しきみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレはい、アンサーレビューの『読まずにレビュー』第6弾です!(ドゴーン!)
*『読まずにレビュー』とは?
表紙と題名、作者のみを手がかりに本の内容を推理し、感想まで書いちゃう!という革命的レビューです!(先に表紙拡大して確認してみてね)
しかも今回は発売前に書いちゃいます!
挑戦は受けて立つ!( ゚д゚ )クワッ!!
(挑戦されてない)
はい中島敦さんの『文字禍』ですよ
まずもうね顔色が悪い!
確実になんかヤバい感じの風土病ですよ
おそらく中央アフリカですよ
水際対策必至ですよ
そしてタイトルは『文字禍』です
「禍」の意味としては「よろこばしくない事柄。不幸をひきおこす原因。災難。」てなことらしいんですが、あれ?なんか最近こんな言葉聞いたことあったような…
( ゚д゚)ハッ!
そう!「コロナ禍」です!
〈あらすじ〉
時は2070年、人類は新型文字ウィルスによって実にその7割が死に絶え絶滅の危機に瀕していた
新型文字ウィルスとは中央アフリカの奥地で発見された「文字」である
その「文字」を読むことで感染し、肌に文字が浮かびあがり、高熱と呼吸困難とたわ言により死に至る
また既存の「文字」と融合し変異を繰り返すことでワクチンの製造が非常に困難であり、世界中の高名な医学博士、薬学博士が日々研究を重ねるも有効な対策を見出せずにいた
そんな中、世界保健機構テコネノ・カツカレ事務総長は切り札を投入する
全人類の希望を背負い中央アフリカへと降りたった”言語学者”志木実の闘いが始まる!
2024年版「このSFがすごい!」1位の話題作です!
〈感想〉
まじ泣ける!
実とチームを組む個性豊かな面々が、みんな素敵なのよ!
わいが特に好きなのは落語家の三遊亭小円昇ね
ふだんはおちゃらけてるんだけど、決めるときは決める!かっこよ!
そして「文字ウィルス」の謎がもの凄かった!まさか中央アフリカからマチュピチュに繋がるとは!(ごめんちょっとネタバレ)
ただ、まだ謎は残ってるので、これは続編に期待かな -
Posted by ブクログ
ネタバレイラストは現代風の可愛い系のイラスト。物語は明治28年から約30年後が舞台。昭和になってるかどうかという感じ。古風な世界観がすごくいい。
最初は『魚津の蜃気楼を見に行った』とある。これ、ラストのあたりで「東京から富山に引っ込んだ」とあるけど、魚津が富山県だとわからないと結びつかないのでは?と思ってしまった。
そして、蜃気楼の描写が……なんていうかすごい的確というか正確というか、そうなのよ『よくわからないモヤッとしたもの』が蜃気楼なんだよね。だから、普段見ていない人が見ても正直『それが蜃気楼』だと気が付かないことも多々ある。たぶん、私も言われないとわからない蜃気楼が沢山ある。写真になってるのは『はっきりと分かりやすいもの』が出てくるけど、その写真は本当に『初心者にもわかりやすい説明用』で本物はもっと『わからん』というのが正しい。
そのわからなさを言葉で長々と表現してあるのすごい。
『蜃気楼は、不思議にも、それと見る者との距離が非常に曖昧なのだ。遠くの海上漂う大入道のようでもあり、(略)見る者の角膜の表面に、ポッツリと浮んだ、一点の曇りの様にさえ感じられた。』08p
最初の蜃気楼の表現で心を鷲掴みにされた。
そこからどう話が続くのかと言えば、列車の中で不思議な老人と出会い、『絵の額(がく)』を見せてもらい、その絵の身の上話を聞く……という不思議続きの物語。
特にこれといった大きなことは起こらないけど、『小さな不思議』が続くのでぐいぐい惹きつけられていく。
何でそうなったのかがさっぱりわからないけど、『そういう世界なんだな』という共通認識が徐々に広がって『そういう物語』だと納得してしまうような感じ。
そしてラストは、老人が闇に溶けて終わる。……こういうのは、ある意味定番のような気がするけど、でもここまでが小さな不思議とゾッとする感じの世界観が広がってるので、やっぱりと思いながらも、ゾッとする感覚も残ってる。
