頭木弘樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
萩原朔太郎のものぐさニート具合に共感しつつあまりにもカスでは?と思い調べてみたら親が開業医の実家太し君だった。55歳で生涯を終えるまで殆ど働かずに親からの仕送りで暮らしあまつさえ子供もこさえていたという奔放さ。親からは毎月60円ほどの仕送りを受けていたそうで、現代の貨幣価値でいうと27~45万円ということ。詩の才能は別として、社会的には紛うことなきクズでは…?このことが知れただけでも面白かった。
そして何よりもハン・ガンの短編が圧倒的。根本的な動物としての命を描いているようで、とても美しかった。菜食主義者の元となる作品なんだそう。暴力からの離脱を感じる。
萩尾望都の漫画の感覚遮断実験が今でもJAXAで行われていることに驚き。 -
Posted by ブクログ
発達障害の当事者である横道さんと、潰瘍性大腸炎の当事者である頭木さん。
それぞれの生きづらさについて2人が互いにインタビューをし合ったものをまとめた一冊。
タイトルに「対決」「ケンカ」といった言葉が並ぶが、意見を戦わせるような内容ではない。
むしろ対話をするなかで、自身の生きづらさを再確認し相手の生きづらさを知っていくような内容だった。
それによってお互いの共通点や相違点が見つかっていき、個人の話から社会の話へと広がっていったように感じた。
自分自身読んでいて、共感できるところや、想像しなかった生きづらさについて知れたことがあった。
特に印象的だった話の1つは頭木さんの、ほんとうは対応できるのに、少数の意見で「特別な配慮」はできないと、「ふつうのやり方」を押し切られてしまうという話。
そしてそれは、「ふつう」自体が動くとあっさり変わってしまう、と。
コロナ禍により、生活様式が急速に大きく変わったことに関しての話だった。
自分もコロナ禍により不便さが増えた部分は多かったが、コロナ禍以前より楽になった部分も確かにあったように思う。
例えば、体調が悪いときには無理せず休むことが推奨されるようになったこと、様々な用事や手続きがオンラインで済ませられるようになったこと等だ。
コロナ禍以前より望んでいた人もいたと思うけれど、結局のところ「ふつう」が変わらないとなかなか実現しなかったものもあるのだと思う。
個人の生きづらさに関することのみならず、社会の構造についても考えさせられた一冊だった。
ユーモアも交えていて読みやすく、横道さんと頭木さんそれぞれの他の著書も読んでみたいと感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレカフカの作品は難しいイメージがあって
手に取りづらかった。
そんなとき、俳句なら…と手に取った。
これが沼にはまった原因だ。
個人的に好きだった句は
【わずかな光が言葉を通して洩れてくる】
言葉にできるのは、わずかな事だけ。
逆も然り、言葉を通して必ず伝わる事もある。
【外にでることをゆるされぬままに
内部を焼きつくす火の不幸】
何かしたい(情熱)が何らかで実行されない時、
外に出られなかったために内部を焼き尽くし、
せっかくの情熱が自分を傷つけてしまう。
(=不幸)
【黒い水をかきわけて泳ぐ】
絶望したまま、どう生きるか。
光を求めて溺れてしまわないように。