藤原緋沙子のレビュー一覧

  • 隅田川御用日記 雁(かり)もどる
    「隅田川御用帳」の続きとなるシリーズ。本書は新シリーズ「隅田川御用日記」の第一弾となります。

    前シリーズから5年経ち、お登勢と十四郎の間にお幸という娘が生まれていて、多忙ながらも幸せそうでなによりです。万吉少年も17歳になり、橘屋の若い衆が頼もしく成長している様子です。
    今回は「五年目の秋」「雁も...続きを読む
  • 風よ哭け 橋廻り同心・平七郎控
    シリーズ第14弾。

    定町廻りから押し付けられた、工藤&亀井のダメ同心コンビが加わり、4人となった橋廻りメンバー。
    ちょいと不安もあるものの、確実にこの二人が“いい奴化”してきていて、意外と4人で楽しそうにやっている感じです。

    今回は2篇の話が収録でしたが、どちらの話も、親を信じる子どもの思いが本...続きを読む
  • 冬の虹 切り絵図屋清七
    シリーズ完結。

    切り絵図が好評の紀の字屋を妬む、同業の近江屋が卑怯な罠を仕掛けてきます。仲間の絵師・与一郎が無実の罪を着せられる等、大ピンチ・・。
    このシリーズもいよいよ完結という事で、色々ありましたが、ラストは“新たなスタートへ・・”と、希望に満ちた爽やかな感じで読み終えました。
    個人的には、清...続きを読む
  • 青嵐 見届け人秋月伊織事件帖
    シリーズ完結。

    今回は「見返り川」「青嵐」の二話構成です。
    どちらも安定の人情噺ですが、「青嵐」は“生き別れの母と息子”という鉄板の設定という事もあり、思わずホロリとさせられました。
    そして、いよいよ秋月家に戻る伊織様。お藤さんとどうなるのか、というところですが、他の方も書いておられるように、まぁ...続きを読む
  • 笛吹川 見届け人秋月伊織事件帖
    シリーズ第七弾。

    今回は第一話「笛吹川」、第二話「飛鶴」の二話構成となっております。
    どちらも、哀しい背景がありながらも、最後は優しい気持ちになれる人情噺です。
    そして、伊織様が秋月家に戻らなければいけない件ですが、縁談まで持ち出されて、これ以上お茶を濁し続けるのは難しい模様です。どうする、お藤さ...続きを読む
  • 夏ほたる 見届け人秋月伊織事件帖
    シリーズ第六弾。

    第二話「兄、弟」に出てくる小間物屋のおかみ・おもとと、第三話「夏ほたる」に登場する湯宿の女主人・おみね。
    二人とも、好きな男性に執着しすぎて勝手な行動をとってしまう点が共通しています。
    (特に、おもとは“何してくれとんねん!”と言いたくなるほどの愚行に出ます・・)
    伊織様を慕うお...続きを読む
  • 鳴子守 見届け人秋月伊織事件帖
    シリーズ第五弾。

    いつも“見届け人”の範疇を超えてしまいがちな伊織様ですが、本書の第二話「半夏生」では、本来の“見届け人”らしい仕事をされていたような気がします。
    短編三話。どの話も哀しかったり切ない部分があったりしますが、優しい余韻が残ります。
  • 霧の路 見届け人秋月伊織事件帖
    シリーズ第四弾。

    第二話「猩々」に出てくる、“猩寿”“猩美”という双子の兄弟が、とにかく健気で可愛かったです。
    そして伊織様も安定のご活躍で、この安心感が良いですね。
  • 暖鳥 見届け人秋月伊織事件帖
    シリーズ第三弾。

    第一話「父の一分」、第三話「暖鳥」は共に、善良な人が性根の腐ったクズに人生を狂わされ、お気の毒すぎて悶々としてしまいます。
    とはいえ、「だるま屋」の面々の手助けもあり、とりあえず救いのあるラストでホッと一息です。
  • 春疾風 見届け人秋月伊織事件帖
    シリーズ第二弾。