たぶん、細かく見たらテクニックがあちこちにちりばめられてるんだろうけど……そういうの考えたくない。このまま受け取って『ゾッとしたい』ので、私はそう読む。
この本、イラストと名作の融合だけど、正直、この絵柄でこの作品は合わないなぁと思ってしまった。でも、興味のない人が名作を手に取るにはちょうどいいのだろうし、私も手に取ってしまったので、やられたなとも思う。
うーん。でも、個人的にはもっと雰囲気ある絵が見たい。文字だけでも充分引き込まれたので、文字だけでもいいんだよな。
最後に『※本書には、現在の観点から見ると差別用語と取られかねない表現が含まれていますが、原文の歴史性を考慮してそのままとしました。』と注意書きがある。
引き込まれてしまってその点がどこなのか気が付けなかったので読み直した。
『外国船の船長の持物だったという奴を、横浜の支那人町の、へんてこな道具屋の店先で』33p
この辺りの『支那』がアウトなのだろうか。外国船の船長が持ってたものを高い金で売りつけてきた……怪しい奴みたいな感じに読めるのは差別に入りそう。
惨殺されてる支那人の見世物人形もそういう差別的意味合いの人形ってことだろうか?
そして、この部分しかわからなかった。他にあったのだろうか。
手に取りやすさ(絵が挟まってると、小休止になる)が丁度いい。ごちそうさまでした。 -
Posted by ブクログ
初乙女♡
以前一読してすきになった萩原朔太郎の『猫町』
今回は、「しきみ」さんというイラストレーターのかたのコラボ絵本で読んでみる。
まず、主人公がペーパータグのピアスを付けた◯◯◯の姿で表現されているのにびっくり。
そうか!◯◯◯だったら✕✕に恐怖を覚えてもしょうがないもんね。
後半のクライマックスが、主人公を◯◯◯にすることによって活きてくる。
***
前半。
いやーぼくってもう旅行とかもう興味ないんだよね。だってどこ行ってもおんなじじゃん?だからクスリでトリップしてたんだけど、からだこわしちゃって、けんこうのために家のまわり散歩なんかしてんの。そしたらさー、道迷っちゃってさ。ははは。だってぼくって三半規管弱いじゃん?よく迷子になってんの。そんで、びっくりしちゃって。何がって。町がだよ。町が見たことのない場所に変わってんの!
みたいなトホホ混じりの不思議エピソード(5552超訳)で、引っ張って、その後、「見たことのない近所の町」の種明かしをしたあと、また、おなじようなエピソードを披露したかと思えば、また違う展開をみせるのがニクい。
✕✕をこんなふうに書くということは、朔太郎は✕✕嫌いだったのか?それとも?と思ってざっと調べたら、犬を二匹飼ってたらしいそうです…。
別に伏せ字にしなくても良かったですね…。
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Posted by ブクログ
「堕落させたくないもの程、益(ますます)堕落させたいのです。」
美しい顔をした悪魔はこう言って、涙を流した。
美しいものはそのままにして愛でたい、という思いはあるのに、それを汚してしまいたいと思う己の醜さに悪魔は涙した。悪魔は、人を堕落させるのが仕事なのだろうから、そう思い悩んでしまう辺りが悪魔に似つかわしくなく、哀れんであげたい気持ちになった。
大切にしたいけど、悲しませたい。
清くいてほしいと思うけれど、真っ黒にしたい。
この欲望はどこから来るのだろう。
占有したい感覚、所有して支配したい気持ちは、どうして生まれてくるのだろう。
どうして、美しいものほど、汚したくなるのだろう。
多分、それは、自分を汚れたものだと心のどこかで思っているから。美しいものを妬ましく思っているから。
プライドが高くて自己肯定感低めの私と、この悪魔はシンクロするところがある。
自分より優れているものは、そのまま清く気高くいてもらいたい。だけれど、引きずり下ろして、結局自分と同じ場所の人だったと思って安心感を得たい思いも持ち合わせている。
