頭木弘樹のレビュー一覧

  • シリーズ「あいだで考える」 自分疲れ ココロとカラダのあいだ

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    ネタバレ

    こないだのホームレスので知った『あいだで考えるシリーズ』。その第一巻が我らが頭木さんだったので読む。心と体について。頭木さんらしく、いろいろな文学や漫画等からの抜粋で進められてて、今まで思ってもみなかったことが多かった。自分の中にいろんな年代の自分がいること、食べられないものがあるということを受け入れられない人がいること(共食圧力)、弱いロボットを作っている人がいること。魂が21gという話も出てきて、おぉ9mmと感動。でもこれは測り間違えだったという話だ。10代以上に向けての本なので読みやすいし、そもそも頭木さんのは読みやすいからな。

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    2024年12月26日
  • 絶望名言 文庫版

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    NHKラジオの「ラジオ深夜便」で放送されたものが完全収録されている。なので、ラジオでの会話がそのまま文字起こしされており読みやすい。
    カフカやドストエフスキー、太宰修等12名の古今東西の作家や芸術家が取り上げられている。解釈として必ずしも共感できないところもあったのだが、カフカやゲーテについては、うなずくことも多かった。落ち込んだときや元気でないときなど、読み返したいと思う。

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    2024年12月19日
  • カフカ断片集―海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ―(新潮文庫)

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     カフカが手記やノートに書き遺したものを収録。大半が未完成あるいは断片的なものであるが、編者の解説によると、生前の発表された作品がごくわずかで、カフカ作品のほとんどが意向だったという。しかしだからといって、作品の魅力が損なわれるのではない。むしろ、未完だからこそ、カフカ独自の魅力を醸し出しているという。

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    2024年12月01日
  • 決定版カフカ短編集(新潮文庫)

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    万里の長城、流刑地は以前読んだ記憶がある。断食芸人の決然さ、強迫、孤立が、現在の熱狂に巻き込まれずに立っていられる一つの姿勢なのかと思われた。

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    2024年11月21日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    ネガティブな人間だなって自分のこと思ってるけど、それを超越するカフカのネガティブさに思わず笑ってしまった。
    そう考えると、わたしはポジティブなのかもしれない。
    きっとまた読み返したくなる。

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    2024年11月21日
  • ひきこもり図書館

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    どの作品も素敵で大満足した。
    古い作品から新しい作品、漫画までこの1冊で読めてしまうのだからお得すぎる。
    カフカの引きこもり願望は愛おしい。
    萩原朔太郎の「死なない蛸」には胸が痛くなった。
    梶尾真治のSFは面白くて他の作品も読みたくなった。

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    2024年11月17日
  • うんこ文学 ――漏らす悲しみを知っている人のための17の物語

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    (2024/11/05 3h)

    本アンソロジーを読む前に編者のエッセイ『食べることと出すこと』を読んだので、「あとがきに書いていた排泄文学、出すことができたんだなあ」と感激しました。

    わたし自身、うんこに対して幼児期と変わらぬ愛着を抱いておりましたので、このアンソロジーのタイトルには強く惹かれるものがありました。

    真面目に読むというより、可笑しみを持って読んでしまいましたが…。編者のあとがきにどのように読むかは自由とあることで、この読み方も良しと励まされました。

    特にお気に入りの作品は
    ・筒井康隆「コレラ」
    ・谷崎潤一郎「過酸化マンガン水の夢」
    ・佐藤春夫「黄金綺譚」
    ・伊沢正名「野糞

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    2024年11月05日
  • シリーズ「あいだで考える」 自分疲れ ココロとカラダのあいだ

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    すべての世代の自分が生き続けている、という考え方がとても良い。過去を振り返るといろんな自分がいて、どれも自分ではあるけれど、その中でもどのときの自分が一番自分らしい自分なのかをわかっていないとだめだと思っていた。自分とは何かを一言で説明できないとだめだと思っていた。でもそんなことはなくて、どのときの自分も自分の中で生き続けている。こういうときがあった、のではなく、今の自分にもそれが生き続けている。そう考えると全てのことに意味がある。結局自分のことを考えて疲れるけど私は自分のことをぐるぐる考えるのが好きだったりする。もう少し若いときに読みたかった!

