しきみのレビュー一覧
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再読。
高校時代に初読した時はちょうど手塚治虫の「火の鳥」を読んだ頃だった。山賊のイメージが『鳳凰編』大和の我王にダブる。
鈴鹿峠に一人の山賊がいました。桜の季節、花の下では誰もが気が変になるのでした。山賊は街道で八人目の女房にする女を攫います。女が美しすぎたので夫を殺します。家に帰り着くと、女の言うままに七人いた女房たちを次々に殺します。女の言うままに都に住み始めます。女の言うままに殺した男女の首を持ち帰ります。女はその首を使って"首遊び"をするのでした。やがて山賊は都に住むことに飽き飽きして…。
突然気になって再読したのは、たぶん、「鬼滅の刃」を見ていたからだと思い -
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文豪と言われる人の書く話は難解すぎて何を伝えたいのか、自分らだけが分ればいいとおもっているのか、それともかまってちゃんのように難解にすることによってこの作品だけを考えて、理解してから次の作品を読んで欲しいと考えているのか??感想を書くようになって徐々にだけど、本を読むことが苦痛になって全然読めなくなった時に前の本の内容を考える。そんな時だけじっくりとそして感想を書きながら吟味。
蜃気楼を見に行くところから話が始まり、行ったことを話すと周りはそれは夢だと言う。確かに有名な名所に行った記憶があり帰りの汽車で一風変わった男の人に出会い話を聞く。蜃気楼のような内容で押し絵の中の男は自分の兄だという -
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少女の本棚の新刊!ぱっと目を惹くやわらかで可愛らしい桃色の背景、しかしよくみると肋骨に守られ頭蓋骨に頬ずりするかのような少女の様子が毒々しい素敵な装丁です。
読むのはこれが初めて。恋愛とはなんぞや、と坂口安吾が訥々と説いていくのだけれど、これがもう名言の宝庫なのである。
切支丹が渡来したころ、それまで「愛する」という概念がなかった日本国で、「神の愛」「キリシトの愛」を解釈するのは難儀なことであったという。困惑し苦心しつつもどうにか置き換えたのは「神のご大切」「キリシトのご大切」。
すなわち、「余は汝を愛す」というのを、「余は汝を大切に思う」と訳したのだそうだ。
私はこれまでもつねづね「愛する」 -
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坂口安吾 安吾忌
久しぶりに読みました、1947「桜の森の満開の下」
ぞっとする程美しい。
幻想的でもあり、人智を超えた美しさ。
美しいが為に 恐ろしさは増す。
桜の下では、気が狂う。
鈴鹿峠に住み着いた山賊。
旅人から 美女を手に入れる。
その美女を手に入れてから 山賊の生活は 一変する。
エゴイストが更なるエゴイストに従属していく。
美女と桜に共通する恐ろしさに気づく。
何回か読んでますが、これも自分の体調?などで受け取り方が変わるんですよね。
今回は、しきみさんの美しい絵の数々ですが、
最も凄まじい女の“人の首の雛人形遊び”を もうちょい挑戦して欲しかったかも。
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国語のテストでよくある問に
「この時の主人公の気持ちを答えなさい」というのがある
いや、分かるわけないだろ!