    越訴をする百姓たちの味方になる為、御目付役である秋月家を自ら勘当される(第四話)とか、伊織様ってば困った人を放っておけないのは良いですが、完全に“見届け”の域を超えていますな。
    そんなわけで秋月家を出て裏長屋に引っ越してきた伊織様にまたどんなお困りごとが持ち込まれるのか、次巻も楽...続きを読む
  • 遠花火 見届け人秋月伊織事件帖
    藤原緋沙子さんのシリーズものは安心して読めるので重宝しています。
    本書は“見届け人秋月伊織シリーズ”の第一弾です。

    公儀の裏事情から町の噂まで、さまざまな風聞が集まる「だるま屋」にて、噂の真相を探って“見届ける”秋月伊織が主人公。
    イケメンで剣も強く人柄も爽やかな伊織様が、“見届け“だけではなく、...続きを読む
  • 藍染袴お匙帖 : 12 藁一本
    第十二弾
    医師を目指す弟を援助する姉、悪に落ちた弟の悲劇
    大阪へ立つ求馬、遂に求愛?、千鶴が御目見え医師推薦に、これに固執する意思により危機が
  • 藍染袴お匙帖 : 11 あま酒
    第十一
    短編二編、自分の失敗から息子のような若者を犠牲になりなら悪女から救う
    養子の娘の為に強盗の見張り、娘の相手は罪を被せられ
    どちらも最後はほろり
  • 藍染袴お匙帖 : 12 藁一本
    シリーズ第十二弾。

    かなり久しぶりの新刊ですが、今回も安定の読み心地です。

    いつもピンチの時に助けてくれた求馬さんが、大坂勤番になってしまうとの事で寂しいかぎりですが、ラストで千鶴に想いをきちんと伝えてくれたので、それを支えに待てそうですね。
  • 冬の野 橋廻り同心・平七郎控
    第十二弾
    美人女将の娘が誘拐、背後には別れた夫が、面倒をかけられ続けた同心が斬られた、これも背後に悪徳旗本の関りが
    中編二話構成の背景には旗本の娘、瓦版屋の娘との仲は、調子のいい元上司、全く役に立たない定町廻り同心と変わりはないが、少しずつ変わっては来ているのか
  • 初霜 橋廻り同心・平七郎控
    第十三弾
    久し振り、登場人物は結構覚えている。
    二話構成で、一文字屋のおこう、ダメ同心、ダメ上役と変化なし、いつも通り読み流し?
  • 初霜 橋廻り同心・平七郎控
    シリーズ第13弾。

    秀太の成長が目覚ましく、すっかり平七郎の有能な片腕という感じです。
    ちょっと面倒くさい、与力の一色さんの相手も、平七郎より秀太の方が上手くこなしていて、頼もしいかぎりです。
    ダメ同心・工藤&亀井を押し付けられたり、相変わらず貧乏くじを引きがちな橋廻りコンビですが、それだけ頼りに...続きを読む
  • 秋の蝉~隅田川御用帳(十八)~
    隅田川御用帳、ついに完結。

    安心・安定のシリーズとして、長く読ませて頂いていたので、感慨深いものがあります。

    お登勢と十四郎が末永く幸せでありますように。
  • 藍染袴お匙帖 : 9 貝紅
    内容(「BOOK」データベースより)
    新大橋近くで旅の侍が何者かに襲われた。偶然行き合わせた女医桂千鶴は旗本の菊池求馬と共に助け出すが、手当の甲斐なく侍は息を引き取る。遺されたのは高価な熊胆と、おふみという女の居場所を告げる謎の文。死の直前、侍から熊胆を託された千鶴は、その無念を晴らすべく真相に迫っ...続きを読む
  • 白い霧~渡り用人 片桐弦一郎控~
    シリーズ第一弾。

    主人公・弦一郎の、“何とかしてくれる”感が良いですね。
    こういう安定感のあるシリーズ。好きです。