藤原緋沙子のレビュー一覧
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匿名
購入済みしみじみとしたお話
久しぶりに時代物を読みたくなって 1巻は読んだことがあったので 2巻から。
現代の小説とはまた違った 雰囲気趣があって 良いと思う。 -
Posted by ブクログ
橋廻り同心・平七郎控 シリーズ 11
《龍の涙》
橋番の善兵衛が殺された。
善兵衛は、人の羨望を集める程の、大店、材木問屋「信濃屋」の主人だったが、3年前、火事が元で、店が潰れ、橋番人となっていた。
そんな善兵衛だが、7年前、行き倒れの男を助け「この金を上手く使って、這い上がれ。挑んでみるんだ」と、十両を渡した。
その粋な計らいだけが、今の自分の良い思い出だと話していたのだが・・。
《風草の道》
久里浜沖で、流人船が難破し、流人の鹿之助ただ一人が助かった。
ところが、3日後、鹿之助は、姿をくらましてしまった。
一方、北町奉行所の、榊原奉行は、その鹿之助が、友人・村岡彦四郎の倅ではない -
購入済み
出世間違いなし、平七郎の働き
十五間川で久松という男の死体が上がった。奉行所定町廻りでは自殺として処理したのだが、一緒に暮らす女将が久松の死因に疑問を持っていたので、再調査の依頼が橋廻り同心立花平七郎に届いた。
平七郎が調べると、殺しが疑われた。更に、7月20日に起きた深川、油問屋浪速屋の押し込み強盗と放火事件に絡む重大な犯罪が浮かんだ。
火付け盗賊の頭領は、深川永代寺の側で骨董品を商う店の主、弥左衛門であった。そして一味の仲間5人が容疑者として浮かんだ。この盗賊一味は、6年前に盗みと放火で江戸市中を震撼させた仁左衛門事件と全く同じやり方であった。北町奉行は総力を挙げて捕り物活動を行う。そして一味全員を取り押さえたので -
購入済み
友情に応えて事件を解決
第1話「彩雲」は、立花平七郎が青春時代に剣術修行に励んだ頃の友人に係わる事件である。
上村左馬助と瀬尾鹿之助がその友人だが、それぞれが成人になり、鹿之助は下野国に帰り、黒金藩で藩主のお側で仕えていた。
この鹿之助に幾つもの不幸が降りかかるのである。御前試合で藩主の遠縁の富山伊一郎からいかさま試合を強要されるが、それを断り、勝利したことから不幸が始まる。その時以降、鹿之助は伊一郎から手酷く苛められる。結局、藩士の資格を取り上げられてしまい、浪人となって江戸で甲州屋の用心棒で生計を立てている。甲州屋が屋根船で武家のお客を接待したある時、宴席で諍いが起き、主が殺される。
その犯人として鹿之助が -
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気構えも足りない大人の人生
第1話の「紙人形」は、困難に際しその対応を少しばかり間違えたことで、人生が大きく変ってしまった町人の物語である。
50両もの借金を抱えた小間物屋の吉兵衛は、その返済に窮してしまい、以前奉公していた小間物屋の「えびすや」を頼って金を借りるべく訪ねた。しかし、主からは相手にもされずに冷たく追い返される。
借金の返済にこだわり過ぎ、あるいは自分の商売の存続を考えるあまり、えびすやに頼るだけが返済の道であると短絡的に考え、他に考えを巡らすことが無かったこと、それが彼の落ち度であった。1軒の店を持つ大の所帯主であるにも拘わらず、いま少し考えを巡らせれば他の方法もあったのだろうに・・・
それにしても