といつも思っていた
要領のいい嫌なタイプの子どもだったので、難なく大人が喜びそうな「答え」を書いていた
でも本当はそんなん本人に聞いてみな分からんだろ!と思っていた
正解なんか分かるわけないだろ!と思っていた
正しい「答え」なんてないと今でも思う
だけど正しい「問い」ならある気がする
「あなたがこの物語を読んでどんな気持ちになったか答えなさい」
「答え」はひとつじゃないが、全てが正しい「答え」だ
「あなたが『夢十夜』を読んでどんな気持ちになったか答えなさい」
むむ -
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〈乙女の本棚シリーズ〉
萩原朔太郎+しきみ
まず驚いたのは「刀剣乱舞』のキャラクターで知られるイラストレーターしきみさんの絵がアニメを観ているようで今にも動きだすのでは…と感じるほど魅力的だった。
萩原朔太郎の小説も現代版のように感じてSFの世界へ入り込んだような気分だった。
旅は、単なる同一空間における同一事物の移動にすぎないと思っていた私が、ある日狐に化かされたかのようにふと道を間違え、方角をわからなくしてしまう。
偶然の発見から違った世界へ。
どこへ迷い込んだのか、それとも悪夢か。
猫の大集団がうようよと…。
幻影だったのか…。
それは「三半規管の喪失」にかかったからだと。
なんと -
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乙女の本棚シリーズから、泉鏡花さんとしきみさんのコラボ作品「夜叉ヶ池」です。しきみさんのイラストは、「夜叉ヶ池」らしく青緑を基調としたもので雰囲気出てます。が…戯曲??何??しかも、今回も難しい…ってところから(^-^;)
竜神が住むといわれる夜叉ヶ池。1日3回鐘を撞かなければ、池から津波が起こり、村は水の底に沈んでしまうという言い伝えがあった…それを守るのが萩原晃・百合夫婦だった。一方その言い伝えがあるために剣ヶ峰に行けない夜叉ケ池に住む白雪姫…この2つの恋の行方を戯曲で表現しているのがこの作品…でいいかな(汗)。
ラストがまた息をのむ展開で…さすが泉鏡花さんです!!難しい…読める -
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乙女の本棚シリーズから、坂口安吾さんとしきみさんのコラボ作品「桜の森の満開の下」です。前に読んだ「夜長姫と耳男」が怖いお話だったので、また怖いお話かも…ドキドキしながら手にしました。
鈴鹿峠に住みついた山賊の男は、桜の満開の時期になると胸騒ぎを覚え落ち着きをなくす性分であった…。ある日、いつものように金品を強奪しようと狙ったのは夫婦だったが、妻が美しすぎたこともあり夫を殺して妻を浚い男との8番目の女房としたのだが…この妻がわがままで男を意のままに操り、残虐で冷徹な一面を持つ狂気に満ちた女だった…。6人の女房を男に殺害させ1人は自分の侍女(女房の中でも一番容姿の劣るもの)とし、山での生活に -
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乙女の本棚シリーズから、江戸川乱歩さんとしきみさんのコラボ作品「押絵と旅する男」です。表紙からは、なんとも言えない違和感を感じてしまったけれど、読み進めるとその訳もわかってきます。
蜃気楼を見に行った帰りの汽車の中で、押絵を持った男性と出会う…。男性は押絵を車窓にむけて、押絵に外の景色を見せているかのように見えたため、興味を持って近づくと見事な押絵を見せてくれた上にその由来を語りだす…。
押絵の初老の男性は兄で、兄のために押絵を持って旅を続けているのだと…。この兄弟の想いを推し量ろうとすると、切ない気持ちになってそれが読後の余韻として広がります…。しきみさんのイラストも、この作品にぴ -
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乙女の本棚シリーズから、萩原朔太郎さんとしきみさんのコラボ作品の「猫町」です。このなんとも不思議な印象を抱かせる表紙、これもまた期待できそうっ♪
主人公は、耳の三半規管の疾病によるものか、薬物による影響か、よく道に迷う私…。迷い込んだ先には別世界が広がる…。ある日、温泉場に逗留していた私は、猫神に支配され住民は魚しか食べない地域があるらしいという言い伝えを聞くが…気に留めることなく、迷い込んだ町は居心地のいい洗練された風情のある町並みと、温和で満ち足りたように見える住民…それが一変し、どこを見ても猫だらけの猫町に…!!思わず驚愕したが…次の瞬間そこには見慣れたいつもの町並みが…。一貫し -
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ネタバレ幻惑幻想。
浮世離れした幻想に片足をいれたような夫婦と、下界といっていい現実世界に蠢く村人や権力者。
それに夜叉ヶ池の幻想そのものの住人たち。
この世ならざる夜叉ヶ池の住人たちとは直接関係はなく話が進むが、最後には幻想幻惑がすべてを飲み込む。
池の堰が切れたように。
さすが、泉鏡花先生。戯曲では天守物語が名高いけれど、それと比べても幻想の度合いと、美しさが際立つ。
冒頭の場面描写に「水辺の菖蒲」があったけれど、「妖剣紀聞」で菖蒲を好んでいた旨が書かれていたので、あわせて読むと、水辺の描写の美しさ・菖蒲の描くことへのこだわりがわかる…かも?