を添える催しだったが、画廊のある豪華な邸宅に集まった人数は意外に少なめで、これが最初の展示だったフランは内心がっかり。
絵を見て泣き出した男性がいて、地元警官のペレスが話を聞くと、記憶がないようなことを口走る。
翌日、無人の建物でピエロの仮面をかぶった死体で発見され…
パーティは取りやめになったという偽のチラシが配られていたこともわかります。
夜も暗くならない、そんな時期にはおかしな事も起こるという荒涼とし -
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シェトランド島を舞台とする4部作の1作目だそう。ほぼタイトル通りの期待に応える雰囲気と内容です。
女性作家が書いているだけあって、地元のペレス警部もちょっとイイ感じ。本土のインヴァネス署から来たテイラー警部と共に、捜査に当たります。
雪に埋もれた風景の中を行き来する女子高生、その親たち、バイキングのような船主の息子、幼い子を連れた離婚女性フラン、大金持ちのフランの元夫、知的障害のある一人暮らしの老人マグナス…
誰もがよく知り合っている村で、1年前に越してきた娘キャサリンが殺された。
数年前の少女行方不明事件も思い出させて、大きな祭りへ向かう時期に、村は紛糾する。
スコットランド北端からノル -
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とある集合住宅の一室で、一人の男性の死体を前に向かい合う二人の女性。
なぜ、何があったのか?
そこから、若いエラの視点では過去へと話が遡り、年上のモリーの視点では、未来へと話が進んでいきます。
凝った構成で、緊密な展開。
二人は、社会運動家。
集合住宅の取り壊しによる立ち退きに抗議して、住民に協力しています。
高層ビルが既に目の前で建築中という状態なので、諦めて出ていった人も増えてきました。
若いエラは、成り行きで反対運動のシンボルのようになっていたのですが…
モリーは、長年様々な運動に携わってきましたが、年齢的な衰えを感じ、悩んでもいます。
この件で知り合ったエラには、力になりたい感情 -
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1人の男性の死体を前にして、2人の女性が対峙する。そこから片方は未来へと、片方は過去に遡って語られる。男性は一体誰なのか。次々と出てくる人物たちにも詳しい説明はされず、2人の女性は常に不安定で猜疑心の塊。特にエラは言っていることが出まかせで危なかっしく信用できない。2人を全く好きになれず、一体何が言いたいのか?どこへ行きつくのかと、読み進めるのが少々しんどかった。矛盾だらけの活動家たち、男性優位を振りかざした警察の権力、どちらも気分が悪かったが、生きづらい女性たちを描いた、辛口シスターフッドの話だったんだな、と最後はいろいろ終わってホッとした。
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ここ数ヶ月かけて読み続けていたシェトランドシリーズがとうとう完結。
最初の頃に抱いていたシェトランドのイメージは
のどかな風景、自然に囲まれた素朴な人々、だったけど、読み終えた今は、
プライバシーゼロ、噂話にあふれた知り合いだらけの場所、というふうに変わった。
シリーズを通して描かれたのはやっぱり家族。
ただただ幸せなだけではない、複雑で、変化しやすく、離れ難い関係を、様々な家族を通して繰り返し繰り返し見せられて来た作品だった。
今回の殺人事件の結末は辛いものだったけど、
メインキャラクターたちのラストは明るい兆しの見えるもので良かった良かった。
いや、でも、ペレスに関しては
わたしとし -
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あれっ、
確かわたしはミステリーを読んでいたはず…
なんだけど、もはやこのシリーズ、
ジャンルはミステリーと言うよりは人間ドラマ。
ザ・シェトランドの人々。
おなじみの登場人物や、何かありそげな住民たちの
頭の中を覗き、その関係性をあれこれと想像するのが日常となり、犯人が誰なのかは二の次になってきた。
今回はシリーズ一作目に登場し、犯人扱いされた老人
マグナスが再登場。
愛すべきキャラクターだった彼がなんだか懐かしく、しんみりとした気持ちになった。
と、ここからは心の声です- - -
あ〜、それにしてもペレスの恋心がもうやばい!
元々が真面目なだけに、どうなってしまうのか?
お願 -
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シリーズ6作目。
今回はシェトランド最北の島、アンスト島で事件が起こる。
傷ついていたペレスも少しずつ回復している。
冒頭、部下であるサンディを「同僚」と捉えているシーンにじーんとした。
本土からやって来るウィローは相変わらずペレスの心をかき乱し、彼女自身もペレスに対し、複雑な感情があるようで。。
あんまり恋愛モードが入るのが好きじゃないわたしは
2人の関係がこれ以上進展しないことを望みます!
今作の謎の部分は、
子どもの幽霊話を軸に
二つの殺人事件の犯人を追う、というもの。
今回もかなり複雑に人間関係が絡まっていて、
それがゆるりゆるりとほどけていく感じ。
個性の強い魅力的な登場人物が多