頭木弘樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
心と体について語るのに、色々な話が引用されていて、とても面白かったです。特に首から上と首から下が入れ替わるインドの伝記が印象に残りました。
頭木さんは本や漫画、映画といった幅広い作品に触れていて本当にすごいなと思いました。
あとがきに、「自分の考えを一方通行で提示するのではなく、読者にも一緒に考えてもらって良い一冊にしたい」という主旨が書いてあり、とても好感を持ちました。
「自分」というものを考える時、僕は思わず「体」ではなく「心」の方ばかりに目がいっていました。でも、体が感情を作っているという文章をみたとき、体あってこその心なんだと思えました。例えば、ある男性を目の前にして胸がドキドキして -
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またまた体調を崩して、久しぶりにゆっくりゆっくりではあるけどなんとか読書ができました、ゆまちです。
それはさておき。
古今東西の文豪の絶望名言を紹介し、その名言について自身らの体験を踏まえて語る本書。
絶望した時には希望に溢れた言葉より絶望に満ちた言葉の方がすんなり身体に降りてくるというのには同感。本書を体調が悪い中読む事ができたのは、その点があるんだろうなあと。
ああ、だめだ。頭がうまく働かなくて全然感想になってない。
でも「明けない夜もある」など、腑に落ちる名言たちに、救われる。
「不幸はひとりではやってこない。群れをなしてやってくる。」にも同感。
私も一つの症状がやっとマシになったと思 -
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頭木さんの本は以前読んだことがあるので、重なっている部分もあったが、面白かった。
いつもたくさんの本が(マンガ、映画なども)紹介されていて読みたくなるが、今回も三木成夫や繁延あづさ、大和ハジメなど、すごく読みたくなった。
サブタイトルが「ココロとカラダのあいだ」となっていて、心と体の関係や、そのコントロールの難しさ、境界の問題など、読書だけでなく実体験に基づいて語られている。
三木成夫によると体は内臓系(いわゆるハラワタ)と体壁系(手足、頭を含む、ハラワタ以外)に別れ、内臓系の中心が心臓で、体壁系の中心が脳である。「心」の漢字は心臓の象形文字である。「胸が熱くなる」とか「肚の底から」というよ -
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うんこ
誰でもうんこをする
日々のことだから、たまには失敗もする
もしかすると、人前で漏らしてしまうことも…
生きるかなしみとしての排泄、漏らしたときのせつなさ、それらを見事に描ききった文学作品
日本文学、海外文学、小説、エッセイ、自伝、体験談などの17のうんこの物語を思う存分楽しみました
私が特に気に入ったうんこはこの二作品
『ヒキコモリ漂流記 完全版』山田ルイ53世
漏らしたうんこをバレずにきちんと処理できたと安心していても、やつには「におい」という武器が残っていることを思い知らせれました
『野糞の醍醐味』伊沢正名
あなたは野糞をしたことがありますか…?
私は…、ノーコメント! -
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ネタバレ目次
・死なない蛸 萩原朔太郎
・ひきこもり名言集 フランツ・カフカ
・桃太郎 岡山県新見市 立石憲宗・編著
・凍った時間 星新一
・赤い死の仮面 エドガー・アラン・ポー
・病床生活からの一発見 萩原朔太郎
・フランケンシュタインの方程式 梶尾真治
・屋根裏の法学士 宇野浩二
・私の女の実 ハン・ガン
・静かな水のほとりで ロバート・シェクリイ
・スロー・ダウン 萩尾望都
・ひきこもらなかったせいで、ひどいめにあう話 頭木弘樹
部屋から出たくない人ではなく、出られない人のためのアンソロジー。
書かれているのは、なんらかの状況に閉じ込められて出ることができない人、または蛸。
『死なない蛸』は -
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珍しい、排便にまつわるアンソロジー。
よかったのは尾辻克彦「出口」、山田風太郎「春愁糞尿潭」、筒井康隆「コレラ」、山田ルイ53世「ヒキコモリ漂流記 完全版(抄)」、阿川弘之「黒い煎餅」、伊沢正名「野糞の醍醐味」、ヤン・クィジャ「半地下生活者」。
漏らすのは人間の尊厳に関わる…そういう思い込みが自分にはある。しかし編者がTwitterで呟いていたが人間死ぬまでに5トンものうんこをするならそれを全部便器の中に落とせるかというと。便意は常に不意打ちで来る。
うんこにまつわる色々なことを思い出しながら読んだ。小学生の頃は学校でうんこをするのはタブーだった。あれ、なんだったんだろう? 学校でうんこを -
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「うんこ」にまつわる小説やエッセイなどを集めたアンソロジー。
谷崎潤一郎は好きな作家だが恥ずかしながら「細雪」は未読で、その結末が下痢で腹を下した主人公?が長距離列車に乗って旅立つところで終わるのだとは知らなかった。
唯一収録されているマンガが「トイレット博士」でも「Drスランプ」でもなく土田よしこの「つる姫じゃ〜っ!」というのが編者の個性の表れだろうか?
収録されている作品の中では韓国のヤン・クィジャの「半地下生活者」が圧倒的に良かった。80年代末に書かれた作品だが内容は完全に葉山嘉樹や小林多喜二ら戦前のプロレタリア文学の世界だ。これは他の作品も読んでみたいと思った。
個人的には、松沢呉一の -
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ゲーテのポジティブさと、カフカのネガティブさに大きなギャップがあって面白かった。
ゲーテにおいては、ここまでプラスな考え事ができて本当にすごいなと思った。身長も187センチあって、身分も高くて、色々な学問に精通していて。現代にいたとしても超モテモテだと思う。
ゲーテの生き方をみて、色々なものを手に入れられたら本当に幸せなんだろうかと考えさせられた。
ゲーテは83歳くらいまで生きたらしい。人生の過程で、兄弟や奥さん、親友を亡くすという悲しい出来事を経験している。周りの人が亡くなるのを体験すること以上に悲しくなることはないと思う。だから、人生がある程度順調にいっても、本当に辛いことは誰でも起 -
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私は高校中退後に数年間ひきこもり状態でいたことがあり、その時は本当に最悪だった。
人間不信に加え、大学で何か学びたいわけでもなく、かといって、やりたい仕事もなく、ただ推理ものやファンタジー小説を読んでいただけの日々に、これも生きているということになるのだろうかと、思ったものだ。
そんな事があったもので、もしその時に本書を読んでいれば、果たしてどうなっていたのかということに興味を持ち、本書を読んでみたわけなのだが、まず惹き付けられたのは、カフカの「ひきこもり名言集」と、宇野浩二の「屋根裏の法学士」だった。
ただ、カフカは正直ざっくりし過ぎた表現が響かなかったが、宇野浩二は良かった(両者の共 -