そして、自分が引きずり下ろしたという、自分の影響力に優越感を感じたくもある。
毒された相手が回復しようものなら、嬉しい反面、より多くの苦しみを与えて堕落させたいと思ったりもする。
自分に満足していれば、そんな酷いことはしない。
でも、誰かに愛されたくて、かまってほしくて、仕方なくそうしてしまうこともあるのも、分かる気がする。
勿論讃えることはできないけれど、こういう矛盾や葛藤が人間らしさなのだと思う。だから真っ向から否定はしたくない。
悪魔も人間も、自分は醜いと思って涙できるのなら、醜くなんかなく、寧ろ美しい部類に入れるという考え方もありそうだ。
湧き上がる気持ちを無理に矯正しようとするのではなくて、自分を含めた悩める人に対し、手を差しのべて、理解しようとする人になりたいなと思った。 -
Posted by ブクログ
はい、萩原朔太郎の詩集『青猫』でございますよー
詩集さ、基本的によく分からんよね
で、もう何回もレビューに書いてますが、詩なんてものはね受け取り方は自由でいいと思うんですよね
もう完全にこっちサイドの都合で解釈しちゃっていいと思うんです
後でなんとか大学のなんたら教授の解説読んで「ぜんぜん違うやん!」と思っても恥じることなどないのです
むしろさすがの感性やな自分!と胸を張っちゃっていいのです
はい言い訳はこのくらいにして(言い訳言っちゃってるじゃん!)『青猫』です
女性のことを歌った詩や女性のメタファーと感じられる詩が多かったような気がします
やっぱ男の目から見た女性って謎なのよ
ナゾーマンなのよ
いやナゾーウーマンか?
今職業でウーマンとかつけない方がいいのか
じゃナゾーヒューマンで
なんかもう謎すぎて分からんので、こちら側で色々勝手に解釈させて頂きましたよって詩だと感じました
癒やしだったり不安感だっり、寂寥感、妖しさ、安定、活力もうあっちいったりこっちいったりよ
でもってだいたいこちら側が感じてることって見当違いだったりするわけよね
癒やされるわーと思っていても、は?別に癒しビームとか出してませんけど?っていうね
なんだよ癒しビームって
まぁそういう天邪鬼なところも含めて、結局女性は猫ってことなんじゃね?
と、きれいにまとめたつもりでいますが、結局この詩集って女性がテーマなんじゃね?って思ったのはきしみさんのかわいい女の子のイラストに引っ張られただけなんじゃね?っていうね -
Posted by ブクログ
ネタバレ目次
・薄暮の部屋
・寝台を求む
・青猫
・月夜
・春の感情
・恐ろしく憂鬱なる
・夢に見る空家の庭の秘密
・黒い風琴
・みじめな街灯
・題のない歌
・鴉毛の婦人
・猫柳
・怠惰の暦
・閑雅な食慾
・蒼ざめた馬
・顔
・自然の背後に隠れて居る
・片恋
・夢
・春宵
「乙女の本棚」という、乙女受けするイラスト付きの詩集や短編などを収録しているシリーズ。
正直、詩にイラストがつくと、詩に対するセンスの持ち合わせのない私は、イラストにずいぶん引っ張られてしまうので、イラストは不要だ。
しかもこのイラスト、詩を表現しているというよりも、詩と並行してそこにあるという感じ。
ピンとこない。
なので、好きなのはイラストが庭だけの「夢に見る空家の庭の秘密」です。
肝心の「詩」は、私たち世代の中高生女子が好きそうなやつだなーという感想。
つまり、ハマらなかった。
なんとなく、頭で作りあげた絶望に陶酔しているようで。 -
Posted by ブクログ
再読。
高校時代に初読した時はちょうど手塚治虫の「火の鳥」を読んだ頃だった。山賊のイメージが『鳳凰編』大和の我王にダブる。
鈴鹿峠に一人の山賊がいました。桜の季節、花の下では誰もが気が変になるのでした。山賊は街道で八人目の女房にする女を攫います。女が美しすぎたので夫を殺します。家に帰り着くと、女の言うままに七人いた女房たちを次々に殺します。女の言うままに都に住み始めます。女の言うままに殺した男女の首を持ち帰ります。女はその首を使って"首遊び"をするのでした。やがて山賊は都に住むことに飽き飽きして…。