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    2024年11月04日
  • カフカ断片集―海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ―(新潮文庫)

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    カフカ.名前は知っていたが生前の作品は少なく、親友のブロートが残された短編や断片、日記や手紙などを出版して世の中に知られるようになった由.本書の編訳者の頭木弘樹さんが「波」に‘’「わからない」がわからせてくれること‘’ で素晴らしい解説を披露してくれて、それを読んで捲ってみることにした.読んでいて何か不思議な感覚に陥ることが度々で、何度も読み返しては納得する文が数多くあった.例えば「家庭生活、友人関係、結婚、仕事、文学など、あらゆることに、わたしは失敗する。 いや、失敗することさえできない。」 「正しい道筋を永遠に失ってしまった。そのことを、人々はなんとも深く確信している。そして、なんとも無関

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    2024年10月16日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    ネタバレ

    はまっている頭木さんの本。カフカの超訳的な本はこれが最初だそうだ。ちゃんとした翻訳もやってたとは知らなかった。カフカの、いわゆる絶望名言があって、頭木さんの注釈がある、という形なので、サクサク読めるし分かりやすい。過去読んだことのある言葉も多かったけど、ほんとに絶望名人だなと思う。カフカの死後、カフカの本を出した親友・マックス・ブロートがすごいよね。おかげで世界に、歴史にカフカが残った。カフカと親友でいられたというのがまずすごいけど。

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    2024年10月03日
  • 絶望名言 文庫版

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    単行本の絶望名言、絶望名言2の合本みたいなもので、ラジオでやってた番組を本にしたもの。

    ちなみに単行本に載っていた絶望名言ミニがなくなり、代わりに宮沢賢治がプラスされている。

    超一流の文化人たちの絶望名言が載っています。
    カフカにはじまり、ドフトエフスキーや太宰治とかはまあわかるんだけど、こんな人が弱気なセリフを!的な人もいますね。
    たとえばゲーテとか。

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    2024年10月01日
  • 当事者対決! 心と体でケンカする

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    対決というよりは、真っ当な対話だと思う。
    「ASDのこだわりをADHDが邪魔をする」という現象が、もう本当に当事者じゃないと分からない感覚だなとびっくりした。

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    2024年09月29日
  • NHKラジオ深夜便 絶望名言

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    ネタバレ

    定期的に読んでいる頭木弘樹さん。これはNHKラジオ深夜便の『絶望名言』というコーナーの書籍化だそうだ。字も大きいし、対談形式で読みやすい。あっという間に読み終えちゃう。人生のあらすじだけみたら成功者のゲーテも細かく見ればいろいろ辛いこともあった、というところが一番印象的。ただただ嘆くばかりのカフカより、ゲーテはすごく人間ができている気がする。

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    2024年09月28日
  • カフカ断片集―海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ―(新潮文庫)

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    カフカは変身しか読んでない
    城は部屋のどっかにあるけど
    最初のほうしか読んでない
    その程度のカフカ好きだが
    変身は大好き
    カフカって名前も空気抜けてて好き
    だからこれが出たときは
    絶対読まなきゃ!!!
    って買ったんだが
    ちょっと忘れてた

    読みだしたら
    まぁ断片集なので
    あっと言う間だったけど
    たまらなく染み入る時間だった 

    独房というわけではなかったが
    最高にカフカじゃない?!
    って一瞬吹き出した
    大好きすぎるな

    結構昔の人だけど
    いや最近、誰かが書いたっしょ?
    って思っちゃうほど
    若さというかこじらせてる中年っぷりが
    今も昔もこじらせてるやつって
    こうなんだな!って
    愛おしくも嬉しくも

