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シェトランド島に夏がやってきた。観光客の一団が押し寄せ、人びとを浮き足立たせる白夜の季節が。地元警察のペレス警部は、恋人のフランと出かけた絵画展で、絵を前に嗚咽する男を介抱するが、彼は翌日、桟橋近くの小屋で道化師の仮面をつけた首吊り死体となって発見された。検死の結果は他殺。わずかな時間とはいえ、故人とかかわりをもったペレス警部は、ふたたびテイラー主任警部と組んで捜査にあたる。島と本土をまたいだ捜査行の果てに待つ、事件の真実とは?『大鴉の啼く冬』に続く現代英国ミステリの精華〈シェトランド四重奏(カルテット)〉第二章。/解説=千街晶之
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Posted by ブクログ
シェトランド諸島シリーズの2作目。原題はWhite Nightsで、夏の白夜の季節の出来事が書かれています。ペレス警部とフランは慎重になりながらも互いに抱いていた好意を大切にしながら付き合いを深めており、読みどころとなっている島の住人たちの人間関係の中で、ひとつの大きな流れになっています。前回ペレスとタイプは違いながら良好な協力関係を築いた本土の警部ロイ・テイラーも登場。今回は都会のペースで物事が進まないことにジレて自分を制御しきれないテイラーと、島の時間、島の感覚で地元を理解しながら捜査を進めたいペレスとの間がかなりギクシャク。仕事にやりがいと意義を認めつつも、フランとの関係も大切で、どちらにも優劣をつけられずに割り切れない悩みを抱えるペレスがとても人間くさくて好感が持てます。事件は、フランが島に住むカリスマ女性アーティストと一緒に開いた展示会のオープニングセレモニーに現れ突然泣き始めた謎の男が、翌朝死体となって発見されるという、島の日常とはかけ離れたもの。真相は過去に起こったことに端を発しており、ペレスの粘り強く根気のある聞き込みなどから、明らかになります。謎ときと同じくらい、島という濃密な小社会の人間関係が興味深く読み応えがあります。解説が丁寧でした。順番にあと2作も読むつもりです。
Posted by ブクログ
シェトランド島を舞台にしたミステリ。「大鴉の啼く冬」に続く2作目。4作でまとまるそうです。
地元の名士で成功した女性画家ベラの開いたパーティ。
ベラの甥で有名なミュージシャンのロディも花を添える催しだったが、画廊のある豪華な邸宅に集まった人数は意外に少なめで、これが最初の展示だったフランは内心がっかり。
絵を見て泣き出した男性がいて、地元警官のペレスが話を聞くと、記憶がないようなことを口走る。
翌日、無人の建物でピエロの仮面をかぶった死体で発見され…
パーティは取りやめになったという偽のチラシが配られていたこともわかります。
夜も暗くならない、そんな時期にはおかしな事も起こるという荒涼とした村。
地元の人々の暮らしがわかりやすく描かれ、いい感じです。
同じ小学校に通った幼なじみがほとんどそのまま暮らしている村。何も秘密はないようでいて、少しずつ秘密があった‥
主に地元警官のジミー・ペレスの視点で描かれます。
スペイン人が漂着した子孫で、黒髪で肌の色も濃い、英国最北で北欧に近い気候の村では異色の存在。
前作のヒロイン、フラン・ハンターとしだいに仲が深まっていくのも微笑ましい。
前作でも登場したスコットランド本土のインヴァネス警察のテイラー主任警部も、ペレスとは対照的にプライドが高く、本当は理詰めで力づくで押すタイプ。ペレスのやり方が合う場合と認めつつもなかなか思うように動けなくて内心イライラしているのが、おかしい。
これが2作目なら上手すぎるけど、実はベテラン。前作でCWA最優秀長篇賞を受賞しています。
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