突然気になって再読したのは、たぶん、「鬼滅の刃」を見ていたからだと思います。桜の咲く季節がやってきました。 -
Posted by ブクログ
文豪と言われる人の書く話は難解すぎて何を伝えたいのか、自分らだけが分ればいいとおもっているのか、それともかまってちゃんのように難解にすることによってこの作品だけを考えて、理解してから次の作品を読んで欲しいと考えているのか??感想を書くようになって徐々にだけど、本を読むことが苦痛になって全然読めなくなった時に前の本の内容を考える。そんな時だけじっくりとそして感想を書きながら吟味。
蜃気楼を見に行くところから話が始まり、行ったことを話すと周りはそれは夢だと言う。確かに有名な名所に行った記憶があり帰りの汽車で一風変わった男の人に出会い話を聞く。蜃気楼のような内容で押し絵の中の男は自分の兄だという。
蜃気楼の話といいたいのかな?? -
Posted by ブクログ
少女の本棚の新刊!ぱっと目を惹くやわらかで可愛らしい桃色の背景、しかしよくみると肋骨に守られ頭蓋骨に頬ずりするかのような少女の様子が毒々しい素敵な装丁です。
読むのはこれが初めて。恋愛とはなんぞや、と坂口安吾が訥々と説いていくのだけれど、これがもう名言の宝庫なのである。
切支丹が渡来したころ、それまで「愛する」という概念がなかった日本国で、「神の愛」「キリシトの愛」を解釈するのは難儀なことであったという。困惑し苦心しつつもどうにか置き換えたのは「神のご大切」「キリシトのご大切」。
すなわち、「余は汝を愛す」というのを、「余は汝を大切に思う」と訳したのだそうだ。
私はこれまでもつねづね「愛する」という言葉には懐疑的で、自分のなかの複雑な感情や、相手への多層構造な想いが、出来合いの箱に乱雑に押し込められてしまうような気がしていた。途端にこの手を離れ、嘘っぱちでただの空虚になってしまうような。
これは奥ゆかしい日本人なら大概にあてはまる特有の感性、と言ってしまえばそれまでなのかもしれないけれど、ともかく「愛」についてはもっと自分の言葉や体験で理解したいと思っている。だから、本作のようにその概念に真っ向から対峙する蒼炎のような作品は好きだし、いっぱい読みたい。
けれど、愛についていくら考えたところで、恋するのはそれらを優に超越する不可抗力なのでたちが悪い。
どんな言葉も御託に成り下がり、感情はすべてが制御不能になるのであって、そうやって頭がおかしくなって結婚し(てしまっ)た今の私ですら、そんなこと面倒で懲り懲りに思える。
〈大人はそうではない。情熱自体が知っている。恋は幻だということを。〉
だから、恋が幻であることを知っている不幸な大人が恋することはもう難しい。難しいけれど、万が一これから恋に搦め捕られるようなことが起きてしまったら、もちろんまた幻のなかで同じ過ちを繰り返してしまうのだと思う。
坂口安吾も言っている。若いうちはたくさん恋愛をするといい。恋愛することでしか手に入れることのできない感情やあたたかさが、たくさんある。恋なしに、人生は成り立たぬ。
人生はもともとバカげたものであるのだし、恋愛だってバカげているけれども、それは最も尊いものであるのだから、バカを怖れたもうな。
〈ああ、孤独。それをいいたもうなかれ。孤独は、人のふるさとだ。恋愛は、人生の花であります。いかに退屈であろうとも、この外に花はない。〉 -
Posted by ブクログ
坂口安吾 安吾忌
久しぶりに読みました、1947「桜の森の満開の下」
ぞっとする程美しい。
幻想的でもあり、人智を超えた美しさ。
美しいが為に 恐ろしさは増す。
桜の下では、気が狂う。
鈴鹿峠に住み着いた山賊。
旅人から 美女を手に入れる。
その美女を手に入れてから 山賊の生活は 一変する。
エゴイストが更なるエゴイストに従属していく。
美女と桜に共通する恐ろしさに気づく。
何回か読んでますが、これも自分の体調?などで受け取り方が変わるんですよね。
今回は、しきみさんの美しい絵の数々ですが、
最も凄まじい女の“人の首の雛人形遊び”を もうちょい挑戦して欲しかったかも。