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    2024年09月02日
  • 決定版カフカ短編集(新潮文庫)

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    なぜなのか、まったくわからないことが、ひとつ。今夏この僕が、フランツ・カフカを読んだのだ。不思議。この僕が?カフカの物語を?僕自身のことなのだけれど、さっぱり。以前の僕だったら、カフカなど最も縁遠い本だったろう。なぜ、この本を?いったいどんな風の吹き回しなのか。まったくもって不思議という言葉しか出てこない。
    昨年末より、僕の読書習慣が再開した。きっかけは僕が好きだった俳優さんが、大の読書好きだと知ったから。彼女が薦める本や、彼女が出演した映画の原作などから読み始め、読書の虜になった次第。
    彼女から影響を受けた本や著者以外の様々な本を僕自身、自らの意思で手に取ることに、今では何の躊躇も戸惑いもな

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    2024年08月22日
  • 絶望名言 文庫版

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    NHKの深夜ラジオで放送されていたものを書籍化したもの。
    題名の通り著名人の絶望に関する名言と、その名言が発せられた背景、著名人の人生を中心に解説されている。
    指南役の頭木さんの闘病時の体験談がプラスされるところに、ただの名言紹介よりも魅力がある。

    名言を変にポジティブに還元していないところが良いと思った。
    ネガティブな経験をした分、人生に活きるとか人生が有意義になるとか
    無理にネガティブな経験をポジティブに持って行かず、ただ辛いと言う気持ちに寄り添う姿勢を終始貫いているので、そこにこの番組の優しさを感じた。
    ブックガイドも付いているので、気になる本は読んでみようと思う。

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    2024年08月18日
  • ひきこもり図書館

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    ネタバレ

    こないだ読んだ村井理子さんの本で知った本。面白かった。難病で13年間引きこもり生活を送ったという頭木弘樹さんが編んだアンソロジー。散文詩から昔話からSFから漫画まで、いろいろあって面白かった。特に桃太郎にいろいろなバージョンがあるというのも初めて知った。口伝の昔話なんだからそりゃそうか。それにしても鬼退治に行く前で終わるとは。梶尾真治「フランケンシュタインの方程式」、ハン・ガン「私の女の実」が特に印象的。カフカのひきこもり名言集も良かった。私も今、憧れのひきこもり、ニート生活だもんなぁ。

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    2024年07月19日
  • カフカ断片集―海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ―(新潮文庫)

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    モヤつき、理解しきれず、かと言って不快では無く。ずっと頭の中に澱のように残りそうな言葉が並んでいて、ただそれでも良いと感じられるのが不思議。それで良しとしておきたい。解説が素晴らしく、分からないままにしておいて、また読み返せばよいと思える。

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    2024年07月14日
  • カフカ断片集―海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ―(新潮文庫)

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    #カフカ断片集
    #カフカ
    #フランツカフカ

    初めてのカフカなのに断片から
    スタートするっていう謎ムーブ。
    (初めてだから断片にしたけど)

    物語の種、絶望の種、言葉の種、
    って感じで割と好きだったな〜

    種と聞くと、これから花が咲くってイメージが来ると思うんだけど、カフカは別に花を咲かせることを目的としてない感じ。

    なんだか始まっていないから
    終われないような胸のざわつきを
    感じる言葉の端きれって感じで、
    だからこそ想像が膨らむものが多い。

    どこから来てどこに行くかも分からない
    所在のない物語のカケラって感じが強くて、
    夢見てるみたいだった…ドリームコアすぎる笑

    夢ってあっちこっち行っ

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    2024年07月11日
  • 決定版カフカ短編集(新潮文庫)

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    去年の入院前後に、カフカの作品を再読したり、関連図書を読む機会があったので、短編も読みたくなっていた矢先にこの本を見つけました。
     言葉で触発される感覚と風景の 不思議さと、怖さと 既視感…

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    2024年07月06日