藤原緋沙子のレビュー一覧
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内容(ブックデータベースより)
松井町の番屋に急に呼び出された桂千鶴。駆けつけると、元女郎のおつねが腕を折られるなど酷い暴行を受け苦しんでいた。
浪速屋で働く女郎たちの過酷な暮らしを見ていられず、女将に談判しようとしたところ、男衆から殴られたり蹴られたりしたのだと語る。
しかしおつねも女将の肩を刺したことで、一人で罪を負わされそうになっていた。
その様子を見かねた千鶴は、おつねから京橋の呉服問屋で暮らす七之助という男子が、元気に暮らしているか確かめてほしいと頼まれたのだが。
累計百万部突破の超人気シリーズ、第十四弾!
令和5年11月30日~12月1日 -
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藤原緋沙子の新境地! 江戸の岡っ引・吉蔵が大活躍する新シリーズ開幕。
幕末文久年間、何かと騒がしい江戸の町に、甲州から一人の男がやってきた。
その名も、「黒駒吉蔵」(くろこまのきちぞう)。俊敏で手先も器用、甲州黒駒という馬も乗り回す。
甲州勤番支配だった坂藤大和守定勝に気に入られて御用聞きをしていたが、甲州に置いておくのはもったいない、と、北町の与力・金子十兵衛の差配で江戸に出て、岡っ引きとなることに。
江戸に出ればいつか生き別れの父親に会えるのでは、と願う吉蔵だが……。
ある日街なかを暴走する馬に咄嗟に飛び乗って騒ぎを治め、馬主の侍に怪我人が出なかったか調べるよう頼まれる。
そして訪ねた -
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平七郎、暗いお江戸を花に変える
橋廻り同心とは江戸府内の橋梁120余りを管理するのがお役目であるが、毎日が木槌で叩いて点検して回るだけの単純なお役目である。奉行所内でもこのお役目は閑職と見なされている。しかし、仕事の合間には江戸市中の様子が窺えるし、時には事件にも遭遇するのだ。
この役目を頂いた立花平七郎は、嘗て定町廻り同心を務めていた頃、通り名を「黒鷹」と呼ばれ、奉行所内はもちろん江戸市中でも親しまれていたが、榊原北町奉行から密命を受けて橋廻り同心のお役目に就いた。
第1話の「菊枕」では、平七郎が臨時廻り、八田力三について調べるようにと奉行から命じられた。
賭博やけんかで何度となく捕らえた弥市という破落戸を、八田が再 -
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時代小説を久しぶりに読んだ。
ザ・人情物!!という感じ。全てにおいて物語のキーとなるのは人情だ。
理不尽が横行する社会で人の善意がキラリと光っている。だから、バッドエンドでもさほど苦痛ではない。
第一話:大福餅売りの美女と野獣夫婦の裏にある事情とは。
第二話:女装して縁切り寺に駆け込んできた坊主。彼の抱えていた悲劇とは。
第三話:妻に若干DVっぽい職人と彼から逃げてきた妻……のはずが、それは演技で。妻の抱える複雑な事情が明らかに。
第四話:主人公十四郎が助けたのは元許嫁の今の夫……!?
読者の空気感を読み取るのが作者は得意のようだ。十四郎や金五の言動の中で「ちょっと行き過ぎなんじゃないか